
「住宅ローンの保証料が返金されるのはどんな場合?」「住宅ローンの保証料を決める要素は?」このような悩みを抱える人は多いでしょう。そこで本記事では住宅ローンの借り換え で戻ってくるお金や保証料の概要について解説します。ぜひ最後までご覧ください。
この記事の目次
目次を閉じる住宅ローンの保証料が返金されるのはどんな場合?
こんにちは。マネーキャリア編集部です。
先日30代の男性の知人から、こんな相談がありました。
「住宅ローンの保証料が返金される場合があると聞きましたが、具体的にどのようなケースの場合、返金されるのか知りたいです。」
住宅ローンを利用する際、保証料を支払うのが一般的です。保証料は決して少なくない金額ですが、保証料が戻ってくるケースがあります。
そこで今回は、住宅ローンの保証料が戻ってくるケースについて説明します。わかりやすく説明しますので、是非参考にしてください。
住宅ローンの借り換えで返金される保証料とは?
住宅ローンを利用するためには、保証料という費用を払う必要があります。
過去に住宅ローンの利用をしたことがある方なら保証料についてピンとくると思いますが、住宅ローンの利用をしたことがない方にとって保証料はあまりなじみがあるものではないでしょう。
そこで、まずはこの章では住宅ローンの保証料について説明します。わかりやすく説明しますのでぜひ参考にしてください。
住宅ローンの保証金の概要
住宅ローンの保証料とは、住宅ローンを借りるために必要な手数料の1つです。
保証料を支払うことによって、万が一、住宅ローンの返済が滞った場合、保証会社に代わりに返済をしてもらえます。
ただし、保証会社は住宅ローンの残額を支払ってくれますが、住宅ローンの借り手は返済が免除されるわけではありません。
返済相手が銀行などの金融機関から保証会社に代わるので保証会社に返済をすることになります。
また、金融機関によっては保証料が不要な金融機関もあるようですが、その場合、万が一住宅ローンの支払いができなくなった場合、住宅ローンの貸し出しを行った金融機関に回収できないリスクが発生するため審査やその他の条件が厳しくなるのが一般的です。
連帯保証人を立てる代わりに支払うもの
以前は、住宅ローンを借りる際、連帯保証人を立てるのが一般的でした。
しかし、高額な負債を背負う可能性のある連帯保証人になってくれる人を探すのは難しく、連帯保証人を立てられないがために住宅ローンの利用をできない人も一定数いました。
また、連帯保証人を見つけることができても連帯保証人の属性が弱く、住宅ローンの審査に通らないケースもあったのです。
そこで、多くの人が住宅ローンの利用ができるように保証料を支払い保証会社を利用する仕組みができました。
余談ですが、賃貸住宅を借りる場合も最近は保証会社の審査に通れば保証人がいなくても入居できるケースが増えています。
保証料が返金される場合を紹介
この章では、保証料が返金されるケースについて紹介します。保証料が返金されるケースは主に2つです。
- 保証料の支払い方法を外枠方式にし、全額繰り上げ返済を行った場合
- 借り換えを行った場合
それぞれのケースについてわかりやすく説明します。
①保証料の支払方法を外枠方式にし、全額繰り上げ返済を行った場合
保証料の支払い方法については後ほど詳しく説明しますが、住宅ローン契約時に一括で保証料を支払う「外枠方式」と毎月の保証料を按分してして払う「内枠方式」があります。
結論からお話しすると保証料を外枠方式で支払い全額繰り上げ返済を行った場合、保証料は戻ってきます。
なぜなら外枠方式の場合、一括で保証料を支払っているからです。住宅ローンを完済するまでの全期間の保証料を一括で支払っているため、未経過分の保証料については返還されます。
また、後ほど詳しく説明しますが外枠方式のほうが分割して支払う内枠方式よりも支払う保証料の総額は安くなりますので覚えておいてください。
②借り換えを行った場合
借り換えを行った場合も、外枠方式で保証料を支払っている場合は、保証料は戻ってきます。
要は借り換えも全額繰り上げ返済と同様に住宅ローンを借りている金融機関からの借り入れがなくなり保証の必要がなくなるからです。
このように現在借り入れている金融機関から住宅ローンの残高がなくなると保証料は戻ってくるのです。
ただし、あくまで保証料が戻ってくるのは外枠方式で保証料を支払っている場合になりますので注意してくださいね。
住宅ローン保証金の支払い方法!いつどうやって支払うの?
