シングルマザーはiDeCoで児童扶養手当が増える?増えない人の条件や掛金の決め方もFPが解説

シングルマザーはiDeCoで児童扶養手当が増える?増えない人の条件や掛金の決め方もFPが解説

「iDeCoに入ると児童扶養手当が増えるって本当なのかな」

 

「60歳まで引き出せないお金に回して、子どもの教育費が足りなくなったら困る」

 

と不安に感じていませんか。

  • iDeCoの掛金は児童扶養手当の所得から全額差し引かれるため、一部支給の人は掛金に応じて手当が増えることがあります。年収240万円・子ども1人で月1万円を掛けると、手当の増額と住民税の減税により、掛金による家計の負担を年約5万円軽くできる計算です。

本記事では、手当が増える人と増えない人の条件や掛金の決め方、2026年12月からの改正点まで、FPの視点で解説します。

注意点

本記事で紹介するiDeCoやNISAで投資信託などを選んだ場合は元本が保証されておらず、運用成果によっては投資した金額を下回る可能性があります。

 

記事内の試算は2026年度の手当の額と計算式などを前提にした概算であり、将来の手当の額や運用成果を保証するものではありません。

 

投資を行う際は、商品の内容やリスクを確認したうえで、ご自身の判断と責任で行ってください。

井村FP
井村FP

働いて収入を増やしても、その分だけ児童扶養手当が減り、手取りがなかなか増えないと感じることもあるでしょう。

 

手当の減り方は計算式で決まっているため、iDeCoのように所得から差し引ける制度を組み合わせれば、減った分の一部を取り戻せる場合があります。

 

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内容をまとめると

  • iDeCoの掛金は児童扶養手当の所得から全額差し引かれ、子ども1人で一部支給の範囲なら、掛金の約3割が手当の増加として戻る計算。
  • 全部支給の人は手当が増えず、国民年金保険料の免除を受けている人は原則加入できないため、自分の受給状況と免除の種類の確認が先決。
  • 教育費の準備と両立できる掛金を決めるなら、マネーキャリアの無料FP相談の活用がおすすめ。
監修者「井村 那奈」

監修者井村 那奈ファイナンシャルプランナー

ファイナンシャルプランナー。1989年生まれ。大学卒業後、金融機関にて資産形成の相談業務に従事。投資信託や債券・保険・相続・信託等幅広い販売経験を武器に、より多くのお客様の「お金のかかりつけ医を目指したい」との思いから2022年に株式会社Wizleapに参画。

この記事の目次

シングルマザーがiDeCoに入ると児童扶養手当はいくら増える?

iDeCoの掛金は児童扶養手当の所得の計算でも差し引かれ、手当を一部支給で受け取っている場合は、掛金に応じて手当が増えることがあります。

 

手当がいつからいくら増えるのかを自分の収入に当てはめて見積もるために、次の3点を押さえておきましょう。

  • 掛金が手当の所得から差し引かれる仕組み
  • 掛金の額ごとに手当と住民税が変わる金額
  • 手当が増え始める時期と終わる時期

手当が増える期間は子どもの年齢で決まるため、同じ掛金でも始める時期によって効果の合計は変わります。

iDeCoの掛金は手当の所得から全額差し引かれる

iDeCoの掛金は小規模企業共済等掛金控除として所得税と住民税で全額が差し引かれ、児童扶養手当の所得制限の判定でも、同じ額が所得から差し引かれます。

 

手当の所得の計算では、社会保険料は実際の額にかかわらず一律8万円として差し引かれ、生命保険料控除も差し引く対象に含まれていません。

 

そのため、自分で金額を決めて手当の所得を下げられる控除は、ほぼiDeCoなどの小規模企業共済等掛金控除に限られます。

 

口座振替で掛金を払っている会社員は、年末調整か確定申告で掛金の証明書を提出して控除を受けます。

 

