船客傷害賠償責任保険とは?保険料や知床遊覧船の事例を解説!のサムネイル画像

内容をまとめると

  • 船客傷害賠償責任保険とは、保険の対象である船舶で旅客の運送中に人身事故が起きた場合の損害賠償責任を補償する
  • 主な補償内容は、乗客に対する損害賠償責任の費用と救助費用
  • 1人あたりに支払われる保険金は2,500万円以上
  • 1事故あたりで支払われる保険金は、1人あたりに支払われる保険金限度額に船舶検査証書記載の乗客定員数をかけた金額
  • 保険料は、船舶の乗客定員数や重量、船舶の管理状況や事故経験の有無などで個別に計算される
  • 知床の遊覧船沈没事故のように、万が一起きた時の損害賠償金額は高額になる
  • 事業のリスク対策や法人保険の相談は、業界最大級の相談サービス「マネーキャリア」がおすすめ
  • 経験知識豊富な専門家に何度でも無料で相談ができる

船客傷害賠償責任保険とは、船舶を用いて乗客を運送する際に起きた人身事故による、賠償責任が生じた際の損害を補償する保険のことです。知床遊覧船の沈没事故でも、運営会社が、船客傷害賠償責任保険に加入していたこともあり、補償された事例があります。

この記事の目次

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知床遊覧船の賠償金額


令和4年4月23日、北海道知床半島沖で乗客26名を乗せた観光船「KAZU I(カズワン)」が沈没した事故について、今でも記憶に新しい方が多いのではないでしょうか。


この事故では、乗客や船長など含めて20名が死亡し、旅客6名が行方不明となりました。


事故原因は、ハッチの不具合や、悪天候化で本来発航中止とすべきところを船長が出港させた点、往路において避難港を使用する措置を取らなかった点等、安全管理体制の欠如があったことが挙げられます。


この事故後、知床遊覧船の弁護士は、被害者の家族への説明会で、死亡時の葬儀代や現地にいる家族の滞在費への対応に触れた上で、1人1億円の「船客傷害賠償責任保険」に加入している旨を説明しました。


実際の賠償額は、慰謝料や逸失利益、現地の家族の滞在費などを考慮し算出されますが、仮に保険の上限である1億円が支払われる場合、合計で20億円ほどが補償されることになります。


一方、船客傷害賠償責任保険に加入していなかった場合は、全額自社で負担する必要があったことが想定されます。


参考:知床遊覧船事故と事故原因について

船客傷害賠償責任保険とは?


船客傷害賠償責任保険は、保険の対象である船舶で、旅客の運送において人身事故が発生した際の損害賠償責任を補償します。


つまり、船客傷害賠償責任保険は、旅客=第三者に対する損害賠償費用を補償する保険です。


知床遊覧船の事故事例のように、万が一の場合は、損害賠償金が高額になる可能性があるため、船客傷害賠償責任保険に加入しリスクに備えることをおすすめします。


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船客傷害賠償責任保険の補償内容


船客傷害賠償責任保険の補償内容は、大きく分けて2つあります。

  • 旅客に対する傷害賠償責任補償
  • 旅客を救助・捜索するためにかかった費用の補償
船舶で乗客を運送している際に、人身事故が発生すると損害賠償責任を負う必要があります。この船客傷害賠償責任保険で、損害費用を支払うことできます。

加えて、保険の対象にしている船舶の使用中や管理をしている際に起こった事故で、救助活動を行い発生した費用について補償します。

また、「運行責任追加補償」をオプションとして付加することも可能です。

これは、乗客の運送だけでなく、船舶の運航中に乗客が死傷した際に、被保険者が法律上の損害賠償責任を負担することで被る被害について補償します。

船客傷害賠償責任保険の保険対象となる船舶

船客傷害賠償責任保険で保険の対象となる船舶の例です。

  • 旅客船
  • 貨物船
  • 通船
  • 渡船 など

上記には、観光船、遊覧船、水中翼船、ホーバークラフト等が含まれています。


また、貨物船には、自動車を運送する自動車航送船を含みます。


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支払われる保険金

船客傷害賠償責任保険の保険金支払い対象は以下のとおりです。


支払い内容
①損害賠償金法律上の損害賠償責任に基づき、
損害賠償請求をした人に対して
支払われる治療費等の賠償金。
(遅延損害金を含む)
②損害防止費用事故が発生した際の被害拡大や
防止のためにかかった費用
③権利保全行使費用発生した事故において、被保険者が別の人から
損害賠償請求できる場合の権利を保全、
行使するためにかかった費用
④緊急措置費用
事故が発生した際の、
乗客の応急手当て等にかかった費用
⑤協力費用事故解決のため、
保険会社へ協力した際にかかった費用
⑥訴訟費用損害賠償に関する訴訟の費用や
弁護士報酬などの費用
⑦救助費用被保険者が乗客を救助または
捜索する際にかかった費用

①損害賠償請求には、船客1人あたりの支払限度額を上限として支払います。


②〜⑦の保険金は、各規定によって計算した損害の額を支払います。


ただし、①〜⑥の保険金額の合計は、保険証券記載の1事故あたりの支払限度額が上限となり、⑦も保険証券記載の救助費用についての1事故あたりの支払限度額が上限となります。


⑥訴訟費用は、被害者1人につき損害賠償額が船客1人当たりの支払限度額を超える場合は取扱が異なります。


このように、船客傷害賠償責任保険では、事故発生から事故解決まで幅広く補償されていますが、詳細は保険会社によって異なる場合があるため、必ず個別に確認しましょう。

保険金が支払われないケース

船客傷害賠償責任保険の保険金が支払われないケースがあります。


具体的には、以下のとおりです。

  • 補償の対象となる船舶及び、補償対象の船舶に乗下船するための連絡用の船以外で乗客を運送している間に起きた事故
  • 著しく定員を超えている船舶での乗下船で起きた事故
  • 保険契約者や被保険者、船長または乗組員などの故意による事故
  • 戦争や内乱
  • 海賊行為
  • 地震や噴火、津波
  • 核燃料物質、または核燃料物質によって汚染されたものの放射線や爆発性に起因する事故 など