先ほど、住宅ローンの保証料の支払う方法である「外枠方式(一括方式)」と「内枠方式(分割方式)」について少し触れましたが、この章では、外枠方式と内枠方式についてより詳しく説明しますので是非参考にしてください。
保証料は、住宅ローンの契約時に一括で支払う方法と分割で支払う方法の2つがあります。
- 一括方式・外枠方式
- 分割方式・内枠方式
それぞれの支払い方法についてわかりやすく説明します。
一括方式・外枠方式
一括方式は、住宅ローンの契約時に一括で保証料を支払う方法のことです。
一括で保証料を支払うため、一般的には次に紹介する分割方式に比べ支払う保証料の総額は安くなります。
しかし、金融機関によっては一括方式を採用していない金融機関もあるので注意が必要です。
分割方式・内枠方式
分割方式とは、毎月のローンの返済にプラスして保証料を期間で抜分した金額を支払う方法です。
一括方式に比べ契約時の負担は少なくなりますが、その分、保証料の支払い総額は一括方式に比べて多くなります。
一括・分割の保証料を比較!どのくらい差が出るの?
保証料は、借入金額、支払い方法、返済期間、利用する金融機関によって金額が決まりますので、一概にどのくらいの差が出るかはいえませんが、一括方式と分割方式でどのくらいの差がでるか、具体例を載せておきますのでイメージをつかむのに役立ててください。
・2780万円の借入れで、借入金利0.625%(変動金利)借入期間35年の場合。
保証料外枠方式
- 借入金利(0.625%)→3,095万8,200円
- 保証料→57万3,069円
- 総支払額→3,153万1,269円
- 借入金利(0.825%)→3,201万5,760円
- 総支払額→3,201万5760円
住宅ローンの保証料を決める要素は?
住宅ローンの保証料を決める要素は主に4つです。
- 借入金額
- 支払い方法
- 返済期間
- 利用する金融機関
それぞれの要素についてわかりやすく説明します。
借入金額
保証料の目安は借入金額の1%〜2%程度だといわれています。つまり借入金額が大きくなればなるほど保証料は大きくなるのです。
それはそうですよね。保証会社から見れば借入金額が大きければ大きいほどリスクが高くなるからです。
例えば残債が2000万円の場合と5000万円の場合では大きく保証会社の負担は異なります。 よって、借入金額によって保証料が変わるのはある意味、当然だといえるでしょう。
支払方法
こちらは先ほど説明しましたが、一括で保証料を払う場合と分割で保証料を支払う場合で保証料の金額は変わってきます。
何事も一括にすると手数料は安くなるものです。保証料の支払いについても一括で支払ったほうが安くなりますので、住宅ローンの利用する際しっかり覚えておいてください。
返済期間
利用する金融機関
保証料が返金されるしくみ!戻し保証料の計算方法
この章では保証料が返金される仕組みについて説明します。わかりやすく説明しますので是非参考にしてください。
保証料が返金されるしくみのポイントは2つです。
- 住宅ローン保証金は銀行によって異なる
- 住宅ローン保証金は審査結果によって異なる
保証料が返金されるしくみのポイントについてしっかり確認してください。
住宅ローン保証金は銀行によって異なる
住宅ローンの保証料はすべての銀行で一律ではありません。
銀行によって保証料はまちまちになります。つまり繰り上げ返済や借り換えを行った場合に戻ってくる戻し保証料も銀行によって異なってくるのです。
各銀行の住宅ローンの保証料などはインターネットでもある程度調べることができますので住宅ローンを新規で利用する際や借り換えを検討する場合は、事前によく比較するようにしましょう。
住宅ローン保証金は審査結果によって異なる
住宅ローンの保証金は住宅ローンの審査結果によっても異なります。金利もそうですが審査結果が良ければそれだけ貸し倒れの心配がないため保証金も少なくなります。
各銀行の審査基準はまちまちではありますが、大抵の銀行では以下の項目が重視されます。
- 年齢
- 個人信用情報の状況
- 健康状態
- 物件の担保評価
- 会社名
- 年収・勤続年数
特に、個人信用情報と勤務先、年収·勤続年数については重視されますのでしっかり覚えておいてください。
住宅ローン保証金の返金はいつ受けられる?
