法人向け損害保険の種類や保険ごとにおすすめの業種等を徹底解説!のサムネイル画像

内容をまとめると

  • 自社の業種や事業の規模によりリスクの有無や大小は異なる
  • 法人向け損害保険は、事業を包括的に補償する総合保険か個別のリスクに特化した損害保険かで選ぶ
  • 法人向け損害保険は、資産保全を目的とする損害保険と賠償リスクに対する損害保険がある
  • 法人向け損害保険は、個人事業主も加入できる
  • 保険料は加入する保険や業種などによって異なるため相場を示しずらい
  • 法人向け損害保険や事業のリスク対策に関する相談は、「マネーキャリア」がおすすめ

法人には、火災や提供した商品等による賠償責任のリスク、従業員を抱えている場合、労働災害のリスクなどがあります。このような法人を取り巻くリスクに対して、損害保険の加入がおすすめです。こちらの記事は、法人向け損害保険の種類や選び方などについて解説しています。

この記事の目次

法人の事業活動を取り巻くリスク

事業を取り巻くリスク

授業を取り巻くリスク

事業活動を行うことで上記のようなリスクがあると考えられます。上記はリスクマップと言います。リスクが発生する頻度と、経営に与える影響の2軸で構成されています。


また事象を「社会的・経済的リスク」、「自然災害事故リスク」、「経営リスク」の3つに分類しています。このようにマップ化すると事業を行うリスクは様々です。


業種や事業の規模により表示されているリスクの有無や大小は異なりますが、「火災や爆発のリスク」、「風災・水災・落雷のリスク」などについては対策しておかなければ事業を継続することが難しくなります。


そのためまずは自社を取り巻くリスクを知る必要があります。自社のリスクを知った上で適切な対策を取るようにしましょう。


そこで具体的に事業活動を行うにあたり、どのような事故があるのかを紹介します。

  1. 店舗が火災になった事例
  2. 提供した飲食物により食中毒となった事例
  3. 建設工事中に起こった労災事故

こちらの記事では上記3つの事例を紹介します。

事例1:店舗が火災になった事例

まず最初に紹介する事例は、ラーメン店から出火し、大規模な火災になった事例です。平成28年12月22日に新潟県糸魚川市にあるラーメン店で、大型コンロの火を消し忘れたことにより出火しました。


ラーメン店からの出火後、周辺住宅にも火が回り、合計147棟が焼損しました。幸い死亡者はいませんでしたが、17人が負傷しました。


ここまで大規模の火災となった要因は以下です。

  • 区画内の住宅の9割が木造建築であること
  • 事故当日に強風注意報が発令されていた

広範囲に及んだ火災ですが、地元の消防団との連携により、出火から約30時間後に鎮火されました。

事例2:提供した飲食物により食中毒となった事例

続いても飲食店で起こった事例です。ここでは2つ事例を紹介します。


まずは、料亭で提供した飲食物により、食中毒が発生した事例です。料亭で提供したイシガキダイの刺身に、食中毒の原因となる毒素が含まれていました。


それにより、摂取したお客様が食中毒を起こしました。食中毒になった被害者の中には、事業をしている方も行ったため、休業した際の損失も損害賠償として請求されました。


請求額は742万円でしたが、料亭側の製造物責任が認められ300万円の損害賠償金を支払うことになりました。


参考:実際にあった訴訟・判例


2つ目は駅弁から食中毒が発生した事例です。


青森県八戸市の駅弁メーカーが提供した弁当を摂取した方が、全国各地で食中毒の症状を訴えました。しかし最初に行った保健所の調査で、食中毒の原因となる菌が発見さなかったため、別の原因があるとされていました。


その後2023年9月23日に再び、こちらの駅弁メーカーで提供していた弁当により下痢や嘔吐などの症状を訴えました。その結果食中毒と断定し、営業禁止処分をなりました。


保健所の調査によると、2023年9月25日までで、26都道府県で合わせて394人もの人が、食中毒となっており、回収した弁当からは食中毒の原因となる菌も検出されました。


参考:弁当から食中毒が発生

事例3:建設工事中に起こった労災事故

最後は、建設工事中に起こった労災事故を紹介します。2023年9月19日にJR東京駅の八重洲口付近のビルの建設工事で起こった労災事故です。


地上51階建ての複合商業施設の建設工事中に、クレーンで吊り上げていた鉄骨が落下し、作業員5人が巻き込まれました。この事故により、2名が死亡しました。


落下した鉄骨は長さ30メートルで、重さおよそ15トンの鉄骨でした。この鉄骨の上に作業員が5人乗っていた際に、何らかの原因で鉄骨が落下し、地上7階部分から3階部分の高さから落下しました。


