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スマートフォンで決済できる便利なQRコード決済。しかし、実際に使ったことがない人にとっては「本当にお得なのか?」「どうやって使うのか?」など疑問だらけでしょう。そこで、今回の記事ではQRコード決済の基本をお伝えするとともに、「どこのQR決済がお得か?」を調べてみました。

記事監修者「谷川 昌平」

この記事の監修者谷川 昌平
フィナンシャルプランナー

東京大学の経済学部で金融を学び、その知見を生かし世の中の情報の非対称性をなくすべく、学生時代に株式会社Wizleapを創業。保険*テックのインシュアテックの領域で様々な保険や金融サービスを世に生み出す一歩として、「マネーキャリア」「ほけんROOM」を運営。2019年にファイナンシャルプランナー取得。

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QRコード決済は今やどんな支払いにも使える


QRコード決済は、スマートフォンにインストールしたアプリを使って簡単に決済ができるため、急速に普及しています。 


一般社団法人キャッシュレス推進協議会がまとめた「コード決済利用動向調査」によれば、2018年における月間アクティブユーザー数は354万8,000人だったのに対し、2022年3月時点では5078万7,000人にも増えているのです。 


引用元:一般社団法人キャッシュレス推進協議会「コード決済利用動向調査」 


つまり、QRコード決済を使っている人は決して珍しくありません。 実店舗の支払いだけでなく、ネットショッピングや税金の支払いにも使える利便性が評価されているようです。 


2018年には経済産業省がキャッシュレス・ビジョンを公表し、QRコード決済を含めたキャッシュレス決済の比率を高めることを政策の1つとして打ち出しています。 このような背景を考えると、今後もQRコード決済が使える場は増えていくでしょう。

QRコード決済の使い方

QRコード決済の使い方はとても簡単です。 


最初に、スマートフォンにアプリをインストールし、必要な設定を行います。 クレジットカードや銀行口座の情報も必要になるため、クレジットカードやキャッシュカードを用意しておきましょう。 設定が済んだら使えるようになります。 


実際に使う際は、QRコードを使うことには変わらないのですが「誰がどのQRコードを読み込むか」によっても差があるので、違いを知っておきましょう。 


  • ストアスキャン 

ユーザーのアプリ上に表示されるQRコードを店舗側で読み取り、金額を入力して支払をする 


  • ユーザースキャン 

ユーザーが店舗側で用意したQRコードを読み取り、金額を入力して支払をする

決済方法

QRコード決済は「どのタイミングで利用料金を支払うか」によっても以下の3つに分類できます。 


  • 前払い式 

事前に現金やクレジットカードで残高をチャージしておき、決済をする際はその残高から払うという方法です。 チャージした分だけしか支払いに使えないため、使いすぎは防げます。 もちろん、追加でチャージすることも可能です。 


QRコード決済によっては、あらかじめクレジットカード情報を登録しておくと、残高が一定額を下回った場合に自動的に上乗せしてくれる「オートチャージ機能」がついています。 


  • 即時払い式 

決済をすると同時に、支払元として設定していた銀行口座の残高が引き落とされる方式のことです。 銀行口座の残高分しか使えないので、浪費は防げます。 ただし、銀行口座の残高が少なかった場合、決済時にエラーが出ることもあるので注意してください。 


  • 後払い式 

QRコード決済による利用料金が、あらかじめ登録したクレジットカードの利用料金と同時に請求される方式のことです。 つまり、クレジットカードの利用料金の一部として支払うことになります。 それでも、サインを書いたり、暗証番号を入力したりなどの手間も省けるので便利です。

QRコード決済を使うメリット


QRコード決済を使うメリットについて、掘り下げてみましょう。 


  • 決済が早い 

現金で払う場合に比べると、早く会計が済むのがQRコード決済のメリットの1つです。


大手クレジットカード会社のJCBが行った実証実験の結果によれば、現金での決済の場合は完了まで28秒かかったのに対し、QRコード決済では17秒で完了しています。 


引用元:株式会社ジェーシービー「決済速度に関する実証実験結果」 


  • いくら使ったかがわかりやすい 

QRコード決済では簡単に利用履歴を確認できます。 そのため「自分はいくら使ったのか」がわかりやすいです。 


  • ポイント還元がある 

ポイント還元があるのも見逃せないメリットでしょう。 ポイント還元率が1%だったとしても、毎日使っていれば1年で相当ポイントは貯まるはずです。 

  • 個人間での送金もできる

QRコード決済サービスの1つ、PayPayではユーザー同士で残高(最大10万円)を送りあうことができます。 


「一緒に食事をしたときに立て替えてもらった分を払う」など、数千円程度の送金であれば問題なく使えるでしょう。 銀行口座に振り込む場合とは違い、手数料も不要なのでとても便利です。


参照:PayPay残高を送る - キャッシュレス決済のPayPay

どのQRコード決済が一番お得?

ここで、主要なQRコード決済について、基本的な情報をまとめてみました。

※1 公式プレスリリースによる2022年5月時点での設置箇所数

※2 2020年11月時点の設置箇所数(公式プレスリリース)

※3 2022年5月公表の情報(決算資料)

※4 2022年3月時点の設置箇所数(公式プレスリリース)

※5 2019年12月時点の設置箇所数(公式ブログ)

※6 2021年11月公表の情報(公式プレスリリース)

※7 2021年4月公表の情報(公式プレスリリース)


楽天カードや楽天銀行などをすでに使っているなら、やはり楽天ペイを使うのが一番お得です。楽天カードから楽天ペイにチャージして支払えば、1.5%ものポイント還元が受けられます。


「やっぱり自分は現金に近い形で使いたい」のであれば、楽天銀行の口座を支払元に設定しても良いでしょう。それでも、ポイント還元率は1.0%とかなり高いです。 


また、PayPayやd払い、au PAYを使う場合は、同じ会社が提供するクレジットカードと組み合わせたほうがポイント還元率は高くなります。 

  • PayPay:PayPayクレジットカード 
  • d払い:dカード 
  • au PAY:au PAYクレジットカード 

複数使いで更にお得に?

実際のところ、QRコード決済に関しては、複数のアプリを使い分けている人も珍しくありません。 


大手旅行代理店の株式会社エアトリが行った調査によれば、QRコード決済アプリを2つ以上ダウンロードした人は、全体の約7割にものぼりました。 


参照:使い分けはどうしてる?コード決済アプリのダウンロード数、7割が「2個以上」|@DIME アットダイム


 

この調査が行われたのが2020年であるため、2022年の現状とは多少異なる部分もあるかもしれません。 しかし、複数のQRコード決済を使い分けている人が一定数存在する可能性は極めて高いです。 


 「1人1種類のみ」という制限はない上に、加盟店ごとのキャンペーンに参加することでさらにお得になる可能性もあるためです。 そのため、以下の点を意識して、上手にQRコード決済を使い分けてみましょう。 


  • 自分や家族が利用する店舗において、どのQRコード決済が使えるか調べる 
  • 使えるQRコード決済が分かったら、ポイント付与の条件やキャンペーンについて調べる