今回は、京都橘大学 経営学部 経営学科にご在籍で、金融論, 行動経済学などを研究されている近藤 隆則教授に、マネーキャリア編集部が独自インタビューを行いました。
複数選択可
※合計金額はおおよそで構いません。
※専門家との相談に必要な資料の送付のみ使用します。
※システムの不具合、緊急の連絡の場合に使用します。
利用規約
本利用規約には、株式会社Wizleap(以下、「当社」といいます。)が提供するサービス「マネーキャリア」(以下「本サービス」といいます。)の提供条件、当社と本サービスの利用者との権利義務関係が定められています。本サービスの利用に際しては、本利用規約の全文をお読みいただいたうえで、本利用規約に同意していただく必要があります。
【重要事項】
第三者提供:利用者の情報を利用者の同意を得て募集代理店に提供することがあります。
(1)当社は、利用者情報のうち、個人情報については、個人情報保護法その他の法令に基づき開示が認められる場合を除くほか、利用者の承諾がない限り、第三者に提供することはありません。
(2)利用者情報の提供に当たって、個人情報保護法その他の法令が定める手続きを遵守するものとします。
(3)当社は、利用者情報を用いて、個人を識別できない統計データを作成し、当該統計データを利用し、または第三者に提供する場合があります。
第1条 (定義)
本サービスの利用に際し適用される当規約を定めます。
本サービスの利用者(以下「利用者」といいます。)は、あらかじめ当規約に同意の上、本サービスを利用するものといたします。
利用者が本サービスを利用した場合、本規約に同意いただいたものとみなします。
1.(利用規約の適用)
(1)本利用規約(以下、「本規約」といいます。)の内容は、会員と当社との本サービスの利用に関する契約(以下、「本サービス利用契約」といいます。)に適用されます。
(2)会員は、本規約及び当社サイトにおける説明などの当社が掲示する利用条件等(以下、「個別条件」といいます。)の定めに従って本サービスを利用しなければなりません。
(3)個別条件と本規約が矛盾する場合、個別条件の内容が優先して適用されます。
(4)当社は、当社の必要に応じて本規約を変更する場合があります。この場合、変更後の利用規約が会員と当社の間の本サービス利用契約に適用されます。
2.(用語の定義)
本規約において使用する用語の意義は、次の各号の定めるとおりとします。
(1)「本サービス」:当社が運営するサービスである「マネーキャリア」という名称のサービス(名称が変更された場合の変更後のサービスを含みます。)及びこれに付随関連して当社が提供するサービスをいいます。
(2)「会員」:本サービスの会員登録をした全ての方をいいます。
(3)「会員登録」:本サービスを利用するために必要な登録をいいます。
(4)「コンテンツ」:データ、文書、ソフトウェア、画像、文字、音等その他一切の情報をいいます。
(5)「会員情報」:氏名若しくは名称、住所、メールアドレス等、会員が本サービスの会員登録に際して又は本サービスの利用に際して当社に提供するすべての情報をいいます。
3.(会員登録)
(1)本サービスの利用を希望する者は、本規約の内容に同意した上で、当社が定める方法により、会員登録の申込を行うものとします。
(2)当社は、登録の申込みを行った者が、以下の各号のいずれかの事由に該当すると判断する場合、登録及び再登録を拒否することができます。この場合、当社は、その理由について開示する義務を負いません。
(2-1)当社に提供した登録事項の全部又は一部につき虚偽、誤記又は記載漏れがある場合
(2-2)反社会的勢力等(暴力団、暴力団員、反社会的勢力、その他これに準ずる者を意味します。以下同じ)である、又は資金提供その他を通じて反社会的勢力等の維持、運営若しくは経営に協力若しくは関与する等反社会的勢力等との何らかの交流若しくは関与を行なっていると当社が判断した場合
(2-3)登録希望者が過去に当社との契約に違反した者またはその関係者である場合
(2-4)本規約に違反するおそれがある場合
(2-5)その他当社が適当ではないと判断した場合
(3)登録希望者は、自身の情報として真実、正確かつ最新の情報を入力しなければなりません。
(4)当社が会員登録を完了した旨の通知を発信した時に、会員登録は、完了します。
4.(登録情報の変更)
会員は、登録した事項に変更がある場合、遅滞なく、当社所定の方法により登録情報を修正しなければなりません。
5.(アカウントの管理)
(1)会員は、自己の責任において、会員登録時に設定したID及びパスワード等(会員を識別するために必要なその他の情報を含む。)を管理し、アカウントの不正利用を防止しなければなりません。
