厚生年金10年でいくらもらえる?年収別の受取額早見表も解説【FP監修】のサムネイル画像
厚生年金に10年間加入した場合、老齢厚生年金の上乗せ額は限定的で、年金総額の大半は国民年金(老齢基礎年金)が占めるケースが多くなります。

そのため、年収が高くても、厚生年金の加入期間が10年程度にとどまると、想定ほど年金額が増えないことが一般的です。

本記事では、厚生年金に10年間加入した場合にもらえる金額の目安を年収別に整理した上で、受給額が変動するケースや、老後資金が不足する場合の実務的な対応策までを体系的に解説します。

内容をまとめると

  • 厚生年金に10年間加入した場合、老齢厚生年金の上乗せ額は限定的で、年金総額の大半は国民年金が占める構造になる
  • 繰下げ受給の活用により、年金額を最大84%増額できる可能性がある一方、健康状態や就労状況を踏まえた判断が不可欠となる
  • こうした複雑な判断に対して、マネーキャリアの無料FP相談を通じて、加入履歴・老後資金・繰下げ受給・新NISA・iDeCoを含めた個別シミュレーションを行う人が増えている
この記事の監修者「井村 那奈」

この記事の監修者 井村 那奈 フィナンシャルプランナー

ファイナンシャルプランナー。1989年生まれ。大学卒業後、金融機関にて資産形成の相談業務に従事。投資信託や債券・保険・相続・信託等幅広い販売経験を武器に、より多くのお客様の「お金のかかりつけ医を目指したい」との思いから2022年に株式会社Wizleapに参画。
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この記事の目次

厚生年金を10年かけるといくらもらえる?年収別の早見表


厚生年金に10年間加入した場合でも、受け取れる老齢厚生年金は「標準報酬」と「加入期間」に応じて決まるため、加入期間が短いと想定より少額になるケースが一般的です。


10年加入は老齢基礎年金(国民年金)の受給資格期間(10年以上)を満たす目安にもなりますが、実際の受給額は、標準報酬月額・賞与・加入月数により変動します。

現役時の年収月額年金(目安)年額年金(目安)
300万円約9.6万円約115万円
400万円約10.2万円約122万円
500万円約11.0万円約132万円
600万円約11.5万円約138万円
700万円約12.0万円約144万円


年収別の「月額年金(目安)」や「年額年金(目安)」は、老齢基礎年金が満額であること、賞与がないこと、平均標準報酬月額を「年収÷12」とみなした場合の一例であり、実際の年金額を保証するものではありません。

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【年収別】厚生年金10年でもらえる額


厚生年金10年加入の場合、老後の年金総額の大半は国民年金が占め、厚生年金の上乗せ分は年収に比例して増加します。


10年加入では、厚生年金の上乗せは限定的です。以下は、実務でよく使われる計算式に基づく目安です。

年収350万円の場合


年収350万円の場合、賞与がなく、平均標準報酬月額を「年収÷12」と仮定すると、標準報酬月額は概ね29万円前後となります。


この条件で厚生年金に10年間加入した場合の厚生年金の上乗せ分は、おおまかな目安として月額数万円程度となり、老齢基礎年金(2025年度満額:月額約6.9万円)を加えた合計の月額年金は10万円弱となる水準が一つのイメージです。


ただし、実際の年金額は、正確な標準報酬月額や賞与の有無、加入期間の通算状況、未納・免除期間の有無などにより変動するため、ねんきん定期便や年金ネットでの確認が不可欠です。

年収500万円の場合


年収500万円の場合、賞与がなく、平均標準報酬月額を「年収÷12」と仮定すると、標準報酬月額は概ね41万円前後となります。


この条件で厚生年金に10年間加入した場合の厚生年金の上乗せ分は、概算で月額数万円台半ばとなるイメージであり、老齢基礎年金(満額)と合算した月額年金は10万円台前半の水準になるケースが多いと考えられます。