参考:建設現場で鉄骨落下

法人向け損害保険の種類


事業を取り巻くリスクがわかったところで、それらのリスクを対策できる法人向けの損害保険について解説します。


まず法人向け損害保険の種類は大きく分けて2種類があります。

  • 事業を包括的に補償する総合保険
  • 個別のリスクに特化した損害保険

事業を取り巻くリスクを包括的に補償する総合保険は例えば以下です。
  • 事業活動総合保険
  • 店舗総合保険
  • 企業財産包括保険
  • 企業総合賠償責任保険 など

個別のリスクに特化した損害保険はさらに3種類に分割できます。
  • 資産保全を目的とする損害保険
  • 賠償リスクに対する損害保険
  • 事業継続に関する損害保険

それぞれの具体的な保険についてこれから解説します。

資産保全を目的とする損害保険


まずは資産保全を目的とする損害保険について解説します。


資産保全を目的とする損害保険とは、企業が所有・管理・使用している建物や設備、什器などが火災や水災、盗難被害にあった際の修繕・修理費用などを補償してくれる損害保険です。


具体的には以下の損害保険が資産保全を目的としている保険です。

  • 法人向け火災保険
  • 動産総合保険
  • 工事保険

①法人向け火災保険

まずは法人向け火災保険です。法人と個人の火災保険の違いは、契約する際の名義です。法人として火災保険を契約する場合は、記入する項目をすべて法人で契約する必要があります。また法人として加入した場合、個人契約にはない特約も用意されています。


法人向け火災保険では以下が補償対象となります。

  • 建物
  • 設備
  • 什器
  • 商品・製品 など

いずれも法人が所有している資産に限ります。


上記で紹介した補償対象が以下の事故より発生した損害を補償してくれます。

  • 火災
  • 破裂・爆発
  • 落雷
  • 風災・雹災・雪災
  • 水漏れ
  • 騒じょう・労働争議等
  • 外部からの衝突
  • 盗難
  • 水災
  • 電気的・機械的事故
  • その他偶然な破損事故 など

特約を付帯することで、賠償責任に関するリスクも法人向け火災保険で補償できることがあるので、詳しい内容を知りたい方は、「マネーキャリア」にて専門家にご相談ください。

法人向けの火災保険について、詳しい内容を知りたい方は以下の記事をご覧ください。

法人向け火災保険についてのサムネイル画像

法人向けの火災保険とは?個人との違いや補償内容等を徹底解説!

②動産総合保険

続いては動産総合保険です。動産総合保険とは、企業が保有・管理・運送中にある動産に対して発生した損害を補償する損害保険です。


以下が保険対象となります。

  • オフィス内の設備(コピー機、椅子、机など)
  • 商品・製品
  • 現金・小切手・有価証券
  • カメラ
  • プロジェクター など

契約方法によりますが、法人が所有している動産だけでなく、個人が所有している動産を補償対象とすることもできます。

そして、保険対象とする動産が以下の事故により被害にあった場合に、保険金が支払われます。
  • 火災
  • 破損
  • 破裂・爆発
  • 外部からの衝突
  • 盗難
  • 落雷
  • 水濡れ
  • 運送中の事故 など

法人向け火災保険と補償内容が似ていますが、以下の違いがあります。
  • 動産総合保険は各動産ごとに個別契約が可能
  • 動産総合保険の方が保険金の上限が高い

動産総合保険について、詳しい内容を知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

動産総合保険についてのサムネイル画像

動産総合保険とは?補償内容や保険料の相場等をわかりやすく解説!

③工事保険

資産保全を目的とする法人向け損害保険の最後は、工事保険です。工事保険とは、企業が請け負っている記事期間中に、資材などに対して発生した損害を補償する保険です。


工事保険は以下の3種類があります。

  1. 建設工事保険
  2. 土木工事保険
  3. 組立保険

企業が請負う工事の種類により、加入する保険を選択する必要があります。

【建設工事保険】

建設工事保険とは、建設工事中に工事目的物や設備等に損害が発生した場合の費用を補償する損害保険です。

建設工事保険の保険対象は以下です。
  • 住宅・ビルなどの建設工事をしている目的物
  • 仮工事の目的物
  • 工事用仮設物(工事のために仮設される電気配線、配管など)
  • 工事用材料
  • 工事用仮設材

【土木工事保険】

土木工事保険とは、企業が行う土木工事にて、工事の目的物などが損害を受けた場合の費用等を補償する損害保険です。

保険対象となる土木工事は以下です。
  • 道路・トンネル・橋・鉄道
  • 河川・海岸・ダム
  • 地下街・地下駐車場
  • 土地造成

【組立保険】

組立保険とは、機械や設備の組立工事において、工事の目的物等が損害を受けた際の費用を補償する損害保険です。

保険対象となる組立工事は以下です。
  • 産業機械や電気機器の組立工事
  • 配管・ケーブルなどの組立工事
  • 工場やプラントの設備・内装に関する工事

工事保険について、詳しい内容を知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

工事保険についてのサムネイル画像

建設業に必要な工事保険とは?保険の種類や保険料などを徹底解説!

