

この記事の監修者 谷川 昌平 フィナンシャルプランナー
株式会社Wizleap 代表取締役。東京大学経済学部で金融を学び、金融分野における情報の非対称性を解消すべく、マネーキャリアの編集活動を行う。ファイナンシャルプランナー、証券外務員を取得。メディア実績:<テレビ出演>テレビ東京-テレ東「WBS」・テレビ朝日「林修の今知りたいでしょ!」
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この記事の目次
- iDeCoで月2万円積立すると節税効果はいくら?年収別にシミュレーション
- 年収300万円の場合
- 年収400万円の場合
- 年収500万円の場合
- 年収600万円の場合
- あなたにあった積立額はいくら?FPと一緒にiDeCoのシミュレーションをしよう
- iDeCoで月2万円積立すると将来いくらもらえる?年利別にシミュレーション
- 年利3%で運用した場合
- 年利5%で運用した場合
- iDeCoの積立額で迷ったら無料FP相談を活用しよう!
- 月2万円のiDeCoが向いている人・向いていない人とは?
- 月2万円の積立が向いている人の特徴
- 月2万円の積立が向いていない人の特徴
- 【まとめ】iDeCoで月2万円積立する際は家計とのバランスも確認しよう
iDeCoで月2万円積立すると節税効果はいくら?年収別にシミュレーション

iDeCo(個人型確定拠出年金)は、掛金が全額所得控除の対象となるため、所得税と住民税の両方が軽減されるという大きなメリットがあります。
では、月2万円を積み立てた場合、どれくらいの節税効果があるのでしょうか?
以下の年収別に見た年間の節税額のシミュレーションを見ていきましょう。
- 年収300万円の場合
- 年収400万円の場合
- 年収500万円の場合
- 年収600万円の場合
年収300万円の場合
項目 | iDeCo加入時 (円) | iDeCo未加入時 (円) |
---|---|---|
課税所得(所得税)※ | 868,300 | 1,108,300 |
課税所得(住民税)※ | 918,300 | 1,158,300 |
所得税額 | 43,415 | 55,415 |
住民税額 | 91,830 | 115,830 |
所得税の節税額 | 12,000 | - |
住民税の節税額 | 36,000 | - |
1年間の節税額 | 48,000 | - |
年収400万円の場合
続いて、年収400万円の方がiDeCoに月2万円積み立てた場合の節税効果をまとめた表です。
項目 | iDeCo加入時 (円) | iDeCo未加入時 (円) |
---|---|---|
課税所税得(所得)※ | 1,464,400 | 1,704,400 |
課税所得(住民税)※ | 1,514,400 | 1,754,400 |
所得税額 | 73,220 | 85,220 |
住民税額 | 151,400 | 175,440 |
所得税の節税額 | 12,000 | - |
住民税の節税額 | 24,000 | - |
1年間の節税額 | 36,000 | - |
※課税所得は、年収ー給与所得控除ー社会保険料控除ー基礎控除とし、端数金額の処理はせずに計算しています。
年収400万円の方が月2万円iDeCoに積み立てすると年間36,000円の節税効果があります。年収300万円の方より節税効果は低くなりますが、節税できる時点でお得になります。
仮に35年間積み立てした場合は、所得税は420,000円、住民税は840,000円、合計で126万円の節税となります。
年収500万円の場合
項目 | iDeCo加入時 (円) | iDeCo未加入時 (円) |
---|---|---|
課税所得(所得税)※ | 2,120,500 | 2,360,500 |
課税所得(住民税)※ | 2,170,500 | 2,410,500 |
所得税額 | 114,550 | 138,550 |
住民税額 | 217,050 | 241,050 |
所得税の節税額 | 24,000 | - |
住民税の節税額 | 24,000 | - |
1年間の節税額 | 48,000 | - |
年収600万円の場合
項目 | iDeCo加入時 (円) | iDeCo未加入時 (円) |
---|---|---|
課税所得(所得税) | 2,776,600 | 3,016,600 |
課税所得(住民税) | 2,826,600 | 3,066,600 |
所得税額 | 180,160 | 204,160 |
住民税額 | 282,660 | 306,660 |
所得税の節税額 | 24,000 | - |
住民税の節税額 | 24,000 | - |
1年間の節税額 | 48,000 | - |
あなたにあった積立額はいくら?FPと一緒にiDeCoのシミュレーションをしよう

