内容をまとめると
- 女性の厚生年金受給額は平均で月11万1,413円。
- 厚生年金の受給額は、勤続期間が長いほど受給額は増え、短いほど少なくなる傾向があり、特に女性の場合は出産や育児などのキャリアの中断から厚生年金受給額が少なくなりやすい。
- 共働き・専業主婦世帯でも、老後にもらえる年金を今から増やす方法があるので、FP相談で具体的な方法を確認しましょう。
この記事の監修者 井村 那奈 フィナンシャルプランナー
ファイナンシャルプランナー。1989年生まれ。大学卒業後、金融機関にて資産形成の相談業務に従事。投資信託や債券・保険・相続・信託等幅広い販売経験を武器に、より多くのお客様の「お金のかかりつけ医を目指したい」との思いから2022年に株式会社Wizleapに参画。
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この記事の目次
- 女性の厚生年金受給額の平均 2026年最新
- 厚生年金受給額の早見表
- 老齢基礎年金との合算額の目安
- 女性の厚生年金が男性より少ない理由
- 勤続期間の差
- 第3号被保険者や社会保険加入を考慮したパート勤務
- 出産・育児によるキャリアの中断
- 【働き方別】女性の厚生年金額の目安
- 正社員フルタイム
- 非正規・パート勤務
- 専業主婦から途中就業
- 【年齢・状況別】女性の年金受給額
- 60代・70代・80代女性の平均受給額
- 独身女性の年金平均は?
- 夫婦合算での受給額平均
- 【独自調査】女性の厚生年金受給額が減ってしまった3つの後悔事例
- 「とりあえず繰下げ受給」で医療・介護費の負担が増えて大失敗
- 離婚時の「年金分割」を知らずに合意してしまい、自身の年金だけで生活
- 個人年金代わりに契約した「外貨建て保険」が為替変動と手数料で目減り
- 女性の老後の年金を増やす方法
- 【2026年10月〜】週20時間以上のアルバイトで厚生年金へ加入する
- 「在職老齢年金」の基準緩和を活用する
- iDeCo(イデコ)で「自分の年金」を非課税で作る
- 【FP相談でこんなに変わった】50歳からでも間に合う年金を増やす方法
- 【専門家が語る】2026年「年金改正」からわかる今後の年金問題
- 厚生年金の受給額を増やすならまずはFPに相談
- 女性の厚生年金受給額の平均はいくらなのかまとめ
女性の厚生年金受給額の平均 2026年最新
厚生労働省の調査では、女性の厚生年金受給額は平均で月11万1,413円となっています。
一方、男性は月16万9,967円で、女性より5万8,554円多い結果です。男女全体での平均は月15万289円となっています。
女性の厚生年金が男性より低い背景には、勤続年数の短さ、賃金格差、出産・育児などのライフイベントによる離職や非正規化が影響しています。
厚生年金受給額の早見表
厚生年金受給額は「平均標準報酬月額×0.005481×加入期間」で計算できます。
以下は、平均給与(月額)と加入期間に応じた厚生年金受給額の早見表です。
| 10年 | 20年 | 30年 | 40年 | |
|---|---|---|---|---|
| 10万円 | 約6.5万円 | 約13.1万円 | 約19.7万円 | 約26.3万円 |
| 20万円 | 約13.1万円 | 約26.3万円 | 約39.4万円 | 約52.6万円 |
| 30万円 | 約19.7万円 | 約39.4万円 | 約59.1万円 | 約78.9万円 |
| 40万円 | 約26.3万円 | 約52.6万円 | 約78.9万円 | 約105.2万円 |
※年収が一定で推移したケースを想定
※千円未満は切り捨て
※あくまで概算のため、実際の金額とは異なる場合があります。
老齢基礎年金との合算額の目安
厚生年金は単独で受け取るのではなく、老齢基礎年金(国民年金)と合算して支給され、女性の平均受給額は11万1,413円(国民年金も含まれる)です。
厚生労働省の調査では、国民年金単体の平均受給額は月5万9,310円であり、日本年金機構のデータでは、令和7年度の国民年金の満額受給額は月6万9,308円となっています。
女性の厚生年金が男性より少ない理由
女性の厚生年金が男性より少ない理由として、以下の点が挙げられます。
- 勤続期間の差
- 第3号被保険者や社会保険加入を考慮したパート勤務
- 出産・育児によるキャリアの中断
勤続期間の差
厚生年金の受給額は、加入期間と収入によって決まります。