手当の所得は住民税と同じ所得の情報をもとに判定されるため、この申告が、手当の計算に掛金を反映させるための前提です。

掛金別に見る手当が増える額と住民税が減る額

例えば、年収240万円の会社員で子ども1人を育て、手当を一部支給で受け取っている場合、iDeCoに月1万円を掛けると児童扶養手当は年約3万8,000円増え、住民税は年約1万2,000円軽くなる計算です。

 

所得税は2026年分と2027年分の基礎控除が104万円に引き上げられているため、この年収では所得税がかからない計算となり、iDeCoによる軽減は見込めません。

 

掛金の額ごとに、2026年度の計算式で増える手当と、税率10%で計算した住民税の軽減額を並べたのが次の表です。

 

▼年収240万円・子ども1人の場合にiDeCoで増える手当と軽くなる住民税

(左右にスクロールできます)

掛金(月額) 手当の増加(年額) 住民税の軽減(年額) 合計(年額)
5,000円 1万8,960円 6,000円 2万4,960円
1万円 3万8,040円 1万2,000円 5万40円
1万5,000円 5万7,000円 1万8,000円 7万5,000円
2万円 7万6,080円 2万4,000円 10万80円

手当の増加は掛金の約3割、住民税の軽減は1割にあたるため、一部支給の範囲であれば掛金のおよそ4割が手当と税を通じて家計に戻る計算です。

表の補足

※年収240万円の給与所得を160万円とし、給与所得から差し引く10万円と社会保険料相当額の8万円を除いた142万円を手当の所得として計算しています。

 

※手当は2026年度の額と係数で計算しており、年度ごとの改定のほか、養育費の受け取りやほかの控除がある場合は金額が変わります。

 

※住民税は所得割がかかる前提で、住民税が非課税の場合は住民税の軽減はありません。また、2028年分以降は所得税の基礎控除が62万円となるため、所得税の軽減が加わる場合があります。

 

※金額例は、原則として16歳未満の子1人を扶養する場合です。年収240万円の例は、社会保険料年36万円・ひとり親控除あり、追加の所得や控除なしで、掛金を1年間納付する前提です。

手当が増えるのは翌年11月分から子どもが18歳の年度末まで

iDeCoで手当が増えるのは掛金を払い込んだ年の翌年11月分からで、子どもが18歳になった後の最初の3月31日まで、子どもに一定の障害がある場合は20歳になるまで続きます。

 

手当は前年の所得によって11月分から翌年10月分までの額が決まるため、例えば、2027年に払い込んだ掛金は、2028年11月分から2029年10月分までの手当に反映されます。

 

2027年4月に高校2年生になる子どもの場合、2027年の掛金で手当が増えるのは、高校3年生の11月分から3月分までの5ヶ月にとどまります。

 

一方、2027年4月に小学1年生になる子どもであれば、掛金を毎年続けた場合に手当が増える期間は10年以上に及びます。

 

手当の支給が終わった後も掛金の所得控除は続き、住民税の所得割がかかる場合は掛金の1割分、所得税もかかる場合はその分の負担軽減も見込めます。

井村FP
井村FP

手当が増える額は年収や子どもの年齢で変わるため、自分の場合に掛金をいくらにすれば効果が見合うのか、判断がつきにくいところです。

 

手当の計算式と住民税の税率は決まっているので、収入と子どもの年齢が分かれば、掛金ごとの効果は前もって数字で確かめられます。

 

マネーキャリアの無料FP相談では、今の収入と手当の受給状況をもとに、掛金の額ごとに手当がどう変わるのかを一緒に確認できます。

 

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iDeCoで児童扶養手当が増えるのはどんな人?

iDeCoの掛金で手当が増えるかどうかは、今の手当が全部支給か一部支給か、あるいは支給停止かによって分かれます。

 