ただし、実際の受給額は、賞与の額やボーナスの有無、加入月数、未納や免除期間の有無などで変わるため、個別に試算することが前提となります。

年収700万円の場合


年収700万円の場合、賞与がなく、平均標準報酬月額を「年収÷12」と仮定すると、標準報酬月額は概ね58万円前後となります。


厚生年金の報酬比例部分は標準報酬月額と加入期間に応じて増えますが、10年間のみの加入では老齢厚生年金の上乗せ額には限りがあり、老齢基礎年金(満額)と合わせても、月額年金は10万円台半ば程度のイメージにとどまることが多くなります。


高年収であっても、厚生年金の加入期間が短い場合には、老齢厚生年金の増加には上限効果がある点を理解しておく必要があります。

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10年加入しても厚生年金の受け取り額が変化するケース


厚生年金は加入年数だけでなく、婚姻歴・障害状態・企業年金の有無などによって、実際の受給額や受給形態が大きく変わります。


加入年数が同じでも、年金分割や障害厚生年金・遺族厚生年金との併給調整、企業年金の上乗せなどにより、受給結果は同一になりません。

離婚を経験している人


離婚歴がある場合、年金分割により、婚姻期間中の厚生年金記録が分割される可能性があります。


合意分割または3号分割が行われていると、自分の老齢厚生年金額が減額または増額されます。分割の有無と割合によって将来の受給額が変動するため、過去の分割手続きを確認することが重要です。


年金分割は将来の受給額に直接影響します。

障害厚生年金や遺族年金を受け取る人


障害厚生年金や遺族厚生年金を受給している場合、老齢厚生年金との間で併給調整が行われることがあります。


給付の種類によってはどちらか一方を選択して受給する「選択制」となり、両方を同時に満額受け取れないケースがあるほか、受給開始時点の制度区分により、老齢年金に切り替わるタイミングで金額が変わることもあります。

厚生年金基金などの「企業年金」の上乗せがある人


厚生年金基金、確定給付企業年金、企業型確定拠出年金などの企業年金に加入している場合、公的年金とは別に上乗せ給付があるケースがあります。


これらは老齢厚生年金とは別枠で支給されるため、総受取額は増加しますが、制度ごとに受給条件・受給開始年齢・税務区分が異なる点に注意が必要で、企業年金は公的年金とは別枠です。

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10年の厚生年金加入でも老後資金が足りない場合は


厚生年金への加入期間が10年程度にとどまる場合、老後の生活費を公的年金だけで賄えるケースは限定的であり、老後資金不足を前提とした追加対策が現実的な選択肢となります。


10年加入は受給資格期間としての一つの目安にすぎず、年金額は不足しやすい水準であることが多いため、不足額を把握したうえで、制度と家計を横断した対策を組み合わせることが重要です。

FPに相談して自分の場合どうするのが最適か確認する


老後資金の不足額は、年金見込額・生活費・退職金・貯蓄・住宅費・医療費などの前提条件により大きく異なります。


マネーキャリアでは、これらを反映したライフプラン表を作成し、不足額と不足期間を数値で可視化した上で、優先度の高い対策を整理します。不足額を数値で把握することが出発点です。

厚生年金に加入しながら長く働く


厚生年金に加入して働く期間を延ばすことで、将来の老齢厚生年金額を直接増やすことができます。 


また、就労収入により当面の生活費を賄えるため、貯蓄の取り崩しを抑えられる効果もあります。在職老齢年金の調整ルールを踏まえ、働き方と年金のバランスを設計することが重要です。


働く期間を延ばすことは最も確実な増額手段です。

「繰下げ受給」で受取額を最大84%増やす


老齢年金は、受給開始を遅らせる「繰下げ受給」を選択すると、1か月繰り下げるごとに年金額が0.7%ずつ増額されます。


昭和27年4月2日以降生まれの人は、受給開始を75歳まで繰り下げることができ、この場合の増額率は最大84%となります。


ただし、繰下げによる増額は生涯受給額に影響するため、健康状態・平均余命・就労状況・貯蓄残高などを踏まえて判断することが不可欠です。

iDeCoを活用する


iDeCo(個人型確定拠出年金)は、掛金が所得控除の対象となり、運用益も非課税で再投資されるなどの税制優遇を受けながら老後資金を積み立てられる制度です。


厚生年金への加入が10年と短く、公的年金だけでは老後資金が不足する場合、自助努力による資産形成の柱としてiDeCoを活用することで、将来の資金不足リスクを分散できます。