賠償リスクに対する損害保険


ここからは賠償リスクに対する損害保険の解説をします。賠償リスクに対する損害保険とは、第三者や第三者の物を傷つけた場合に、法律上の損害賠償責任により発生する費用や賠償金などを補償する損害保険です。


具体的には以下の損害保険があります。

  • PL保険(生産賠償物責任保険)
  • サイバー保険
  • 個人情報漏洩保険
  • 法人向け自動車保険
  • D&O保険(役員賠償責任保険)
  • 施設賠償責任保険
  • 請負業賠償責任保険
  • 受託者賠償責任保険
  • リコール保険

こちらもそれぞれの保険について解説します。

①PL保険(生産物賠償責任保険)

まずはPL保険(生産物賠償責任保険)について解説します。PL保険とは、企業が製造・販売した製品や作業の結果により、第三者や第三者の物に被害が起こり、法律上の損害賠償責任を負う際の費用等を補償する損害保険です。


製造物や作業の結果による賠償責任を補償する損害保険ですが、PL法(製造物責任法)により以下は含まれません。

  • 不動産
  • サービス
  • 加工がされていないもの
  • プログラムなどの無体物 など

こちらのPL保険は以下の業種の方々におすすめの保険です。
  • 飲食業
  • 小売業
  • 製造業
  • 工事業 など

また保険の対象は国内で起こった事故に対する損害のみです。海外に製品を輸出する事業を行なっている方々は、海外PL保険という損害保険があるのでそちらに加入することをおすすめします。

PL保険について詳しい内容を知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

PL保険についてのサムネイル画像

PL保険とは?適用補償や対策できる費用等をわかりやすく解説!

②サイバー保険

続いてはサイバー保険です。サイバー保険とは、サイバーリスクに起因して発生した損害を補償する損害保険です。


サイバー保険では以下の費用に対して保険金が支払われます。

  • 損害賠償金
  • 争訟費用
  • 原因調査費用
  • 見舞費用
  • 信頼回復費用
  • データ復旧費用
  • 営業継続費用 など

企業のデジタル化が進み、便利になっていますが、それに伴いサイバー攻撃のリスクは高まっています。中小企業についても例外ではなく、被害件数は増加しているため、対策すべきリスクの一つと言えます。

サイバー保険について詳しい内容を知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

サイバー保険についてのサムネイル画像

サイバー保険は必要?選び方や比較方法、費用について徹底解説

③個人情報漏洩保険

続いては個人情報漏洩保険について解説します。個人情報漏洩保険とは、個人情報の漏洩により発生した損害費用等を補償してくれる損害保険です。


個人情報漏洩保険の基本補償は以下です。

  • 損害賠償金の補償
  • 対応費用
  • 見舞金・見舞い品の購入費用
  • 再発防止費用

サイバー保険とよく間違えられる保険ですが、個人情報漏洩保険はサイバー保険と比べて補償が限定的です。

補償範囲
個人情報漏洩保険個人情報の漏洩が発生から
解決までの費用
サイバー保険サイバー攻撃の発生から
解決までの費用

サイバー保険の場合、サイバー攻撃により個人情報が漏洩した場合の損害費用等は全て保証されますが、個人情報漏洩保険の場合、サイバー攻撃に関する費用は補償されません。

しかし補償範囲が限定的な分保険料がサイバー保険と比較して、割安になるというメリットもあります。

個人情報漏洩保険について詳しい内容を知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
個人情報漏洩保険についてのサムネイル画像

個人情報漏洩保険とは?保険料の相場やサイバー保険との違い等を解説

④法人向け自動車保険

続いては法人向け自動車保険です。


自動車保険も法人契約することが可能です。自動車保険を法人として契約することで以下のメリットがあります。

  • フリート契約による保険料の割引制度を利用できる
  • 社員の誰が運転していても保険が適応される
  • 法人向け自動車保険にしかない特約を付帯できる
  • 法人税を軽減することができる
  • 個人向け自動車保険から等級継承が可能

