
再婚・子連れ家庭における学費の負担は、多くの人が直面する悩みのひとつです。
夫婦間で「誰が、どこまで負担するのか」があいまいなまま進んでしまい、「気づいたら自分ばかりが出している」と不安や不満を抱えている方も少なくないのではないでしょうか。
そこで本記事では、再婚・子連れ家庭における学費負担の考え方や、夫婦での話し合い方について詳しく解説します。
・再婚相手と学費についてどう話し合うべきか知りたい
・進路のことで子どもに我慢をさせたくない
上記のような悩みを持つ方は、この記事を読むことで、無理のない学費の分担方法や、夫婦で協力しながら子どもの進路を支えるためのヒントが見つかります。
内容をまとめると
- 教育費を“妻だけがなんとなく負担する”状況を避けるためには、早い段階で家計の全体像と役割分担を整理することが重要です。
- 再婚相手との価値観のズレや遠慮を放置してしまうと、子どもの進路や家庭の信頼関係に悪影響を及ぼすおそれがあります。
- 学費の見通しや支出バランスを明確にすることで、将来の備えを夫婦で共有しやすくなり、”子どもの夢と家庭の安定”の両立に近づけます。
- そうした家計の整理や費用負担の見直しをプロに相談したい場合は、相談実績10万件以上・相談満足度98.6%以上のマネーキャリアの活用が有効です。

この記事の監修者 谷川 昌平 フィナンシャルプランナー
株式会社Wizleap 代表取締役。東京大学経済学部で金融を学び、金融分野における情報の非対称性を解消すべく、マネーキャリアの編集活動を行う。ファイナンシャルプランナー、証券外務員を取得。メディア実績:<テレビ出演>テレビ東京-テレ東「WBS」・テレビ朝日「林修の今知りたいでしょ!」
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この記事の目次
- 再婚・子連れの学費を相手にも出してもらうべき理由
- 教育費は家庭全体で向き合うべき課題だから
- 遠慮や我慢は子どもの進路に悪影響を与えるから
- 話し合わずに自分だけが負担するとモヤモヤが積もるから
- 再婚・子連れの学費負担を話し合うための4ステップ
- ステップ1:今後の教育費を把握する
- ステップ2:教育方針をすり合わせる
- ステップ3:学費と生活費の分担を決める
- ステップ4:分担確定後も必要な対応をする
- 再婚・子連れで学費の話を切り出しにくいときの対処法
- 話しにくい理由を整理する
- タイミングと伝え方を工夫する
- 第三者を挟んで話す選択肢を持つ
- 再婚・子連れの学費に悩んだら無料FP相談を活用しよう
- 再婚・子連れの学費の悩みに関するよくある質問
- 再婚相手が「連れ子にお金を使いたくない」と言ったらどうすればいいですか?
- 夫が教育費を払ってくれない場合どこに相談すればいいですか?
- 再婚・子連れだからこそ子どもの夢と家庭の安定を両立させよう【まとめ】
再婚・子連れの学費を相手にも出してもらうべき理由
再婚・子連れで学費を相手にも出してもらうべき理由を3つ解説します。
紹介する理由は以下のとおりです。
- 教育費は家庭全体で向き合うべき課題だから
- 遠慮や我慢は子どもの進路に悪影響を与えるから
- 話し合わずに自分だけが負担するとモヤモヤが積もるから
理由を知ることで、学費について前向きに話し合うきっかけが生まれやすくなるので、ぜひ参考にしてください。
教育費は家庭全体で向き合うべき課題だから
教育費は家庭全体で向き合うべき課題ととらえることで、再婚相手にも負担をお願いしやすくなります。
教育費は子どもの健やかな成長に欠かせず、家計全体のなかでも優先度が高い支出だからです。
家計全体の課題としてとらえることで、「連れ子だから」「実子だから」といった線引きがやわらぎ、必要な支出として自然に共有しやすくなります。
さらに、進路や進学費用について早めに情報を共有しておくと、誤解やすれ違いを防ぎやすくなります。
こうした認識の共有を積み重ねることで、教育費を“家庭の課題”として自然に話し合える土台になります。
遠慮や我慢は子どもの進路に悪影響を与えるから