iDeCoで月2万円積立すると将来いくらもらえる?年利別にシミュレーション

年利3%で運用した場合
30歳から60歳までの30年間、iDeCoで毎月2万円を年利3%で運用した場合、最終的にどれくらいの資産になるのでしょうか?以下は、試算した結果です。
積立元本 | 運用益 | 合計(運用結果) |
---|---|---|
720万円 | 約456万円 | 約1,176万円 |
運用次第で約450万円近い利益が見込めることから、長期的に見て非常に魅力的な制度と言えるでしょう。
年利5%で運用した場合
30歳から60歳までの30年間、iDeCoで毎月2万円を積み立て、年利5%で運用した場合、元本720万円に対して運用益は約951万円となり、合計で約1,671万円の資産形成が見込まれます。
積立元本 | 運用益 | 合計(運用結果 |
---|---|---|
720万円 | 約951万円 | 約1,671万円 |
年利5%という利回りは、リスクを伴うものの、長期的な運用によって大きな資産形成が可能となります。
iDeCoの積立額で迷ったら無料FP相談を活用しよう!

月2万円のiDeCoが向いている人・向いていない人とは?
iDeCo(個人型確定拠出年金)は、老後資金を効率的に準備できる制度として注目されていますが、「月2万円」という積立額が自分に合っているのかどうか、迷う方も多いのではないでしょうか。
家計の状況やライフプラン、税制メリットの受け方によって、向いている人・向いていない人の特徴は大きく異なります。
ここでは、以下の2つの視点から、月2万円のiDeCo積立が自分に合っているかどうかを見極めるヒントをご紹介します。
- 月2万円の積立が向いている人の特徴
- 月2万円の積立が向いていない人の特徴
自分にとって最適な積立額を見つけ、iDeCoを無理なく、そして効果的に活用するための参考にしてください。
月2万円の積立が向いている人の特徴
月2万円のiDeCo積立が向いている人には、いくつかの共通する特徴があります。以下のような方に特に適しています。
<特徴と具体的な向いている人の例>
特徴 | 具体例 |
---|---|
安定した収入がある人 | 正社員として安定した月収があり、余裕を持って積立ができる人 |
将来の年金不安を感じている人 | 現在の年金では足りないと感じ、早めに老後資金を準備したい人 |
長期的な資産形成を目指す人 | 定期的な積立で、長期的な資産形成を目指している人 |
月2万円の積立であれば、生活費に無理なく組み込みながら、30年後に720万円の元本が積み立てられ、運用益を加えた資産形成が可能です
これらの特徴に当てはまる方にとって、iDeCoは有力な資産運用の選択肢となります。
月2万円の積立が向いていない人の特徴
月2万円のiDeCo積立が向いていない人の特徴をいくつか挙げてみましょう。
<特徴と具体的な向いていない人の例>
特徴 | 具体例 |
---|---|
現在の収入が不安定な人 | フリーランスや契約社員で、収入が月ごとに変動する人 |
家計に余裕がない人 | 生活費がぎりぎりで、毎月の積立額に無理がある人 |
短期的に大きな支出が予定されている人 | 近々結婚や子どもの教育資金が必要な場合 |
また、iDeCoは拠出額の変更は原則年1回までとなっており、変更申請後、反映までに1~2か月の期間がかかります。急な変更が難しいため、余裕を持って計画を立てましょう。
ライフステージや家計に合わせた積立額を選び、迷った場合はFPに相談するのが安心です。
【まとめ】iDeCoで月2万円積立する際は家計とのバランスも確認しよう

DeCoで月2万円積立する節税効果はいくらになるのか、年収別、運用利回り別などでシミュレーションしながら解説してきましたがいかがでしたでしょうか。
iDeCoは、税制優遇を受けながら老後資金を積み立てる大変有益な制度ですが、途中で引き出しができないため、積立額を決める際には家計とのバランスを慎重に考慮する必要があります。
毎月2万円という金額は、無理なく積み立てられる範囲であれば効果的ですが、生活費が圧迫されるようでは本末転倒です。無理なく続けられる範囲で積立を始め、ライフステージに合わせて金額を調整していきましょう。
iDeCoは長期的な資産形成に向いていますが、積立額が家計を圧迫しないようにすることが大切です。生活費や急な支出に困らない範囲で設定し、必要であればFP相談で適切な額を決めましょう。
もし迷ったり、不安に感じたりした場合は、マネーキャリアの無料FP相談を活用して、専門家と一緒に最適な積立額を見つけると良いでしょう。