法人として使用・管理している自動車が多い以下の業種については加入がおすすめです。
  • 運送業
  • 不動産業
  • サービス業(介護など)

法人向け自動車保険については、以下の記事で詳しく解説しているので、気になる方はそちらをご覧ください。

法人向け自動車保険についてのサムネイル画像

法人向け自動車保険とは?個人との違いや法人名義のメリット等を解説

⑤D&O保険(役員賠償責任保険)

続いてはD&O保険(役員賠償責任保険)について解説します。D&O保険とは、会社役員に対して法律上の賠償責任が発生した際に必要となる費用を補償してくれる損害保険です。


つまりD&O保険とは会社役員に以下のようなことがあった際に補償される保険のことです。

  • 従業員が長時間労働させられたため、従業員が会社を訴訟した
  • 納期遅延により取引先から担当していた役員を訴えられた
  • 不適切な経営判断により業績が悪化したため株主から担当役員を訴えられた

そんなD&O保険では以下の補償が適応されます。
  • 損害賠償金
  • 争訟費用
  • 会社訴訟補償
  • 初期・訴訟対応費用補償
  • 会社補償
  • 会社有価証券賠償責任補償 など

D&O保険について詳しい内容を知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

D&O保険についてのサムネイル画像

D&O保険(会社役員賠償責任保険)とは?保険料や補償範囲などを解説

⑥施設賠償責任保険

続いては、施設賠償責任保険について解説します。施設賠償責任保険とは、施設の管理や設備の使用中に第三者や第三者の物を傷つけた場合に必要な損害費用等を補償する損害保険です。

具体的には以下のような事故に対して保険金が支払われます。
  • 飲食店の厨房にあるガス管が爆発した
  • キッチンカーで立て掛けていた看板が倒れ並んでいたお客様が怪我をした
  • 自転車で配達中に歩行者と衝突した

以下の費用に対して保険金が支払われます。
  • 法律上の損害賠償金
  • 争訟費用
  • 損害防止軽減費用
  • 緊急措置費用
  • 協力費用

施設賠償責任保険について、詳しい内容を知りたい方は以下の記事をご覧ください。
施設賠償責任保険についてのサムネイル画像

施設賠償責任保険とは?支払い事例や保険料の相場などを徹底解説!

⑦請負業賠償責任保険

請負業者賠償責任保険とは、工事や作業中に対人・対物に対して法律上の損害が発生した場合に、必要となる賠償金などを補償する損害保険です。


請負業者賠償責任保険では、以下のような費用に対して保険金が支払われます。

  • 損害賠償金
  • 争訟費用
  • 損害防止軽減費用
  • 緊急措置費用
  • 協力費用

そして、こちらの保険の加入を検討すべき業種は以下です。
  • 工事業
  • 下請け業者 など

請負業者賠償責任保険について、詳しい内容を知りたい方は以下の記事をご覧ください。

請負業者賠償責任保険についてのサムネイル画像

請負業者賠償責任保険とは?一人親方や下請けでも必要な保険!

⑧受託者賠償責任保険

続いては受託者賠償責任保険です。受託者賠償責任保険とは、第三者から預かっているモノに対して損害が発生した場合の費用を補償するための保険です。


具体的には以下の事故に対して保険金が支払われます。

  • 飲食店で一時預かっていたコートが汚れてしまった
  • 運送業で預かっていた荷物が倉庫で火災となり消失した
  • 美容室で一時預かりしていたお客様のバッグが盗難された

こちらの保険に加入すべき業種は以下です。
  • 飲食業
  • サロン業
  • 運送業 など

受託者賠償責任保険について、詳しい内容を知りたい方は以下の記事をご覧ください。

受託者賠償責任保険についてのサムネイル画像

受託者賠償責任保険とは?保険料や補償内容等をわかりやすく解説

⑨リコール保険

最後はリコール保険の解説です。リコール保険とは、事故を起こした製品や、起こる可能性がある製品を回収する際に必要となる費用を補償する保険です。


先ほど紹介したPL保険で補償できない範囲を補償してくれるため、PL保険とセットで加入される方が多い保険です。


こちらの保険では、以下のような費用に対して保険金が支払われます。

  • 損害が発生した分のリコール費用
  • 損害が発生する前のリコール費用

そして、こちらのリコール保険の加入がおすすめな業種は以下です。
  • 製造業
  • 加工業
  • 小売業 など

リコール保険について詳しい内容を知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

リコール保険についてのサムネイル画像

リコール保険とは?PL保険で補償できない範囲をカバーしてくれる!