話し合わずに自分だけが負担するとモヤモヤが積もるから
話し合わずに自分だけが負担すると、モヤモヤが積もってしまいます。
気持ちを伝えずに抱え込むと、我慢が夫婦の信頼関係を揺るがす原因にもなりかねません。
例えば、最初は納得していたつもりでも、妻だけが働いて教育費を出し続けることに違和感を覚える場合もあります。
その感情を放置すると、ある日突然、言葉にならない不満が爆発してしまうこともあります。
だからこそ、モヤモヤが小さいうちに話す姿勢が、夫婦関係を円満に保つための第一歩になるでしょう。
再婚・子連れの学費負担を話し合うための4ステップ
再婚・子連れの学費負担を話し合うための4ステップを解説します。
紹介するステップは以下のとおりです。
- ステップ1:今後の教育費を把握する
- ステップ2:教育方針をすり合わせる
- ステップ3:学費と生活費の分担を決める
- ステップ4:分担確定後も必要な対応をする
話し合いの流れを整理しておくことで、相手からも納得を得やすくなり、協力を引き出しやすくなるので、ぜひ参考にしてください。
ステップ1:今後の教育費を把握する
まず、今後の教育費を把握しましょう。
なんとなく高くなりそうと思っていても、実際にいくら必要かを明確にできていないケースは少なくありません。
費用を見える化することで、再婚相手にも協力をお願いしやすくなる効果が期待できます。
例えば、幼稚園から大学まですべて公立に通った場合は約824万円(※1)、すべて私立だと約2,309万円(※2)かかるというデータもあります。
こうした金額の違いを知っておくだけでも、家計の見通しが立てやすくなり、冷静な話し合いがしやすくなります。
もし把握がむずかしい場合は、FPによる無料相談を活用するのもおすすめです。
ステップ2:教育方針をすり合わせる
ステップ2として、教育方針をすり合わせましょう。
金額の見通しが立っても、"何にどこまでお金をかけるか"は、家庭ごとに価値観が大きく異なるからです。
例えば、「中学受験をさせたい」と考える人と、「公立で十分」と考える人とでは、必要な費用だけでなく、教育に何を求めるかという考え方自体が大きく異なります。
だからこそ、教育方針のすり合わせがとても重要です。
価値観の違いを否定せず、おたがいの考えを確認しながら、どこに共通点を見出せるかを意識して話し合いましょう。
ステップ3:学費と生活費の分担を決める
ステップ3として、学費と生活費の分担を決めましょう。
教育方針をすり合わせたあとは、具体的に「誰が何をどこまで負担するか」を話し合う段階です。
ここが曖昧なままだと、"言った・言わない"や「気付いたら自分ばかり払っている」といった不満やすれ違いが生まれやすくなります。
分担は必ずしも50:50でなくても構いません。
収入や家庭の事情に応じて、柔軟に考えることが大切です。
重要なのは、夫婦どちらも納得したうえで合意がとれていることです。
ステップ4:分担確定後も必要な対応をする
ステップ4として、学費と生活費の分担が決まったあとも、必要な対応をしていきましょう。
あらかじめ方針を決めていても、子どもは日々成長し、進路が想定どおりに進むとは限りません。
だからこそ、都度対応を見直す柔軟さが必要になります。
例えば、急に私立志望に変わったり、留学したいと言い出すこともあるでしょう。
そんなときは、夫婦で再度話し合いの場を設けて、どのように支援していくかを一緒に考えることが大切です。
話し合いを“継続する姿勢”こそが、子どもの成長と家庭の安定を両立させるカギになります。
再婚・子連れで学費の話を切り出しにくいときの対処法
再婚・子連れで学費の話を切り出しにくいときの対処法を3つ解説します。
紹介する方法は以下のとおりです。
- 話しにくい理由を整理する
- タイミングと伝え方を工夫する
- 第三者を挟んで話す選択肢を持つ
状況に合った対処法を知ることで、学費の話し合いに踏み出すきっかけが見つかりやすくなるので、ぜひ参考にしてください。
話しにくい理由を整理する
話しにくい理由を整理することで、学費の話を切り出しやすくなります。
自分がどこに不安や遠慮を感じているのかを把握することで、話し合いに対する気の重さが薄れやすくなるからです。
