内容をまとめると
- 住宅ローンのフルローンとは、住宅の購入費用全額を借り入れることであり、自己資金なしで住宅が購入できる。
- フルローンは返済負担が増えたり、オーバーローン状態になりやすくなったりするなどさまざまなデメリットがある。
- フルローンを組まない場合、借入額は住宅購入費用の7割から8割に抑えることで安定して返済ができる。
- フルローンを組まなければならない場合、返済金額の詳細なシミュレーションや他のプランの検討が必須。
- フルローンの詳細なシミュレーションは専門家に相談するのが有効であり、マネーキャリアのようなFP相談サービスを利用する人が多い。
この記事の監修者 谷川 昌平 フィナンシャルプランナー
株式会社Wizleap 代表取締役。東京大学経済学部で金融を学び、金融分野における情報の非対称性を解消すべく、マネーキャリアの編集活動を行う。ファイナンシャルプランナー、証券外務員を取得。
>> 谷川 昌平の詳細な経歴を見る
この記事の目次
- 住宅ローンのフルローンとは?
- 住宅ローンでフルローンを組むのがおすすめされない理由
- 自身の返済負担率が大きくなる
- 金利変動の影響を受けやすくなる
- オーバーローンに陥りやすくなる
- フルローンを組まない場合の理想の借入状態
- 頭金はどの程度用意するべき?
- 毎月の返済額はどの程度にしておくべき?
- 住宅価格に対して理想の借入額は?
- フルローンで後悔しないように行うべきこと
- 返済額を逆算して無理のない借入額にする
- その他の住宅ローンのプランを確認する
- 住宅ローンの専門家に相談する
- 【1番オススメ】フルローンを組むか迷っている方におすすめのサービス
- 住宅ローンの審査に関する相談が何度でも無料:マネーキャリア(丸紅グループ)
- まとめ:住宅ローンのフルローンが危険とされる理由
住宅ローンのフルローンとは?
住宅ローンのフルローンとは、住宅の購入にかかる費用全額を借り入れることを指します。
通常は物件の購入代金の20%から30%を頭金として用意しますが、フルローンは自己資金または一切用意せずに物件の購入価格全額を銀行などの金融機関から住宅ローンとして借ります。
そのため、頭金を用意できない、または用意するまでに時間がかかるけど今すぐ住宅を購入したいと考える人は、フルローンを利用すると頭金を用意せずになく住宅の購入が可能です。
また、頭金が用意できている人もフルローンを利用すると手元に自己資金を残しておけるため、修繕やリフォームのための費用を残しておけます。
住宅ローンでフルローンを組むのがおすすめされない理由
フルローンは、自己資金なしで住宅購入が可能な点が魅力ですが、実際には多くのリスクがともないます。
自己資金を用意せずにフルローンを組むことは、将来の返済していくうえでさまざまな不安要素を抱える可能性が高く、慎重な判断が必要です。
ここでは、住宅ローンでフルローンを組むのがおすすめされない理由を3つ紹介します。
- 自身の返済負担率が大きくなる
- 金利変動の影響を受けやすくなる
- オーバーローンに陥りやすくなる
フルローンのデメリットを正確に把握すると、慎重に検討ができます。
自身の返済負担率が大きくなる
フルローンを組むことがおすすめされない理由のひとつは、返済負担率が大きくなることです。
フルローンを組む場合、物件購入価格全額を借り入れるため、借入金額が高くなります。
借入金額に伴って月々の返済額も比較的高額になります。
月々の家計に占める返済額の割合がが高くなることで、他の生活費や予期せぬ出費への対応が難しくなる可能性があります。
また、毎月高い金額の返済を長期間にわたっておこなわなければならないので、心理的にも大きな負担です。
また、借入金額が高くなると返済能力が不足していると判断されて住宅ローンの審査に通りにくくなる場合があるため注意が必要です。
金利変動の影響を受けやすくなる
フルローンを組んでいる場合、金利の変動を受けやすくなることもフルローンがおすすめされない理由です。
借入額が大きいほど、支払う利息が高額になり総返済額も高くなるからです。
また、金利上昇時には借入額が大きければ返済額が急増し、家計を圧迫する可能性が高まります。
固定金利と変動金利どちらを選択したとしても、借入額が大きくなれば利息の支払いが大きくなり、変動金利を選択した場合の金利上昇の影響は借入額が高いほど大きいです。
オーバーローンに陥りやすくなる
フルローンを組むことで、オーバーローンの状態に陥りやすくなります。
オーバーローンとは、住宅の価値や価格よりも住宅ローンの借入が大きくなっている状態のことです。
フルローンの場合、住宅の購入費用全額について融資を受けることになるため、住宅の価値が少しでも下がるとオーバーローン状態になってしまいます。
住宅の価値の下落は、特に経済の変動や周辺環境の変化に左右されるため、予測が難しい要素であり、ある日突然住宅の価値が下落していることに気付くケースも少なくありません。
オーバーローンになると、住み替えのために住宅を売却しても借金を完済できず、新しい住宅を購入しても前の住宅のローンを払い続けなければなりません。
オーバーローンに陥るリスクを避けるためにも、フルローンは慎重に検討すべきです。
フルローンを組まない場合の理想の借入状態
住宅購入の際、フルローンではなく、自己資金をある程度用意して借入額を抑えることが理想的です。
ここでは、理想的な借入状態にするためのポイントを3つ紹介します。
- 頭金
- 毎月の返済額
- 住宅価格に対する借入額の割合
頭金はどの程度用意するべき?