事業リスクを包括的に補償する損害保険


ここからは、事業を取り巻くリスクを包括的に補償する損害保険の解説をします。


事業には大きく分けて以下の2つのリスクがあると説明しました。

  • 財物損害のリスク
  • 賠償責任のリスク

そして、事業リスクを包括的に補償する保険には、以下の種類があります。
  • 上記2つのリスクをまとめて補償する総合保険
  • 賠償リスクを包括的に補償する総合保険
  • 財物リスクを包括的に補償する総合保険

具体的には以下の保険があります。
  • 事業活動総合保険
  • 店舗総合保険
  • 建設業総合保険
  • 企業財産包括保険
  • 企業総合賠償責任保険

それぞれについて詳しく解説していきます。

①事業活動総合保険

まずは事業活動総合保険について解説します。事業活動総合保険では以下のリスクに対して補償されます。

  • 建物などの損害
  • 第三者や第三者のモノを傷つけた場合の賠償責任
  • 休業損失

【建物などの損害】

こちらの損害は、上記で紹介した火災保険と同じ内容です。

国内で所有する建物などの財物が以下の事故により損害を受けた場合、補償が適用されます。
  • 火災、落雷、破裂、爆発
  • 風災、ひょう災、雪災
  • 水濡れ
  • 騒じょう、労働争議等による損害
  • 車両、航空機等の衝突による損害
  • 建物外部からの物体の衝突等による損害
  • 水災による損害
  • 盗難 電気的、機械的事故による損害
  • その他偶然な破損事故等による損害
  • 地震・津波・噴火による損害(オプション)

【第三者や第三者のモノを傷つけた場合の賠償責任】

飲食店では食中毒による賠償リスク、建設業では、完成物の引き渡し後に損害が発生するリスクなどがあります。

このような賠償責任に対して、以下の費用が発生します。
  • 損害賠償金
  • 治療費
  • 弁護士費用
  • 訴訟費用 など

このような費用を事業活動総合保険で補償することが可能です。

【休業損失】

火災や食中毒が起こると営業が停止し、その際に得ることができた売上や利益が損失します。このような九行損失の費用を事業活動総合保険で補償することができます。

そして、最後にこちらの事業活動総合保険に加入すべき業種を紹介します。
  • 飲食業
  • 小売業
  • 工事業
  • 製造業 など

事業活動総合保険については、以下の記事で詳しい内容を解説しているので、気になる方はそちらの記事をご覧ください。

事業活動総合保険についてのサムネイル画像

事業活動総合保険とは?保険料などについて解説!【個人事業主必見】

②店舗総合保険

続いて店舗総合保険について解説します。店舗総合保険とは、いわば火災保険やPL保険、施設賠償責任保険など、店舗運営をするにあたって必要な複数の保険が1つになった保険です。


1つの保険で様々なリスクに備えることもできるので、別々で入るより保険料も割安になるという特徴があります。


店舗総合保険は、以下の内容の損害保険金をお支払いします。

  • 火災
  • 落雷
  • 破裂・爆発
  • 風災・雹災(ひょうさい)・雪災
  • 自動車の飛び込みなどの落下・飛来・衝突等
  • 給排水設備の事故等による水漏れ
  • 騒擾(そうじょう)・労働争議に伴う暴力行為・破壊行為
  • 盗難
  • 持ち出し家財
  • 水害

火災保険で補償されている自然災害に加えて、補償対象の範囲が広いです。

ただし、地震津波が原因で火災・破裂・爆発など発生した場合は、保険金のお支払い対象外で、別途地震保険への加入が必要です。


また、店舗総合保険には、損害保険金の他に費用保険金もお支払いします。

費用補償される内容
休業損害
交通事故等による病気・
ケガが原因である休業時の損害
損害賠償責任費用損害賠償の費用
臨時費用上記1~7つ目の事故における費用
残存物取り片付け費用事故による片付けや清掃費
失火見舞費用火災や爆発などで他人の所有物を滅失、
損傷、汚損させたときの費用
地震火災費用地震が原因の火災による損害費用
修理付帯費用上記1~3つ目の事故の
復旧にあたり支出した費用
損害防止費用消火活動費
緊急処置費用建物や設備のサビ、
腐食防止等の応急処置費

