
「学資保険はおすすめできない?」
「学資保険をおすすめしない・いらないといわれる理由を知りたい」
とお悩みではないでしょうか。
結論、学資保険にはメリットとデメリットがあり、おすすめしない場合もあります。
人によって学資保険の必要性が高い人とそうでない人がいるので、安易に判断しないことが大切です。
この記事では、学資保険をおすすめしないといわれる理由と学資保険が向いている人・向いていない人の特徴について詳しく解説します。
学資保険のデメリットや学資保険の代わりになるものも紹介するので、ぜひ参考にしてください。
内容をまとめると

この記事の監修者 谷川 昌平 フィナンシャルプランナー
株式会社Wizleap 代表取締役。東京大学経済学部で金融を学び、金融分野における情報の非対称性を解消すべく、マネーキャリアの編集活動を行う。ファイナンシャルプランナー、証券外務員を取得。メディア実績:<テレビ出演>テレビ東京-テレ東「WBS」・テレビ朝日「林修の今知りたいでしょ!」
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この記事の目次
- 学資保険とは子供の教育資金を貯蓄するための保険
- 学資保険のデメリットとは?おすすめしないといわれる理由を解説
- 満期まで下ろせない
- 途中解約すると元本割れのリスクがある
- インフレリスクがある
- 学資保険をおすすめしない・必要性が低い人の特徴
- 教育資金が十分にある人
- 計画的な貯金や家計管理ができる人
- 学資保険以外の資産運用・投資を活用している人
- 学資保険をおすすめできる・必要性が高い人の特徴
- 預金や他の資産運用方法にどうしても抵抗がある人
- 教育資金を貯めている途中で他の用途に使ってしまう人
- 学資保険の代わりになるものを紹介
- NISA(つみたて投資)
- ドル建て保険
- 変額保険
- 学資保険に関するよくある質問
- 子どもが何歳から何歳まで入れる?
- 学資保険に入っていない割合は何%?
- 入ってないと後悔する?
- 子供の貯金はどうやって貯めるべき?
- 貯金や資産形成に使える?
- 教育資金の必要額はいくら?
- 学資保険や教育資金の悩みはマネーキャリアに無料相談がおすすめ【まとめ】
学資保険とは子供の教育資金を貯蓄するための保険
学資保険は、子どもの教育資金を貯めることに特化した保険のことです。
学資保険は以下のような特徴があります。
学資保険 | |
---|---|
解約返戻金 | 契約時に決められた返戻率と 支払った保険料によって決まる |
保障 | 親に万が一のことがあった場合の 「保険料払込免除」 |
受け取れるタイミング | 任意のタイミングで受け取れる |
税制メリット | ・保険料が生命保険料控除の対象になる |
保険料の支払い | ・毎月 ・半年、年払い ・一括払い |
払込期間 | ・5年 ・10年 ・保険金受取まで |
学資保険のデメリットとは?おすすめしないといわれる理由を解説
学資保険のデメリット・おすすめしない理由は以下のとおりです。
- 満期まで下ろせない
- 途中解約すると元本割れのリスクがある
- インフレリスクがある
満期まで下ろせない
1つめは、満期まで下ろせないことです。
なぜなら、学資保険の保険金が受け取れるタイミングは満期と決まっているためです。
途中祝い金などの形で受け取れる商品も出されていますが、まとまった金額が受け取れるタイミングは満期まで待たなくてはいけません。
そのため、保険料払込途中でまとまった資金が必要になった場合、途中解約する必要が生じます。
しかし、途中解約には大きなリスクがあり、お金を引き出すと今まで支払ったお金を損することになります。
途中解約すると元本割れのリスクがある
2つめは、途中解約すると元本割れリスクがあることです。
なぜなら、学資保険は決まった期間・回数について保険料を払い込み続けることで、契約当初に定められた満期学資金を受け取れる仕組みになっているためです。
途中解約の場合は満期保険金を受け取れず解約返戻金のみを受け取ることになりますが、その場合解約返戻金は払い込んだ保険料を下回る可能性が高いです。
特に加入後間もない時期の解約では、解約返戻金がほとんど発生しないこともあるため注意が必要です。
インフレリスクがある
3つめは、インフレリスクがあることです。
なぜなら、学資保険は加入時に、満期時に受け取れる金額と保険料を決定し、一度決めた保険料と受け取れる金額は変わらないためです。
よって、学資保険に加入したあとにインフレが起こったとしても、受け取れる金額は変更できません。
受取時に物の物価が上昇していた場合、同じ保険金額でも実質的に保険金の価値が下がってしまうことになります。
学資保険をおすすめしない・必要性が低い人の特徴
学資保険をおすすめしない・必要性が低い人の特徴は以下のとおりです。
- 教育資金が十分にある人
- 計画的な貯金や家計管理ができる人
- 学資保険以外の資産運用・投資を活用している人
これらに当てはまっている場合は学資保険以外の貯め方を検討するのがおすすめです。
