
「持ち家なし50代の平均的な貯金額はどれくらい?」
「貯金が少ない場合は、どうすればいい?」
とお悩みではないでしょうか。
貯金が少なく悩んでいる場合は、まずは貯金ができない原因を特定し、固定費の見直しや副業での収入アップ、資産運用など、適切な対策を取ることが重要です。
本記事では、持ち家なし50代の平均貯金額や、貯金額を増やすためのポイントについて解説します。
また、老後資金が不足している場合の対策も紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
内容をまとめると
- 持ち家がない50代が貯金を増やすには家計の見直しが重要
- 老後資金を確保するためにも50代のうちから計画的に進めることが大切
- 持ち家なし50代の貯金に関する悩みは専門家に相談すると効果的
- マネーキャリアは相談実績10万件以上でお金の悩みを解決できる
- 貯金や老後資金、家計改善の相談ならマネーキャリアがおすすめ

この記事の監修者 谷川 昌平 フィナンシャルプランナー
株式会社Wizleap 代表取締役。東京大学経済学部で金融を学び、金融分野における情報の非対称性を解消すべく、マネーキャリアの編集活動を行う。ファイナンシャルプランナー、証券外務員を取得。メディア実績:<テレビ出演>テレビ東京-テレ東「WBS」・テレビ朝日「林修の今知りたいでしょ!」
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この記事の目次
- 持ち家なし50代の貯金額は?
- 持ち家なし50代の老後の生活費目安
- 単身世帯の生活費
- 二人以上世帯の生活費
- 持ち家なし50代の老後収入の目安(年金)
- 持ち家なしの年齢・年収・世帯構成別の平均貯金額
- 年齢別の平均貯金額
- 年収別の平均貯金額
- 世帯構成別の平均貯金額
- 50代の約7割は老後資金を十分に確保できていない
- 持ち家なし50代が貯金額を増やすためのポイント
- 貯金できない原因を把握する
- 先取り貯金を実践する
- 固定費を見直す
- 変動費を抑える
- スキルアップや資格取得で収入を増やす
- 副業で副収入を得る
- 持ち家なし50代の貯金額だけでは老後資金が足りない場合の対策
- 老後もできるだけ長く働く
- 資産運用で老後資金を確保する
- 年金受給額を増やす(付加年金、追納、繰下げ受給)
- 専門家(FP)に相談してアドバイスを受ける
- 持ち家なし50代の貯金額に関するよくある質問
- 貯金がほとんどない場合はどうすればいい?
- 今からでも家を購入できる?
- お金の悩みはどこに相談すればいい?
- 持ち家なし50代で貯金額に不安がある場合は早めの対策が重要!【まとめ】
持ち家なし50代の貯金額は?
金融広報中央委員会の調査によると、持ち家の有無による平均貯金額は以下のとおりです(二人以上世帯の場合)。
持ち家 | 平均貯金額 |
---|---|
あり | 687万円 |
なし | 292万円 |
持ち家の有無によって貯金額には2倍以上の差があり、持ち家なしの貯金額は全体平均の563万円より271万円低くなっています。
さらに、貯金に加えて株式、生命保険、債券などを含めた金融資産の平均保有額は、持ち家ありが1,587万円、持ち家なしが690万円でした。
また、同調査によると、50代の平均貯金額は472万円となっています。
持ち家の有無で平均貯金額や金融資産の保有額に大きな差があることから、持ち家がある人のほうが高収入である可能性が高いとも考えられます。
なお、住宅金融支援機構の調査によると、2023年度のフラット35利用者の平均世帯年収は661万円でした。
持ち家なし50代の老後の生活費目安
老後の生活費の目安を把握することで、老後資金の計画が立てやすくなり、今から取り組むべきことが明確になります。
ここでは、総務省統計局の調査をもとに、単身世帯と二人以上世帯の老後の生活費について紹介します。
- 単身世帯の生活費
- 二人以上世帯の生活費
単身世帯の生活費
総務省統計局の調査によると、65歳以上の単身無職世帯の1ヶ月あたりの生活費は、収入が12万6,905円(可処分所得11万4,663円)、消費支出が14万5,430円となっています。
可処分所得から消費支出を差し引くと3万767円の赤字となり、毎月約3万円が不足している状況です。
消費支出の主な内訳は以下のとおりです。
項目 | 消費支出に対する割合 | 支出額 |
---|---|---|
食料 | 27.6% | 約4万138円 |
住居 | 8.6% | 約1万2,506円 |
光熱・水道 | 9.9% | 約1万4,397円 |
家具・家事用品 | 4.1% | 約5,962円 |
被服及び履物 | 2.2% | 約3,199円 |