(2)会員は、アカウントを第三者に譲渡し、貸与し、又はその他第三者に使用させてはなりません。
(3)会員のアカウントが第三者に利用されたことによって生じた損害等については、当社はいかなる責任も負いません。
6.(会員の義務)
(1)会員は、自らの費用と責任において、本サービスを利用するために必要な機器・ソフトウェア・通信手段等の利用環境を整備します。
(2)会員は、本サービスの利用において、他の会員、その他第三者が提供する情報の真実性、完全性、適法性、有用性等について、自らの責任で判断・利用します。
(3)会員は、会員情報を真実かつ最新の情報に維持します。
(4)会員は、自己の責任において、会員が送信・公開した会員情報その他コンテンツの保存、管理、バックアップを行います。
7.(会員情報等の取扱い)
(1)当社は、本サービスに関する会員情報を「マネーキャリアプライバシーポリシー」に基づき、適切に取り扱います。
(2)当社は、会員の利用履歴又は会員情報等から統計データ(個人を識別・特定できないように加工、集計、及び分析し、個人との結びつきを排除したもの)を作成し、当該統計データを利用する場合があります。
8.(コンテンツの著作権)
(1)会員が本サービス上で投稿したコンテンツ(以下「投稿コンテンツ」といいます。)に関する著作権その他の権利(著作権法第27条及び第28条の権利を含みます。)は、会員が本サービスに対して当該情報を送信した時点で当社にすべて譲渡されます。また、会員は、投稿コンテンツに関する著作者人格権(公表権、氏名表示権、同一性保持権)を行使しないこともあらかじめ承諾するものとします。
(2)前項の規定にかかわらず、当社は、投稿コンテンツについて、当該情報の提供を行った会員が利用することを無償で許諾するものとします。
(3)会員は投稿コンテンツの権利帰属に関して、当社に対して、いかなる権利の主張及び行使も行わないものとします。
(4)当社は、会員が登録・投稿した情報に、明らかな誤記、法令又は各種ガイドラインに違反する表現、その他当社に対する信頼性を損なうおそれのある情報があると判断した場合、当社の裁量により、その記載を削除又は変更することがあります。
9.(会員の禁止行為)
会員は、以下の各号の行為、これらを助長する行為、又は各号に該当するおそれのある行為を行ってはなりません。
(1)本規約に違反する行為
(2)法令又は公序良俗に違反する行為
(3)違法行為・犯罪行為・反社会的行為を暗示・誘発・助長・推奨等する行為
(4)当社、他の会員その他第三者の著作権、商標権等の知的財産権を侵害する行為
(5)当社、他の会員その他第三者の財産・信用・名誉・プライバシー・肖像権その他の権利利益を侵害する行為
(6)登録情報として虚偽・不正確な情報を掲載する行為
(7)自らの資格や肩書等を偽る行為
(8)ストーキング行為等の第三者に対する嫌がらせ行為
(9)異性交際に関する情報を送信又は送信する行為その他異性との出会い等を希望、又は誘導することが主目的であると当社が判断する行為
(10)政治活動又は宗教活動行為
(11)暴力的表現・わいせつな表現・差別的表現その他当社が不適切と判断する表現を送信する行為
(12)スパム行為
(13)当社又は他の会員その他の第三者になりすます行為
(14)不真実又は不正確な情報を送信・提供する行為
(15)当社、他の会員その他の第三者に迷惑を及ぼす行為
(16)当社、他者のサーバーに負担をかける行為、又は本サービスの運営やネットワーク・システムに支障を与える行為
(17)リバースエンジニアリング、逆アセンブル、逆コンパイル等本サービスのソースコードを解析する行為
(18)コンピュータウィルス等の有害なコンピュータプログラム等を送信又は掲載する行為
(19)その他、本サービスの目的に照らし、当社が不適切と判断する行為
10.(違反行為等への対応措置)
(1) 当社は、会員が本規約に違反し、又は違反しているおそれがある場合、予告なく、当該会員に対し、以下の措置を講ずることができます。
(1-1)会員に対し、是正を求めること
(1-2)会員により送信されたコンテンツの削除その他の方法により、当社が違反状態を是正すること
(1-3)違反事実の通報及び違反者の情報を捜査機関に開示すること
(1-4)会員による本サービスの利用の停止
(1-5)登録の抹消・本サービス利用契約の解除
(2) 当社は、法令上義務付けられる場合を除き、前項の措置を講ずる義務を負うものではありません。
(3) 第1項の措置により会員に不利益・損害が発生した場合においても、当社は、その責任を負いません。
11.(保証の否認・免責)
(1) 当社は以下の事項について保証しません。
(1-1)本サービスが会員の特定の目的に適合すること、期待する機能・商品的価値・正確性・有用性を有すること