自分がどこに当てはまるかを確かめるために、次の3つのケースを押さえておきましょう。

  • 一部支給の人や支給停止の基準をわずかに超えた人
  • 全部支給を受けている人
  • 国民年金の保険料免除を受けている人

同じ掛金でも、所得の位置によって手当が年10万円以上増える人もいれば、まったく増えない人もいます。

一部支給の人や支給停止の基準をわずかに超えた人は効果が大きい

iDeCoで手当が増えるのは、一部支給を受けている人と、所得が支給停止の基準をわずかに上回って手当を受け取れていない人です。

 

子ども1人の場合、手当の所得が246万円以上になると支給停止ですが、掛金でこの基準を下回れば支給の対象に戻り、手当は最低でも月1万1,340円です。

 

例えば、手当の所得が250万円の人が月5,000円を掛けると、所得は244万円に下がって手当は月1万1,870円となり、年14万2,440円と掛金の年6万円を大きく上回る計算になります。

 

手当の所得250万円は給与収入だけなら年収約390万円にあたり、昇給で手当が止まった人でも、掛金次第で再び手当を受け取れる可能性があります。

 

ただし、現況届を2年間出さないと受給資格がなくなる場合があるため、支給停止の間も毎年8月の現況届を出し続けることが前提です。

 

また、同居する親など扶養義務者の所得が限度額以上で支給停止になっている場合は、本人がiDeCoに入っても基本的に手当は支給されません。

全部支給を受けている人は手当が増えない

手当を全部支給で受け取っている人は、すでに満額の月4万8,050円を受け取っているため、iDeCoで所得を下げても手当は増えません。

 

子ども1人で給与収入のみなら、全部支給となる年収の目安は190万円未満です。

 

この収入の範囲では住民税が非課税となり、2026年分と2027年分の所得税も基本的にかからないため、iDeCoによる税負担軽減効果も見込めません。

 

運用益に税金がかからず老後資金を積み立てられるメリットはありますが、まずは教育費など、60歳までに使うお金の準備を優先する選択肢もあります。

 

将来収入が増えたときに、手当の増額や住民税の軽減が見込めるかを確認し、改めて加入を考えるとよいでしょう。

国民年金の保険料免除を受けている人は原則加入できない

自営業やフリーランスなど国民年金の第1号被保険者のうち、所得の減少や失業などによる保険料免除を受けている人は、一部免除を含めてiDeCoに加入できません。

 

ただし、障害基礎年金の受給者や、産前産後免除・育児免除を受けている人などは加入でき、会社員や公務員など厚生年金に加入している第2号被保険者には、この制限はかかりません。

 

手当の一部支給を受けているフリーランスでも、所得の減少や失業などによる保険料免除を受けている間は、iDeCoで手当の所得を下げる方法は使えません。

 

一方、保険料を納めている第1号被保険者であれば加入でき、自営業やフリーランスでも会社員と同じように、掛金の全額を手当の所得から差し引けます。

井村FP
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自分の所得が支給停止の基準にどれだけ近いのかは、給与明細や手当の通知だけでは把握しにくく、iDeCoで手当が増える側なのか判断に迷うこともあるでしょう。

 

手当の所得は給与所得と控除の額から計算できるため、基準との差が分かれば、掛金で届くかどうかはっきりします。

 

マネーキャリアの無料FP相談では、収入や家族の状況を伺いながら手当の受給状況を整理し、自分が3つのケースのどれに当たるのかを一緒に確認できます。

 

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シングルマザーがiDeCoを始める前の注意点

iDeCoは掛金で手当の所得を下げられる一方、払い込んだお金は原則として60歳まで使えず、加入している間は手数料もかかり続けます。

 

加入した後で家計が苦しくならないよう、手当の効果と比べて考えておきたいのは次の4点です。

  • 原則60歳まで引き出せない点
  • 途中で解約できない点
  • 掛金を止めてもかかる手数料
  • 受け取るときの税金

いずれも加入前に分かっていれば、iDeCoに回す金額と手元に残す金額の線引きに反映できます。

iDeCoは原則60歳まで引き出せない

iDeCoに払い込んだお金は老後の資金として受け取るもので、受け取れるのは原則60歳からのため、子どもの教育費や急な出費には使えません。

 

