「昇給したのに、手取りが前より少なくなっている」
「毎年給料は上がっているのに、生活が楽になった実感がない」
と感じていませんか。
- 給料が上がっても手取りが増えにくいのは、社会保険料が等級ごとに段階的に増えることや、住民税が前年所得をもとに翌年6月から反映されることが主な理由です。
本記事では、保険料が一段上がる境目や昇給以外に手取りが動く場面、今からできる対策まで、FPの視点で解説します。

頑張って給料が上がっても、手元に残る金額が変わらなければ、働き方そのものに迷いが出てくるものでしょう。
手取りは制度で決まる部分が大きい一方、控除や制度の使い方で変えられる余地も残っています。
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内容をまとめると
- 手取りが減る主な原因は、社会保険料の等級変更や住民税の反映時期など、税・社会保険料の仕組みにある。
- 40歳からの介護保険料や家族の収入変化、昇格など、昇給以外でも手取りが減ることがあるため、給与明細と控除内容の確認が重要。
- 自分の場合に何がどれだけ影響しているか分からないときは、家計全体を整理できるマネーキャリアの無料FP相談を活用するのがおすすめ。
この記事の目次
- 給料が上がって手取りが減るのはなぜ?
- 手取りが減る主な原因は社会保険料と住民税
- 所得税の税率が上がっても手取りが逆転することはほとんどない
- 給与から天引きされる6項目|2026年4月から子ども・子育て支援金が加わった
- 手取りが減るラインはどこ?社会保険料が上がる境目
- 手取りが減るラインは標準報酬月額の等級が変わる境目
- 昇給がわずかでも手取りが逆転することがあるのはなぜ?
- 昇給から4ヶ月目に保険料が変わる随時改定
- 4〜6月の給与で1年分が決まる定時決定|残業が保険料に反映される月はいつ?
- 昇給の翌年6月に手取りが減るのは住民税の時間差が理由
- 住民税は前年の所得をもとに計算され毎年6月に切り替わる
- 社会人2年目と3年目で手取りが減ったと感じる理由
- 収入が下がった年ほど住民税の負担が重く感じられる
- 昇給以外にも手取りが減ることがある4つの変化
- ボーナスが増えたのに手取りが思ったほど伸びないとき
- 40歳になって介護保険料の負担が始まったとき
- 子どもの就職や配偶者の収入増で扶養の控除が外れたとき
- 管理職に昇格して残業代がなくなったとき
- 【独自調査】昇給しても手取りが増えなかった会社員のリアルな声
- 昇給・昇格したのに、手取りが思ったより増えなかった・減ったと感じた経験はありますか?
- 手取りが増えない・減ったと気づいたあと、実際にとった行動に最も近いものはどれですか?
- 手取りの仕組みについて「もっと早く知っておきたかった」と感じるものはどれですか?
- 手取りの減少に気づいたらまず何をすべき?
- 給与明細で何がいくら引かれているかを確認する
- 申告漏れになりやすい所得控除を年末調整で見直す
- iDeCoや新NISAなど税制優遇のある制度を活用する
- 4〜6月の働き方と昇給後の家計を前もって設計する
- 給料が上がっても手取りが増えないと感じたらFPに無料相談
- 給料が上がって手取りが減る理由のまとめ
給料が上がって手取りが減るのはなぜ?
