火災保険の契約を見直したときに、「同じ家や家財に2つの保険がかかっているかも」と気づくことがあります。
「このままで問題ないのか」「保険金はどうなるのか」「どちらかを解約したほうがよいのか」と迷う人もいるでしょう。
この記事では、火災保険の二重加入で知っておきたい保険金の扱いや解約・返金、契約を見直すポイントを紹介します。
- 火災保険が二重になっていることに気づき、どちらかを解約すべきか迷っている人
- 引越し・賃貸契約・共済への加入などで補償が重複していないか確認したい人
このような人は、この記事を読むと、火災保険の二重加入に気づいたあと、何を確認し、契約の見直しが必要かどうかを判断できるようになります。
- 火災保険に二重加入した場合の保険金の扱い
- 二重加入で保険料が無駄になるケース
- 引越し・賃貸・火災共済で補償が重複した場合の対処法
- 二重加入に気づいたときに確認するポイント
- 解約した場合の保険料の返金
- 火災保険の重複や見直しについてFPに相談できること
まずは、火災保険に二重加入すると保険金がどう扱われるのかから見ていきましょう。
この記事の目次
- 火災保険は二重加入できる?2つ加入すれば保険金も2倍になるの?
- 火災保険は複数契約できる?
- 複数の火災保険がある場合の保険金
- 火災保険が二重加入になる主なケース3選
- 保険を見直したあとも以前の契約が続いている
- 賃貸で加入した火災保険と自分で契約した保険が重複している
- 火災保険と火災共済の補償が重複している
- 火災保険に二重加入するデメリット
- 重複する補償に余分な保険料を支払うことになる
- 契約管理や事故時の申告に手間がかかる
- 火災保険の二重加入に気づいたら何を確認する?
- 補償される災害や特約を確認する
- 保険金額・免責金額・保険料を比較する
- 保険期間と満期日を確認する
- 二重加入した火災保険を解約すると保険料は返金される?
- 火災保険の二重加入に関するよくある質問
- 火災保険の二重加入は違法?
- 火災保険の二重加入は保険会社にバレる?
- 引越し前後で火災保険の契約期間が重なっても問題ない?
- 火災保険の二重加入が気になるなら補償内容を比較して見直そう
火災保険は二重加入できる?2つ加入すれば保険金も2倍になるの?

火災保険は複数契約できますが、2つ加入したからといって、同じ損害に対する保険金を2倍受け取れるわけではありません。
火災保険は実際に生じた損害を補償する保険で、複数の契約がある場合も、受け取れる保険金の合計は実際の損害額が上限です。
複数の契約がある場合は、それぞれの契約からどのように保険金が支払われるのかを知っておく必要があります。
まずは、複数契約できる仕組みと、事故が起きたときの保険金の扱いを確認していきます。
火災保険は複数契約できる?
同じ建物や家財を対象に、火災保険を複数契約すること自体はできます。
ただし、複数契約する場合は、保険金額の合計と、他の火災保険や火災共済の申告に注意が必要です。
すでに契約している火災保険と新たに契約する火災保険の保険金額は、合計が建物の保険価額を超えないように設定する必要があります。
また、契約の際は他の火災保険や火災共済の契約内容を告知する必要があります。
すでに加入している保険や共済について、保険会社から求められた内容を正しく申告しましょう。
※参照:すでに火災保険をつけている建物に、別の火災保険を契約しようとする場合、注意することはありますか。|日本損害保険協会
複数の火災保険がある場合の保険金
複数の火災保険で同じ損害が補償される場合でも、受け取れる保険金の合計は実際の損害額が上限です。
たとえば、同じ建物について火災保険Aと火災保険Bの2契約があり、火災によって100万円の損害が発生したとします。
Aの契約だけで100万円を支払える場合は、Aから100万円を受け取ったあと、同じ損害についてBからさらに100万円を受け取ることはできません。
一方、Aから支払われる保険金が60万円までであれば、損害額100万円との差額である40万円をBへ請求できます。
この場合も、AとBから受け取る保険金は合計100万円までです。
事故が起きた際は、他の保険契約の有無や内容を保険会社へ伝えます。