さらに、60歳までの加入期間が10年に満たない場合は受け取りを始められる年齢が遅れ、仮に加入期間が8年以上10年未満なら受給開始は61歳からです。

 

例えば、子どもが5歳のときに35歳で始めると、子どもの大学入学は48歳ごろで、iDeCoのお金を使えるのはその12年後になります。

 

そのため、生活費の備えや教育費の積立はiDeCoとは別に確保し、60歳まで使わないと決められるお金だけをiDeCoに回すのが前提です。

 

手当の増加や住民税の軽減で家計に戻ってきたお金を手元の貯蓄に回せば、iDeCoに入れた分をすぐに使えない不便さを補えます。

iDeCoは途中で解約できず掛金を止めても資産は残る

iDeCoは原則として途中で解約できず、掛金の払い込みを止めた場合も、それまでの資産は口座に残って60歳以降まで運用が続く仕組みです。

 

例外として脱退一時金を受け取れるのは、国民年金保険料の免除を受けてiDeCoに加入できなくなった人などに限られます。

 

さらに、掛金を払った期間が5年以下か資産が25万円以下であることなど、ほかの要件もすべて満たす必要があり、会社員として厚生年金に加入している間は基本的に対象になりません。

 

家計が苦しくなった場合も、掛金を最低の月5,000円まで下げれば、手当の増額や住民税の軽減を一部受けながら毎月の支払いを抑えられます。

 

掛金額は12月分から翌年11月分までの間に1回変更できるため、収入の見通しが立った時点で増やし直すことも可能です。

iDeCoは掛金を止めても手数料がかかる

iDeCoは、掛金を払っている間だけでなく掛金を止めて運用だけを続けている間も、資産を管理する信託銀行などへの手数料が毎月差し引かれる仕組みです。

 

掛金を払っている間に国民年金基金連合会へ払う手数料は、2027年1月26日の引き落とし分から、1回105円から月額120円に変わります。

 

年1回などにまとめて掛金を払う年単位拠出を選んでいる場合も、掛金を払わない月の分まで手数料がかかるようになる点に注意が必要です。

 

ただし、子ども1人・年収240万円の例では月5,000円の掛金でも手当が月1,580円増えるため、手当が増える間は手数料の負担を上回ります。

 

運営管理機関の手数料は金融機関ごとに異なり、無料の場合もあるため、毎月の手数料と運用商品の信託報酬をあわせて比べると、長く続けたときの差が分かります。

 

参照:国民年金基金連合会「iDeCo加入者に係る手数料を見直します」

iDeCoは受け取るときに税金がかかる場合がある

iDeCoを一時金で受け取ると退職所得、年金で受け取ると公的年金等の雑所得として扱われ、それぞれ退職所得控除や公的年金等控除を差し引いた残りが課税の対象になります。

 

退職所得控除は、原則として掛金を拠出した期間が20年までは年40万円(最低80万円)、20年を超えた分は年70万円で計算し、一時金から控除を引いた残りの2分の1が課税対象になります。

 

前年以前に勤務先の退職金を受け取っている場合などは控除額の計算が異なることがあるため、退職金がある人は受け取る時期をあわせて考える必要があります。

 

年金で受け取る場合は公的年金と合算して公的年金等控除を差し引くので、公的年金の額によっては、iDeCoの年金を足しても控除の範囲に収まる場合もあるでしょう。

 

受け取り方は受給を始める時点で一時金・年金などから選べるため、加入する段階で決めておく必要はありません。

井村FP
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60歳まで引き出せないと分かると、教育費や急な出費に回すお金まで足りなくなるのではと、掛金の額を決める段階で慎重になりがちです。

 

手元に残すお金とiDeCoに回すお金を先に分けておけば、引き出せない期間があっても家計の動きは読みやすくなります。

 

マネーキャリアの無料FP相談では、教育費や生活費の備えに必要な額を整理したうえで、iDeCoに回しても困らない金額を一緒に切り分けられます。

 

