

この記事の監修者 谷川 昌平 フィナンシャルプランナー
株式会社Wizleap 代表取締役。東京大学経済学部で金融を学び、金融分野における情報の非対称性を解消すべく、マネーキャリアの編集活動を行う。ファイナンシャルプランナー、証券外務員を取得。メディア実績:<テレビ出演>テレビ東京-テレ東「WBS」・テレビ朝日「林修の今知りたいでしょ!」
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この記事の目次
- 月20万円のインデックス投資なら資産形成を加速できる!ただし注意点も
- 将来の資産額をシミュレーション
- NISA枠を7年半で使い切れる
- 安心して継続できるしくみが重要
- インデックス投資に毎月いくら回すとよい?知りたい人はFPに聞いてみよう
- 【自分もできる?】月20万円をインデックス投資に回す人の家計をFPが診断
- ケース1.共働きの30代子育て世帯
- ケース2.子どもが独立間近な50代夫婦
- 年単位のキャッシュフローも考慮しよう
- 月20万円のインデックス投資に向いている人とは?
- 効率的に資産形成をしたい人
- 家計のキャッシュフローに無理がない人
- 生活防衛資金が充分にある人
- 長期の投資目標を立てられている人
- 月20万円をインデックス投資する際の注意点
- 収入に対する投資比率が高すぎないかを確認する
- 市場変動に対するストレス耐性を持てるか
- 短期的な成果を求めすぎない
- 毎月20万円をインデックス投資できるか心配な人はマネーキャリアに相談を
- 【まとめ】月20万円のインデックス投資は資産形成を大きく加速させられる!
月20万円のインデックス投資なら資産形成を加速できる!ただし注意点も
月20万円ずつインデックス投資をすれば、資産形成が早くできるでしょう。しかし、投資額は家計に合わせた適正な金額があります。リスク許容度は人それぞれなので、収入が多い人全員が月20万円投資できるとは限りません。
リスク許容度が高い人とは、多少の損失を気にせずに含み益が出るまで、積み立てを長期間続けることができる人です。
インデックスファンドは15年以上続けるとプラスになる確率が高いと言われています。暴落が怖くて途中でやめてしまうと、投資効果が減ってしまいます。
月20万円の多額の投資を行うには、資産形成の目的をしっかり定め、家計の投資比率やリスクについて十分な理解が必要です。将来の予想資産額を見ながら、注意点についても確認しましょう。
将来の資産額をシミュレーション
月20万円をインデックス投資した場合、実際どれだけのリターンが期待できるかシミュレーションしました。年利3%と5%で運用できた場合の概算額です。
運用期間 | 積立元金 | 年利3%で運用 | 年利5%で運用 |
---|---|---|---|
5年 | 1,200万円 | 1,293万円 | 1,360万円 |
10年 | 2,400万円 | 2,795万円 | 3,160万円 |
20年 | 4,800万円 | 6,566万円 | 8,221万円 |
30年 | 7,200万円 | 11,655万円 | 16,645万円 |
※将来の成果を保証するものではありません
※参照:つみたてシミュレーター|金融庁
この数字は成果を保障するものではありません。実際何%で運用できるかは、後にならないとわかりません。過去の実績から5%ぐらいで運用できるケースが多かったため、あくまでも参考としてください。
NISA枠を7年半で使い切れる
NISA枠を有効活用しましょう。運用益がすべて非課税で節税効果が高くなります。
毎月20万円ずつ積み立てすると年間で240万円貯まります。NISAの成長投資枠は240万円まで、つみたて投資枠は120万円まで積立可能です。
毎月20万円をきっちり積み立てると7年6か月で上限額1,800万円になります。1,800万円でNISAでの積み立ては終了しますが、運用益はすべて非課税になります。
積立終了後も長く置いておくと運用益が増えていく可能性があり、長く売却をせずに放置しておく方が運用益が膨らむ可能性が高まります。
安心して継続できるしくみが重要
投資すると決めたら継続することが重要です。長期で続けるための支出の管理はもちろん、自動で優先的に積立設定することも必要でしょう。
インデックス投資は、市場全体に低コストで分散投資ができます。コストが高いとリターンに影響するので、インデックスファンドでもコストを比較し、低コストのファンドを選びましょう。
月20万円は「攻め」の投資額のため、自動積立やリバランス、支出の見直しなど、継続できる仕組みを整えたほうが、手間もかからずスムーズに続けられます。
家計管理はもちろん、メンタル面での備えも含め戦略的な投資環境づくりで長期投資に備えましょう。
インデックス投資に毎月いくら回すとよい?知りたい人はFPに聞いてみよう