昇給したのに手取りが増えない、あるいは減ってしまうのは、税と社会保険料の決まり方が主な原因です。
ここでは次の3点を解説します。
- 手取りが減る原因となる2つの負担
- 所得税の税率だけでは手取りが逆転しにくい理由
- 給与から引かれる項目と2026年4月に加わった支援金
どの項目がどれだけ増えたのかが分かれば、給与明細のどこを見ればよいかを絞り込めます。
手取りが減る主な原因は社会保険料と住民税
昇給後に手取りが減る主な原因として、社会保険料と住民税が挙げられます。
厚生年金保険料率18.3%と健康保険料率(協会けんぽ東京都で9.85%)は労使折半で、2つ合わせると標準報酬月額の約14%が本人負担になります。
住民税の所得割は、所得控除後の課税所得に対して原則10%です。
厚生労働省の「毎月勤労統計調査(2026年6月分結果確報)」では、2026年6月の実質賃金は前年同月比2.2%増でしたが、実際の手取りは税や社会保険料の負担にも左右されます。
所得税の税率が上がっても手取りが逆転することはほとんどない
所得税は超過累進課税のため、税率区分が上がること自体で昇給前より手取りが少なくなるわけではありません。
国税庁の速算表では、課税される所得金額330万円から694万9,000円までが20%、695万円から899万9,000円までが23%と区分されています。
仮に課税所得が695万円を1万円超えても、23%がかかるのはその1万円分だけです。
昇給後に手取りが減った場合は、社会保険料や住民税に加え、基礎控除など所得税側の要因も確認しましょう。
給与から天引きされる6項目|2026年4月から子ども・子育て支援金が加わった
会社員の給与から天引きされる項目は、次の6つに整理できます。
- 健康保険料
- 介護保険料(40歳から64歳まで)
- 厚生年金保険料
- 雇用保険料
- 所得税
- 住民税
このうち健康保険料には、2026年4月分の保険料から子ども・子育て支援金が上乗せされています。
被用者保険の支援金率は全国一律0.23%で、労使折半のため本人の負担は0.115%です。
標準報酬月額30万円なら月345円にあたり、実際に引かれるのは5月に支給される給与からになります。

給与明細を受け取っても、どの項目がいくら増えたのかまでは確かめないまま、手取りが増えないという感覚だけが残っている方も少なくないでしょう。
引かれている項目を一つずつ金額で並べれば、増えた分がどこへ向かったのかが特定できます。
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手取りが減るラインはどこ?社会保険料が上がる境目
社会保険料の計算のもとになるのは、給与を一定の幅で区切った標準報酬月額です。
そのため、区切りをまたぐ昇給では、増えた給与より保険料の増加が大きくなることがあります。
ここでは次の4点を確認しましょう。
- 手取りが減るラインの決まり方
- わずかな昇給で手取りが逆転する仕組み
- 昇給から4ヶ月目に保険料が変わる随時改定
- 4〜6月の給与で1年分が決まる定時決定
境目と切り替わる時期の両方を押さえれば、昇給後に手取りがどう動くかを事前に見積もれます。
手取りが減るラインは標準報酬月額の等級が変わる境目
社会保険料が上がる境目は、標準報酬月額の等級表であらかじめ決まっています。
厚生年金保険は8万8,000円から65万円までの32等級、健康保険は5万8,000円から139万円までの50等級に区分されます。
例えば、標準報酬月額30万円の等級は、報酬月額29万円以上31万円未満が対象です。
この範囲に収まっているうちは給与が動いても保険料は変わらず、範囲を超えた時点で一段上がります。
昇給がわずかでも手取りが逆転することがあるのはなぜ?
