
内容をまとめると
- 20代一人暮らしで貯金ができない理由は、固定費の高さや収入とのギャップ、支出の把握不足など、生活の構造的な課題が背景にある。
- 貯金ができていない人の多くが、貯蓄の目的やルールを持たず、無意識のうちに浪費しやすい環境に置かれている。
- 家計を改善するには、現状を正確に把握し、収入に合った支出配分や先取り貯金の仕組みを整えることが重要である。
- そこで、マネーキャリアのように相談満足度98.6%、実績10万件以上の無料相談窓口を使うことで、貯金に関する悩みはもちろん、将来のライフプラン設計までトータルで相談・解決できる。

この記事の監修者 谷川 昌平 フィナンシャルプランナー
株式会社Wizleap 代表取締役。東京大学経済学部で金融を学び、金融分野における情報の非対称性を解消すべく、マネーキャリアの編集活動を行う。ファイナンシャルプランナー、証券外務員を取得。メディア実績:<テレビ出演>テレビ東京-テレ東「WBS」・テレビ朝日「林修の今知りたいでしょ!」
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この記事の目次
- 20代一人暮らしで貯金できないのは珍しくない?
- そもそも何にお金がかかっている?支出の内訳を確認
- 収入の平均と、実際の生活費の差
- 貯金ゼロの20代はどれくらい?リアルな割合を解説
- 20代一人暮らしで貯金できない主な原因5つ
- 固定費が高すぎる
- お金の流れを把握していない
- 先取り貯金をしていない
- 自己投資やご褒美出費が多い
- 貯金に対する目標・仕組みがない
- 今日からできる!一人暮らしの20代が貯金する方法
- 手取り別のリアルな節約シミュレーション
- 先取り貯金と貯金ルールの作り方
- 節約だけじゃない、収入アップの方法も検討を
- どうしても貯金が無理なときは、プロに相談するのも手
- 20代一人暮らしで貯金できない時は小さな一歩から
20代一人暮らしで貯金できないのは珍しくない?
「思ったように貯金ができない」と感じている20代は、実は少なくありません。
社会人生活が始まったばかりの時期は、収入と支出のバランスが取りづらく、貯蓄が難しいのは自然なことです。
この章では、貯金ができない背景にある支出の内訳や、収支のリアルな実態について詳しく解説します。
- そもそも何にお金がかかっている?支出の内訳を確認
- 収入の平均と、実際の生活費の差
- 貯金ゼロの20代はどれくらい?リアルな割合を解説
そもそも何にお金がかかっている?支出の内訳を確認
貯金が思うように増えないと感じたら、まずは「自分のお金がどこに消えているのか」を客観的に把握することから始めてみましょう。
総務省の「家計調査」によれば、単身世帯(いわゆる一人暮らし)の毎月の平均的な消費支出は約17.0万円です。
その内訳を見ると、食費が約4.6万円、住居費が約3.1万円、交通・通信費が約2.4万円、さらに教養娯楽費に約2.3万円といった金額が割り当てられています。
このデータからもわかる通り、日々の生活のなかで特に大きな割合を占めるのは「食費」と「住居費」です。
これらが支出全体の多くを占めていることを理解することで、まずどこに着目して見直せばよいかの把握をすることが第一です。
収入の平均と、実際の生活費の差
平均的な収入があれば貯金もできそうに思えますが、実際にはそう簡単ではありません。
その理由は、表面的な収入と実際の可処分所得との間に大きなギャップがあるからです。
たとえば厚生労働省の調査によれば、29歳以下の世帯主の平均所得は年間約377.5万円(2021年時点)で、月に換算するとおよそ31万円になります。
一方で、単身世帯の平均生活費は約17万円とされており、数字だけを見れば毎月10万円以上の余裕があるように見えます。
しかし実際には、ここから税金や社会保険料が引かれ、さらにボーナスの有無や雇用形態による差も加わるため、手取りは想像以上に少なくなるのが現状です。
その結果、平均的な収入であっても貯蓄に回せる金額は限られてしまいます。
つまり、収入が「ある程度」あるだけでは貯金につながらず、そのギャップを正しく理解することが、堅実なお金の管理には欠かせない視点となってきます。