インデックス投資をしようと思っても、自分の投資額はいくらが妥当かを判断するのは難しいものです。
投資額をいくらにするのが適正かは人それぞれです。年収、家族構成、ライフイベントを踏まえて考える必要があります。将来に向けてのライフプランニングをもとに検討する方が目標額もわかりやすいでしょう。
「このままでいいのか?」「月20万円は多すぎるのか?」と迷う人にこそ、FP相談で第三者の視点を取り入れながら考えてみましょう。

【自分もできる?】月20万円をインデックス投資に回す人の家計をFPが診断
月20万円を投資するのはハードルが高いと感じる方も多いでしょう。実際どんな人やどんな家計の人が20万円の投資を検討するのでしょうか?
20万円の投資を検討している家庭のモデルケースを紹介します。「自分にもできるか?」の参考にしてください。
ケース1.共働きの30代子育て世帯
手取り月収50万円、30代夫婦の世帯(夫婦ともに正社員、子供3歳)の家計簿
項目 | 金額 |
---|---|
住居費 | 10万円 |
食費・日用品費 | 8万円 |
教育費(保育料込み) | 3万円 |
保険料 | 1万円 |
光熱費 | 3万円 |
通信費 | 1万円 |
交通・娯楽費 | 3万円 |
投資 | 20万円 |
残金 | 1万円 |
合計 | 50万円 |
毎月20万円の投資はかなり厳しいと思われます。残金が1万円、予備費がなく予想外の支出に対応できない可能性もあり、もう少しゆとりのあるプランが望ましいでしょう。
ケース2.子どもが独立間近な50代夫婦
手取り月収60万円、50代夫婦の世帯(夫・正社員、妻・パート、子・大学生)の家計簿
項目 | 金額 |
---|---|
住居費 | 4万円 |
食費・日用品費 | 7万円 |
教育費(仕送り含む) | 10万円 |
保険料 | 1万円 |
光熱費 | 2万円 |
通信費 | 2万円 |
交際・娯楽費 | 5万円 |
投資 | 20万円 |
残金 | 9万円 |
合計 | 60万円 |
※住宅は持ち家、住宅ローンは完済し、住宅費4万円はマンションの管理費等
残金も9万円あり、投資に20万円の拠出はできそうです。しかし20万円全部をインデックス投資に回すことは、リスクを取りすぎにならないか?慎重に検討が必要です。
年単位のキャッシュフローも考慮しよう
年単位の収入や支出も加味しキャッシュフローも考えましょう。
家計簿で支出を把握してみると、毎月20万円の投資は難しい場合もあるかもしれません。難しい場合は無理のない金額で設定しましょう。年収のうちボーナスの割合が高い方や副業で不定期収入がある方は、臨時収入を投資に回す方がよいでしょう。
毎月の20万円の積立を無理に拠出するより、無理のない積立金を設定し、毎月黒字にする方が健全な家計になります。
ボーナス等で20万円に不足する分を追加する方がよいです。年間で合計240万円積みたてられればよしと考えましょう。
月20万円のインデックス投資に向いている人とは?