例えば、「相手が負担に思いそうで言い出せない」「連れ子のことだから気が引ける」など、悩みの中身は人によって異なります。
紙に書き出すだけでも、自分の気持ちや言い出しにくさの正体に気付き、対処法も思いつきやすくなるでしょう。
“話しにくさ”を言語化することが、無理のない話し合いへの第一歩になります。
タイミングと伝え方を工夫する
タイミングと伝え方を工夫することで、学費の話を切り出しやすくなります。
相手が受け止めやすい場面や言い方を選ぶことで、話し合いのハードルを下げられるからです。
例えば、子どもの進路について話題が出た流れで、「そういえば相談したいことがあるんだけど、いつ頃、時間が取れる?」と切り出せば自然です。
また、要望を伝える場合は「どう思う?」と問いかける形にすると、相手も構えずに受け止めやすくなります。
こうした、話すタイミングや伝え方の工夫が、無理のない学費の話し合いにつながります。
第三者を挟んで話す選択肢を持つ
第三者を挟んで話す選択肢を持つことで、学費の話を切り出しやすくなります。
当事者同士だけだと、感情的になってしまい、冷静に話を進めにくくなることがあるからです。
例えば、ファイナンシャルプランナーが中立的な第三者がとして入ると、数字や将来の見通しをもとに客観的に話せるようになります。
また、第三者が入ることで話の焦点が“個人”ではなく“家計”に向きやすくなり、相手も責められていると感じにくくなります。
第三者の存在が、無理のない話し合いへつながるきっかけになるでしょう。
再婚・子連れの学費に悩んだら無料FP相談を活用しよう
再婚・子連れの学費の悩みに関するよくある質問
再婚・子連れの学費の悩みに関するよくある質問を、3つ解説します。
紹介する質問は以下のとおりです。
- 再婚相手が「連れ子にお金を使いたくない」と言ったらどうすればいいですか?
- 夫が教育費を払ってくれない場合どこに相談すればいいですか?
よくある悩みへの対処法を知ることで、迷いを減らして行動に移しやすくなるので、ぜひ参考にしてください。
再婚相手が「連れ子にお金を使いたくない」と言ったらどうすればいいですか?
再婚相手に「連れ子にお金を使いたくない」と言われたときは、価値観のすり合わせから始めましょう。
子どもの幸せを軸に意見を交わすことが、夫婦として信頼関係を築く第一歩になるからです。
すべてを一度に理解してもらうのではなく、教育費の内訳や必要性を事実ベースで伝えることが大切です。
また、"責める"ではなく"相談する"姿勢を意識すると、冷静に話し合いやすくなります。
必要に応じて、FPなどの第三者に、ZOOMなどでオンライン同席してもらうのも有効な方法のひとつです。
夫が教育費を払ってくれない場合どこに相談すればいいですか?
夫が教育費を払ってくれない場合は、まずFP(ファイナンシャルプランナー)への無料相談を活用して、家計全体を整理することをおすすめします。
支出や負担の見直しを“数字で見える化”することで、再度話し合いをする際の土台がつくりやすくなります。
また、金銭面以外にも精神的なつらさや家庭内の関係性で悩みがある場合は、都道府県が設置している“女性相談支援センター”の活用も選択肢のひとつです。
全国共通の"#8778(はなそう なやみ)"に電話をかければ、最寄りの窓口につながり、状況に応じた支援を受けることができます。
一人で抱えこまず、自分のためにも子どものためにも、信頼できる相談先を早めに見つけることが大切です。
再婚・子連れだからこそ子どもの夢と家庭の安定を両立させよう【まとめ】
再婚・子連れで学費の負担に悩むときは、ひとりで抱えこまず、無理のない家庭運営を夫婦で考えることが大切です。
教育方針のすり合わせや費用分担の見直し、必要に応じて第三者に相談することで、子どもの夢と家計の安定を両立しやすくなります。
とはいえ、自分だけでで教育費の見通しを立て、相手と建設的な話し合いを進めるのは簡単ではありません。
教育費の負担に不安がある方や、夫婦の協力体制に悩んでいる方は、お金の専門家(FP)への相談を検討してみてください。