貯金ゼロの20代はどれくらい?リアルな割合を解説
「自分だけが貯金できていないのでは…」と不安になる人も多いかもしれませんが、実際にはそれほど珍しいことではありません。
金融広報中央委員会の調査によると、20代で貯蓄(金融資産)をまったく保有していない世帯の割合は、二人以上世帯で36.8%、単身世帯ではなんと43.9%にも上ります。
つまり、20代の約半数が貯金ゼロというのが現実です。
このような状況を踏まえると、今の貯金状況に焦りすぎる必要はありません。
大切なのは、
- 「なぜ貯まらないのか」
- 「どうすれば貯められるのか」
20代一人暮らしで貯金できない主な原因5つ
20代が貯金ができない背景には、日々の生活に潜むさまざまな要因があります。
ここでは、特に多くの20代がつまずきやすい代表的な5つの原因について、詳しく解説します。
- 固定費が高すぎる
- お金の流れを把握していない
- 先取り貯金をしていない
- 自己投資やご褒美出費が多い
- 貯金に対する目標・仕組みがない
固定費が高すぎる
毎月の家計を圧迫する原因の一つが、家賃や光熱費、通信費などの「固定費」が収入に対して高すぎることです。
固定費が大きいと、生活費をどれだけ工夫しても貯金に回す余裕はなかなか生まれません。
実際、家計改善においては「スマホ代」「保険料」「家賃」などの固定費の見直しが最優先だといわれています。
統計によると、単身世帯では住居費と光熱水道費だけで消費支出の約20%以上を占めており、無視できない金額です。
格安スマホへの切り替えや不要な保険の見直し、家賃が高すぎる場合は引っ越しも視野に入れるなど、固定費を減らす工夫が有効です。
固定費は一度見直せば、その後もずっと節約効果が続くため、必ず見直すことをおすすめします。
お金の流れを把握していない
自分の収支を把握できていないことも、大きな原因のひとつです。
ある調査では、家計簿などで支出の記録を全くつけていない人が全体の約22%いることが報告されています。
家計簿の方法はノートでもアプリでも構いませんが、大切なのは毎月の収入と支出を「見える化」することです。
記録を続けることで無駄遣いに気づいたり、節約できるポイントを発見できます。
支出を把握していないままだと、どこを節約すべきかも分からず貯金につながらないため、まずは家計管理の習慣を身につけることが重要です。
先取り貯金をしていない
貯金がうまくいかない理由のひとつに、「先取り貯金をしていない」という点が挙げられます。
毎月の収入から余った分だけを貯金に回すやり方では、出費が増えた月には貯金がゼロになることもあります。
実際、一定額を毎月積み立てられている人は全体の約47.1%にとどまっており、言い換えれば半数以上の人が確実な貯金習慣を持てていません。
「今月は使いすぎたから来月こそは…」と先送りにしないためにも、収入から先に貯金額を差し引く収入-貯蓄=支出という考え方が大切です。
たとえば給料が入ったらすぐに一定額を別口座に移すなど、自分なりのルールを作っておくと、無理なく貯金を続けやすくなります。
お金を「残ったら貯める」から「先に確保する」ことが、貯金を増やすための確実な方法です。
自己投資やご褒美出費が多い
自分磨きやご褒美としての支出はモチベーション維持にもつながりますが、度を超えると貯金の妨げになってしまいます。
特に趣味・交際費・美容・自己啓発といった自己投資系の出費は、知らず知らずのうちに大きな金額になりがちです。
実際に、あるアンケートでは「趣味や美容にお金を使いすぎてしまう」という20代女性の声もあり、衝動買いや浪費が貯金を難しくしているケースが多く見られます。
自己投資そのものは悪いことではありません。ただし、毎月の予算に収まる範囲で計画的に支出することが大切です。
たとえば「趣味・娯楽費は月○円まで」と上限を決めたり、目的別に口座を分けて管理したりするなど、支出にメリハリをつける工夫を取り入れると、無理なく貯金と両立が可能です。
お金をかける自分の幸せと将来の安心、どちらも叶えるには、計画的な自己管理がカギになります。
貯金に対する目標・仕組みがない