複数の火災保険に加入している場合は、事故時に請求先の保険会社へ他の契約についても申告しましょう。
1つの契約で損害額の全額が支払われなければ、残りの損害について別の契約へ保険金を請求できます。
火災保険が二重加入になる主なケース3選
火災保険の二重加入は、新しい保険へ切り替えたときや、賃貸住宅への入居、火災共済への加入などをきっかけに起こります。
特に次の3つは、同じ建物や家財、賠償責任に対する補償が重複しやすいケースです。
- 保険を見直したあとも以前の契約が続いている
- 賃貸で加入した火災保険と自分で契約した保険が重複している
- 火災保険と火災共済の補償が重複している
自分に当てはまるものがあれば、現在加入している契約の内容を確認してみましょう。
保険を見直したあとも以前の契約が続いている
火災保険を見直して新しい契約へ加入したあとも、以前の契約を解約していなければ二重加入になります。
たとえば、自宅の建物を補償する火災保険Aに加入していた人が、更新前に火災保険Bへ切り替えたものの、Aを解約していなかったケースです。
AとBの保険期間が重なっている間は、同じ建物に2つの火災保険がかかっています。
家財の契約でも同様に、新しい保険へ加入しただけでは以前の契約が終了しているとは限りません。
見直し後に二重加入に気づいた場合は、新旧それぞれの保険期間と補償対象を照らし合わせ、どの期間・補償が重なっているのかを確認しておきましょう。
※参照:すでに火災保険をつけている建物に、別の火災保険を契約しようとする場合、注意することはありますか。|日本損害保険協会
賃貸で加入した火災保険と自分で契約した保険が重複している
賃貸住宅では、不動産会社などを通じて加入した火災保険と、自分で契約した火災保険の補償が重なることがあります。
賃貸住宅の入居者が契約する火災保険では、自分の家財への補償に加え、借家人賠償責任や個人賠償責任などの特約が付いていることがあります。
そのため、別の火災保険へ自分で加入している場合は、家財だけでなく、賠償責任の補償まで重複していないかを見る必要があります。
それぞれの契約で家財や賠償責任がどこまで補償されるかを確認し、不要な重複があれば見直しましょう。
火災保険と火災共済の補償が重複している
同じ建物や家財について、火災保険と火災共済の両方に加入している場合も、補償が重複することがあります。
火災保険へ加入したあとに火災共済へ加入したケースや、以前から加入していた共済をそのままにして新しい火災保険を契約したケースなどです。
火災保険と火災共済の両方で、同じ建物や家財の火災による損害を補償していれば、その部分は重複しています。
賠償責任などの特約についても、保険と共済で同種の補償が付いていることがあります。
解約を決める前に補償の対象と内容を比較し、今後も必要な補償が確保できるかを確認します。
※参照:すでに火災保険をつけている建物に、別の火災保険を契約しようとする場合、注意することはありますか。|日本損害保険協会

契約が複数あっても、補償内容がすべて重複しているとは限りません。
解約する前に、それぞれの契約で必要な補償が確保できているかを確認することがポイントです。
複数の火災保険や共済に加入していると、契約書類を見ても、どの補償が重複しているのか判断しにくいことがあります。
そのようなときは、FPに加入中の補償内容を説明してもらうと、重複している補償や不要な特約を確認できます。
FP資格を持つ専門家に相談したい人には、対応する専門家のFP資格取得率が100%のマネーキャリアがおすすめです。
加入中の補償内容をもとに、見直したほうがよい部分を相談できます。
火災保険に二重加入するデメリット
火災保険に二重加入していても、それだけで保険料が無駄になるわけではありません。
複数契約を合わせて必要な保険金額を確保している場合もあるため、問題になるのは、すでに必要な補償を確保できているのに同じ対象・損害への補償を重ねているケースです。
この場合は余分な保険料を負担するほか、契約内容の管理や事故時の申告に手間がかかります。
二重加入に気づいたら、契約数だけで判断せず、補償の重複と保険金額を確認することがポイントです。
具体的にどのようなデメリットがあるのか見ていきましょう。
重複する補償に余分な保険料を支払うことになる
すでに必要な保険金額を確保できているのに、同じ対象・損害への補償を重ねると、余分な保険料を支払うことになります。
たとえば、1つの契約で建物に必要な保険金額を確保できているのに、別の契約でも同じ建物の火災による損害を補償しているケースです。
複数の火災保険に加入していても、実際の損害額以上の保険金は受け取れないため、必要以上に重複している補償の保険料は余分な負担になります。
一方、複数契約を合わせて必要な補償額を確保している場合は、契約が複数あるという理由だけで解約する必要はありません。
※参照:すでに火災保険をつけている建物に、別の火災保険を契約しようとする場合、注意することはありますか。|日本損害保険協会
契約管理や事故時の申告に手間がかかる
火災保険を複数契約していると、更新や見直しの際に確認する契約内容が増えるため、契約数が多いほど管理は複雑になります。
事故が起きたときは、事故の内容とあわせて、他の保険契約の有無や内容を保険会社へ伝える必要があります。
契約内容や保険期間を把握できていないと、事故時に加入中の契約を調べる手間も増えます。
複数契約を続ける場合は、それぞれの保険証券や契約内容を把握し、事故時に必要な情報を伝えられる状態にしておきましょう。

