新卒1年目で結婚は早い？男女別のリスクも解説

「新卒1年目で結婚するのは早すぎるかな」 

「お金やキャリアが心配で踏み切れない」

と悩んでいませんか。

周りからお金の面で結婚を心配されるのではないかと不安に感じる方は多いです。

新卒1年目という収入が少なく、仕事も覚えたての時期に結婚を考えて、経済面や将来への不安で困っている方も多いのではないでしょうか。

本記事では新卒1年目での結婚の良い点・悪い点、男性と女性それぞれの注意点、うまくいかせるコツ、結婚するタイミングの見極め方などをわかりやすく説明します。

この記事を読むことで、新卒1年目での結婚への不安がなくなり、自分たちにあった結婚のタイミングがわかるようになります。

新卒1年目の結婚は、必ずしも早すぎると断言はできません。 

新入社員として学ばなければならないことも多く、安定した状態とは言い難いため反対されるケースも多いですが、現実的にはありえないタイミングとは言い切れません。

結婚適齢期や初婚年齢、新卒1年目で結婚する人の割合などを詳しく解説していきます。

現在の平均初婚年齢は上昇傾向にあります。

厚生労働省の人口動態統計によると、2022年における平均初婚年齢は夫が31.1歳、妻が29.7歳と記載されています。

この数字は、およそ10年前の2012年と比較しても、夫が30.8歳、妻が29.2歳であったことから、緩やかではありますが上昇しています。

結婚適齢期という言い方がすでに難しく、結婚のタイミングは大きく変化してきています。

そのため、結婚は年齢に縛られるものではなく、自身の経済的・精神的準備、そしてパートナーとの関係性で適なタイミングを選択する人が増えつつあります。

政府統計の総合窓口であるe‑Statの「人口動態調査 人口動態統計 確定数 婚姻 」をみると一般的な新卒1年目に該当する22歳の婚姻数は878組、23歳の場合は15,738組と記載されています。

これは結婚したどちらかが22歳または23歳の場合の統計です。

また、全婚姻件数は約504,930組と記載されているので、全体に占める割合は22歳の場合が0.17％、23歳が3.12％となります。

割合でいえば確かに少ないといえますが、珍しいというほど少なくもありません。

十分な準備をして、計画的に進められており、パートナーやお互いの両親ともしっかり話あえているのであれば問題はありません。

新卒1年目の結婚はさまざまな要因で反対されるケースもありますが、現実的なメリットがある選択肢といえます。

多くの人が「早すぎる」と感じる一方で、実際には経済的安定や人生設計において2つの大きなメリットがあります。 

 経済面や人生計画でのメリットについて詳しく解説していきます。

新卒1年目の結婚には経済的なメリットがいくつかあります。

共働きが可能な場合は世帯収入の大幅な増加を期待でき、生活費や貯蓄に充てられる資金が増加するため、早期の資産形成に繋げられるでしょう。

また、住居費や光熱費、通信費といった固定費は、単身で生活するよりも二人で分担する方が一人当たりの負担を軽減可能です。

食費なども効率的な管理により、別々に生活するよりも支出を抑制できます。

また、配偶者の年間所得が一定以下の場合、配偶者控除や配偶者特別控除の適用を受けられます。

例えば、納税者の所得税率が5%の場合、配偶者控除（所得税控除額38万円、住民税控除額33万円）の適用によって、所得税から最大19,000円、住民税から最大33,000円の税負担軽減が可能です。