また、被保険者が被害者に支払う賠償金の額は、運用される法律の規定、被害者に生じた賠償額及び被保険者の逸失割合などによって決まります。

被保険者が法律上の損害賠償責任がないにもかかわらず被害者に支払った見舞金等は、保険金の支払い対象外です。

その他、保険金を支払われないケースの詳細は、各保険会社の船客傷害賠償責任保険の約款に記載があるため、あわせて確認しましょう。

支払限度額の設定範囲

船客傷害賠償責任保険の支払限度額の設定範囲について解説します。


船客傷害賠償責任保険では、以下のように設定が可能です。

  • 1人あたりに支払われる保険金
  • 1事故あたりで支払われる保険金
  • 1事故あたりの救助費

船客1人当たりに支払われる保険金については、1人あたり2,500万円以上で500万円単位で任意に設定できます。


ただし、希望の限度額が高額になる場合は、保険会社が引受できない場合もあります。


1事故あたりで支払われる保険金については、1人あたりに支払われる保険金の限度額に船舶検査証書に記載されている乗客定員数をかけた金額が支払われます。


ただし、この場合も限度額が高額になる場合は保険会社が引受できない可能性があります。


救助費についての1事故あたりの支払限度額は、30万円に船舶検査証書に記載されている乗客定員数をかけた金額もしくは1億円のいずれか低い額が設定されています。


船客傷害賠償責任保険では、全世界で適用され、免責はありません。

船客傷害賠償責任保険の保険料


船客傷害賠償責任保険の保険料について、気になる方も多いのではないでしょうか。


船客傷害賠償責任保険では、以下の要素によって個別に保険料が決まります。

  • 船舶の乗客定員数
  • 船舶のトン数(重量)
  • 材質
  • 構造
  • 船舶装備
  • 船舶の管理状況
  • 旅客の運行管理における安全性
  • 運行航路
  • 過去に事故をしたことがあるか など
船客傷害賠償責任保険が必要と思っている方で、自社において、各取り扱い保険会社の保険料を試算したいという方もいるかと思います。

その場合は、事業のリスク対策や法人保険に詳しい専門家に無料で相談できる「マネーキャリア」を活用しましょう。

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自社で船客傷害賠償責任保険に新たに加入する場合や見直しを検討されている方に、保険料の試算をお出しすることが可能です。

まずは、お気軽にご相談ください。

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船客傷害賠償責任保険に加入する方法


船客傷害賠償責任保険の保障内容について解説してきましたが、中には自社でも新たに船客傷害賠償責任保険の加入が必要、もしくは見直しを検討している方もいるかと思います。


船客傷害賠償責任保険への加入方法は、保険を取り扱っている保険代理店や保険会社に直接問い合わせることで加入できます。


とはいえ、問い合わせる前に自社にどのようなリスクが潜んでいるかや対処方法等を個別に確認したい方もいるでしょう。


そんな方におすすめなのは、「マネーキャリア」です。


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各保険会社で比較検討もできますし、企業を取り巻くリスクを総合的に判断して、専門家が企業にとって最適な提案をします。


新たに保険に加入したい方や見直しを検討している方は、ぜひお気軽にマネーキャリアを活用ください。

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まとめ:船客傷害賠償責任保険について


船客傷害賠償責任保険は、保険の対象となる船舶で、旅客の運送において人身事故が発生した際の損害賠償責任を補償します。


旅客船や貨物船、渡船などが保険の加入対象で、旅客に対する傷害賠償責任補償旅客を救助・捜索するためにかかった費用の補償があります。


また、乗客の運送だけでなく、船舶の運航中に乗客が死傷した際に損害賠償責任を追うこととなった場合に補償される「運行責任追加補償」を特約付加することも可能です。


ただし、以下の場合は支払い対象外となるため、注意が必要です。

  • 補償の対象となる船舶及び、補償対象の船舶に乗下船するための連絡用の船以外で乗客を運送している間に起きた事故
  • 著しく定員を超えている船舶での乗下船で起きた事故
  • 保険契約者や被保険者、船長または乗組員などの故意による事故 など

保険金は船客1人あたり2,500万円以上で設定可能で、1事故あたりで支払われる保険金については、1人あたりに支払われる保険金の限度額に船舶検査証書に記載されている乗客定員数をかけた金額が支払われます。  


保険料は、船舶の乗客定員数や重量、船舶の管理状況、事故経験の有無などによって個別に決まります。


知床遊覧船の沈没事故の事例のように、万が一の場合、損害賠償金が高額になる可能性があります。


そのため、遊覧船を運営・管理していたり、貨物業を営んでいる経営者の方々は、船客傷害賠償責任保険に加入しリスクに備えることをおすすめします。


また、今回ご紹介した船客傷害賠償責任保険以外にも、船舶自体の損害や、事務所の火災や船舶内での盗難などといったリスクも想定されるため、総合的に自社のリスクに対して対策を考える必要があるといえます。


そのような場合は、「マネーキャリア」で一度相談してみることをおすすめします。


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新たに保険加入を検討している方はもちろん、既に加入中の方も定期的に見直すことで、補償のもれ・ダブりがないか改めて確認できます。


少しでも気になる点があれば、一度マネーキャリアの無料相談を利用してみてはいかがでしょうか。

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