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この記事の監修者 谷川 昌平 フィナンシャルプランナー
株式会社Wizleap 代表取締役。東京大学経済学部で金融を学び、金融分野における情報の非対称性を解消すべく、マネーキャリアの編集活動を行う。ファイナンシャルプランナー、証券外務員を取得。メディア実績:<テレビ出演>テレビ東京-テレ東「WBS」・テレビ朝日「林修の今知りたいでしょ!」
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この記事の目次
- 住宅ローンと自動車ローン(マイカーローン)を一つにまとめることはできる?
- すでに組んだ住宅ローンと自動車ローンをまとめることはできない
- 住宅ローンと自動車ローンを新しくまとめて組むことは可能
- 住宅ローンと自動車ローンをまとめて組めるおまとめローンを紹介
- ろうきん「住きっと!500」
- JA住宅ローン「JAおまとめ住宅ローン」
- 北日本銀行「住宅ローンASUMO おまとめプラン」
- 住宅ローンと自動車ローンをまとめて組むメリット
- ローンを管理しやすくなり、返済が遅れにくくなる
- 金利が通常よりも低く抑えられる可能性がある
- 多重債務のリスクを軽減できる
- 住宅ローンと自動車ローンをまとめて組むデメリット
- 金利が高くなる可能性がある
- 借入金額が大きくなる可能性がある
- 他社の借入金をすべて返済する必要がある
- おまとめに対応している金融機関が限られている
- 住宅ローンと自動車ローンをまとめて組む場合の借入総額の例
- 住宅ローンと自動車ローンに関するよくある質問
- 住宅ローン・自動車ローンのどちらかを既に組んでいても新たにローンを契約できる?
- おまとめローンがダメと言われる理由は?
- 住宅ローンと自動車ローンをまとめたい場合は専門家に相談しよう
- 相談サービス:マネーキャリア
- まとめ:住宅ローンと自動車ローン(マイカーローン)をまとめることはできる?デメリットは?
住宅ローンと自動車ローン(マイカーローン)を一つにまとめることはできる?
住宅ローンと自動車ローン(マイカーローン)を一つにまとめることができるかどうかについて、以下の点を解説します。
- すでに組んだ住宅ローンと自動車ローンをまとめることはできない
- 住宅ローンと自動車ローンを新しくまとめて組むことは可能
住宅ローンと自動車ローンは組むタイミングによって、まとめられるかどうかが変わります。
それらを理解して、予定外の方向に進まないように注意しましょう。
ただし、ローン関係は少し複雑なので困ったときは専門家に頼るのがおすすめです。
すでに組んだ住宅ローンと自動車ローンをまとめることはできない
すでに組んだ住宅ローンと自動車ローンをまとめることはできません。
住宅ローンは購入する住宅を担保に、長期かつ低金利で大きな金額を借り入れるローンです。
一方で、自動車ローンは購入する自動車を担保にするか、無担保で、短期間かつ金利がやや高めに設定されることが多いローンです。
2つのローンは審査基準や金利、返済期間が異なるため、これらを後から一つにまとめるという商品は、基本的に金融機関では取り扱っていません。
住宅ローンと自動車ローンを新しくまとめて組むことは可能
これから住宅ローンを組むタイミングであれば、自動車の購入費用を住宅ローンに上乗せすることでまとめて組むことが可能です。
メリットとして、住宅ローンは自動車ローンと比較して金利が低く設定されているため、総返済額を抑えられる可能性があります。
ただし、全ての金融機関で扱っているわけではない点や借入額が増えることで審査が厳しくなる点などの注意点は理解しておきましょう。
また、返済期間が住宅ローンに合わせて長期化するため、自動車の買い替え時期がきてもローン返済が続く可能性はあります。
将来のライフプランも考慮して慎重に検討する必要があります。
住宅ローンと自動車ローンをまとめて組めるおまとめローンを紹介
- ろうきん「住きっと!500」