そのため、勤続期間が長いほど受給額は増え、短いほど少なくなる傾向があります。
女性の場合、転職や離職、非正規雇用への切り替えなど働き方が変わりやすく、厚生年金の加入期間が男性より短くなりがちです。
また、若い頃からフルタイムではなくパート勤務や契約社員として働く期間が長いケースも多く、それが年金受給額の差につながっています。
このような勤続期間の違いが、老後の年金格差を生む要因の一つとなっています。
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第3号被保険者や社会保険加入を考慮したパート勤務
女性の厚生年金が少なくなりやすい背景には、第3号被保険者制度や社会保険の加入条件を考慮したパート勤務の存在があります。
第3号被保険者は配偶者の扶養に入ることで保険料を支払わずに基礎年金へ加入できますが、厚生年金には加入しないため将来の受給額は低くなります。
また、パート勤務の場合でも一定の労働時間や収入を超えれば社会保険に加入できますが、扶養の範囲内で働く女性も多く、厚生年金に加入しないケースは珍しくありません。
そのため、老後に受け取れる年金額が男性より少なくなる傾向があります。
出産・育児によるキャリアの中断
女性は出産や育児をきっかけに一時的に退職するケースも少なくありません。
その間は、厚生年金の加入が止まったり収入が減少したりするため、将来の受給額に影響します。
また、復職後も時短勤務やパート勤務へ切り替えることが多く、フルタイム勤務に比べ収入が低くなりがちです。
育児と仕事の両立を理由に長期間職場を離れることもあります。
このように、ライフイベントによるキャリアの中断や収入低下が、厚生年金の格差につながっています。
【働き方別】女性の厚生年金額の目安
ここでは、働き方によってどのように厚生年金額が変わるのかを紹介します。
- 正社員フルタイム
- 非正規・パート勤務
- 専業主婦から途中就業
正社員フルタイム
正社員フルタイムで働く場合は安定した収入が見込めるため、他の働き方に比べて厚生年金の受給額が多くなる可能性があります。
たとえば、月収30万円(年収360万円)で40年間厚生年金に加入した場合、厚生年金の受給額は約78.9万円です。
さらに、国民年金も満額受給できれば約83.1万円が加算されます。
ただし、育休や産休による中断期間が発生することもあり、その間の加入状況によって受給額に差が生じる場合もあります。
非正規・パート勤務
パートや契約社員などの非正規雇用の場合、労働時間や年収が一定基準に達しなければ厚生年金に加入できません。
そのため国民年金のみの加入期間が長くなり、厚生年金加入者と比べて受給額が少なくなる傾向があります。
仮に、国民年金のみの場合の満額受給は月額6万9,308円(令和7年4月分)となります。
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専業主婦から途中就業
結婚や出産を機に専業主婦となり、その後パートや正社員として再び働き始める女性も少なくありません。
この場合、専業主婦として過ごした期間は厚生年金に加入していないため、働き始めてからの年数がそのまま加入期間となります。
夫の扶養に入っている間は国民年金の第3号被保険者として扱われ、国民年金のみの加入期間となります。
途中から働いて厚生年金に加入した場合は、加入期間や収入によって将来の受給額が大きく変わることを把握しておきましょう。
【年齢・状況別】女性の年金受給額
ここでは、年齢や家族構成などの状況別に女性の年金受給額を紹介します。
- 60代・70代・80代女性の平均受給額
- 独身女性の年金平均は?
- 夫婦合算での受給額平均
60代・70代・80代女性の平均受給額
厚生労働省の調査によれば、60〜80歳の年齢層における平均的な年金受給額は、以下のとおりです。
(左右にスクロールできます)
| 年齢 | 厚生年金受給額 | 国民年金受給額 |
|---|---|---|
| 60歳 | 9万9,664円 | 4万5,186円 |
| 65歳 | 14万9,862円 | 6万1,240円 |
| 70歳 | 15万455円 | 6万1,011円 |
| 75歳 | 15万1,410円 | 5万9,659円 |
| 80歳 | 15万3,729円 | 5万8,623円 |
| 85歳 | 16万3,947円 | 5万9,425円 |
上記の結果を見ると、厚生年金は年齢が上がるほど受給額も増えています。
独身女性の年金平均は?
