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社長の高齢化や引退を目安に事業継承を検討している企業では、金庫株(自社株買い)を行うことによって事業継承の際の納税資金や引き継ぐトラブルを解決する方法が多く実施されています。


金庫株とは何か、どのように活用されるのか疑問に思う方も多いのではないでしょうか。


そこでこの記事は、「金庫株で事業承継する方法と資金準備の仕方をわかりやすく解説」を中心に自社に必要な事業承継対策まで解説します。


・金庫株とは何か知った上で自社の事業承継に活用できるか検討したい

・金庫株化を検討しているがその中でも最適な方法で実施したい


方は本記事を参考にすると、金庫株で事業承継する方法がわかるほか、必要な事業承継対策がわかります。


内容をまとめると

  • 金庫株(自社株買い)とは、事業承継の際に「株式の分散を防止する」「相続税の納税資金を準備する」「スムーズな引継ぎをする」ために利用される、会社による自己株式の買い戻し。
  • 金庫株(自社株買い)のタイミングは、経営者の生前時と死亡(相続)時の2パターン。
  • 金庫株化の資金や納税資金を準備をするには「金融機関からの借入」や「法人生命保険を利用した積立」利用をするのが一般的。
  • 丸紅グループ運営、かつ法人保険のプロである「マネーキャリアを利用して、金庫株の資金準備に法人保険を選択する企業が急増している。

社長の高齢化や引退を目安に事業継承を検討している企業では、金庫株(自社株買い)を行うことによって事業継承の際の納税資金や引き継ぐトラブルを解決する方法が多く実施されています。「金庫株で事業承継する方法と資金準備の仕方をわかりやすく解説」を中心に自社に必要な事業承継対策まで解説します。

この記事の監修者「谷川 昌平」

この記事の監修者 谷川 昌平 フィナンシャルプランナー

株式会社Wizleap 代表取締役。東京大学経済学部で金融を学び、金融分野における情報の非対称性を解消すべく、マネーキャリアの編集活動を行う。ファイナンシャルプランナー証券外務員を取得。
>> 谷川 昌平の詳細な経歴を見る

この記事の目次

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金庫株(自社株買い)とは?わかりやすく解説

金庫株(自社株買い)とは、会社が市場へ発行した株式を、会社自らが株主から買い戻し、資産として保有している自己株式を指します。

旧商法では一部の条件にしか適用できない規制がありましたが、2001年10月の段階的な法改正により、現在では目的・期限・数量の制限なしに企業の保有が認められました。

金庫株は、従業員に付与するストック・オプションや企業の買収を目的として利用することができ、さらに市場に再売却することも可能です。

市場に流通する株式の量を調整できるため、株価の下落や買収を予防することができます。

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金庫株(自社株買い)が法人で活用されるケース

金庫株(自社株買い)が法人で活用される理由は、以下のメリットがあります。
  1. 株式の分散を防止する
  2. 事業承継の際に親族間の引継ぎをスムーズにする
  3. 相続税の負担を減らし、納税資金を準備する
事業承継の際、複数の法定相続人がいる場合は株式が各人に分散されるために、会社の意思決定がスムーズに行えないケースがあります。後継者以外の相続人から株式を取得し金庫株にすることで、株式の分散を防止でき、後継者の株式保有率をあげられます。

会社の株式を均等にわけると、親族間の相続トラブルが発生する場合があります。あらかじめ生前に金庫株の準備をすることで、スムーズな相続につながります。

非上場企業の事業承継では、会社の業績に応じて株価が上がるのに対して、換金性が悪く納税資金を確保しにくい問題を抱えています。 事業承継の際に納税資金が不足していると、後継者の個人資産の売却・担保などで補うことになりかねません。この場合も、金庫株を活用することで問題を解決できる可能性があります。

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金庫株化のタイミングは2種類

金庫株化のタイミングは、「生前」と「死後(相続)」の2種類です。


生前に金庫株化をした場合、死後に代表となって経営を行う経営者を決定しやすくなりますが、非上場企業へ自社株を売却した場合には、「死後(相続)」に比べて多額の税負担が発生しやすく、最高55%課税されます。


死後(相続)に金庫株化をした場合、  自社株を相続人の後継者に買い取ってもらう場合、「みなし配当課税の特例(相続の発生から3年10か月以内に株式を発行会社に売却した場合に課税が20.315%になる)」が適用できます。しかし、自己株式の取得を理由とした自己資本率の低下により、株価の変動が激しくなる場合があります。


「生前」と「死後(相続)」のどちらのメリット・デメリットも十分理解した上で金庫株化を行う必要があるのです。


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金庫株化のメリット・デメリット

以下では、金庫株化のメリット・デメリットを解説します。

金庫株は株を自社で買い取った資金を相続に活用する方法であるため、株価の上下や相続に必要な金額など総合的に判断しなければらないため、メリットとデメリットともに認識する必要があります。

メリット

金庫株化のメリットは、非上場会社を事業承継する際に、相続税の納税資金を用意できます。


経営者が死亡し、後継者が会社を相続する場合、相続された金庫株を株式発行会社に譲渡します。その際、後継者は会社から相続税の納税資金を受け取ることが可能です。


特に金銭資本のない後継者が多額の納税資金を準備するのは困難であるため、納税資金の準備として金庫株化されることも多いのです。


デメリット

金庫株化のデメリットは、上場会社の場合、株価の変動が激しくなる場合があります。


金庫株の取得を公表した場合に株価が著しく上昇する傾向があり、一方で処分をすると株価が下落する傾向があります。株式を処分すると売却した際の資金を企業は得られます。しかし、発行済みの株式の数が増えるために、1株当たりの資産は減るのです。