(1-2)本サービスで公開される情報が真実性、最新性、確実性、完全性、適法性を有すること
(1-3)本サービスに不具合が生じないこと
(1-4)本サービスの利用が特定の業界団体に適用がある法令又は内部規則に違反しないこと
(2) 当社は、本サービスの利用の停止、中断、変更等により会員に損害が生じた場合、何らの責任を負いません。
(3) 当社は、会員が送信したコンテンツの消滅、棄損、改ざん等が生じた場合、何らの責任を負いません。
(4) 当社は、本サービスを現状有姿のまま提供するものとし、第三者の知的財産権及びその他の権利の非侵害性、商品性、完全性、有用性及び特定の目的に対する適合性を含め、明示又は黙示を問わず一切保証しません。当社は、万一本サービスに瑕疵があることが判明した場合、その修正に努めますが本サービスの瑕疵に起因して会員に発生した損害について、一切責任を負わないものとします。
(5) 当社は、会員と他の会員その他の第三者との間で生じた一切の紛争その他の問題について、一切関与せず、何らの責任を負いません。当社が当該問題にやむを得ず対応した場合、会員は、当社に対し、当社が負担した費用(合理的な弁護士費用を含みます)その他の損害の一切を補償するものとします。
(6) 当社は、当社に故意又は重過失がある場合を除き、会員による本サービスの利用に関して被る損害又は不利益について、一切の責任を負いません。
(7) 本規約に定める免責条項が適用されない等の理由により、当社が会員又は第三者に対して責任を負うべき場合、当社に故意又は重過失がある場合を除き、それらの責任に基づく損害賠償額はいかなる場合でも通常損害に限るものとします。
12.(退会)
(1)会員が希望するときは、所定の退会手続を行うことにより、いつでも会員としての登録を抹消できます。
(2)会員は、退会手続を行った場合、当社で利用していた会員のアカウントに関する一切の権利を失うものとします。
13.(登録の抹消)
会員が、以下の各号の一つに該当する場合、当社は、会員に対して事前に通知することなく、当該会員の登録を抹消することができます。
・会員から当社への申告に虚偽があった場合
・会員が死亡した場合
・会員が本規約その他の当社が定める規約に違反した場合
・当社が会員として不適切だと判断した場合
14.(本サービスの停止・変更・終了)
(1) 当社は、以下のいずれかに該当する場合には、会員に事前に通知することなく、本サービスの全部又は一部の提供を停止又は中断することができるものとします。
(1-1)本サービスに係るコンピューター・システムの点検又は保守作業を緊急に行う場合
(1-2)コンピューター、通信回線等が事故により停止した場合
(1-3)地震、落雷、火災、風水害、停電、天災地変等の不可抗力により本サービスの運営ができない場合
(1-4)法令の改正・成立により本サービスの運営ができない場合
(1-5)その他、当社が本サービスの停止又は中断を行う必要があると判断した場合
(2) 当社は、営業上・技術上の理由から、本サービスの全部又は一部の提供を停止・終了する必要があると判断した場合、会員に事前に通知したうえで、本サービスの全部又は一部の提供を停止することができるものとします。
(3) 当社は、当社の判断で、本サービスの内容を変更する場合があります。
(4) 当社は、本条に基づき当社が行った措置によって会員に生じた損害その他の不利益について一切の責任を負いません。
15.(権利義務等の譲渡)
(1)会員は、本規約上の地位に基づく一切の権利義務を、当社の事前の書面による承諾なく、第三者に譲渡もしくは貸与し、又は担保に供してはならないものとします。
(2)当社は、本サービスに関する事業を事業譲渡、合併その他の事由により第三者に承継させる場合には、当該事業の承継に伴い、本規約上の地位、本規約に基づく権利、義務及び会員の登録情報その他の情報を当該事業の承継人に譲渡することができるものとし、会員は、かかる譲渡について本項において予め同意したものとします。
16.(秘密保持)
会員は、本サービスに関連して当社が会員に対して秘密に取り扱うことを求めて開示した非公知の情報について、当社の事前の書面による承諾がある場合を除き、秘密に取り扱うものとし、第三者に開示することはできないものとします。
17.(本規約の変更)
(1)当社は、当社の必要に応じて本規約を変更することができます。
(2)本規約を変更する場合、当社は、会員に対し、規約を変更する旨、変更後の規約および変更の効力発生時期を、当社のウェブサイト上の掲示、本サービス上の通知又は電子メールの送信によって公表又は通知します。変更後の規約は、公表又は通知により定められた効力発生時から適用されます。