厚生労働省の調査では独身女性のみの平均年金額は公表されていません。
男性の平均受給額は月16万9,967円のため、独身女性の受給額もおおむね月11万1,413円〜16万9,967円の範囲に収まる可能性があります。
なお、総務省統計局の調査によると、65歳以上の単身無職世帯における社会保障給付(年金)の平均額は月12万1,629円です。
夫婦合算での受給額平均
日本年金機構によれば、夫婦2人分の標準的な年金額は月23万2,784円(国民年金を含む)となっています。
また、総務省統計局の調査では、65歳以上の夫婦のみの無職世帯における年金(社会保障給付)の平均額は月22万5,182円と報告されています。
【独自調査】女性の厚生年金受給額が減ってしまった3つの後悔事例
ここでは、女性の厚生年金受給額が減ってしまった3つの後悔事例について紹介します。
- 「とりあえず繰下げ受給」で医療・介護費の負担が増えて大失敗
- 離婚時の「年金分割」を知らずに合意してしまい、自身の年金だけで生活
- 個人年金代わりに契約した「外貨建て保険」が為替変動と手数料で目減り
「とりあえず繰下げ受給」で医療・介護費の負担が増えて大失敗
代表的なのが「とりあえず繰下げ受給」による失敗です。
年金額を増やすために生活を切り詰めながら受給を70歳まで遅らせると、額面上は約42%増えます。
しかし、年収が上がることにより国民健康保険料や介護保険料の区分が上がり、医療費の窓口負担も1割から2割(場合によっては3割)増加します。
その結果、手元に残る純増分はごくわずかとなり「繰下げによるメリットを回収するには長生きしないと元が取れない」という現実に愕然とする方も多いです。
額面だけを見て判断し、税・保険料・医療費を差し引いた「手取りの分岐点」をシミュレーションしなかったことが原因です。
不安がある場合は、専門家であるFPに相談してシミュレーションしてもらうことをおすすめします。
離婚時の「年金分割」を知らずに合意してしまい、自身の年金だけで生活
離婚時の後悔で多いのが「年金分割」の手続きをしないまま合意してしまうケースです。
3号分割は「2008年(平成20年)4月以降の期間」が対象であるため、それ以前から婚姻している方の場合は、必ず「合意分割」が必要になる点に注意が必要です。
老後になってから「元夫は厚生年金で余裕のある生活、自分は国民年金のみで月6万円台」という、取り返しのつかない受給額の格差が生まれることがあります。
離婚時には事前に専門家へ相談し、将来を見据えて手続きや合意内容を整理することをおすすめします。
個人年金代わりに契約した「外貨建て保険」が為替変動と手数料で目減り
銀行などで「円より金利が良い」「老後の年金代わりに」と勧められ、退職金や貯金を外貨建て保険に一括投入したものの、受取時に想定と異なるケースもあります。
近年は円安・円高の振れ幅が大きく、受取時のレート次第では円換算で元本割れに近い状態になることもあります。
さらに、外貨建て特有の維持コストや高い手数料が差し引かれ、思ったほど資産が増えていないことも少なくありません。
契約内容や為替の影響を定期的に確認し、受取方法も含めて専門家に相談するのが安心です。
女性の老後の年金を増やす方法
ここでは、老後の年金を増やす方法について紹介します。
- 【2026年10月〜】週20時間以上のアルバイトで厚生年金へ加入する
- 「在職老齢年金」の基準緩和を活用する
- iDeCo(イデコ)で「自分の年金」を非課税で作る
| 240万円 | 360万円 | 480万円 | |
|---|---|---|---|
| 10年 | 約13.1万円 | 約19.7万円 | 約26.3万円 |
| 15年 | 約19.7万円 | 約29.5万円 | 約39.4万円 |
| 20年 | 約26.3万円 | 約39.4万円 | 約52.6万円 |
【2026年10月〜】週20時間以上のアルバイトで厚生年金へ加入する
2026年10月からは、いわゆる「106万円の壁」が撤廃され、週20時間以上働くアルバイトやパートは原則として全員が厚生年金に加入できるようになります。