- JA住宅ローン「JAおまとめ住宅ローン」
- 北日本銀行「住宅ローンASUMO おまとめプラン」
ろうきん「住きっと!500」
住宅ローンとマイカーローンをまとめて利用できる商品として、まずご紹介するのが、ろうきん「住きっと!500」です。
ろうきん(労働金庫)は、北海道から沖縄まで全国47都道府県に展開している金融機関です。
- 商品名:ろうきん住宅ローン 住きっと!500
- 融資限度額:1億円
- 返済期間:40年以内
- 返済方法:元利均等返済(ボーナス併用可)
- 保証料:年0.10%~0.14%
- 担保:ご融資対象となる土地・建物に原則第1順位の抵当権を設定
- 生命保険:ろうきん団体信用生命保険に加入いただきます
- 火災保険:お客様のご負担によりご加入いただきます
- 手数料:新規融資時、繰上返済時等、当庫所定の手数料がかかります
JA住宅ローン「JAおまとめ住宅ローン」
続いてご紹介するのは、JA住宅ローン「JAおまとめ住宅ローン」です。
JA(農業協同組合)は、全国に拠点を持ち、高い信頼性と実績を誇る金融機関です。
- 商品名:JAおまとめ住宅ローン
- 融資限度額:1億円
- 返済期間:35年以内
- 返済方法:元利均等返済(ボーナス併用可)
- 保証料:ご融資金利に含む
- 担保:ご融資対象となる土地・建物に原則第1順位の抵当権を設定
- 生命保険:JA所定の団体信用生命保険へ加入
- 火災保険:お客様のご負担によりご加入いただきます
- 手数料:新規融資時、繰上返済時等、当庫所定の手数料がかかります
北日本銀行「住宅ローンASUMO おまとめプラン」
3つ目にご紹介するのは、北日本銀行の「住宅ローンASUMO おまとめプラン」です。
北日本銀行は、岩手県を中心に東北地方で広く親しまれている地方銀行です。
- 商品名:住宅ローンASUMO おまとめプラン
- 融資限度額:1億円
- 返済期間:40年以内
- 返済方法:元利均等返済(ボーナス併用返済は、融資額の50%を限度)
- 保証料:ご融資時に一括して保証会社へお支払いいただきます
- 担保:ご融資対象となる土地・建物に原則第1順位の抵当権を設定
- 生命保険:当行指定の団体信用生命共済へ加入
- 火災保険:お客様のご負担によりご加入いただきます
- 手数料:新規融資時、繰上返済時等、当庫所定の手数料がかかります
住宅ローンと自動車ローンをまとめて組むメリット
住宅ローンと自動車ローンを一本化する「おまとめローン」には、さまざまなメリットがあります。
代表的なメリットは、以下の3つです。
- ローンを管理しやすくなり、返済が遅れにくくなる
- 金利が通常よりも低く抑えられる可能性がある
- 多重債務のリスクを軽減できる
ローンを管理しやすくなり、返済が遅れにくくなる
「おまとめローン」のメリットの1つ目は、返済の管理がしやすくなることです。
複数のローンを抱えている場合、毎月の返済日や返済金額の把握は意外と煩雑で、うっかり忘れてしまうこともあります。
とくに、返済日が土日祝日に重なると、引き落としタイミングがずれてしまい、混乱する原因になります。
また、当日に口座への入金を忘れてしまい、引き落としができなかったというケースも珍しくありません。
その点、「おまとめローン」を利用すれば、返済日を一つにまとめることができ、スケジュール管理が格段に楽になります。
複数の返済日を都度確認する手間が省けるため、忙しい方や家計をシンプルに管理したい方には特におすすめです。
金利が通常よりも低く抑えられる可能性がある
2つ目のメリットは、金利負担を抑えられる可能性があることです。
特に、これまでカードローンや消費者金融など、高金利のローンを利用していた場合、「おまとめローン」に切り替えることで、より低い金利で借り換えることができる可能性があります。
高金利のまま返済を続けると、元本よりも利息の負担が大きくなり、なかなか完済できないこともあります。
おまとめローンは、そうした高金利ローンを1本化し、より有利な金利条件で返済を進められる仕組みになっています。