控除を活用できると、家計全体の可処分所得が増えるため、新卒1年目の結婚にメリットは十分あります。

若いうちから夫婦で共通の人生の目標を設定し、それを達成するための計画を立てられるのも新卒1年目の結婚のメリットといえます。

例えば、住宅の購入計画や子育ての開始時期など、大きなライフイベントについて早期に話し合い、具体的な目標を設定できれば準備時間を確保しやすくなります。

また、家庭生活のバランスを考慮した長期的な視点での資産形成も可能になります。

若年からの積立投資や貯蓄は、複利効果を最大限にできるため、将来の選択肢を広げられる可能性が高まります。

新卒1年目での結婚は、単なる経済的な安定だけでなく、人生の目標設定と達成に向けた計画的なアプローチを早期に開始できるため、想像以上にメリットが多いといえます。

新卒1年目での結婚は経済的なメリットや、人生設計を早めに決められるメリットがありますが、同時にいくつかのデメリットもあります。

メリットが大きい分、デメリットへの対策も必要なため、どちらも把握した上で決断するのが重要です。

ここでは主なデメリットを詳しく解説していきます。

新卒1年目での結婚は、精神的・身体的負担が増大する可能性が高いというデメリットがあります。

社会人としてスタートするこの時期は、業務内容や職場の人間関係、生活リズムの変化に適応するため、ただでさえ精神的・身体的な負荷が大きい期間です。

そこに結婚生活という新たな生活がスタートすることで、負担はさらに増幅されがちで、新人研修期間中や業務習得に集中すべき時期に夫婦での生活に必要なタスクが加わると、日々の疲労は蓄積されてしまいます。

これにより、職場でのパフォーマンス低下や、ストレスの増大を招く可能性があります。

また、独身時代に比べて趣味や友人との交流に充てる個人的な時間が減少し、十分な睡眠時間の確保が困難になるケースが多いのもデメリットです。

これらの負担は、うつ病や自律神経失調症などの精神疾患、あるいは身体疾患の発症リスクを高める可能性もあります。

ストレスを溜め込まないように注意しつつ、場合によっては専門家への相談も検討してみましょう。

新卒1年目の結婚は、経済的な負担とそれに伴うリスクを伴います。

この時期は、一般的にまだ収入が安定しておらず、社会人として初めてまとまった収入を得始める段階のため、結婚に伴う多額の費用を捻出できない場合が多いです。

結婚式や新婚旅行、新居の準備費用などは数百万円単位に及ぶケースが多く、これらの費用を短期間で貯蓄することは現実的ではないでしょう。

新生活を始めるにあたっては、家具や家電製品の購入費用、引っ越し費用など、まとまった初期費用が必要となります。

これらの費用は、生活のベースを作るためには避けられない出費で、収入が少ない新卒1年目には重い負担となる可能性が高いです。

さらに、低収入時期での家計管理は高度なスキルを要します。

家賃、食費、光熱費、通信費などの固定費に加え、交際費や医療費といった変動費の管理も必要なため、簡単には経済的な負担を軽くできません。

これらのリスクを抑えて新婚生活をするのは難しいため、デメリットを含めて結婚のタイミングを検討しましょう。

新卒1年目の結婚は、キャリア形成に影響を及ぼす可能性があるのもデメリットです。

独身時と比較すると、仕事における選択肢や行動に一定の制約が生じるケースが多くなります。

転勤や長期の出張が伴う職種の場合、パートナーの仕事や生活基盤を含めて考える必要があり、キャリアアップの機会を逃す可能性も出てしまいます。

また、残業や休日出勤は夫婦の時間を犠牲にする必要があるため、仕事と家庭生活の両立が難しくなります。

 それ以外にもスキルアップのための時間確保も困難になる可能性があります。

仕事と家事・育児を両立させるためには、多くの時間を費やす必要があり、自己研鑽のための勉強時間や資格取得のための学習時間を確保しにくくなる点は無視できないデメリットです。

男性が新卒1年目で結婚する際には特有のリスクがあります。

これは、社会的な期待や経済的な責任、キャリア形成における男性特有の立場が問題になるリスクです。

とくに、男性がプレッシャーを感じやすい状況にあるのも問題の1つです。

ここでは経済的な責任や、仕事の制約に関するリスクを詳しく解説していきます。

男性が新卒1年目で結婚する場合、経済的責任のプレッシャーは大きなリスクになりえます。

男性が一家の大黒柱的な存在として期待されるのは根強く存在しますが、新卒としての低い初任給で夫婦2人の生活を支えなければならないというプレッシャーは精神的な負担になります。