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シングルマザーのiDeCoの掛金の決め方

iDeCoの掛金は、手当が増える範囲と、教育費や生活費の備えに必要な金額の両方から決めると、払い込んだ後に家計が苦しくなる事態を避けやすくなります。

 

手当の効果と家計の余力を両立させる掛金の決め方は、次の4点に整理できます。

  • 最低の月5,000円から始めて年1回見直す
  • 手当が増える掛金の上限を見込む
  • 教育費の積立を先に確保する
  • NISAと役割を分ける

掛金は1,000円単位で決められるため、4つの条件を満たす金額に細かく合わせることも可能です。

最低の月5000円から始めて年1回見直す

掛金を決めかねている場合は、最低額の月5,000円から始めて年1回の見直しで増やしていけば、家計への影響を確かめながら手当が増える効果も見込めます。

 

子ども1人・年収240万円の例では、月5,000円の掛金でも、手当の増額と住民税の軽減をあわせて年2万4,960円となり、掛金の約4割が家計に戻る計算です。

 

掛金額の変更は12月分から翌年11月分までの間に1回できるため、毎年8月の現況届を出して11月分からの手当の額が決まった後に見直すと、判断材料をそろえられます。

 

掛金を増やすときは、家計で1年続けられた金額を基準にすれば、無理に引き上げて途中で下げ直す事態を防げるでしょう。

手当が増えるのは全部支給の所得までと見込んで決める

掛金で手当を増やせるのは全部支給になるまでで、子ども1人なら、手当の所得から107万円を引いた差額を12で割ると掛金の目安が分かります。

 

例えば、手当の所得が120万円なら差額は13万円のため、月1万1,000円の掛金で全部支給の範囲に入り、それ以上掛けても手当は増えません。

 

一方、年収240万円の例では手当の所得が142万円で差額は35万円となり、手当の計算上の目安は月2万9,000円ほどです。

 

この目安と、勤務先の企業年金などに応じた拠出限度額を照らし合わせ、上限を超えない範囲で掛金を設定しましょう。

 

手当の増額を目的にするなら満額に届く金額を目安にし、それ以上積み立てるかは、税負担が軽くなる額と家計の余裕を踏まえて判断するとよいでしょう。

教育費の積立を先に確保した残りから決める

iDeCoの掛金は、万が一のための生活費3〜6ヶ月分ほどの備えと、数年以内に使う教育費の積立を確保したうえで、残ったお金から決めるのが基本になります。

 

手当や住民税の効果は掛金を払ってすぐには戻らず、例えば、2027年の掛金で増えた手当が振り込まれ始めるのは2029年1月、住民税が軽くなるのは2028年6月からです。

 

そのため、最初の1〜2年は掛金がそのまま家計から出ていくお金になり、教育費の積立を削って掛金に回すと、進学時期に手元の資金が不足する恐れがあります。

 

手当や住民税で戻り始めたお金を教育費の積立に上乗せすれば、iDeCoを続けながら教育費の準備も厚くできます。

NISAと併用するなら60歳まで使わないお金だけをiDeCoに回す

iDeCoとNISAは併用でき、60歳まで使わないと決めたお金はiDeCo、それより前に使う可能性があるお金はNISAと、引き出せる時期で役割を分けられます。

 

手当との関係では、iDeCoの掛金は手当の所得から差し引かれる一方、NISAで積み立てた金額は所得から差し引かれないため、手当を増やす効果があるのはiDeCoのほうです。

 

また、NISAの運用益は非課税で住民税の所得に含まれないため、売却して利益が出ても手当の判定には影響しません。

 

手当の効果を見込める範囲の掛金をiDeCoに回し、途中で使う可能性があるお金はNISAや預金に分けておけば、急な出費や進学の費用にも対応しやすくなります。

井村FP
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教育費の積立とiDeCo・NISAのどれにいくら回すかは、手当が増える時期のずれもあって、限られた手取りのなかで決めにくい部分です。