保健医療 | 5.5% | 約7,998円 |
交通・通信 | 10.4% | 約1万5,124円 |
教養娯楽 | 10.5% | 約1万5,270円 |
毎月約3万円の赤字が続くと、年間で約36万円の不足となります。
厚生労働省の調査によると、令和5年の平均寿命は男性81.09歳、女性87.14歳です。
65歳から約20年間の老後生活を考えると、毎年36万円の赤字が続いた場合、20年間で計720万円の不足が生じる計算になります。
二人以上世帯の生活費
総務省統計局の調査によると、65歳以上の夫婦のみの無職世帯の1ヶ月あたりの生活費は、収入が24万4,580円(可処分所得21万3,042円)、消費支出が25万959円です。
可処分所得から消費支出を差し引くと、3万7,917円の不足となっています。
消費支出の主な内訳は以下のとおりです。
項目 | 消費支出に対する割合 | 支出額 |
---|---|---|
食料 | 29.1% | 約7万3,029円 |
住居 | 6.7% | 約1万6,948円 |
光熱・水道 | 8.9% | 約2万2,335円 |
家具・家事用品 | 4.2% | 約1万540円 |
被服及び履物 | 2.1% | 約5,270円 |
保健医療 | 6.7% | 約1万6,814円 |
交通・通信 | 12.2% | 約3万616円 |
教養娯楽 | 9.8% | 約2万4,593円 |
毎月約3万8,000円の赤字が続くと、年間で約45万6,000円の不足となります。
もし老後の生活が20年間で、毎年約45万6,000円の不足が続く場合、合計の赤字は約912万円になります。
持ち家なし50代の老後収入の目安(年金)
老後資金の柱となる年金の受給額を把握することは大切です。
受給額を知ることで、老後の生活費を具体的にイメージしやすくなります。
厚生労働省の調査によると、令和5年度の厚生年金受給者の平均月額は14万7,360円でした。
近年の年金受給額の推移は以下のとおりです。
年 | 年金受給額(月) |
---|---|
令和元年度 | 14万6,162円 |
令和2年度 | 14万6,145円 |
令和3年度 | 14万5,665円 |
令和4年度 | 14万4,982円 |
令和5年度 | 14万7,360円 |
おおむね14万5,000〜14万7,000円前後で推移しており、金額には国民年金(老齢基礎年金)も含まれています。
なお、国民年金の満額受給額は月額6万8,000円(令和6年度)です。
自分の年金受給額を確認したい場合は、日本年金機構の「ねんきんネット」や「ねんきん定期便」で見込額を確認できます。
持ち家なしの年齢・年収・世帯構成別の平均貯金額

- 年齢別の平均貯金額
- 年収別の平均貯金額
- 世帯構成別の平均貯金額
年齢別の平均貯金額
金融広報中央委員会の調査によると、二人以上世帯の50代の平均貯金額は472万円となっています。
また、各年齢層の平均貯金額は次のとおりです。
年齢層 | 平均貯金額 |
---|---|
全年齢層 | 563万円 |
20代 | 105万円 |
30代 | 286万円 |
40代 | 361万円 |
50代 | 472万円 |
60代 | 885万円 |
70代 | 774万円 |
上記のとおり、50代の平均貯金額は40代以下より多いものの、全年齢層の平均を91万円下回っています。
また、60代の平均貯金額と比べると、413万円も少ない結果となっています。
70代よりも60代のほうが貯金額は多いものの、基本的には年齢が上がるにつれて貯金額が増える傾向があるのが特徴です。
年収別の平均貯金額
金融広報中央委員会の調査によると、二人以上世帯の年収別の平均貯金額は以下のとおりです。
年収 | 平均貯金額 |
---|---|
全体 | 563万円 |
収入なし | 135万円 |
300万円未満 | 292万円 |
300万〜500万円未満 | 484万円 |
500万〜750万円未満 | 515万円 |
750万〜1,000万円未満 | 722万円 |
1,000万〜1,200万円未満 | 960万円 |
1,200万円以上 | 1,536万円 |
上記のとおり、年収が高いほど貯金額も多くなる傾向が見られます。
参考までに、令和5年度の給与所得者の平均年収は459万5,000円で、内訳は給料が388万1,000円、賞与が71万4,000円となっています。
世帯構成別の平均貯金額
金融広報中央委員会の調査によると、世帯構成別の平均貯金額は以下のとおりです。
世帯構成 | 平均貯金額 |
---|---|
全体 | 563万円 |
世帯主夫婦のみ | 656万円 |
世帯主夫婦と子どものみ | 521万円 |
世帯主夫婦と親のみ | 794万円 |