また昇給ペースやキャリアアップの見通しが不明確な新卒段階では、長期的な経済計画が立てにくいというリスクもあります。

不安な状況でも経済的に家計を守らなければならないため、想像以上の重圧となってしまう点には注意が必要です。

新卒1年目で結婚した男性は転職やキャリアチェンジに制約が生じる可能性があります。

家族を経済的に支え続けるためには、転職やキャリアチェンジのようなリスクを伴う行動がしにくくなります。

これは、より良い条件の転職や、自身のキャリアアップに繋がる挑戦の機会を減少させる要因になりえます。

新卒1年目というキャリアの初期段階において、将来のキャリアパスを決定づける可能性がある結婚には一定のリスクがあると想定しておきましょう。

女性が新卒1年目で結婚する際には、キャリア形成とライフイベント（妊娠・出産・育児）の両立といった、女性特有の課題や社会的な偏見といったリスクが伴います。

リスクを軽減するための対策を講じて、適切な選択をする必要があるため注意しましょう。

とくに、新卒として社会人生活をスタートさせたばかりの時期に結婚すると、予期せぬ制約やプレッシャーに直面して悩んでしまう可能性があります。

ここでは考えられるリスクとして特に大きい、出世・昇進や妊娠・出産について詳しく解説していきます。

女性が新卒1年目で結婚する場合、出世や昇進に間接的な影響を与える可能性があります。

入社間もない時期に結婚することで、職場の上司や同僚から「いずれ家庭に入るだろう」「育児でキャリアが中断される可能性がある」といった先入観を持たれるケースが多く、本人の意欲や能力とは関係なく、重要なプロジェクトのメンバーから外されたりするリスクが高まります。