二重加入が気になったときは、契約を丸ごと解約する前に、どの補償が重なっているかを確認することが先です。
必要な補償まで減らさず、余分な保険料が生じている部分を見つけましょう。
重複している補償や特約が本当に必要か判断しにくいときは、FPに加入中の契約全体を見てもらうと、保険料を抑えられる部分や不要な特約について相談できます。
保険の見直しを何度か相談したい人には、相談回数に制限がなく何度でも無料で利用できるマネーキャリアが向いています。
納得できるまで相談して、必要な補償と保険料のバランスを考えられます。
火災保険の二重加入に気づいたら何を確認する?

火災保険の二重加入に気づいたら、まず建物と家財のどちらで契約が重複しているのかを確認しましょう。
複数の契約に入っていても、それぞれで補っている内容が違えば、すべてが不要な重複とは限りません。
そこで、補償される災害や特約、保険金額・免責金額・保険料、保険期間などを確認すると、今の契約をそのまま続けるか、不要なものを見直すか判断できます。
必要な補償を残すために、具体的な確認ポイントを順番に見ていきましょう。
補償される災害や特約を確認する
まず、それぞれの契約で補償される災害と、付帯している特約を確認しましょう。
火災保険では、火災のほかに落雷・風災・水災・水濡れなどを補償できますが、契約によって補償内容は異なります。
たとえば、一方の契約だけに水災補償が付いている場合、その契約を解約すると水災への備えがなくなる可能性があります。
個人賠償責任などの特約も同様に、両方に付いているのか、一方にしか付いていないのかを確認します。
同じ補償が重複している部分と、今後も残したい補償を把握したうえで、契約の見直しが必要か判断しましょう。
保険金額・免責金額・保険料を比較する
次に、各契約の保険金額・免責金額・保険料を比較します。
保険金額が低すぎると、損害額に対して十分な保険金を受け取れないことがあるため、複数契約を合わせた保険金額が建物や家財の価額に対して不足していないかを確認します。
免責金額は事故が起きたときに自己負担する金額なので、同じ損害を補償する契約でも、免責金額が違えば自己負担額も変わります。
そのうえで年間の保険料を確認すると、必要な補償を確保したまま、余分に支払っている保険料がないか判断できます。
保険料の安さだけで決めず、事故時に受け取れる保険金と自己負担額まで含めて確認しましょう。
※参照:火災保険では、保険価額よりも保険金額を少なく(または多く)設定した場合に、何か問題はありますか。|日本損害保険協会
保険期間と満期日を確認する
最後に、それぞれの契約の保険期間と満期日を確認します。
同じ建物や家財を補償する契約でも、保険期間が完全に重なっているとは限りません。
満期日が近い契約があれば、更新するかどうかを決めるタイミングも確認できます。
途中で解約する場合は、もう一方の契約で必要な補償が始まっているかを確かめておかないと、解約後に補償が途切れるおそれがあります。
どの期間が重複しているのかを確認し、解約する場合は必要な補償が途切れない時期を選びましょう。
二重加入した火災保険を解約すると保険料は返金される?
火災保険を保険期間の途中で解約すると、原則として未経過期間(解約日から契約満了日までの残りの期間)に応じた保険料が返還されます。
ただし、返還額は、契約内容や保険料の払込方法などに応じて保険会社所定の方法で計算されるため、残りの期間分がそのまま日割りで戻るとは限りません。
一方、すでに経過した期間は補償を受けられる状態だったため、その期間に二重加入していた分の保険料は原則として返還されません。
そのため、解約する契約が決まったら、未経過期間がどのくらい残っているかを確認し、返還保険料の金額を保険会社へ問い合わせましょう。