月20万円の投資はすべての人に適性な金額ではありません。では月20万円のインデックス投資に向いている人はどんな人でしょうか?
- 効率的に資産形成をしたい人
- 家計のキャッシュフローに無理がない人
- 生活防衛資金が充分にある人
- 長期の投資目標を立てられている人
ご自身の投資目的や現在の家計をしっかり見つめ、向いているかどうかを考えてみましょう。
効率的に資産形成をしたい人
月20万円のインデックス投資は、誰にでもできるものではありません。効率的に資産形成をしたい人は、向いている手段でしょう。もちろん生活費を除いた収入が20万円以上ある人が前提になります。
毎月20万円投資するお金があっても、お金の使い道は投資だけではありません。ローンでマイホームを購入し20万円で返していくこともできます。
毎月20万円を投資に拠出するのは、FIREや早期リタイアを現実的に考えている人にとって、有力な手段です。
家計のキャッシュフローに無理がない人
収入と支出のバランスが取れており、生活費を圧迫せずに20万円を捻出できる人は、月20万円のインデックス投資するのに向いているでしょう。
投資金額の目安は月収の1~2割と言われています。20万円の投資をするには、200万円の月収が必要とも言えます。しかし、支出は個々の家庭で大きく違います。50万円の収入でも支出を20万円で抑えられれば、可能かもしれません。
家計簿や予算管理を日常的に行い、収支コントロールできる人は20万円の投資ができる可能性があるでしょう。
生活防衛資金が充分にある人
投資は余裕資金でやることが前提です。10年以内に使う予定があるお金は別に確保しておき、それ以外のお金で行いましょう。
毎月の生活費とは別に、臨時支出に備える特別費や生活防衛資金は確保しましょう。
特別費とは、毎月は発生しないが、年間を通して発生する予定のある、または発生する可能性のある「臨時の出費」に備えるためのお金です。
計画的に積み立てておくことで、急な出費で家計が赤字になるのを防ぐことができます。具体的には、車検費用、冠婚葬祭費用、家電の買い替え費用などです。
長期の投資目標を立てられている人
インデックス投資は長期運用が前提です。10年、20年と長期で行う途中にはいろいろな事が起こります。漫然と「増やしたい」だけでは目標達成は難しいです。
家族で「いつまでに」「いくら貯める」を共有し、くじけそうになっても励ましあいながら地道に続けていくことが必要です。毎月の積立が難しいな感じたときも、明確な目標がある方が、モチベーションを維持できるでしょう。
月20万円をインデックス投資する際の注意点

月20万円をインデックス投資する際に特に気を付けてほしいことは、次の3つです。
- 収入に対する投資比率が高すぎないかを確認する
- 市場変動に対するストレス耐性を持てるか
- 短期的な成果を求めすぎない
この3つがクリアできそうであれば、実際に投資をすることを検討しましょう。
収入に対する投資比率が高すぎないかを確認する
投資の金額は手取り収入の1割~2割が適正額と言われています。20万円を投資するには一般的には、手取りで100万円~200万円の収入が必要でしょう。
ただし同じ手取り100万円でも生活費はそれぞれの家で違います。30万円あれば余裕で生活できる家計と60万円でも難しい家計があるでしょう。
月20万円を捻出可能かどうかは今までの家計簿を元に考えましょう。ムダを省いて生活したいと思っても急に変えることは難しいものです。収入は十分なのに捻出が難しそうな人は、お金の専門家に家計診断してもらえば、問題点が見つかるかもしれません。
市場変動に対するストレス耐性を持てるか
投資額が大きくなると、相場が下落した際の含み損も非常に大きくなる可能性があります。そのため、リスクを十分に理解していない方には、月20万円の投資はおすすめできません。
株式相場は、日々の変動だけでなく、時には大きく下落する局面があることを認識することが必要です。例えば、一時的に資産が半分になるような状況でも、慌てずに落ち着いていられますか?
大きなリターンを目指すなら、それに見合ったリスクを受け入れる覚悟が必要です。重要なのは、そのリスクをきちんと理解しているかどうかです。
短期的な成果を求めすぎない
インデックス投資は短期的な成果を期待できるものではありません。毎月20万円も投資しているから早く増えてほしいと思うかもしれませんが、短期の投資では大きな成果は得られない場合が多いでしょう。
インデックス投資は、株価指数(日経平均株価やS&P500など)に連動する成果を目指す投資です。市場全体の平均点を取りに行くため、短期間で株価が急騰する個別銘柄に集中投資した場合のような、大きなリターンを期待することは難しいのです。
短期で成果を求める場合はインデックス投資はおすすめできません。
毎月20万円をインデックス投資できるか心配な人はマネーキャリアに相談を

毎月20万円を投資して本当に大丈夫だろうか?と心配な人は専門家に相談しましょう。
「今の自分の家計で本当に大丈夫?」「投資額を増やしていいのだろうか?」など、迷う方にこそFP相談の価値があるでしょう。
マネーキャリアはオンライン相談も可能です。全国どこに住んでいても、パソコンやスマホが使える環境があれば、時間や場所を気にせずに気軽に相談可能です。
【まとめ】月20万円のインデックス投資は資産形成を大きく加速させられる!
月20万円をインデックス投資すれば、継続と戦略次第で老後資金、FIRE、教育費などの目標を最短距離で達成する確率が高まります。
しかし、目標達成のためには家計管理、リスク管理、目標設定が欠かせません。自分のやり方がこれでいいかと迷ったら、FPなど第三者の知見を取り入れることで、自信を持って資産形成を進めることができるようになります。
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