とくに、企業側が長期的な人材育成計画を立てる際、結婚したばかりの若手女性社員に対し、投資となるような育成を躊躇する場合も考えられます。

結果として、キャリアアップの機会が減少し、同僚と比較して昇進のスピードが遅れるといった状況に繋がりかねないのは大きなリスクです。

女性が新卒1年目で結婚した場合では、その後の妊娠・出産がキャリアの中断を招く可能性が高いです。

新卒として働き始めて1年から2年という初期段階で妊娠・出産する場合、本来まだ業務の基礎を習得し、会社における自身の役割を確立しきれなくなります。

そのため、キャリア形成に大きな影響が生じ、離職や休業によって長期的なキャリアパスを築くのが難しくなります。

また、産前産後休業や育児休業は法律で定められた権利ですが、新卒社員が取得する際には、周囲の目が厳しく感じられるケースも多いです。

そのうえ、新入社員の状態で復職しても専門的な業務に携われず、ポジションを保てないというリスクもあります。

女性ならではのリスクではありますが、その点も考慮しておきましょう。

結婚は人生における大きな転換期です。

安易な気持ちで結婚するのではなく、結婚に踏み切る適切なタイミングを見極め、具体的な準備を進めることが重要です。

そのため、結婚という大きな決断を下す前に、夫婦となる二人がしっかりと話し合い、将来に対する認識を共有しておきましょう。

とくに重要な結婚資金の準備と将来の計画について詳しく解説していきます。

結婚を具体的に考える上で、結婚資金の準備はもっとも重要な準備です。

結婚には結納・婚約、結婚式・披露宴、新婚旅行、新生活準備などさまざまな費用が発生します。

これらすべてを合計すると、一般的に300万円から500万円程度の費用がかかるケースが多いです。

ただし、結婚式や披露宴の費用がほとんどのため、式を挙げない場合は100～150万円程度になります。

この金額を新卒1年目の収入だけで準備するのは非常に困難で、両親からの援助や自己資金、場合によってはブライダルローンなどの活用を検討する必要があるでしょう。

計画的な貯蓄と具体的な予算設定ができれば、無理のない範囲で理想の結婚を実現するための基盤を築きましょう。

結婚前にどの項目にどれくらいの費用をかけるのか、夫婦間で具体的な話し合いを重ね、現実的な計画を立てることが新卒1年目の結婚を成功させる鍵となります。

結婚前に夫婦で具体的な将来計画を共有しておけば、安定した家庭生活を築きやすくなります。

まずは結婚後の5年後、10年後の具体的な目標を設定しましょう。これは、互いのキャリアプラン、居住地、生活スタイルなどの様々な要素を含みます。

目標を具体的にすれば、それに向かって協力し、困難に直面した際にもぶれずに進むための指針となります。

また、住宅購入時期の計画も具体的に話し合っておきましょう。賃貸か購入か、いつ頃、どのエリアに住むのかといった検討は、資金計画と密接に結びつきます。

その上で、子育て計画との整合性も不可欠です。子どもの人数、出産時期、子育てとキャリアの両立方法などについて、具体的なビジョンを共有するようにしましょう。

住む場所や子育てなど2人でよく相談し、計画を立てていきましょう。

結婚は人生における大きな転換期です。

安易な気持ちで結婚するのではなく、結婚に踏み切る適切なタイミングを見極め、具体的な準備を進めることが重要です。 

新卒1年目で結婚する場合によくある質問について詳しく解説していきます。

年収が低いからといって結婚が不可能というわけではありません。

結婚生活を円滑に進めるためには、高収入であることよりも、夫婦間の経済的な価値観の共有や、協力して家庭を築いていけるような関係作りが重要です。

とくに新卒1年目の段階では、多くの人がまだ低年収です。早めに結婚をして2人で共働きをしていれば経済的な負担を軽くできるため、生活レベルをコントロールしやすくなります。

ライフスタイルやお互いの価値観にに併せつつ、家計をやりくりしていきましょう。

例えば、夫婦二人の手取り年収が合計400万円（月額で約33万円）の場合を考えてみましょう。

家賃を8万円、食費を5万円、光熱費・通信費を3万円、その他生活費を4万円、夫婦のお小遣いを合計5万円と設定すると、月々約25万円の支出となり、残りの8万円を貯蓄や予備費に回せる計算となります。

このように高いとは言えない年収でも共働きで協力していけば結婚生活は問題なく続けられます。

卒1年目の年収で結婚式費用を全額自己負担するのは困難ですが、工夫次第で準備は可能です。 

結婚式は多額の費用がかかるイベントであり、新卒1年目の初任給だけではこの費用を賄うのが難しいため、複数の資金調達方法を組み合わせる必要があります。

まず、親や親族からの援助は現実的な選択肢の一つです。地域や家庭によって差はありますが、両家合わせて100万円から200万円程度の援助を受けるケースが多いです。

事前に両親と話し合い、協力してもらえるか確認しましょう。

また結婚全般にかかる費用はかなり高額なため、式を挙げる場合でも予算を下げるように工夫をしていきましょう。

披露宴の費用がおさえられる時期に式を挙げたり、人数を抑えて諸経費を下げる手段もあります。

結婚式の費用平均は350万円といわれていますが、式場を抑えたり、演出を工夫したりすることで200万円程度に抑えることも可能です。

できるだけ費用をおさえつつ、援助などを受けつつ、出来る限りは自分たちで捻出できるように工夫してみましょう。

新卒1年目の結婚は、心理的なプレッシャーもありますが、結婚資金を用意できずに悩んでいるカップルも少なくありません。

結婚式や新婚旅行、夫婦の生活を始めるための新居にかかる費用などをまとめると一般的に300万円から500万円程度かかるといわれており、新卒1年目の給与では賄えない額です。

ブライダルローンや親族からの援助を受けるなどの方法もありますが、できるだけ自分たちで資金を貯めておき、少しでも費用を抑えられるように検討していきましょう。

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