「地震火災費用」は、建物が半焼以上、設備・什器等を収容する建物が半焼以上などの場合、保険金の5%ほどが支払われます。


店舗総合保険への加入をおすすめする業種は以下です。

  • 飲食業
  • 理美容・サロン業
  • 小売業
特に、個人事業主や少人数で店舗経営されている方におすすめです。

店舗総合保険については以下の記事をご覧ください。

店舗総合保険についてのサムネイル画像

店舗総合保険とは?個人事業主で開業予定・運営している方におすすめ

③建設業総合保険

続いて、建設業総合保険について解説します。建設業総合保険では、他人の身体の障害や財物の損壊について損害賠償責任を負うことで被る損害を補償します。


建設業総合保険では、以下の補償があります。

  • 工事・作業に関する賠償責任の補償
  • 施設・設備等に関する賠償責任の補償
  • 工事・作業の結果や生産物に関する賠償責任の補償 など

加えて、保険の中には借用イベント施設の損壊や、対人対物事故の発生により、工事が遅延したとした場合の損害賠償金、他人のデータ・プログラムの消失損壊などを補償するものもあります。

お支払いの対象となる保険金は以下の通りです。
損害賠償金損害賠償請求権者に対して
負担する法律上の損害賠償責任の額
損害防止費用損害発生や拡大防止のために必要な費用
権利保全行使費用権利の保全または行使に必要な
手続きをするために要した費用
緊急措置費用緊急措置のために要した費用など
協力費用損害賠償請求の解決にあたり
保険会社に協力するために要した費用
訴訟費用損害賠償に関する訴訟費用、弁護士報酬、
仲裁、和解もしくは調整に要した費用等

建設業は、多種多様な業種があり危険も異なるため、会社の規模や自社にあったリスク対策を行うとよいでしょう。

④企業財産包括保険

続いて、企業財産包括保険について解説します。企業財産包括保険は、企業が保有する全ての物件を1つの保険で補償することができる保険です。


限度内であれば自動的に保有物件の全てが補償対象となるため、新規契約を締結する必要もなく、手間や補償もれも防ぐことができます。


主な補償内容は以下の通りです。


具体的な補償内容
財物損害補償企業が保有・管理している財物を
対象とした損害費用を補償
(建物、設備や什器、商品、屋外の設備や装置など)
利益損失補償利益や阻害された場合の喪失利益、
収益減少防止に対する費用を補償
営業継続費用補償営業を継続するために支出した費用のうち、
損害によって超過した部分を補償


また、以下のような不測かつ突発的な事故によって起きた損害によって保険金が支払われます。

  • 火災や落雷、破裂や爆発
  • 風災や雪災
  • 水災
  • 給排水設備事故の水濡れ等
  • 盗難
  • 外来の事故に直接起因しない電気的事故や機械的事故 など
通常、保険金は次のような計算式によって支払われます。

保険金=損害額×(保険金額/保険価格)-免責金額

その他、損害により発生した被害額に応じて支払われる保険金もあります。

保険金の種類支払われる費用について
残存物取づけ費用保険金損害を受けた保険対象の
残存物の取片づけに必要な費用
修理付帯費用保険金復旧時に必要となった
損害原因調査費用等の費用
損害拡大防止費用保険金火災や落雷、爆発や破裂により、
損害の拡大防止に必要となった費用のうち、
消火薬剤などの再取得費用
請求権の保全・
行使手続費用保険金
他人に損害賠償を請求できるときに、
その権利の保全や行使に必要な手続きの費用
失火見舞費用保険金発生させた火災や爆発、
破裂で第三者に損害を生じたときの見舞金費用
地震火災費用保険金地震や噴火による津波で火災が起きた場合、
一定の損害に対する補償
この保険に加入を検討すべき業種は、以下の通りです。
  • 製造業
  • 工事業
  • 建設業
  • 輸送業 など

企業財産包括保険については、以下の記事をご覧ください。
企業財産包括保険についてのサムネイル画像

企業財産包括保険とは?どこまでを包括的に補償してくれる?

⑤企業総合賠償責任保険

続いて、企業総合賠償責任保険(CGL)について解説します。企業総合賠償責任保険は、PL保険、施設賠償責任保険、請負業者賠償責任保険など、企業を取り巻く賠償責任を1つにまとめて補償する保険です。


企業総合賠償責任保険の主な補償内容は以下の通りです。

  • 業務遂行に関わるリスク
  • 請負業務に関わるリスク
  • 生産物や完成物を引き渡した後のリスク
  • 人格権侵害・宣伝障害のリスク

どの業種でも賠償責任事故は起こりうるため、必ず加入したい保険です。
中でも、企業総合賠償責任保険が必要な業種は以下の通りです。
  • 製造業
  • 建設業
  • 小売業
  • 運輸業 など

企業総合賠償責任保険については、以下の記事をご覧ください。

企業総合賠償責任保険についてのサムネイル画像

CGL(企業総合賠償責任保険)とは?PL保険との違いなどを徹底解説!