(3)前項にかかわらず、法令上、会員から本規約の変更に関する同意を得る必要がある場合、当社は、会員から同意を得て、本規約を変更します。
18.(連絡・通知)
(1)本サービスに関する問い合わせその他会員から当社に対する連絡又は通知、及び本規約の変更に関する通知その他当社から会員に対する連絡又は通知は、電子メールの送信又は本サービス上での通知その他当社が適当と判断する方法で行うものとします。
(2)連絡又は通知の宛先は、会員が当社に届出た宛先とします。
(3)当社が会員から届出を受けた宛先に連絡又は通知した場合、連絡又は通知した時までに届出事項の変更手続きがされていない限り、当該連絡又は通知は、会員に到達したものとみなします。
19.(分離可能性)
本規約の規定の一部が法令に基づいて無効と判断されても、本規約の残りの規定及び一部が無効又は執行不能と判断された規定の残りの部分は、継続して完全に効力を有するものとし、無効とされる部分が必要最小限となるように読み替えて解釈するものとします。
20.(反社会的勢力の排除)
会員は、次の各号に掲げる事項を保証します。
(1)反社会的勢力等に該当しないこと
(2)自らの関係者が、反社会的勢力等に該当しないこと
(3)自らの関係者が、本サービス利用契約の履行にあたり、著しく粗野な又は乱暴な言動を用いて不当な要求を行わないこと
(4)自らの関係者が、反社会的勢力等に対する資金提供その他の行為を行うことを通じて、意図して反社会的勢力等の維持又は運営に協力していないこと
21.(準拠法及び裁判管轄)
(1)本規約は、日本法を準拠とし、解釈されるものとします。
(2)当社及び会員は、本規約に関する紛争又は本サービスの利用契約に関する紛争について東京地方裁判所を第一審の専属的管轄裁判所とします。
制定日: 2018年10月11日
改定日: 2020年04月28日
個人情報の取り扱いについては利用規約をご確認ください
- ご相談のきっかけ
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- お客様の相談内容によってはお受けできないものもございますので、あらかじめご了承ください。
- ご相談内容への対策として担当FPが金融商品(生命保険、損害保険、投資信託、住宅ローンなど)をご提案する場合は、以下の保険募集代理店による共同募集となります。
- 株式会社Wizleap
- 担当FPが所属するパートナー企業(担当FPは、生命保険募集人として登録されております)
- 一部の方は、サービス対象外となります。
- 18歳未満の方、無職の方、多重債務・債務整理中の方など
近藤教授のプロフィール
<学歴>
2010/04~2015/03 一橋大学大学院 商学研究科 会計・金融専攻 博士課程修了 博士(商学)
<所属学会>
2010/05~ 日本金融学会
2010/04~ 日本ファイナンス学会
2010/04~ 行動経済学会
2020/10~ 法と経営学会
2021/06~ ∟ 理事
<著書>
2018/03 著書 『政府の銀行貸出への関与は日本の中小企業を強くしたか―円滑化法、信用保証制度、資本注入政策の効果についての実証研究―』 晃洋書房 (単著)
2012/03 著書 『「政治主導」の教訓-政権交代は何をもたらしたか-』 勁草書房 (共著)
1990/10 著書(翻訳) 『新版・スワップ金融の実務』 東洋経済新報社 (共著)
<論文>
2025/06 学術論文 「インターネットやSNSを通じた情報取得が個人投資家に与える影響について」 証券経済研究第130号 公益財団法人 日本証券経済研究所 (130):1-14 (共著)
2019/12 学術論文 「日本の個人投資家のリスク資産投資:金融リテラシーの種類や情報源の違いはどのような影響を与えるのか?」 経営財務研究 経営財務学会 第39巻(第1、2合併号) (共著)
2017/03 学術論文 「金融規制当局の「リスク追求的行動」は常に望ましくないか ―資産バブル対応についての社会心理学的分析の試み―」 京都橘大学大学院文化政策学研究科論集 京都橘大学 (11):5-29 (単著)
2015/03 学術論文 「消費者から見た銀行窓販-アンケート調査による窓販ユーザーの特性分析-」 金融経済研究 (第37号) (共著)
2015/03 その他論文 「銀行貸出市場に対する政府の関与についての実証研究-金融危機対応を中心として-」 博士論文 一橋大学大学院 (単著)
他多数
投資行動は何で決まるのか

投資行動を左右するのは「知識」だけではない
Q1.家計における投資行動の違いは、金融リテラシーのどの要素(知識・経験・態度など)によって最も左右されるのでしょうか?