 

掛金を払う時期と手当や住民税で戻る時期を並べて見れば、家計が一時的に苦しくなる年とその金額の目安がつかめます。

 

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2026年12月からのiDeCoの改正点

iDeCoは2026年12月1日に改正が施行される予定で、掛金の上限が引き上げられ、加入できる年齢も広がります。

 

手当の効果を見込める掛金の幅にも関わるため、改正の内容は次の4点に分けて押さえておきましょう。

  • 会社員の掛金の上限
  • 自営業やフリーランスの掛金の上限
  • 加入できる年齢
  • 支給停止の基準との関係

特に会社員は上限の伸びが大きく、掛金で手当の所得を下げられる幅も広がります。

 

参照:厚生労働省「2025年の制度改正」

会社員の掛金の上限は月6.2万円に上がる

会社員や公務員など第2号被保険者のiDeCoの掛金の上限は、2026年12月分から月6.2万円に引き上げられる予定で、企業年金がない会社員なら現在の月2万3,000円の2倍以上になります。

 

企業年金がある人は、勤務先の企業型DCの事業主掛金や確定給付企業年金などの掛金相当額と合計して月6.2万円が上限となるため、iDeCoで掛けられる額はその分だけ少なくなります。

 

企業年金がない勤務先で働く人は、上限が月3万9,000円上がります。

 

新しい上限での引き落としは2027年1月26日からで、掛金を増やす場合は、加入している金融機関で掛金額の変更手続きをすることになります。

自営業やフリーランスの上限は月7.5万円に上がる

自営業やフリーランスなど第1号被保険者の上限は、月6万8,000円から月7.5万円に引き上げられる予定で、この金額は国民年金基金の掛金や国民年金の付加保険料と合わせた上限です。

 

例えば、国民年金基金に月2万円を払っている場合、iDeCoに掛けられるのは月5万5,000円までになります。

 

上限の引き上げとは別に、所得の減少や失業などによる国民年金保険料の免除を受けている間はiDeCoに加入できないため、まず加入資格を確認する必要があります。

 

第1号被保険者はもともと会社員より掛金の上限が高く、改正前から手当の所得を下げる余地があり、今回の改正で上限がさらに月7,000円引き上げられます。

加入できる年齢は70歳未満に広がる

2026年12月からは、60歳以上70歳未満で老齢基礎年金やiDeCoの老齢給付金を受け取っていなければ、すでにiDeCoに加入している人などは70歳になるまで掛金を払い続けられるようになる予定です。

 

施行から3年の間は、それまでiDeCoに加入していなかった60歳以上70歳未満の人も、老齢基礎年金などを受け取っていなければ経過措置として新たに加入できます。

 

子育て中は少額の掛金にとどめても、子どもが独立した後に掛金を増やし、60代も積み立てを続ければ、老後資金を準備できる期間を延ばせます。

 

ただし、60歳以降も掛金を払い続けるには老齢給付金を受け取っていないことが要件のため、受け取りを始める時期とあわせて決めることが重要です。

上限が上がると支給停止の基準を下回れる人が増える

企業年金がない会社員の上限が上がると、掛金で下げられる手当の所得は年27万6,000円から最大で年74万4,000円に広がるため、支給停止の基準を上回っていた人の一部も、掛金次第で支給対象に含まれるようになります。

 

例えば、子ども1人で手当の所得が280万円の場合、給与収入だけなら年収約430万円にあたり、改正前の上限の月2万3,000円では支給停止の基準の246万円を下回れません。

 

改正後に月2万9,000円を掛ければ所得は245万2,000円となり、手当は月1万1,550円、年13万8,600円が支給される見込みがあります。

 

住民税の軽減3万4,800円を手当に加えると、年間の掛金34万8,000円の約半分を補うことができ、所得税の軽減を含めなくても、家計の負担は年約17万5,000円となる計算です。

 

ただし、毎月の支払いは2万9,000円で、積み立てた掛金は原則60歳まで引き出せません。

 