そこまで昇給額が高くなくても手取りが逆転することがあるのは、等級が一つ上がると、保険料は昇給額と関係なく段階的に増えるためです。
報酬月額28万9,000円の人が1,000円の昇給で29万円になると、標準報酬月額は28万円から30万円へ一段上がります。
▼[報酬月額28万9,000円から29万円へ昇給した場合の本人負担(月額)]
(左右にスクロールできます)
| 項目 | 昇給前 | 昇給後 |
|---|---|---|
| 標準報酬月額 | 28万円 | 30万円 |
| 厚生年金保険料 | 2万5,620円 | 2万7,450円 |
| 健康保険料 | 1万3,790円 | 1万4,775円 |
| 子ども・子育て支援金 | 322円 | 345円 |
| 合計 | 3万9,732円 | 4万2,570円 |
※協会けんぽ東京都の令和8年度の料率(健康保険9.85%、子ども・子育て支援金0.23%、厚生年金18.3%)で計算した本人負担分です。
※40歳未満で介護保険料がかからない場合の金額です。所得税と住民税の変動は含めていません。
この場合、本人負担は月2,838円増え、昇給額1,000円を上回ります。
ただし、1等級の変動は随時改定の対象にならないため、この差が給与に表れるのは定時決定を経た9月以降です。
昇給から4ヶ月目に保険料が変わる随時改定
昇給で保険料が変わるのは、変動後の給与を初めて受け取った月から数えて4ヶ月目です。
例えば、4月に昇給後の給与を受け取ったなら、7月分の保険料から改定されます。
随時改定に該当するのは、次の3つをすべて満たす場合です。
- 昇給や降給などで固定的賃金が変動した
- 変動後3ヶ月の報酬の平均から算出した標準報酬月額に、従前と2等級以上の差が生じた
- その3ヶ月とも支払基礎日数が17日以上ある
6月までに改定された標準報酬月額は当年8月まで、7月以降の改定は翌年8月まで適用されます。
4〜6月の給与で1年分が決まる定時決定|残業が保険料に反映される月はいつ?
4月から6月に受け取った給与の平均で標準報酬月額が決まり、その年の9月から翌年8月までの保険料に適用されます。
対象になるのは支払基礎日数が17日以上の月です。
残業代が翌月払いの会社なら、3月から5月の残業が4〜6月の給与に含まれ、1年分の保険料の計算対象になります。
ただし、標準報酬月額が上がれば将来の厚生年金や傷病手当金も増えるため、残業を抑えることが必ずしも得になるとは限りません。

昇給の時期や4〜6月の働き方によって手取りがどう変わるのかは、給与明細を見ているだけでは見通しを立てにくいところです。
等級が上がる金額と保険料が切り替わる月を押さえれば、1年間の手取りは事前に見積もれます。
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昇給の翌年6月に手取りが減るのは住民税の時間差が理由
昇給した年より翌年6月の給与のほうが手取りが少ない、という現象は珍しくありません。
住民税が前年の所得をもとに計算され、毎年6月に新しい税額へ切り替わるためです。
ここでは次の3点を確認しましょう。
- 住民税の計算と切り替わりの時期
- 社会人2年目と3年目で負担が変わる理由
- 収入が下がった年に負担が重くなる仕組み
税額が決まる時期と反映される時期の差が分かれば、6月以降の手取りを前もって見込めます。
住民税は前年の所得をもとに計算され毎年6月に切り替わる
給与から引かれる住民税は、前年1月から12月の所得をもとに計算され、6月から翌年5月までの毎月の給与から徴収されます。
住民税は、所得割が原則10%で、これに均等割の年4,000円と森林環境税の年1,000円が加わります。
6月の給与明細で住民税の欄が変われば、前年の所得に応じた税額に更新されたと判断できます。
社会人2年目と3年目で手取りが減ったと感じる理由
社会人2年目や3年目になってから手取りが減ったと感じることもあるでしょう。
これは、前年に課税対象となる所得がなければ入社1年目は住民税が引かれず、2年目の6月から徴収が始まるためです。
2年目に引かれるのは入社した年の4月から12月までの所得に基づく税額で、3年目は入社翌年の1月から12月までの所得がもとになります。
そのため、昇給がなくても3年目の6月に手取りが下がることがあります。
収入が下がった年ほど住民税の負担が重く感じられる
住民税は前年の所得をもとに計算されるため、収入が減った年も前の年の水準の税額を納めることになります。