金融リテラシーという言葉の定義が研究者間でもきれいに収まっているわけではないのですが、金融リテラシーの一番狭い定義を「金融についての実務的な知識」とすると、その人の金融リテラシーがどの程度あるかをテストする定型問題が確立されています。
これは米スタンフォード大学のアンナマリア・ルサーディ氏が中心となって、世界共通の金融リテラシーテストとして確立されたものです。内容としては3問のものと5問のものがありまして、3問のものについては以下のような質問内容となっています。
- 単利と複利の違いがわかるか
- インフレの意味がわかるか(インフレ率が高い時にものを買う量が増えるか減るか)
- 分散投資している金融商品がわかるか
上記の質問の回答率が、狭い意味での金融リテラシーの程度を測れるものとされています。上記の質問に沿った形ですと、あまり日本人の結果は良くなく、シンガポールなどの人たちの方が点数が高いです。
そこで、金融庁がこれを問題視して「高校で金融教育をする」カリキュラムを組むなどの対応をしているわけですが、もう少し広い視野を持ってアメリカの研究者などの研究をベースにすると、知識や理解度などにリテラシーを限定すると、投資行動を正しく理解するのに不十分という気がしております。
人間の生活パターンとかライフステージとか経済・金融についての体験とかいった要素も投資行動に大きな影響を及ぼしていると私は考えています。
資産配分を決定する重要な要素は何か
Q2.資産配分やリスクの取り方に影響を与える要素とは何でしょうか
人によって何を重要視するかによるのですが、投資行動を理解するには、先ほどの知識・経験・態度はもちろん、さまざまな要素を含んだテストがアメリカで実施された実証研究にありまして、こちらは、投資行動に影響を及ぼすと思われる40以上の要素を挙げて、それらの要素が資産運用に占める証券投資の比率を決めるのにどの程度重要か(または証券投資をしない理由としてどの程度重要か)、「極めて重要」から「全く重要でない」までの5つから1つを選択させる質問をしています。
投資行動の決定要素としては、「病気や事故のリスク」「退職まで何年あるか」「労働収入が減ってしまうリスク」など、生活に関わる事柄が投資態度の決定要因として重要だと回答した比率が40%前後と比較的高いという結果がわかっています。
逆に、重要度が低い項目として、例えば「メディアの情報」が重要だとの回答率は12%ほどですし、「友達・家族・職場の同僚のアドバイス」の重要度も15%しかいないといった結果も出ています。また、実はファイナンシャルアドバイザーのアドバイスも27%ほどしか大事と思っていないという結果も出ています。
このように、投資行動について
- 近々大きな買い物があるか
- 消費に回すお金を減らすのは嫌か
- 生活に関するお金がリスクにさらされるのは嫌か
をはじめとした、生活に関する事柄が投資行動の要因となることが研究で出ており、アドバイスする側としても、その人のライフサイクル・ライフステージや人生においての成功、その人がどの程度病気のリスクを抱えているか、などで投資活動の意思決定が左右されているということを重視すると良いのではないかと思います。
このような「生活に関わる要素」で資産配分やリスクの取り方に違いがある、すなわち、株式投資の比率が決められている、あるいは株式投資をしない理由もここにあるとすれば、金融教育の中身も、単に数学的理解力や金融商品の知識ではなく、お金に関する人生設計、人生におけるお金との付き合い方、といったことを教える必要があると思います。また、フィナンシャルアドヴァイザーに求められるのも、顧客の人生設計などを深く理解しようとするような資質が求められるのではないかと考えられます。
SNS時代の投資判断:情報は武器にも罠にもなる
SNSは投資判断をどう変えたか
Q3.SNSやYouTubeなどの普及によって、個人投資家の投資スタイルやリスクの取り方はどのように変化していると考えられますか?