返還保険料があるからといって、金額だけで解約する契約を決めるのは避けたいところです。
今後必要な補償と保険料を合わせて見ると、解約後の契約内容まで判断できます。
返還保険料や補償内容を見ても、現在の契約を解約してよいか迷う場合は、FPに保険のセカンドオピニオンを求めることもできます。
加入中の保険が適正か相談したい人には、保険の見直しやセカンドオピニオンを無料で受けられるマネーキャリアがおすすめです。
火災保険を見直した場合に、補償内容や保険料がどう変わるかも相談できます。
火災保険の二重加入に関するよくある質問
火災保険の二重加入については、「違法ではないのか」「保険会社に知られるのか」などの疑問を持つ人もいます。
また、引越し前後で一時的に契約期間が重なるケースもあります。
ここでは、二重加入に気づいたときに迷いやすい3つの疑問について回答します。
すでに複数の契約がある人は、自分の状況に当てはめて確認してみましょう。
火災保険の二重加入は違法?
火災保険に二重加入すること自体は違法ではありません。
ただし、他の火災保険への加入状況は告知事項に含まれるため、保険会社から尋ねられた場合は正しく申告する必要があります。
故意または重大な過失で申告しなかったり、事実と異なる内容を伝えたりすると告知義務違反となり、契約を解除されたり、保険金が支払われなかったりすることがあります。
二重加入そのものを心配するより、加入中の契約について正しく申告することが重要です。
火災保険の二重加入は保険会社にバレる?
火災保険の重複契約は、保険会社が確認できる仕組みがあります。
損害保険会社等では、火災保険などについて重複契約や事故受付の有無を確認する「火災・新種保険における重複契約・事故歴照会制度」を設けています。
また、火災保険を契約するときは、他の火災保険契約等の情報が告知事項となっているため、保険会社から求められた内容を正確に伝える必要があります。
二重加入を隠すことを考えるのではなく、契約時に必要な情報を正しく伝えましょう。
引越し前後で火災保険の契約期間が重なっても問題ない?
旧居と新居をそれぞれ補償する契約であれば、一時的に保険期間が重なっても問題ありません。
引越し前後は、旧居の退去日より前に新居の補償を始めるなど、2つの住居にそれぞれ火災保険が必要になる期間があります。
この場合は同じ建物や家財に二重で保険をかけているわけではないため、契約期間が重なっていることだけを理由に解約する必要はありません。
旧居を退去して補償が不要になったら旧居の契約を解約し、未経過期間が残っていれば返還保険料の有無や金額を保険会社へ確認しましょう。
火災保険の二重加入が気になるなら補償内容を比較して見直そう
火災保険に二重加入していても、複数の契約で必要な補償を確保しているなら、契約が複数あること自体は問題ではありません。
まずは補償内容・保険金額・免責金額・保険料などを比較し、どの補償が重複しているのかを把握しましょう。
そのうえで、必要以上に重複している補償や不要な契約があれば見直し、今後必要な補償を残します。
必要な備えを確保したうえで余分な保険料を減らすことが、火災保険を見直すポイントです。

二重加入を見直す目的は、契約数を減らすことではありません。
必要な補償を残したうえで、余分な補償や保険料がない状態にすることが大切です。
自分で契約内容を比較しても、解約が必要かどうかや、今後どの補償を残すか判断しにくい場合は、FPに相談すると現在の契約全体を見たうえでアドバイスを受けられます。
そのようなときに利用できるのが、FPへ無料で相談できるマネーキャリアです。
特定の保険会社に偏らない中立的な立場から、さまざまな解決方法を提案してもらえます。
累計相談申込件数は100,000件以上あり、加入中の保険の見直しについても相談できます。