残業代の減少や転職で毎月の給与が下がっても、6月に税額が切り替わるまで住民税の金額は変わりません。
退職して給与からの天引きができなくなった場合は、普通徴収への切り替えや退職時の一括徴収など、退職時期や手続きに応じて納付方法が変わります。
収入が下がる見込みがあるなら、翌年5月までに納める住民税の残額を先に確認しておくとよいでしょう。

6月の給与で住民税が上がると分かっていても、その負担がいつまで続くのかは見落とされがちです。
前年の所得をもとに1年間の税額が決まる仕組みを踏まえれば、いつ負担が軽くなるのかも見通せます。
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昇給以外にも手取りが減ることがある4つの変化
手取りが減るきっかけは、昇給だけにとどまりません。
保険料の負担が始まる年齢に達したときや、家族の状況と働き方が変わったときにも、給与から引かれる金額は変動します。
ここでは次の4点を確認しましょう。
- 賞与が増えても手取りが伸びない仕組み
- 40歳から加わる介護保険料
- 家族の収入増で外れる控除
- 管理職への昇格で変わる賃金の内訳
自分に当てはまる変化が分かれば、手取りが下がる時期を先に見込めるようになります。
ボーナスが増えたのに手取りが思ったほど伸びないとき
賞与が増えても手取りが思ったほど伸びないのは、賞与額に応じて社会保険料や源泉所得税の控除額も増えるためです。
賞与にかかる厚生年金保険料は、1,000円未満を切り捨てた標準賞与額に月給と同じ18.3%をかけ、労使で半分ずつ負担します。
賞与の源泉徴収税率は、原則として前月の社会保険料等控除後の給与額と扶養親族等の数で決まり、昇給後の給与が前月分に反映されると税率が上がることがあります。
ただし、賞与から引かれる所得税は概算のため、納め過ぎた分は年末調整で精算されます。
40歳になって介護保険料の負担が始まったとき
40歳を境に手取りが下がる理由は、介護保険料の負担がこの年齢から始まる点にあります。
協会けんぽの介護保険料率は令和8年度で1.62%で、労使折半のため本人が負担するのは0.81%です。
標準報酬月額30万円なら月2,430円が上乗せされ、年間では約2万9,000円の負担増になります。
徴収が始まるのは満40歳に達した日、つまり誕生日の前日が属する月からで、1日生まれの人は前月分から引かれます。
子どもの就職や配偶者の収入増で扶養の控除が外れたとき
家族の収入が増えると、扶養控除や配偶者(特別)控除の対象・控除額が変わり、課税所得が増えることがあります。
2026年分の所得税では、扶養親族に該当する所得要件は合計所得金額62万円以下、給与収入のみなら136万円以下です。
控除額は、一般の控除対象扶養親族で38万円、19歳以上23歳未満の特定扶養親族では63万円です。
19歳以上23歳未満の子は、給与収入が136万円を超えても197万円以下なら特定親族特別控除の対象となり、一定額までは63万円、その後は段階的に控除額が減ります。
管理職に昇格して残業代がなくなったとき
管理職への昇格で手取りが減るのは、労働基準法上の管理監督者に該当すると時間外や休日の割増賃金が支払われなくなるためです。
役職手当がそれまでの残業代を下回れば、昇格後の総支給額は前より少なくなります。
ただし、深夜労働については、管理監督者にも割増賃金の支払いが必要です。
役職名があるだけでは管理監督者にあたらず、経営者と一体的な立場にあるかどうかで判断されます。

40歳の到達や子どもの就職、昇格といった変化は、重なる時期が近いほど手取りへの影響を読みにくくします。
どの変化がいつ訪れるのかを並べておけば、影響の大きいものから順に手を打てます。
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【独自調査】昇給しても手取りが増えなかった会社員のリアルな声
マネーキャリア編集部では、会社員100名を対象に、昇給後の手取りの実感と、その後にとった行動についてアンケート調査を実施しました。
ここでは、制度の説明だけでは見えてこない実態を紹介します。
※調査期間:2026年8月24日実施、調査対象:全国の20~50代の会社員100名、調査方法:クラウドワークスを利用したインターネット調査、調査機関:マネーキャリア編集部
昇給・昇格したのに、手取りが思ったより増えなかった・減ったと感じた経験はありますか?