SNSなどの影響も日本ではまとまった研究が私の知る限りないと思うのですが、アメリカでは、ここ数年間、SNSが投資行動にどういう影響を与えるかという研究が蓄積されています。
私もいくつか研究を読んでいる中でも、ポジティブにSNSがいい影響があるんだという結論になっている研究と、SNSは悪い影響があるという結論とで二極化されています。
アメリカには「Seeking Alpha」という投資家の集まりのようなSNSがありまして、このユーザー(投稿する人やそれをフォローしている人)同士の会話を分析すると、「この株はなぜ上がったのか」「例えばイランとアメリカの騒動が株式市場にどのような影響があるのか」といった、さまざまなテーマについて対話をしています。
これが実は、アナリストやエコノミストの分析よりも当たることがあり、「なぜ専門家の調査や分析よりも、素人集団の対話の結論の方が当たるのか」についても議論されていました。
その結論としては「Wikipediaと同じように、さまざまな知識・体験を持っている大勢の人が多くの意見を出し合うことで、専門家が一人で分析するよりも良い知見が得られる効果があるのではないか」という仮説が出ています。
したがって、SNSには上記のような「三人寄れば文殊の知恵」のような要素があるのではないかという肯定的な見方があるわけです。
逆にネガティブ面でいうと以下の4つが挙げられます。
- ①フェイク情報や投資詐欺
- ②フィルターバブル
- ③エコーチェンバー
- ④アテンションエコノミー
①はSNSで今でもこのような情報が多く見られ、ストレートに悪影響を及ぼしていると言えるでしょう。
②は、その人の閲覧履歴やWeb上の行動履歴によって得られる情報が絞られてしまったり、自分がコミュニケーションを取った狭いコミュニティの中に閉じ込められたりする状態になることを指します。
そうすることで、それ以外の情報にアクセスしにくく、バイアスのかかったものの見方(株式の相場観、企業の見方など)が偏ってしまい、投資行動を歪めてしまうという研究もあります。
③は、同じような趣味嗜好の人ばかりが「その通りだ」といったように、ある意見が特定の考えに偏ることを助長してしまいます。(SNSにおけるフォロワーの意見はだいたい意見が似ることが多い)
実際に研究でも、エコーチェンバーの悪影響が結構出ていることがわかっています。例えば、強気の人のグループに所属すると、自分も強気になってしまい、売却タイミングを逃して損をしてしまったり、「自分は多くの人と同じ考えで投資している」と自信過剰になり、頻繁に取引を繰り返して失敗したりするケースなどが挙げられます。
④はスマホのような、視覚的にわずかな面積において、人々の関心を集めることで経済的価値を生み出そうとする仕組みです。しかし、これはその情報の中身や内容よりも、見る人の注意を惹きつけるための工夫ばかりされているので、それに引っかかりバイアスを持った投資・企業・経済についての見方が助長されてしまいます。
このように、SNSを通じてさまざまな人の意見を見聞きすることは「三人寄れば文殊の知恵」のような側面もあるのですが、バイアスを助長してしまう悪い影響があるという傾向も研究成果として出ています。
誤った投資判断を招く情報の特徴
Q4.情報があふれる環境の中で、誤った投資判断につながりやすい情報の特徴にはどのようなものがありますか?
特徴として挙げられるのは、上記のフィルターバブルやエコーチェンバー、アテンションエコノミーではないかと思います。行動によって自身の趣味嗜好にあった情報しか入ってこなくなってしまい、心理的バイアスがかかる原因となってしまいます。
SNS上でのフォローにおいても同じような趣味嗜好や強気な人が集まったり、「これを見ないと損をする」といった大げさな文言での投稿が多く目に入ってしまったりするのはSNSの負の側面の特徴です。
大勢の人が議論している中で、専門家には出てこない知恵が出てくるのは良い側面ではあると思うのですが、バイアスのかかった考えに偏って、ある情報を盲目的に信じてしまうと、結果として損をする原因となりかねないので注意したいところです。
なぜ専門家は使われないのか:金融アドバイスの価値と限界
FPやアドバイザーはなぜ重視されないのか
Q5.個人が資産形成を進めるうえで、ファイナンシャルプランナーなどの専門家に相談する価値はどこにあるとお考えですか?