その結果、返済総額を抑えることができ、計画的な返済がしやすくなる点も大きな魅力です。
多重債務のリスクを軽減できる
3つ目のメリットは、多重債務の状態を防ぎやすくなることです。
多重債務とは、複数の金融機関や業者から借金をしており、返済が困難な状態を指します。この状態では、新たにクレジットカードを申し込んだり、ローンを組んだりする際に審査で不利になることがあります。
その理由は、金融機関が「返済能力に不安がある」と判断するためです。
しかし、「おまとめローン」を利用すれば、複数の借入を一本化して、借入先を1社にまとめることができます。
これにより、見た目の借入件数が減り、今後の審査でもマイナスの影響を受けにくくなる可能性が高まります。
返済を安定させたい方、将来的に新たな金融商品を利用する可能性がある方にとっては、大きなメリットといえるでしょう。
住宅ローンと自動車ローンをまとめて組むデメリット
「おまとめローン」にはメリットと反対に、下記のデメリットも存在します。
- 金利が高くなる可能性がある
- 借入金額が大きくなる可能性がある
- 他社の借入金をすべて返済する必要がある
- おまとめに対応している金融機関が限られてい
おまとめローンを利用するか悩んでる方は、デメリットも正確に理解しておく必要があります。
金利が高くなる可能性がある
「おまとめローン」のデメリットとしてまず挙げられるのは、金利が高くなる可能性があることです。
たしかに、一般的なおまとめローンは、カードローンやフリーローンと比べて金利が低く設定されているケースが多く、魅力的に見えます。
しかし、もともと住宅ローンは非常に低金利で提供されているため、これをおまとめローンに組み込むことで、住宅ローン部分の金利が引き上がってしまう恐れがあります。
つまり、低金利の住宅ローンと高金利の消費者ローンを一本化することで、結果的に全体の金利が平均化され、金利負担が増えてしまうことがあるのです。
借入金額が大きくなる可能性がある
住宅購入費に加えて自動車の購入費も住宅ローンに含めるため、借入総額は大きくなる可能性があります。
借入金額が増えれば、毎月の返済金額が増加するか、返済期間が長期化する傾向にあるため、将来にわたって安定的に返済できるかのシミュレーションは大切です。
現時点では金融機関が返済能力があると認めても、長期に及ぶ住宅ローンの返済期間中に万が一のことがあって返済が難しくなる可能性もゼロではありません。
そのため、「借りられる金額=将来にわたって無理なく返せる金額」という認識をしないように注意しましょう。
さらに借入金額が大きくなることで、総支払利息も増える可能性があるので、返済が家計の過度な負担とならないように慎重に検討することが重要です。
他社の借入金をすべて返済する必要がある
おまとめに対応している金融機関が限られている
4つ目のデメリットは、住宅ローンと自動車ローンを同時にまとめられる金融機関が少ないことです。
実際のところ、住宅ローンと自動車ローンを一本化できる「おまとめプラン」を提供している金融機関は限られています。
その結果、比較検討できる選択肢が少なくなり、希望に合った商品を見つけにくいという状況に陥ることもあります。
さらに、お住まいの地域によっては、そもそもこのようなプランを提供している金融機関自体が存在しない場合もあり、相談先が限られるという課題もあります。
そのため、おまとめローンを検討する際には、金融機関の対応状況や提供エリアをしっかり調べることが大切です。
地域性や個人の状況によって、このデメリットがより大きく影響する可能性があります。
住宅ローンと自動車ローンをまとめて組む場合の借入総額の例
金融機関では、過度な借り入れを防ぐために「返済比率(返済負担率)」という基準を設けています。これは以下の計算式で算出されます。
返済比率 = ローンの年間返済額 ÷ 年収
たとえば、住宅ローンのフラット35の返済比率(返済負担率)は下の図の通りです。
年収 | 返済比率(返済負担率)の基準 |
---|---|
400万円未満 | 30%以下 |
400万円以上 | 35%以下 |