最も多かったのは「経験があり給与明細を見て原因まで特定できた」という回答で35%でした。
「原因が分からないままだった」の25%と「特に調べていない」の24%を合わせると、経験者の約6割は原因を把握していないことになります。
手取りが思ったより増えなかった経験そのものは84%にのぼり、期待通り増えたと答えた人は9%にとどまります。
引かれている項目と金額は毎月の明細に記載されているため、確認すれば原因の見当をつけられます。
手取りが増えない・減ったと気づいたあと、実際にとった行動に最も近いものはどれですか?
最も多かったのは「特に何もしなかった」という回答で、32%を占めました。
「家計の支出を見直した」が24%、「収入そのものを増やす行動をとった」が17%と続きました。
続いて「給与明細や控除の内容を確認した」が14%、「所得控除や非課税制度を使い始めた」が13%でした。
原因の多くは税と社会保険料の仕組みにありますが、対応は支出の調整へ向かいやすい傾向がうかがえます。
控除の確認は年末調整に間に合えば手取りに反映されるため、明細を見直す価値は十分あります。
手取りの仕組みについて「もっと早く知っておきたかった」と感じるものはどれですか?
最も多かったのは、「使える所得控除や制度を確認しないまま過ごしていたかもしれない」という回答で34%でした。
社会保険料に関する2つの回答を合わせると43%にのぼり、「等級が変わる仕組み」が26%、「4〜6月の給与が算定に使われること」が17%を占めます。
一方、住民税の時間差を選んだ人は10%と最も少なく、6月に起こる手取りの変化を住民税と結びつけていない可能性があります。

調査では、手取りが増えなかった経験がありながら、原因を確かめていない人が半数近くを占めました。
何から調べればよいか分からない状態でも、聞ける相手がいれば、そこで手が止まることはないでしょう。
マネーキャリアの無料FP相談では、疑問をその場で確認しながら、自分の手取りに何が起こっているのかをたどれます。
相談実績10万件以上、相談満足度98.6%と多くの方から選ばれており、何度でも無料で相談できるのでお気軽にご活用ください。
手取りの減少に気づいたらまず何をすべき?
引かれている金額の内訳が分かったら、次は自分で動かせる部分を探す段階です。
社会保険料と住民税の計算方法は変えられませんが、所得控除と非課税制度は使い方によって結果が変わります。
ここでは次の4点を確認しましょう。
- 給与明細で確認すべき項目
- 年末調整で見直せる所得控除
- 税制優遇のある制度の使い方
- 4〜6月の働き方と昇給後の家計設計
上から順に確認すれば、今年の年末調整と来年の保険料の両方に間に合わせやすくなります。
給与明細で何がいくら引かれているかを確認する
給与明細で最初に見るべきは、控除欄に並ぶ項目と金額です。
健康保険料と厚生年金保険料、雇用保険料と所得税、住民税が並び、40歳から64歳まではここに介護保険料が加わります。
前月や前年同月の明細と見比べると、どの項目がいくら増えたのかを特定できます。
社会保険料が増えていれば標準報酬月額の等級が上がった可能性があり、住民税だけが動いていれば6月の切り替えによるものです。
申告漏れになりやすい所得控除を年末調整で見直す
税負担を見直せる余地があるのは、申告し忘れた所得控除です。
年末調整では、生命保険料控除や地震保険料控除のほか、家族の国民年金保険料を負担した分の社会保険料控除を申告できます。
iDeCoの掛金を口座振替で払っている場合は、小規模企業共済等掛金控除の対象です。
別居の親を仕送りで扶養している場合の扶養控除も、申告しなければ適用されません。
一方、医療費控除や寄附金控除は年末調整の対象外ですが、ふるさと納税は一定の要件を満たせばワンストップ特例で確定申告を省略できます。
iDeCoや新NISAなど税制優遇のある制度を活用する
iDeCoの掛金は、全額が所得控除の対象になります。
企業年金のない会社員の拠出限度額は月2万3,000円で、2026年12月1日から月6万2,000円へ引き上げられる予定です。
新NISAは、運用益が非課税になる制度のため所得控除の対象にはならず、年間投資枠は最大360万円までとなっています。