冒頭でご紹介した40数項目のテストの中にも、個人投資家の情報源を調査する項目(どのような情報が株式投資の比率を高めるか、株式投資をやっていない人が投資に踏み切る可能性を高めるか)がありまして、そこの回答でも実際、ファイナンシャルアドバイザーのアドバイスは残念ながらあまり大切だと思われていない傾向があるようです。
他にも、ファイナンシャルアドバイザーの意見が重要だと考える人が少ないことと関連して、「信頼できるアドバイザーの欠如」が重要だと回答した人が32%ほどと比較的多く、「株式市場への参加者(証券会社や機関投資家)への信頼の欠如」が重要だと回答した人がも38%ほどと比較的多いという回答結果も得られています。
ここから、株式投資を少ししかしていない、または全くしていない人からすると「市場参加者は自分を騙すのでは」「信頼できるアドバイザーがいない」という要素が根底にあるようです。
そのため、もう少し分析して、なぜ人々はそうした不信感を抱くのかの理由を深掘りしたり、何をすればアドバイザーや市場参加者を信頼するようになるのか、を調査していく必要があるのではないかと私は思います。
アドバイスは実際に何を変えるのか
Q6.金融アドバイスを受けることで、家計の資産配分や投資成果にはどのような変化が期待できるのでしょうか?
上記に対する研究は複数あるのですが、中でも面白いと感じたものに、生成AIによるロボットアドバイザーの効果に関する研究があります。
ロボットアドバイザーは、その人の属性に対して投資行動に対するアドバイスを生成AIがしてくれるものなのですが、アメリカの研究で「ロボットアドバイザーの何が自分の投資に対して良い効果があったか」という質問に対して、色々な投資情報・投資商品を探す手間が省けるといった声や、分散投資の効果についてよくわかったという声もありました。
とりわけ、今まで分散投資をせず2〜3名柄しか投資していなかったような人、あるいはそもそも株式投資やってなかったような人ほど、ロボットアドバイザーのアドバイスが役に立ったと回答する人が多かったことが印象的です。
上記はロボットアドバイザーに限定されていますが、人間のアドバイザーもロボットアドバイザーと同じ効果をもたらすことができると思います。
上で述べた、顧客のライフサイクルへの深い理解が前提となりますが、株式投資に関わる情報を探したり、自分で手続きをしたりするのは非常に手間ですし、分散投資の効果を理解していない人にとっても、その重要性をわかりやすく説いてあげたりすると、投資に踏み切れる人がもっと増えるのではないでしょうか。
日本人は本当に投資が苦手なのか

「日本人=投資嫌い」は本当か
Q7.日本における投資の考え方について、実証的にはどのように捉えるべきでしょうか?
日本人は投資が嫌いだ、リスク回避的だという印象を結構言われることが多いと思うのですが、これは間違っていると思います。
歴史的に見ても、日本人は投資嫌い、リスク回避的であることはありません。それこそ、江戸時代では米の先物市場が大阪の堂島で世界最初に開かれていますし、先物市場を立ち上げたのは大阪の商人です。
これは、基本的には米を扱う業者の価格変動のリスクへッジの手段として需要があったのですが、先物は投機的な参加者がいないと成り立ちません。
そのため、米の先物市場も京都の呉服屋の旦那をはじめとした、お金を持っている人たちが投機として多く参加したので、米の先物市場が成り立ちました。
明治から戦前にかけても、株式投資は普通に行われていました。もちろん貧富の差が大きかったので、庶民は株式投資に回せるお金がなかったわけですが、富裕層は株式投資を積極的に行っていました。
現代でも、日本人は競馬や競艇などのギャンブルをやりますし、「日本人はリスク回避的である」という証拠はありません。一方で、戦後はずっと、日本人の金融資産に占める証券投資の比率が低かったという事実があります。
この事実についても、「日本人はリスクを嫌がる」といった間違った解釈・説明がされていると思っておりまして、戦後に株式投資する人が減ってしまった理由は、「証券市場や証券・株式に関する制度や実態があまりにずさんで健全な個人投資家が手を出せるようなものではなかった」からです。
例えば、当時の株主総会では総会屋という反社会的勢力が株主総会を占拠して、非常識な要求を会社にするといった形で、全く健全ではなかった。「株式会社」の最高意思決定機関たる「株主総会」が反社会的勢力に占拠されるという異常さは、庶民の「株式」に対するイメージを悪くしました。
他にも、政治家の裏金問題もありまして、裏金の授受が株券で行われた事件が時々発覚しました。健全な人からすると「株式は汚らわしい」といったイメージがついてしまうのも当然と言えるでしょう。
そして決定的だったのが、証券会社の営業スタイルです。頻繁に取引しているような大事な顧客が損すると、損失補填と称して、証券会社が「今回は損失補填しておきます。」のような形で損失補填が普通に行われておりました。
株式投資は本来、自己責任でしなければならないので、この構造を歪めていたわけです。以上のように、戦後の株式や証券をめぐるさまざまな制度的な枠組みがあまりにもひどすぎて、今の80〜90代の方では「株は絶対にやってはいけない」というイメージを持つ人も多いですし、そのような方針で育ってきた方(60代くらい)も、マイナスイメージを持つ人が今でも一定数います。
最終的には1990年代後半から、証券会社が上記のような営業をしてはならないといったルールが整備されたり、法規制によって総会屋がいなくなったり、電子化によって裏金として使えなくなったりしたので、マーケットが正常化しました。そして、NISAなどのインセンティブ(株式市場に参加する動機)もできたので、今の若い人は抵抗なく株式投資ができるようになった、このような経緯です
制度の変化で投資行動はどう変わるか
Q8.近年の制度改正や環境変化を踏まえて、日本人の投資行動は今後どのように変化していくと考えられますか?