以下で学資保険をおすすめしない・必要性が低い人の特徴を詳しく解説していきます。
教育資金が十分にある人
計画的な貯金や家計管理ができる人
計画的に貯金や家計管理ができる人にとっても、学資保険は不要です。
学資保険の準備は通常の貯金などでも可能なので、コツコツ貯金ができる人、学資保険は不要です。
教育資金の準備が他の方法でもできるのであれば、無理して学資保険を利用する必要はありません。
ただし、通常の貯金では簡単に下ろせてしまうため、教育資金として貯めていることを忘れずに、ちょっとのことでは下ろさない強い意志が必要です。
学資保険以外の資産運用・投資を活用している人
資産運用や投資で教育資金を貯めている方にも学資保険はおすすめしません。
教育資金を貯めるために、資産運用や投資の活用も有効です。
最近ではNISAなどのお得な投資方法も出てきているため、これらを活用しているのであれば学資保険は不要です。
ただし、増やせる可能性があるということは反対に減る可能性もあります。
運用次第で元本割れの可能性もあることを忘れないようにしましょう。
学資保険をおすすめできる・必要性が高い人の特徴
ここからは、学資保険をおすすめできる・必要性が高い人の特徴を解説します。
具体的な特徴は以下のとおりです。
- 預金や他の資産運用方法にどうしても抵抗がある人
- 教育資金を貯めている途中で他の用途に使ってしまう人
これらに当てはまっている場合は学資保険を選択することも一つの手段です。
以下で学資保険をおすすめできる・必要性が高い人の特徴を詳しく解説していきます。
預金や他の資産運用方法にどうしても抵抗がある人
学資保険がおすすめな方の特徴1つ目は、預金や他の資産運用方法ににどうしても抵抗がある人が挙げられます。
教育資金の準備方法のひとつに資産運用がありますが、ある程度の知識が必要になるため利用に踏み切れないと思う方も少なくありません。
最近ではつみたてNISAなどの制度を利用することで、お得にかつ低リスクで資産運用が可能ですが、低いながらもリスクがあるのが現状です。
一方、
- 貯金
- 学資保険
の2つはリスクが低いといえます。
学資保険にも元本割れのリスクはありますが、
- 返戻率を確認する
- 解約しない
などで回避可能です。
少しのリスクでも不安が残ってしまう型に取って、学資保険はおすすめの方法です。
教育資金を貯めている途中で他の用途に使ってしまう人
貯めたお金を途中で使ってしまう癖のある方にも、学資保険はおすすめです。
教育資金は貯金でも準備できますが、いつでも引き出すことができます
そのため、ちょっとお金が必要になったといって引き出してしまうと、貯められるものもたまりません。
貯金自体は問題なくできる方でも、このように意思が弱く、何かのタイミングで貯めたお金を使ってしまうような場合には、学資保険はおすすめです。
学資保険に入れたお金は基本満期が来るまで下ろすことはできません。
デメリットにもなってしまうポイントですが、貯蓄を使ってしまう癖のある方にはメリットになります。
気軽に引き出し不可なことは、途中で貯金を使ってしまう方にとってはおすすめの理由となります。
学資保険の代わりになるものを紹介
ここからは、学資保険の代わりになるものを紹介します。
学資保険の代わりになる貯め方は以下のとおりです。
- NISA
- ドル建て保険
- 変額保険
NISA(つみたて投資)
1つめは、NISA(つみたて投資)です。
NISAとは「少額投資非課税制度」のことで、主に以下の2つのメリットがあります。
- 利益に税金がかからない
- 好きなときに現金化できる
NISA口座内で投資した株式や投資信託の利益は全額が非課税になります。
NISAは株式にも投資できる「成長投資枠」と、所定の投資信託に積立投資できる「つみたて投資枠」にわかれます。
つみたて投資枠では月10万円まで、最大1,800万円まで投資できるため、毎月コツコツと積立投資を続けることで将来の学資金を貯めることが可能です。
現金化のタイミングも任意であり、教育資金を支払いたいときなどに柔軟に売却・出金できます。
ドル建て保険
2つめは、ドル建て保険です。
ドル建て保険は、契約者が納めた保険料をドルによって運用する保険を指します。
ドルには米ドルや豪ドルなどの種類がありますが、日本より高金利が適用される可能性が高いです。
運用実績次第で受け取れる金額が円建ての保険より高くなる可能性があるだけでなく、受取時に円安ならより多くのお金を受け取ることができます。
ただし、為替によって受取額が変動する点には注意が必要です。
変額保険
3つめは、変額保険です。
変額保険は契約者が支払った保険料を保険会社が運用し、その実績に応じて満期保険金・死亡保険金が変動する保険を指します。
変額保険は金利や株価が上昇すると受け取れる金額が増加する可能性があるため、将来的にインフレで物価が上がったときの対策として活用できます。
また、運用実績が悪くても死亡保障は減額されません。
学資保険に関するよくある質問
ここからは、学資保険に関するよくある質問について解説します。
解説する質問は以下のとおりです。
- 子どもが何歳から何歳まで入れる?