貯金がうまくいかない理由の一つに、明確な目標や仕組みがないことが挙げられます。
金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査(令和4年)」によると、単身世帯の約28.3%が「特に目的はないが、金融資産を保有していれば安心なため」と回答しています。
これは、多くの人が具体的な貯金の目的を持たずに貯蓄していることを示しています。
目標がないとモチベーションが続かず、途中で貯金をあきらめてしまいがちです。まずは「○年後に○万円貯める」と具体的な目標を立て、それを達成するため月々いくら貯める必要があるか逆算しましょう。
また、自動積立定期預金や財形貯蓄など貯金の仕組みを活用すると、強制的に貯蓄が積み上がるのでおすすめです。
目標と仕組みをセットで設計することで、「気づいたら貯金ができていた」という状態を目指せます。
今日からできる!一人暮らしの20代が貯金する方法
「貯金しなきゃ」と思っていても、20代の一人暮らしは、日々の出費に追われて後回しになりがちです。
しかし、特別な努力をしなくても、習慣と仕組みを少し見直すだけで貯まる体質はつくれます。
この章では、今日から実践できる3つの具体的なアプローチを紹介します。
- 手取り別のリアルな節約シミュレーション
- 先取り貯金と貯金ルールの作り方
- 節約だけじゃない、収入アップの方法も検討を
手取り別のリアルな節約シミュレーション
まずは、自分の手取り額に合った現実的な支出バランスを知ることが重要です。
「収入の20%を貯金しましょう」といわれても、現実的にはなかなか難しいと感じる人も多いのではないでしょうか。
実際、手取りの5%未満しか貯金できていないという人は全体の約5割にのぼるという調査結果もあります。
たとえば、手取り20万円の5%は1万円で、これすら貯められない人が半数もいるというのが今の現状です。
手取り25万円なら5%は1万2,500円、30万円でもわずか1万5,000円ほどにしかなりません。
大切なのは、「理想的な貯金額」よりも「今の収入の中で無理なく続けられる金額」を明確にすることです。
まずは手取りに応じて現実的な貯蓄額をシミュレーションし、そこから逆算して生活費を調整します。
先取り貯金と貯金ルールの作り方
貯金が苦手な人ほど、「使う前に貯める」仕組みづくりが大切です。
給与が入ったらすぐに、定額を別口座へ移す「先取り貯金」を習慣にすると、自然と使えるお金が限られるため、浪費も抑えられます。
また、「貯金したら自分に小さなご褒美」など、モチベーションを保てるルールを決めておくと継続しやすくなります。
無理のない金額から始めて、確実に続けることが、将来的に大きな貯金につながっていくのです。
節約だけじゃない、収入アップの方法も検討を
節約には限界がありますが、収入アップは未来の選択肢を広げてくれます。
その理由はシンプルで、節約できる金額には上限があるのに対し、収入には伸ばせる可能性があるからです。
たとえば、本業の合間にアルバイトで収入を増やす人や、クラウドソーシングでスキマ時間を活用する人の事例など、副業で手取りを増やす工夫をしている人は少なくありません。
また、副業が難しい場合でも、転職による年収アップや、資格取得によるキャリア形成など、長期的に収入を高める方法も現実的な選択肢です。
節約と並行して収入アップにも目を向けることで、貯金に回せるお金は確実に増えていきます。
「出費を減らす+稼ぐ力を高める」この2軸のバランスこそ、着実に貯金を増やすための最善策といえます。
どうしても貯金が無理なときは、プロに相談するのも手
「家計を見直したいけど、どこから始めればいいかわからない」
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20代一人暮らしで貯金できない時は小さな一歩から
20代の一人暮らしで貯金が難しいのは、特別なことではありません。
家賃や生活費の高さ、収入とのギャップ、そして貯金ゼロが当たり前という現実が、それを物語っています。
まずは、何にお金を使っているのか、なぜ貯まらないのかを知ることが大切です。
現状を把握することで、節約や貯金への具体的な対策が見えてきます。