厚生年金に加入することで、国民年金のみの場合に比べて将来の受給額を増やしやすくなるほか、障害年金や遺族年金といった保障も手厚くなります。
短時間労働であっても厚生年金に加入しやすくなるため、老後の年金受給額を増やすことが可能です。
「在職老齢年金」の基準緩和を活用する
在職老齢年金とは、年金を受給しながら働く場合に、給与額に応じて年金支給額が調整される制度です。
以前は給与と厚生年金の合計額が50万円を超えると支給額が減額される仕組みでしたが、基準が見直され、62万円まで引き上げられています。
基準緩和により、働きながら年金を受け取りやすい環境になっています。
特に女性は定年後もパート勤務や短時間労働を続けるケースが多く、在職老齢年金を活用することで収入を確保しつつ老後の生活を安定させることが可能です。
iDeCo(イデコ)で「自分の年金」を非課税で作る
iDeCo(個人型確定拠出年金)は、自分で掛金を積み立てて運用することで老後資金を準備できる私的年金制度です。
掛金が全額所得控除されるほか、運用益も非課税になるなど、税制面で大きなメリットがあります。
また、受け取り時にも控除が適用されるため、老後資金を準備しやすくなります。
「公的年金だけでは不安」「自分で年金を増やしたい」という女性にも活用しやすい制度といえるでしょう。
【FP相談でこんなに変わった】50歳からでも間に合う年金を増やす方法
「50歳からではもう遅い…」と感じている方でも、年金を増やす方法は十分あります。
実際に、52歳の専業主婦で離婚予定の女性がFPに相談したケースでは、国民年金のみで将来の受給額は月6.8万円であり、老後資金が大きく不足していました。
しかし、FPのアドバイスにより「週30時間のパート勤務で厚生年金に加入」「iDeCoの活用」「年金の70歳まで繰下げ」という対策を実施した結果、将来の見込額は月約14.5万円まで増加しています。
老後破綻寸前だった状況から、生活の見通しが立つレベルまで改善したのです。
「この年齢からでは遅い」と諦める必要はありません。
50代以降で老後資金に不安がある場合は、FPに相談することで具体的なシミュレーションや対策を提示してもらえるためおすすめです。
【専門家が語る】2026年「年金改正」からわかる今後の年金問題
2026年の年金改正を冷静に読み解くと、単なる受給調整や仕組み変更ではなく「女性も厚生年金の担い手として自立を促す」という国の方向性が浮かび上がります。
これまで多くの女性が働き方を扶養枠に合わせてきた背景には「106万円の壁」がありましたが、壁の緩和・撤廃は、女性が厚生年金加入者としてキャリア形成を進めることを期待している表れとも言えるでしょう。
特に離婚や死別などで家計を1人で支える状況になった場合、厚生年金があるかどうかは老後の生活水準に大きな差を生むポイントです。
また、新NISAなどの制度に代表されるように、老後資金は「公的年金と自己形成資産」で備える時代へとシフトしています。
政策意図を理解し、自身の働き方・資産形成・年金を一体として設計することが、将来不安の軽減につながります。
厚生年金の受給額を増やすならまずはFPに相談
厚生年金の受給額は、加入期間や収入、働き方によって大きく変わります。
「どのように働くか」「いつまで働くか」「私的年金制度を利用するべきか」など最適な対策は人それぞれ異なるため、家計やライフプランに精通したFPへ相談することがおすすめです。
FPなら現在の収支状況やライフプランを踏まえ、年金を増やす方法や老後資金の準備方法について具体的にアドバイスしてくれます。
老後に不安を感じる場合は、FPに相談をしましょう。
女性の厚生年金受給額の平均はいくらなのかまとめ
女性の厚生年金の受給額は、男性と比べて少ない傾向があります。
老後は健康面の理由などから、働きたくても働けない可能性が高まる時期です。
そのため、できるだけ早く将来に必要な資金を見据えて、計画的に準備を進めることが大事です。
将来資金の計画や準備方法に不安がある場合は、FPへの相談を検討するとよいでしょう。
FPに相談することで、家計状況やライフプランに合わせた将来資金の計画や準備方法についてアドバイスを受けられます。
老後のお金に不安を感じている方は、この機会にFPに相談してみてください。