- 学資保険に入っていない割合は何%?
- 入ってないと後悔する?
- 子供の貯金はどうやって貯めるべき?
- 貯金や資産形成に使える?
- 教育資金の必要額はいくら?
子どもが何歳から何歳まで入れる?
学資保険は一般的に、子どもの年齢が0歳から6歳のあいだに入れます。
学資保険には加入できる年齢上限があり、7歳以降は入れる学資保険の種類が非常に少なくなります。
6歳を過ぎていて入れる学資保険が見つからないという場合は変額保険やドル建て保険への加入を検討することがおすすめです。
これらの保険は子どもの年齢は関係なく加入できるため、学資保険に入れない方でも教育費用を準備できます。
学資保険に入っていない割合は何%?
学資保険に入っていない割合は、約60%です。
教育資金の貯め方の割合の内訳は以下のとおりです。
割合 | |
---|---|
銀行預金 | 56.4% |
学資保険 | 43.7% |
資産運用 | 19.0% |
この結果から、多くの人が銀行預金を中心に教育資金を準備していることがわかります。
また、学資保険に加入していない人の方が多数派であり、必ずしも学資保険が教育資金準備の唯一の選択肢ではないことが分かります。
入ってないと後悔する?
学資保険に入っていないことで、後悔する可能性はあります。
また、子どもの進学時期が近づいてから慌てて資金準備を始めた人は、早くから学資保険で計画的に貯蓄していれば良かったと後悔する可能性があります。
一方、すでに教育資金用に十分なお金があり、計画的に資金管理ができる人は、加入しなくても後悔しない可能性が高いです。
後悔するかしないかは人によって異なるため、学資保険の特徴を把握したうえで、加入するかしないかを慎重に判断しましょう。
子供の貯金はどうやって貯めるべき?
子どもの貯金の貯め方は、家計の状況や目標金額などによって異なります。
長期的な視点で教育資金を準備したい場合は、複数の方法を組み合わせることも効果的です。
例えば、安全性の高い預金と成長性のある投資を併用することで、バランスの取れた資金計画を立てられます。
また、子どもの年齢や家庭の収入状況に応じて、貯蓄方法を柔軟に変更していくことも大切です。
子どもが小さいうちは余裕をもって貯蓄し、進学が近づいてきたら安全性の高い方法にシフトするなど、状況に応じた対応が求められます。
貯金や資産形成に使える?
学資保険は貯金や資産形成としても活用できます。
ただし、学資保険はすぐに現金化できず、途中解約では元本割れするリスクがあります。
一方、NISAを利用した投資信託の積立なら非課税で資産運用ができ、変額保険なら運用次第で高い収益を得られる可能性があります。
また、ドル建て保険なら為替の変動で為替差益を得られる可能性もあります。
そのため、貯金や資産形成をしたい場合は、NISA等の投資信託やドル建て保険、変額保険等の他の保険も検討し、自身のニーズや状況に合わせた方法を選択することが大切です。
教育資金の必要額はいくら?
教育資金(小学校から)の必要額の目安は以下のとおりです。
- すべて国公立:約953万円
- すべて私立:約2,322万円
※参考:文部科学省「平成30年度子供の学習費用調査」・独立行政法人日本学生支援機構「平成30年度学生生活調査結果」
小学生から大学生までに必要な学費の平均は以下の通りです。
公立 | 私立 | |
---|---|---|
小学生 | 約193万円 | 約959万円 |
中学生 | 約146万円 | 約422万円 |
高校生 | 約137万円 | 約290万円 |
大学生 | 約477万円 ※国公立(文理系/自宅通学) | 約651万円 ※文系/自宅通学 |
子どもが国公立を希望するか私立を希望するかで必要額が変わってくるため、教育資金を多めに準備しておくことがおすすめです。
学資保険や教育資金の悩みはマネーキャリアに無料相談がおすすめ【まとめ】
ここまで、学資保険をおすすめできない理由、学資保険の代わりになる制度・保険を中心にお伝えしてきました。
記事のポイントをまとめると以下のとおりです。
- 学資保険をおすすめしない場合がある
- 学資保険のデメリット、おすすめできない理由は以下のとおり
1.満期まで下ろせない
2.途中解約すると元本割れのリスクがある
3.インフレリスクがある - ただし、預金や他の資産運用方法にどうしても抵抗があるなどの場合は学資保険がおすすめ
- 学資保険以外にもNISAやドル建て保険、変額保険など他にも教育資金の貯め方がある
- 教育資金・保険に詳しい専門家(FP)に何度でも無料で相談できる
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1.満期まで下ろせない
2.途中解約すると元本割れのリスクがある
3.インフレリスクがある