手当や税の軽減が反映されるまでの期間も含め、教育費や生活費を確保しながら払い続けられるかを確認して決めましょう。

井村FP
井村FP

上限が上がると支給停止の基準を下回れる可能性が出てくる一方で、掛金を増やすほど60歳まで使えないお金も膨らみます。

 

改正後の上限は使い切る枠ではなく、教育費の準備にあわせて選べる幅が広がったものと捉えると、掛金を増やすかどうかを落ち着いて決めやすくなります。

 

マネーキャリアの無料FP相談では、改正後のiDeCoの仕組みや手続きの流れを確認しながら、手当や教育費とのバランスを踏まえた制度の使い方を一緒に整理できます。

 

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シングルマザーのiDeCoの掛金はFPに無料相談

シングルマザーのiDeCoは、掛金で手当が増える範囲、教育費の準備、60歳まで使えない負担の3つを同時に見て掛金を決める必要があります。

 

ただし、手当の所得と支給停止の基準との差や、手当が増える期間、改正後の上限など考える要素が多く、自分だけで掛金の額を決めるのは容易ではありません。

 

FPに相談することで、家計の収支を整理したうえでiDeCoに回せる掛金の目安を確認でき、手当や住民税への影響の考え方も自分の収入に当てはめて整理できます。

 

なお、iDeCoで選ぶ運用商品や配分の助言は相談の対象外ですが、掛金の額と教育費の積立のバランスが決まれば、毎月いくらを60歳まで使わないお金にするかが明確になります。

井村FP
井村FP

手当の通知や給与明細を見ても、iDeCoを始めるべきかどうかを一人で決めきれず、検討を先延ばしにしている方もいるでしょう。

 

始める場合だけでなく始めない場合の家計も並べてみると、iDeCoが今の暮らしに合うかどうかがはっきりします。

 

マネーキャリアの無料FP相談では、家計の状況をプロの視点で確認し、iDeCo以外の選択肢も含めて家計に合う進め方を一緒に考えられます。

 

相談実績10万件以上、相談満足度98.6%と多くの方から選ばれており、何度でも無料で相談できるのでお気軽にご活用ください。

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シングルマザーのiDeCoのまとめ

シングルマザーがiDeCoに加入すると、掛金の全額が児童扶養手当の所得から差し引かれ、子ども1人で一部支給の範囲なら、掛金の約3割にあたる手当の増額が見込めます。

 

手当が増えるのは翌年11月分から子どもが18歳の年度末までで、全部支給の人は手当が増えず、国民年金保険料の免除を受けている人は原則加入できません。

 

教育費の積立を確保したうえで、まずは月5,000円から始め、手当の額が決まる時期にあわせて掛金を見直していきましょう。

井村FP
井村FP

子どもの成長にあわせて手当の額が変わり、支給の終わりも近づくと、iDeCoの掛金をこのまま続けてよいのか迷う時期が何度か訪れるでしょう。

 

手当が終わる時期と教育費が重なる時期は子どもの年齢から先に分かるため、掛金を見直す節目もあらかじめ決めておけます。

 

マネーキャリアの無料FP相談では、手当の終了や進学、60歳以降の受け取りまでを見通したうえで、節目ごとの掛金の見直し方を一緒に考えられます。

 

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免責事項

本記事の内容は、執筆時点(2026年10月)の法令・税制・各種制度に基づいて作成しています。

 

児童扶養手当の額や所得制限の基準、iDeCoの制度内容は、改正や年度ごとの改定で変わる場合があるため、実際の手続きの際は各制度の窓口で最新の情報をご確認ください。

 

また、記事内の試算は一定の前提に基づく概算で将来の成果を保証するものではなく、投資には元本割れのリスクがあります。

 

税金に関する個別の判断は税理士などの専門家にご相談いただき、資産運用に関する最終的な判断は、ご自身の責任において行ってください。

相談満足度・相談実績について、最新数値はこちらのページをご確認ください。

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