理想的な借入状態を目指すためには、頭金として物件価格の20%程度を用意するのが一般的に推奨されます。
頭金をある程度用意すると、借入額が少なくなり、月々の返済負担を軽減できるからです。
例えば、3,000万円の物件を購入する場合、購入価格の20%にあたる600万円の頭金を準備すれば、借入額を2,400万円に抑えることができます。
また、頭金を準備し借入額を少なく抑えることによって、金融機関に対しての信用力を高める効果もあり、ローン審査が通りやすくなる傾向があります。
さらに、金融機関によっては頭金を一定額準備すると、金利や返済条件が有利になることもあります。
そのため、早い段階から貯蓄を始め、頭金を計画的に積み立てることが重要です。
毎月の返済額はどの程度にしておくべき?
住宅ローンの毎月の返済額は、手取り月収の25%〜30%以内に収めるのが理想とされています。
例えば、手取り月収が30万円の場合、毎月の返済額は7万5千円から9万円程度が理想となります。
返済額がこの範囲を超えると、日々の生活費や将来の貯蓄に影響を及ぼす可能性が高いため、物件価格や借入額に応じて無理のない返済計画を立てることが重要です。
またフリーランスや契約社員などで月々の収入が一定ではない人は、理想の割合が当てはまらないケースが多いため、専門家に相談して適切な返済額を知る必要があります。
住宅価格に対して理想の借入額は?
住宅価格に対して、理想的な借入額は住宅価格の70%〜80%以内に抑えるのが良いとされています。
つまり、頭金を住宅価格の20%~30%用意し、借入額を少なくする必要があります
例えば、3,000万円の物件を購入する場合、借入額は2,100万円から2,400万円程度に抑えることが理想的です。
また、借入額を物件価格の70%〜80%以内に抑えることで総返済額も抑えられ、利息負担も軽減できます。
近年は日本銀行のゼロ金利政策も上がり住宅ローンの金利も徐々に上がっているため、将来さらに金利が上がる可能性を考えると借入額はなるべく低く抑えることが重要です。
フルローンで後悔しないように行うべきこと
フルローンは自己資金が少ない状態でも住宅を購入できる方法ですが、その分リスクも大きく、返済に関して後悔するケースも少なくありません。
フルローンで後悔しないためには、以下の3つをおこなうことが必要です。
- 返済額を逆算して無理のない借入額にする
- その他の住宅ローンのプランを確認する
- 住宅ローンの専門家に相談する
以下では、フルローンを活用する際に押さえておくべきポイントについて解説します。
返済額を逆算して無理のない借入額にする
フルローンを組む際は、毎月の返済額が無理のない範囲に収まるよう逆算して借入額を設定する必要があります。
前項でも述べたとおり、毎月の返済額は手取り月収の25%から30%以内に抑えることが理想とされており、この基準を超えると、生活費や緊急時の出費に対応する余裕がなくなり、生活の質を落とす可能性があります。
この範囲内に収まるように借入額を設定し、将来的な返済負担が過度にならないよう注意すべきです。
負担がかからない返済金額から借入額を逆算し、具体的なライフプランに合わせた借入計画を立てることで、長期的に安定して返済ができます。
その他の住宅ローンのプランを確認する
必ずしもフルローンが最適な選択肢ではない場合もあるため、他の住宅ローンのプランを確認も重要です。
フルローンを組む以外にも住宅ローンにはさまざまな組み方があるため入念に他の組み方を検討する必要があります。
例えば返済負担を減らすための住宅ローンのプランとして、親子リレーローンがあげられます。
親子リレーローンは親子が共同で住宅ローンの契約者となり、最初に親が定められた期間に返済をおこない、その後は子が返済を引き継ぐローンのプランです。
返済を親と子で共同しておこなえるので、返済額の負担を分散させることが可能です。