住宅ローン保証金の返金はいつ頃受けることができるのでしょうか?金融機関によって住宅ローンの保証金の返金を受けられる時期は異なりますが、大きく分けると大手都市銀行と地方銀行によって分けることができます。
この章では住宅ローン保証金の返金についてわかりやすく説明しますのでぜひ参考にしてください。
大手都市銀行は1カ月以内
住宅ローン保証金は大手都市銀行の場合は、大抵、手続きをしてから1ヵ月以内に受け取ることができます。
比較的早く保証金が戻ってくるのは大手都市銀行で住宅ローンを利用するメリットかもしれませんね。
地方銀行は完済日翌々月
保証料が不要な住宅ローンもある
住宅ローンの多くは保証料が必要になるケースが多いですが、保証料が不要な住宅ローンもあります。
そこで、この章では保証料が不要な住宅ローンについて説明します。わかりやすく説明しますのでぜひ参考にしてください。
フラット35やネット銀行を中心に販売
住宅金融支援機構が提供するフラット35やインターネット銀行を中心に保証料不要な住宅ローンの取り扱いがあります。
しかし、保証料が不要と聞くと一見するとお得のように見えますが、注意点もありますのでしっかり確認するようにしましょう。
保証料不要が必ずしもお得とは限らない
保証料を取らない代わりに事務手数料という名で保証料がかかる住宅ローンより高額な手数料が取られるケースがあります。
保証料が不要だというだけで飛びつくのではなく、全体の手数料をしっかり把握するようにしましょう。
また、保証料が不要の住宅ローンの場合、審査が厳しくなるケースがありますので、こちらもしっかり事前に知っておくようにしてください。
住宅ローンの借り換えはおすすめ?諸費用について解説
住宅ローンの保証料は借り換えをすると返金されます。(一括払いの場合)
しかし、借り換えを行う際は諸費用がかかるケースがほとんどです。
この章では住宅ローンの借り換えに係る諸費用についてわかりやすく説明しますのでぜひ参考にしてください。
住宅ローンの借り換えで発生する諸費用
住宅ローンの借り換えで発生する諸費用は主に6つあります。
- 融資手数料
- 保証料
- 印紙代
- 全額繰り上げ返済手数料
- 抵当権抹消・設定登記費用
- 司法書士報酬
- 火災保険料
それぞれの諸費用についてわかりやすく説明します。
融資手数料
融資手数料は、新たに住宅ローンを組む金融機関に支払う手数料です。融資手数料は主に定額型と定率型があります。
定額型はその名の通り、融資金額にかかわらず一定の金額を支払う方式です。金融機関によって金額が異なりますが、一般的には数万円から30万円程度のことが多くなります。
一方、定率型とは、融資金額によって手数料が異なるタイプです。融資金額の1%から2%程度かかるケースが多いですが、こちらも金融機関によって異なりますので事前にしっかり確認するようにしましょう。
保証料
保証料は、先ほどから説明している通り、連帯保証人を立てる代わりに支払う手数料です。
保証料の支払い方法は一括方式と分割方式があり、一般的に一括方式の方が手数料は安くなります。
印紙代
印紙代は、ローンの契約書を交わす際に発生する費用です。印紙代は契約金額によって異なりますが、すべての金融機関で同一の手数料になります。印紙代について簡単にまとめましたので参考にしてください。
- 借入金額1,000万円超~5,000万円以下…2万円
- 借入金額5,000万円超~1億円以下…6万円
全額繰上返済手数料
借り換えをする際、現在、住宅ローンを借りている金融機関に全額返済をします。その際全額繰り上げ返済手数料がかかるのが一般的です。
ただし最近は、繰り上げ返済手数料が無料の金融機関も多くなっていますのでこちらも事前にしっかり確認するようにしましょう。
抵当権抹消・設定登記費用
借り入れする金融機関を変えるのに伴って、住宅ローンの担保となる物件の抵当権を変更する必要があります。抵当権の抹消と設定の登記費用は以下の通りです。