NISAを活用する


NISAは、一定の非課税投資枠の範囲内で得られる配当や売却益が非課税となる制度であり、長期の資産形成に広く利用されています。


公的年金だけでは老後の生活費が不足する見込みの場合、NISAを活用して将来の生活資金を別枠で準備することで、年金依存度を下げ、資金源を分散させる設計が可能になります。

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年金のFP相談でできること


年金のFP相談では、単なる制度説明ではなく、年金・就労・貯蓄・資産形成を統合した「老後資金の実行計画」まで落とし込めます。


年金対策は制度理解だけでは不十分です。マネーキャリアでは、将来の資金不足を前提に、家計と制度を横断した実務ベースの設計を行います。

自分専用の老後資金に関するライフプランの作成


年金見込額・生活費・退職金・貯蓄・住宅費・医療費などを反映したライフプラン表を作成し、将来のキャッシュフローを時系列で可視化します。


これにより、いつ・いくら資金不足が発生するかを数値で把握でき、感覚ではなくデータに基づく老後資金設計が可能になります。


老後の赤字時期と金額を可視化します。 

「繰下げ受給」と「今すぐ受給」のどっちがおすすめか診断


繰下げ受給は年金額を増やせる一方、受給開始が遅れるリスクもあります。


マネーキャリアでは、健康状態・就労予定・貯蓄残高・平均余命を踏まえ、損益分岐点を数値で算出し、繰下げと通常受給のどちらが合理的かを客観的に診断し、繰下げの損得を数値で比較します。 

年金不足を補う「新NISA・iDeCo」の活用方法を解説


年金額が少ない場合、公的年金に依存しない資金源の確保が重要です。


新NISAやiDeCoを活用し、運用益の非課税や所得控除の仕組みを踏まえた資産形成設計を行うことで、年金不足を補う長期的な資金の柱を構築し、年金以外の老後資金の柱を作ります。

働き方の変更・離婚・退職に伴う年金手続きのサポート


働き方の変更、離婚、退職に伴う年金種別の変更や手続きは、将来の年金額に直接影響します。


マネーキャリアでは、年金分割、加入区分変更、受給開始手続きなどを整理し、手続き漏れによる不利益を防ぐための実務サポートも含めて対応します。

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厚生年金10年でいくらもらえるのかまとめ


ここまで、厚生年金に10年間加入した場合の受取額の目安と、年収別の早見、受給額が変動するケース、老後資金が不足する場合の対応策について解説しました。


厚生年金は「標準報酬」と「加入期間」に応じて決まる仕組みであり、10年程度の加入は受給資格期間の目安にはなるものの、老齢厚生年金の上乗せ額は限定的になりやすい水準です。


その結果、実際の年金総額の大半を老齢基礎年金(国民年金)が占めるケースが多く、年収が高くても、厚生年金の加入期間が短い場合には想定ほど年金額が伸びないことが一般的です。


また、離婚による年金分割、障害厚生年金・遺族厚生年金との併給調整、企業年金の有無などにより、同じ年収・同じ加入年数でも、実際の受給額や受給形態は大きく変わる点にも注意が必要です。


さらに、受給開始年齢の選択や繰下げ受給の活用により、生涯の受取総額に大きな差が生じる場合もあります。


そのため、厚生年金10年の受取額を単純な早見表だけで判断するのではなく、加入履歴・婚姻歴・就労予定・貯蓄・退職金・健康状態などを反映した個別シミュレーションに基づいて判断することが重要です。


年金だけで老後資金が不足する場合は、働き方の見直し、繰下げ受給、NISA・iDeCoなどの資産形成制度の活用を組み合わせた実行計画を立てることが望まれます。

ポイント
自力での正確な算定や最適な選択が難しい場合は、マネーキャリアの【無料FP相談】を活用し、厚生年金の受取額の確認から、老後資金全体の不足額、繰下げ受給や新NISA・iDeCoの活用までを含めた総合シミュレーションを行うことで、制度と家計を一体で最適化した判断が可能です。
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