事業継続に関する損害保険


自社を取り巻くリスクは、対取引先でも起こりうります。万が一、取引先が倒産してしまい

売掛金を回収できなくなると、自社の経営に大きなダメージが発生する可能性があるためです。


連鎖反応による貸倒れが起きないことが目的で、万が一の損失を補填する保険には、「取引信用保険」があります。


取引信用保険では、3つの内容をもとに保険金額を決めます。


保険金額
対象となる取引先・全ての取引先
・保険会社の基準以上の取引先
支払限度額・売上債券残高を上限
・取引先の信用区分に応じた一定の金額
・信用区分に関係なく包括した一定の金額
縮小支払割合・縮小率に応じて取引先ごとに保険金を設定
・縮小率に応じて包括して保険金を設定

取引先が以下のような場合に保険金が支払われます。

  • 破産や会社更生法、民事再生などの手続きを開始したとき
  • 特別清算の開始を申し立てしたとき
  • 手形交換所や取引金融機関から取引停止処分を受けたとき
  • 財産の強制換価手続きが開始されたとき
  • 仮差押えの命令もしくは通知があったとき
  • 取引先の相続人全てが財産放棄や限定承認したとき など


取引信用保険は、損失を補填し、倒産のリスクを回避するための保険ですが、加入することで自社の与信取引の信頼度も上がるため、安心して事業拡大できます。


取引信用保険への加入おすすめの業種は、以下の通りです。

  • サービス業
  • 不動産業
  • 出版業
  • 小売業 など

取引信用保険については、以下の記事をご覧ください。

取引信用保険についてのサムネイル画像

取引信用保険とは?ファクタリングとの違い等を解説!【建設業必見】

法人向け損害保険の選び方


法人向け損害保険は、多種多様でどの保険が自社にあっているかわからないという方もいるかと思います。そこで、まずは法人向けの損害保険の選び方を解説します。


法人向けの損害保険を選び方は2つです。

  • 事業を取り巻くリスクを知る
  • 事業規模に応じて保険の種類を選ぶ
以下、解説していきます。

自社のリスク対策について相談する

①事業を取り巻くリスクを知る

法人保険を選ぶ際に、まずは自社の事業を取り巻くリスクを知ることが重要です。


しかし、自社のリスクを全て把握するのは難しいかと思うので、専門家に相談することをおすすめします。


中でも「マネーキャリア」は、経験豊富な専門家に何度でも無料相談ができます。


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新たに保険に加入したい方や、見直しを検討中の方はぜひお気軽にマネーキャリアをご利用ください。

②事業規模に応じて保険の種類を選ぶ

会社の経営者は、自社に合ったリスク対策を行う必要があるため、事業規模に応じて保険の種類を選ぶことが重要です。


事業規模については、以下のように分けられます。

  • 中堅〜大企業
  • 中小企業〜個人事業主
ここからは、それぞれの事業規模におすすめの損害保険の選び方をご紹介していきます。

中堅〜大企業の保険の選び方

事業規模が大きいと、万が一リスクが起きたときの損害も膨大になります。

そのため、広く浅く事業のリスク対策ができる保険よりも、起こりうるリスクに対して個別に徹底した対策が取れる保険を選ぶことをおすすめします。

中小企業〜個人事業主の保険の選び方

中小企業や個人事業主として経営をしている方々にとっては、事業を取り巻くリスク対策を充実させることも重要ですが、保険料をできるだけ抑えて、管理・手続きの負担をできるだけなくしたいと考えている方もいらっしゃるかと思います。

そのため、中小企業や個人事業主の方々には、包括的に補償する総合保険を選ぶことをおすすめします。

総合保険は、1つの保険で複数のリスク対策が可能かつ、手続きも一度で済むためです。

法人向け損害保険の加入方法


法人向けの損害保険の種類や概要を理解した方の中には、自社でも法人保険が必要と考えている方もいるかと思います。


本記事にて紹介した法人保険に加入するには、保険を取り扱っている保険代理店や保険会社に問い合わせることで加入できます。


とはいえ、自社を取り巻くリスクが何なのか、適切な保険なのかを加入前に確認したい方も多いかと思います。


そのような方々におすすめなのは、「マネーキャリア」です。


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新たに保険に加入したい方はもちろん、加入中の保険の見直しを検討している方も、ぜひお気軽にマネーキャリアをご利用ください。

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法人向け損害保険についてよくある質問


ここでは、経営者や個人事業主の方から寄せられる法人向け損害保険についての質問を3つご紹介します。

  • 個人事業主でも加入することができる?
  • 保険料や保険金の経理処理は?
  • 法人向け損害保険の保険料の相場は?
以下、詳しく解説します。

①個人事業主でも加入することができる?