したがって、金庫株化は株式の変動を激しくし、結果的に企業価値を揺るがす可能性があります。


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金庫株化を行うための要件とは

以下では、金庫株化を行うための要件を解説します。

金庫株化は株式の評価や財源規制等の制限内で行う必要があり、専門家への相談が必須であるため、いつどの部分で専門家に依頼する必要があるのか、確認します。

中小企業としての株価算定

金庫株化を行うためのステップとして、「中小企業としての株価算定」があります。

上場企業と異なり、中小企業の株価には取引相場のない株式であり、客観的な数値がありません。したがって、国税庁の「取引相場のない株式等の評価(財産評価基本通達)」に従って評価を作成します。

中小企業としての株価算定は、「株主が金庫株化をした会社の同族株主等」か「それ以外」かによって、評価方式が異なります。

株主が金庫株化をした会社の同族株主等の場合、以下の要素によって「大会社」「中会社」「小会社」いずれかに区分されます。
  • 評価する株式を発行した会社を総資産価額
  • 従業員数および取引金額
それ以外の場合は、株式の発行会社の規模にかかわらず、その株式を所有することによって受け取る一年間の配当金額を、一定の利率(10パーセント)で還元して元本である株式の価額が評価されます。

分配可能額における財源規制

金庫株化を行うためのステップに、「分配可能額における財源規制 」があります。

自社株の買い取りが上限なく可能な場合、会社の資産が流出してしまうために、分配可能額における財源規制が設けられました。財源規制が適用される場面は以下の通りです。
  1. 株式会社が株主に配当を行うとき
  2. 株式会社が自社株を買い取るとき
なお、株式会社が自社株を買い取るときに規制が適用される理由は、自社株取得は会社財産の払戻しの点で、剰余金配当と同じ扱いとされるためです。

株主総会での特別決議

金庫株化を行うためのステップに、「株主総会での特別決議」があります。

特に後継者や親族などの限られた株主からの取得には、株主総会での特別な決議が必要です。

会社法上の財源規制により、株主総会での特別決議を経て、金庫株化が可能になります。特別決議を行うことにより、外部の株主に金庫株化の準備が知られてしまうことがあるため、前もって根回しをすることが一般的です。

また、外部の株主がいる場合、売主追加請求権を行使される場合があるため、追加で株式を買い取る資金を準備するケースもあります。
 
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自社株買取(金庫株化)を行う手順

以下では、自社株買取(金庫株化)を行う手順を解説します。以下の手順を踏まないと、さらに追加で外部株式を購入しなくてはならなかったり、追加費用がかかる場合があったりするので、注意が必要です。


株式買い取り資金の準備する

自社株買取(金庫株化)には、株式買い取り資金の準備する必要があります。買取資金を確保する方法には、「金融機関からの借入金」「法人生命保険の活用」などがあげられます。

金融機関からの借入金は、後継者に負債にプラスした利息を残してしまい、さらには融資の審査で希望額が通らないこともあるため、注意が必要です。

法人生命保険の活用の場合、一定の期間、買取資金の積立を行います。保険を解約するときの「解約返戻金」、被保険者が死亡したときの「死亡保険金」などを利用して、株式買い取り資金を現金化します。

なお、法人生命保険の活用は、以下の要素を総合的に考慮して行う必要があるため、専門家への依頼が必要です。
  • 自社株式の価格
  • 事業承継までの期間
  • 経営者の年齢・後継者の年齢

買取資金を確保する

次に、買取資金を確保します。

金融機関からの借り入れの場合、銀行融資(プロパー融資)のケースでは、厳しい審査を終えた後、既存取引先では1~2週間、新規取引先では3週間~1か月程度を目安に現金化が可能です。

また、信用保証協会付き融資のケースでは、既存取引先では2~3週間、新規取引先では1~1.5か月程度が目安です。

法人生命保険の場合は、一週間を目安に現金化が可能です。

金庫株化後の議決権割合を検討する

最後に、金庫株化後の議決権割合を検討します。

金庫株化をするとその分の議決権が消滅します。そのため、後継者のために議決権割合のチェックや外部株主の株式買取のために、持ち株比率を検討します。

また、買取可能額は一般的に、配当が許可されていない資本金や資本準備金を除いた「余剰金と同額」であることにも注意が必要です。

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金庫株の買取資金準備を無料で簡単に知る方法

以下では、金庫株の買取資金準備を無料で簡単に知る方法を解説します。

金庫株は株式の分散対策や相続資金準備として活用できます。金庫株化のためには株式買い取り資金を準備する必要があり、法人生命保険を活用する企業が急増しているのです。

しかし、「自社株式の価格」「事業承継までの期間」「経営者の年齢・後継者の年齢」などを総合的に吟味して自社に適した法人生命保険を探すことは、容易ではありません。

そこで、金庫株化の準備を相談すると共に、事業承継対策として効果を発揮する保険をプロの「マネーキャリアと共に選ぶ必要があります。 

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金庫株(自社株買い)で事業継承する方法と資金準備の仕方まとめ

ここまで、金庫株(自社株買い)で事業継承する方法と、資金準備の仕方まで紹介しました。


金庫株はスムーズな事業承継を行うための重要な経営戦略です。


一方、金庫株の買取資金準備に関する保険商品の選択や比較には専門的な知識が必要であり、自社の状況に最適な保障対策の構築は容易ではありません。さらに、経営者の属性によっても必要な法人生命保険のあり方は異なるので、経営陣が独断で判断するのも危険です。


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