更に、以下の表からわかるように年収が上がるほど返済に充てられる金額も大きくなります。
住宅ローンと自動車ローンそれぞれが、月々の返済額の範囲内に収まれば理論上は借入れが可能です。
年収 | 年間の返済額 | 月々の返済額 |
---|---|---|
400万円未満の場合 | 120万円 | 10万円 |
500万円の場合 | 175万円 | 約14万6,000円 |
600万円の場合 | 210万円 | 17万5,000円 |
700万円の場合 | 245万円 | 約20万円 |
たとえば、年収500万円の場合は月々の返済額は約14万6,000円です。
この範囲内で住宅ローンと自動車ローンの合計返済額が収まっていれば、理論上、併用して借り入れることは可能です。
ただし、ローン審査はあくまでも現在の借入状況や返済履歴などを含めた総合的な判断に基づいて行われるため、上記の数値はあくまで目安として考えておきましょう。
住宅ローンと自動車ローンに関するよくある質問
住宅ローンと自動車ローンに関するよくある質問として下記の質問が聞かれます。
- 住宅ローン・自動車ローンのどちらかを既に組んでいても新たにローンを契約できる?
- おまとめローンがダメと言われる理由は?
1つずつ詳しく解説していくので、ローンを組む際の参考にしてください。
住宅ローン・自動車ローンのどちらかを既に組んでいても新たにローンを契約できる?
住宅ローン・自動車ローンのどちらかを既に組んでいても新たにローンを契約することは可能です。
ただし、ローンを組めるかどうかは返済比率が重要になります。
収入に対して返済比率に余裕があれば、緊急帰還の審査を通過して新たにローンを組むことができますが、返済比率に余裕がないと審査が通らない可能性が高くなります。
そのため、既にローンを組んでいる場合は、新たなローンを検討する前に自身の収入や返済能力を評価し、返済比率に注意を払う必要があります。
大切なのは自身のリスク許容度の範囲内でローンの借入を計画していくことです。
おまとめローンがダメと言われる理由は?
おまとめローンは、下記の理由によってダメという意見が聞かれます。
- 必ずしも金利が下がるとは限らない
- 返済期間が延びて総返済額が増えることがある
- 審査が厳しい場合がある
- 手数料がかかる場合がある
住宅ローンと自動車ローンをまとめたい場合は専門家に相談しよう
ここまで、住宅ローンと自動車ローンをまとめた場合のメリット、デメリットなどの重要なポイントを解説してきましたが、やはり自分たちだけでライフプランニングから計画を立てるのは大変難しいと感じたと思います。
そもそも自分にどのような返済方法が最適なのか、何が必要なのかは、知識がなければ検討に多くの時間を使ってしまいます。
返済する際も、金利や商品の選択、返済期間、ランニングコスト、収支の視点から、理想的な「おまとめローン」を組む方法が多岐にわたるので、どの方法を選択すれば将来困らないかということまで考えなければならないのは専門家の力を借りるに限ります。
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まとめ:住宅ローンと自動車ローン(マイカーローン)をまとめることはできる?デメリットは?
住宅ローンと自動車ローンはそれぞれ異なる用途を持つローンであり、一つにまとめることはできません。
用途に応じてそれぞれローンを組むことになりますが、収入に対しての年間の返済可能金額が決まっており、それぞれで検証する必要があります。
住宅ローンと自動車ローンを別々に組む方法以外の方法は、おまとめローンがあります。
ただ、住宅ローンと自動車ローンを借りる金融機関をひとつにするおまとめローンだと、返済日や引き落とし口座が統一できるので管理がしやすい一方、金利の負担が高まる可能性が高まることが最大のデメリットであることを充分留意すべきでしょう。
各自の状況に応じて最適な選択を検討する必要があります。
そのため、ローンを組んで住宅購入する際に合わせて車のローンを検討している方は、お金のプロにその方に合った最適な選択を相談することがおすすめです。