その他・類型不能 | 440万円 |
全体の平均より貯金額が多いのは「世帯主と夫婦のみ」と「世帯主と夫婦と親のみ」で、平均より少ないのは「世帯主と夫婦と子どものみ」です。
子育てや教育費にお金がかかるため、貯金に回せる余裕が少ないことが考えられます。
50代の約7割は老後資金を十分に確保できていない
金融広報中央委員会の調査によると、50代の78.5%が定年後の生活費の準備が必要と考えているものの、実際に資金を確保できているのはわずか27.2%と3割に満たない状況です。
定年退職後の生活費の準備状況 | 50代 |
---|---|
必要費用と意識 | 78.5% |
必要額の認識 | 48.5% |
資金計画の策定 | 34.8% |
資金の確保 | 27.2% |
老後の資金計画を立てている人もわずか34.8%にとどまり、実に6割以上の人が計画を立てていないのが現状です。
持ち家なし50代が貯金額を増やすためのポイント

- 貯金できない原因を把握する
- 先取り貯金を実践する
- 固定費を見直す
- 変動費を抑える
- スキルアップや資格取得で収入を増やす
- 副業で副収入を得る
貯金できない原因を把握する
持ち家なし50代が貯金額を増やすためには、まず貯金がうまくできていない原因を把握することが重要です。
原因がわからなければ、新しい方法を試しても結果が変わらない可能性があります。
原因を特定すれば、適切な対策を講じることができ、状況を改善することが可能です。
例えば、貯金できない原因が支出の多さであれば、支出を減らすことで状況が改善され、貯金しやすい環境が整います。
まずは、貯金できない原因をきちんと把握しましょう。
先取り貯金を実践する
持ち家なし50代で貯金額を増やしたい場合は、先取り貯金を取り入れることを検討してみましょう。
先取り貯金とは、給与などの収入を受け取った際に、まず最初に一定額を貯金する方法です。
生活費を支払った後に残ったお金を貯金するのではなく、収入の一部を先に貯金することで、毎月一定額を強制的に貯めることができます。
もしこれまで貯金できなかった理由が、貯金の優先順位が低かったことなら、先取り貯金を実践することで貯金が優先され、状況を改善することができます。
固定費を見直す
持ち家なし50代が貯金額を増やすためには、固定費の見直しも大切です。
毎月ほぼ一定額がかかる住居費、通信費、光熱費、保険料などを見直し、削減できれば、家計の負担を大幅に軽減できる可能性があります。
例えば、住宅ローンをより有利な条件で借り換える、携帯プランを安いものに変更する、保険の内容を見直して最適な商品に切り替えるなど、見直しを行うことで節約につながります。
場合によっては、年間10万円以上削減できることもあるため、住宅ローンや携帯、保険の見直しは重要です。
変動費を抑える
変動費を抑えることも、持ち家なし50代が貯金額を増やすために大切なことです。
食費や日用品費、娯楽費、交際費などを節約すれば、家計の負担を減らし、その分を貯金に回せる可能性があります。
例えば、外食やレジャーではクーポンやポイントを活用する、食材の買い物はスーパーのタイムセールを狙うなど、日々のちょっとした工夫が節約につながります。
固定費の見直しとあわせて変動費の削減にも取り組むと、より効率的に貯金を増やすことが可能です。
スキルアップや資格取得で収入を増やす
貯金を増やすには支出を減らすだけでなく、収入を増やすことも大切です。
スキルアップや資格取得をすれば、昇給や昇格のチャンスが広がり、収入アップが期待できます。
企業によっては資格手当が支給され、毎月の収入が増えるケースもあります。
さらに、市場価値が高まれば転職の選択肢が増え、より良い条件の職場へ移ることも可能です。
このように、収入アップやキャリアアップにつながるため、持ち家なしの50代で貯金を増やしたいなら、スキルアップや資格取得に励むことも重要です。
副業で副収入を得る
収入アップを目指すなら、副業を始めるのも有効な選択肢です。
本業での昇給・昇格を待つより、早期に収入を増やすことが可能です。
例えば、月に2〜3万円の副収入を得ることができれば、年間で24万〜36万円の収入アップにつながります。
また、副業を通じて人脈を広げたり、新たなスキルを習得したりするメリットもあります。
ただし、企業によっては副業を禁止している場合もあるため、事前に就業規則を確認しておきましょう。
持ち家なし50代の貯金額だけでは老後資金が足りない場合の対策
持ち家なし50代の貯金額だけでは老後資金が足りない場合の対策は、以下のとおりです。
- 老後もできるだけ長く働く
- 資産運用で老後資金を確保する
- 年金受給額を増やす(付加年金、追納、繰下げ受給)
- 専門家(FP)に相談してアドバイスを受ける
老後もできるだけ長く働く