このほかにも、金融機関によっては返済負担を減らしつつ大きな金額の融資が可能な住宅ローンのプランを用意している場合があるため事前の確認が求められます
住宅ローンの専門家に相談する
フルローンを利用する際に後悔しないためには住宅ローンの専門家への事前相談も有効な手段です。
金融機関やFP相談窓口に相談をすると、住宅ローンの詳細なシミュレーションや返済計画の作成、返済や家計の見直しに関するアドバイスなどが提供されます。
また、FP相談窓口では最新のローンプランや金利の動向、各種ローンのメリット・デメリットについて詳しく知っており、相談者の状況に応じたアドバイスを提供してくれます。
特に、返済計画や将来的なリスクを考慮したアドバイスを受けることは、自分に最適な借入額やローンプランを選択できる可能性が高まり、思わぬリスクを回避し、フルローンによる返済の後悔を減らすことができます。
また、ローン審査の準備や必要書類の整備などもサポートしてもらえるため、手続きがスムーズに進む点も専門家に相談するメリットです。
【1番オススメ】フルローンを組むか迷っている方におすすめのサービス
ここでは、フルローンを組むか迷っている方におすすめのサービスを紹介します。
住宅ローンにおいて住宅の購入価格全額について融資を受けるフルローンを組むことは頭金の準備をせずに住宅ローンの借入ができるメリットがあります。
しかし、フルローンを組むことで借入金額が高くなり、返済負担も大きくなることに注意が必要です。
フルローンを組む際には、事前に月々の返済金額を確認して自分にとって無理なく返済を続けていけるか確認しなければならず、自分の収入や家族構成などさまざまな要素を基に検討する必要があります。
フルローンを組む際のシミュレーションや返済計画の作成はマネーキャリアのFPに相談するのがおすすめです。
マネーキャリアには、住宅ローンに関する深い知識と豊富な経験を持ったFPが多数在籍しています。
相談者の状況を細かくヒアリングしたうえで、有益なアドバイスが可能です。
住宅ローンの審査に関する相談が何度でも無料:マネーキャリア(丸紅グループ)
お金に関するすべての悩みにオンラインで解決できる
マネーキャリア:https://money-career.com/
<マネーキャリアのおすすめポイントとは?>
・お客様からのアンケートでの満足度や実績による独自のスコアリングシステムで、住宅ローンに知見の豊富な、ファイナンシャルプランナーのプロのみを厳選しています。
・もちろん、住宅ローンだけではなく、資産形成や総合的なライフプランの相談から最適な解決策を提案可能です。
・マネーキャリアは「丸紅グループ」である「株式会社Wizleap」が運営しており、満足度98.6%、相談実績も100,000件以上を誇ります。
<マネーキャリアの利用料金>
マネーキャリアでは、プロのファイナンシャルプランナーに 無料で何度でも相談できるので、相談開始〜完了まで一切料金は発生しません。
まとめ:住宅ローンのフルローンが危険とされる理由
この記事では、住宅ローンのフルローンについて詳しく解説しました。
住宅ローンでフルローンを組むことは返済負担が増えたり、金利の影響を受けやすくなったりする危険性があります。
どうしても頭金が用意できずフルローンを組む場合は、無理のない返済額から逆算した借入額で借り入れをしたり、他に利用できる住宅ローンのプランがないか検討をしたりする必要があります。
特にフルローンは、オーバーローン状態になりやすいため一括返済が難しく無理なく返済できる借入額で借入を行うことが特に重要です。
無理なく返済できる借入額のシミュレーションならマネーキャリアがおすすめです。
無料登録を1分で完了するので、ぜひ顧客満足度98.6%のマネーキャリアに相談して、親子リレーローンを使って夢のマイホームを購入しましょう!