これは先ほどのように、不備な制度が90年代頃から正常化されています。今は総会屋はもういませんし、裏金もありません。
証券会社も特定の顧客をえこひいきするようなことをすると、金融商品取引法で取り締まられてしまいますので、ようやくクリーンな制度、すなわち普通の人でも参入できるようなマーケットが整ってきています。
なおかつ、NISAというインセンティブもできましたので今も若い人、20代〜30代のサラリーマンも躊躇なく株式投資や投資信託を行っていますから、このような「投資行動が正しくできる環境」はすでに整っておりますし、今後もより定着が進んでいくと思います。
制度は行動を変える:NISAと資産形成の実践
NISAはなぜ評価できるのか
Q9.NISA制度の拡充は、個人の資産形成や投資行動にどのような影響を与えていると評価されていますか?
NISAの枠で特徴的なのが、長期・積立・分散に該当する投資信託に限って特別枠が設けられているという仕組みで、これが良い影響を与えていると思います。
投資の基本セオリーは「長期・積立・分散」なので、短期で売買するのではなく、投資したものを簡単に売ることはせず、複利効果を享受する。それから積立なので、毎月毎月少しずつ投資をしていく。分散というポイントも、日本だけではなく、アメリカの株も含めてグローバルに分散投資する。
これが基本の投資のセオリーなので、投資の基本的な考え方が正しく実践されるような枠組みに行政がインセンティブを付与する制度設計をしていることは非常に良いと思います。
実際に若いサラリーマンの方などは、NISAで投資の基本が分かって投資をする人が増えていますから、果にもつながっていると思います。
一方で、NISAの枠を使えば、もっと投資が進むのではという発想から「毎月分配型の投資信託にもNISAの枠を広げたら」のような声も耳にしますが、これに関しては、複利効果のない分配型投資信託は、若い人が長い目で投資をするには相応しくない商品になるので、このような商品を優遇する意味はないと思います。
低金利時代の資産配分の考え方
Q10.低金利環境が長期化する中で、家計は貯蓄中心の資産配分をどのように見直していくべきだと考えられますか?
こちらは上記と重複する部分もありますが、例えば定年後65歳になった際に2000万円を貯めておきたいのであれば、どのように資産形成すべきか?ということを考えると、先ほどの長期・積立・分散に徹することがよいと思います。
もう一つ重要なのは、若い頃の方がリスク資産のウェイトを高くしておくのも良いということです。
例えば、学生にもよく言うのですが、22歳で卒業した後は65歳まで40年以上あるわけです。そのような充分に時間がある中で資産形成を行っていくにあたって、若い頃は多少リスクがあっても巻き返せるので、積極的にリスクをとることが合理的であると思います。
逆に、55歳くらいになった際にリスクがある投資を多くやるのは危険であり、仮にリーマンショックのような事象が発生して資産を減らすことになると、残り時間が少ないため資産回復が困難になってしまいます。
具体的に、金融資産全体を100とすると、若いうちはリスク資産のウェイトを50〜60にしても良いかもしれません。しかし、55歳をすぎた場合にはリスク資産のウェイトは20〜30にする、もしくは預貯金と国債のみにする方が良いと思います。
総じて、若い世代と高齢者の世代ではリスク資産のウェイトは変えなければならないこと、そして長期・積立・分散をすること、この2つの資産配分を守って投資していくことをおすすめします。