個人事業主でも法人向けの損害保険に加入できる?という質問いついて、結論からお伝えすると「可能」です。


保険の選び方として、事業を包括的に補償するのか、個別に手厚く補償するのかを考えるときも法人経営者と同じ選び方でも構いません。


ただし、個人事業主の方の中には、法人と比べて資金力が少し劣る場合もありますので、自身の抱えるリスクにおいて、無理のない範囲で対策することをおすすめします。


個人事業主の方におすすめの保険については、以下の記事で詳しく解説しているので、気になる方はそちらの記事をご覧ください。

個人事業主におすすめの保険のサムネイル画像

個人事業主におすすめの損害保険は?月額費用や経理処理を解説!

②保険料や保険金の経理処理は?

法人が損害保険の「保険料を支払ったとき」や「保険金を受け取ったとき」の経理処理はどのように行えばよいのでしょうか。

損害保険料の経理処理と仕訳

保険料を支払ったとき、事業用途であるものは全て経費として処理します。

ただし、個人の自宅兼事務所など、事業用途でない場所の保険料は経費として処理できないので注意が必要です。


仕分けについては、以下のように分けられます。

  • 契約期間が1年以内の場合
  • 契約期間が1年以上の場合
  • 貯蓄性がある損害保険の場合
保険期間が1年以内の場合は、保険料を全額経費として計上できます。

保険期間が1年以上の場合は、先に資産として「前払費用」として支出日付けで計上します。その後、保険期間で毎年の保険料分を按分し経費として処理していきます。

貯蓄性がある損害保険の場合は、支払保険料のうち、積立部分(貯蓄部分)のみが満期まで資産計上されます。満期で返戻金を受け取った場合は、雑収入として計上されます。

損害保険金の経理処理と仕訳

事故が起きた際に、保険会社から受け取る「損害保険金」については原則「非課税」です。

ただし、損害保険金の受取人が誰かによって経理処理方法が異なります。
  • 保険金受取人が役員・従業員・遺族の場合
  • 保険金受取人が法人お場合
まずは、保険契約者が法人、保険金の受取が役員・従業員・遺族の場合です。
業務遂行上必要な費用となるため、保険料は全額損金扱いとなります。受け取る保険金は、非課税です。
また、法人は受け取っていないため経理処理する必要もありません。

次に、保険契約者が法人、保険金の受取も法人の場合はどうでしょうか。
保険料は、業務遂行上必要な費用であれば、全額経費となります。保険期間によって経理処理が必要になります。また、保険金は「雑収入」として計上されます。

法人の損害保険の経理処理については、以下の記事で詳しく解説しています。気になる方はそちらをご覧ください。

法人の損害保険の経理処理についてのサムネイル画像

法人の損害保険料・保険金の経理処理についてわかりやすく解説!

③法人向け損害保険の保険料の相場は?

法人向け損害保険の保険料の相場は?という質問についてですが、加入する保険や事業内容、業種などによって異なります。


そのため、ここではある保険会社の事業活動総合保険の例をお伝えします。

一般物件(テナント)の年間保険料例

下記算出条件に基づき保険料を算出します。(2022年10月1日現在)

建物の構造1級
所在地東京
延床面積100㎡
保険の対象建物内設備・
什器等 1,000万円
建設年月平成28年8月
休業損害補償条項約定復旧期間30日、5口
オプション借家人賠償責任・
修理費用補償特約、
支払限度額1億円

事務所小売店飲食店
建物内設備・什器等12,530円15,580円36,480円
借家人賠償責任・修理費用補償特約9,290円9,290円9,290円
休業損害補償条項8,930円8,520円12,780円
合計の年間保険料30,750円33,390円58,550円

まとめ:法人向け損害保険の種類や選び方について


法人向け損害保険の種類はさまざまで、自社の事業を取り巻くリスクによって選び方は変わるため、自社だけでリスクを全て把握し対策することは大変困難です。


そこでおすすめなのは、「マネーキャリア」です。


マネーキャリアでは、経験豊富な専門家に事業のリスク対策や法人保険について何度でも無料で相談できます。


企業の経営者や個人事業主の方々から累計8万件以上の相談実績があり、実際に利用した98.6%の方々に満足いただいています。


新たに保険に加入したい方はもちろん、加入中の保険の見直しを検討している方も、自社を取り巻くリスクが何なのか、適切な保険なのかを確認できるよい機会となります。


ぜひ、お気軽にマネーキャリアをご利用ください。

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