目的と使う時期が異なるため、どちらを優先するかは家計の余力に応じて決める必要があります。
iDeCoは原則として60歳になるまで資産を引き出すことができず、運用商品によっては元本を下回る場合があります。
新NISAで購入した商品にも元本割れの可能性があり、いずれも将来の運用成果を保証するものではありません。
制度を利用するかどうかの最終的な判断は、ご自身の責任において行ってください。
4〜6月の働き方と昇給後の家計を前もって設計する
来年の保険料を左右するのは、4月から6月に受け取る給与です。
この時期に残業が集中しそうなら、9月から保険料が上がることを見込んで支出を先に調整できます。
昇給が決まった時点で、増える手取りと翌年6月から増える住民税を並べて計算しておくと、使える金額を見誤らずに済むでしょう。
昇給分をすべて生活費に回さず、一部を積立に振り分けることで、負担が増える時期でも家計への影響を抑えやすくなります。

使える制度があると分かっても、iDeCoと新NISAのどちらを優先するのか、いくら回せるのかまでは決めにくいところでしょう。
家計の余力と資金を使う時期を先に整理すれば、制度の選び方は絞り込めます。
マネーキャリアの無料FP相談では、iDeCoやNISAを含めた制度の選択肢を並べ、あなたに合う使い方を一緒に確認できます。
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給料が上がっても手取りが増えないと感じたらFPに無料相談
給料が上がっても手取りが増えない理由は、税と社会保険料の仕組みをたどれば説明がつきます。
ただし、自分の場合はどの項目がいくら増え、いつまで続くのかを明細から読み取り、使える控除や制度まで結びつけるのは容易ではありません。
引かれる金額と家計の状況を客観的に整理できるFPに相談すると、自分で対応できる部分とできない部分をはっきりさせられます。
区別がつけば、限られた手取りの使い道に迷わずに済むでしょう。

働き方も支出もすぐには変えられない状況が続くと、手取りの問題そのものを後回しにしてしまいがちです。
引かれている金額と使える制度を一度並べてしまえば、今の収入で何ができるのかは見えてきます。
マネーキャリアの無料FP相談では、収入と支出の全体像から、いま着手すべきことを一緒に決められます。
相談実績10万件以上、相談満足度98.6%と多くの方から選ばれており、何度でも無料で相談できるのでお気軽にご活用ください。
給料が上がって手取りが減る理由のまとめ
給料が上がって手取りが減ることがあるのは、社会保険料が等級ごとに段階的に増えることや、住民税が前年所得をもとに翌年6月から反映されることが主な理由です。
また、40歳での介護保険料の負担開始や扶養の控除が外れる場面など、昇給以外にも手取りが動くきっかけはあります。
引かれている項目を明細で確かめ、使える控除や制度を見直すところから始めましょう。

仕組みを理解しても、自分の家計で効果が出る対策はどれなのか、答えは人によって変わります。
収入も家族の状況も変わっていくため、一度整理して終わりにはならず、その都度見直す前提で考えることになります。
マネーキャリアの無料FP相談では、状況が変わったタイミングで家計を組み直し、その時点で取れる選択肢を確認できます。
相談実績10万件以上、相談満足度98.6%と多くの方から選ばれており、何度でも無料で相談できるのでお気軽にご活用ください。
本記事の内容は、執筆時点(2026年8月)の法令・税制・社会保険制度・統計データに基づいて作成しています。
保険料率や控除の要件、iDeCoの拠出限度額は改正で変わる場合があるため、実際の手続きの際は日本年金機構や国税庁、お住まいの市区町村などで最新の情報をご確認ください。
また、記事内の保険料や負担額の試算は一定の前提に基づく概算であり、将来の家計や手取りを保証するものではありません。
そして、iDeCoや新NISAを活用した資産運用には元本割れの可能性があります。
税金に関する個別の判断は税理士などの専門家にご相談いただき、家計や資産形成に関する最終的な判断は、ご自身の責任において行ってください。