- 抵当権抹消登記の登録免許税…不動産1つにつき1000円
- 抵当権設定登記の登録免許税…借入額の0.4%(「住宅家屋証明書」が発行され軽減税率の特例を受けた場合は0.1%)
司法書士報酬
抵当権の抹消手続きや設定手続きを司法書士に依頼した場合、司法書士の報酬がかかります。
司法書士への報酬はいくらくらいなのかというと、一般的には5万円から20万円程度です。
ただし上記、登録免許税などの実費を司法書士に代わりに支払ってもらう関係で、司法書士からの見積もりが30万円超となることもあり、驚いてしまうかも知れません。
司法書士からの請求額が非常に高額だと感じても、多くの場合、ご自身で登記した場合でも必ずかかる、実費が大半を占めています。
火災保険料
借り換えの際、今まで契約していた火災保険から切り替える必要がある場合、新たに火災保険料を支払う必要があります。
一括で火災保険料を支払っていた場合は、未経過分の返金があるはずですのでしっかり確認するようにしましょう。
住宅ローン借り換えの諸費用はいつ払う?
住宅ローン借り換えの諸費用を支払うタイミングは一般的には以下の通りになります。
- 借換えの申込み・審査・承認…なし
- 利用中の住宅ローンの一括完済の申込み…なし
- 借換えの契約手続き…印紙税・抵当権抹消・設定費用・司法書士への報酬
- 融資実行・一括完済…融資手数料・保証料(外枠方式の場合)・期限前完済手数料・火災保険料(加入し直す場合)
- 返済中…保証料(内枠方式の場合)・火災保険料(更新がある場合)
直前になって慌てないためにもしっかり事前に確認するようにしましょう。
住宅ローンの借換えついてのポイントを紹介
住宅ローンの借り換えを行うポイントはいくつかありますが主なポイントについてこの章では紹介します。
住宅ローンの借換えの主なポイントは2つです。
- 借り換えにかかるメリットをシミュレーションしよう
- 借換前の住宅ローンの保証料が返金される可能性を確認しよう
借り換えにかかるメリットをシミュレーションしよう
住宅ローンの借り換えを行う目的は、返済金額を少なくすることです。
しかし借り換えを行う際は諸費用がかかるのが一般的になります。諸費用を払った上でも利益が出るかどうかについては事前にしっかりシミュレーションするようにしてください。
最近はインターネットでも簡単にシミュレーションが行えるようになっていますので、まずは気軽に試してみるようにしましょう。
借換前の住宅ローンの保証料が返金される可能性を確認しよう
資産運用について迷ったらお金のプロに相談すべき理由
今回は住宅ローンの保証料について説明しましたが、金融資産についての相談をしたい方も多いでしょう。そのような方におすすめなのが、「マネーキャリア」です。
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まとめ:住宅ローン借り換えの際には保証料返金を確認しよう
この記事では、住宅ローンの保証料について説明しました。
住宅ローンを利用する際、保証料は大きな負担ですが、保証料が戻ってくるケースがあるのです。
特にこの記事では、住宅ローンの保証料について以下10つのことを中心に説明しました。
- 借り換えで返金される住宅ローンの保証料とは
- 保証料が返金される場合
- 住宅ローン保証金の支払い方法!いつどうやって支払うのかについて
- 一括・分割の保証料を比較
- 住宅ローンの保証料を決める要素とは
- 保証料が返金されるしくみ!戻し保証料の計算方法
- 住宅ローン保証金の返金はいつ受けられるのか
- 保証料が不要な住宅ローンもある
- 住宅ローンの借り換えはおすすめ?諸費用について
- 住宅ローンの借換えついてのポイントについて
ぜひ、今回の記事を参考にしていただき、住宅ローンの保証料の理解を深めていただければ幸いです。