年金や貯金だけでは老後資金が不足する場合、長く働き続けることが一つの対策となります。
働いている間は給与を得ることができるため、安定した収入を確保し、不足分を補うことが可能です。
65歳以上でも働ける企業は増えています。
厚生労働省の調査によれば、定年制度の廃止や希望者の継続雇用制度などを導入し、66歳以上まで働ける企業は43.3%で、前年比2.6p増加しました。
また、70歳以上まで働ける企業は41.6%で、前年比2.5p増となっています。
さらに、現在の職場以外で、パートやアルバイト、派遣社員、正社員として働く選択肢も考えられます。
資産運用で老後資金を確保する
持ち家なし50代で貯金額が少ない場合は、資産運用で老後資金を確保する方法があります。
人によっては定年まで10年以上あり、時間をかけて複利効果を活かしながら運用を行うことができます。
NISAやiDeCoを活用すれば、運用益が非課税となり、効率的に資産形成を進めることが可能です。
また、毎月一定額を投資する積立投資を行うことで、投資時間を分散し、無理なく投資を続けることができます。
年金受給額を増やす(付加年金、追納、繰下げ受給)
貯金額が少なく老後資金が不足する場合、年金受給額を増やすことも有効な対策の一つです。
年金を増やす主な方法として「付加年金」「追納」「繰下げ受給」があります。
- 付加年金:年金保険料に月額400円を上乗せすることで年金額が「200円×納付月数」増える
- 追納:過去に年金保険料の免除・納付猶予期間がある場合、過去10年以内の保険料を追納(後払い)でき、年金額を満額に近づけられる
- 繰下げ受給:年金の受給開始年齢を66歳〜75歳に繰下げることで、年金額を最大84%増やせる
専門家(FP)に相談してアドバイスを受ける
持ち家なし50代で貯金額だけでは老後資金が不足する場合は、お金の専門家であるFPに相談し、アドバイスを受けるのがおすすめです。
FPに相談することで、老後資金や年金、家計の見直し、ローンや保険の最適化など、幅広いお金の悩みを解決可能です。
現在の収入や支出、貯金額をもとに、貯蓄を増やす方法や老後資金の作り方について具体的なアドバイスを受けられます。
専門家の知識やノウハウを活用することで、自分に合った最適な対策を見つけやすくなります。
持ち家なし50代の貯金額に関するよくある質問
持ち家なし50代の貯金額に関するよくある質問は、以下のとおりです。
- 貯金がほとんどない場合はどうすればいい?
- 今からでも家を購入できる?
- お金の悩みはどこに相談すればいい?
貯金がほとんどない場合はどうすればいい?
まずは、貯金が不足している原因を明確にすることが重要です。
原因がわかれば、適切な対策を講じることができます。
例えば、支出が多いために貯金ができない場合は、住宅ローンや保険料の見直し、変動費の節約を試みることで、貯金を増やせる可能性があります。
原因の特定とその対策について専門家に相談したい場合は、マネーキャリアがおすすめです。
FPやIFAに何度でも無料で相談ができ、悩みや問題を解決できます。
今からでも家を購入できる?
50代でも家を購入することは可能です。
年齢を重ねることで、安定した収入や貯蓄がある場合も多く、無理なくローンを組むことができるケースもあります。
ただし、住宅ローンの返済期間や金利、購入後のライフプランをしっかりと考慮することが大事です。
今後の収入や支出、老後の資金計画を見据えた上で、無理のない範囲で購入を検討することをおすすめします。
また、住宅購入を進める際には、専門家のアドバイスを受けることで、より安心して決断することができます。
お金の悩みはどこに相談すればいい?
お金に関する悩みは、専門家に相談することをおすすめします。
家計の改善や貯金に関する悩みならFP、資産運用に関する悩みならIFAに相談することで、的確なアドバイスやサポートを受けられて、悩みや問題を解決できます。
マネーキャリアには、FPとIFAが両方所属していて、何度でも無料相談が可能です。
事前に担当者のプロフィールを確認でき、自分に合った相談相手を選ぶこともできます。
オンライン相談にも対応しているため、自宅から気軽に利用できるのも大きなポイントです。
持ち家なし50代で貯金額に不安がある場合は早めの対策が重要!【まとめ】
持ち家なし50代で貯金額に不安がある場合は、早めに原因に応じた対策を取ることが大事です。
50代から定年・老後までの期間は意外に短いため、計画的にお金の準備を進めておくことが、将来的な安心につながります。
原因の特定や具体的な対策について、専門家からアドバイスを受けたい場合は、早めにFPやIFAに相談することを検討しましょう。
専門家のアドバイスにより悩みや問題が解決し、方向性が明確になるため、貯金や老後資金の準備を計画的に進めることができます。