
・他のローンも含めて、住宅ローンをまとめられる方法があればすぐに知りたい

内容をまとめると
- 住宅ローンと他のローンは、1つの住宅ローンにまとめて窓口を一本化できる。ただし、金融機関や住宅ローンの商品によって特徴が異なるので注意が必要。また、目的別ローンは、原則まとめられない。
- おまとめローンを利用すると返済負担が減る。しかし、既存ローンの平均金利が上がったり、他の用途では使えないなどのデメリットがある。
- 銀行と消費者金融のおまとめローンは、どちらも裁量規制から外れる。ただし、以後ローンを組むときの審査にかかわるため、違いを理解しなければならない。
- 住宅ローン以外に2社以上ローンがあるならまとめるのがおすすめ。しかし、ローンをまとめるには専門知識が必要なため、無料で何度でも相談できるマネーキャリアを利用する人が多い。


この記事の監修者 谷川 昌平 フィナンシャルプランナー
株式会社Wizleap 代表取締役。東京大学経済学部で金融を学び、金融分野における情報の非対称性を解消すべく、マネーキャリアの編集活動を行う。ファイナンシャルプランナー、証券外務員を取得。メディア実績:<テレビ出演>テレビ東京-テレ東「WBS」・テレビ朝日「林修の今知りたいでしょ!」
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この記事の目次
- 住宅ローンとフリーローン・教育ローンなど他のローンを組み込む・まとめることは可能?
- 住宅ローンをまとめる・住宅ローンに他のローンを組み込む方法
- ろうきんで住宅ローンをまとめる(500万円以内の場合)
- 住宅ローンの借り換え
- おまとめローンの利用
- おまとめローンでまとめられるものは?
- 教育ローン
- フリーローン
- マイカーローン
- 住宅ローンからおまとめローンに借り換えるメリット
- 利息の負担が減る
- 返済が遅れにくくなる
- 多重債務の状態を解消できる
- 住宅ローンからおまとめローンに借り換えるデメリット
- 他社のローンを全て返済しないといけない
- 逆に利息が高くなるケースがある
- おまとめローンを利用できる金融機関の数が少ない
- 銀行と消費者金融のおまとめローンを比較
- 銀行のおまとめローンのメリット・デメリット
- 消費者金融のおまとめローンのメリット・デメリット
- 借り換えができるおまとめローンをご紹介
- 北日本銀行「住宅ローンASUMO おまとめプラン」
- JA「JAおまとめ住宅ローン」
- SMBC「三井住友カード カードローン」
- トマト銀行「トマトおまとめ住宅ローン」
- 住宅ローンをまとめるときに利用できる無料の相談サービス
- 住宅ローンの審査に関する相談が何度でも無料:マネーキャリア(丸紅グループ)
- まとめ:住宅ローンとフリーローン・教育ローンなどをまとめることは可能?
住宅ローンとフリーローン・教育ローンなど他のローンを組み込む・まとめることは可能?
- 住宅ローン
- リフォームローン
- フリーローン
- 教育ローン
- 自動車ローン
- カードローン
住宅ローンをまとめる・住宅ローンに他のローンを組み込む方法
「目的別ローン」の1つである住宅ローンには、一定の条件を満たしていれば、他のローンを1つにまとめられる商品があります。
一般的に、ローンは利用する際には「目的」が決められており、その目的から逸脱するものにローンを充てることはできません。
たとえば、上記でも説明したように「住宅ローン」に「自動車ローン」の残額を上乗せしして、1つの住宅ローンにまとめることはできないのです。
ただし、以下のような場合は住宅ローンをまとめられる可能性があります。
- ろうきんの住宅ローンに500万円を上乗せする
- 住宅ローンを借り換える
- おまとめローンを利用する
ただし、必ずしもローンをまとめられるとは限らず、1つのローンにしたことで、デメリットが発生することも考えられます。
とはいえ、住宅ローンと他のローンの返済で困ったときには、それぞれの仕組みを理解したうえで利用すれば、良い結果を生むこともあります。
ろうきんで住宅ローンをまとめる(500万円以内の場合)
ろうきんの住宅ローン「住宅プラス500」なら、500万円まで住宅ローンに上乗せして、ローンを1つにまとめることが可能です。
全国労働金庫協会(ろうきん)は、協同組織として「労働者の経済的地位」の向上をめざす、日本でただ1つの福祉金融機関です。
ろうきんで住宅ローンを利用していれば、以下のようなローンを「プラス500」部分としてまとめられます。
- 家具や家電
- 教育費
- 自動車の購入資金
- 他のローン(自動車・カード・教育)
- ろうきんで利用しているローン(フレックスローン・無担保ローン)
一定の条件を満たせば、金利の引き下げが適用されるので、同じ500万円の借入額なら金利の安い「ろうきん住宅プラス500」がおすすめです。
金利 | 通常 | 引き下げ後 |
---|---|---|
変動金利 | 年2.625% | 年0.835% |
固定金利選択型 (10年) | 年3.050% | 年1.000% |
全期間固定金利型 | 年3.750% | 年1.900% |
※2025年2月23日現在
住宅ローンに対する金利は、3種類から選択できますが、プラス500部分は「全期間固定金利」が適用されるので、注意が必要です。
とはいえ、ろうきん無担保ローン「ライフエール」に比べると、「ろうきん住宅プラス500」は、金利引き下げ後の金利の安さが目を惹きます。
参考までに、ライフエールの金利を紹介します。
- 会員組合員:年2.70%
- 生協組合員:年2.90%
- 一般勤労者:年3.2%
ろうきんの住宅ローン「住宅プラス500」は、返済期間を最長40年まで設定できますが、収入や完済年齢によっては、審査を通過できない可能性があります。
ただし、金利の面から考えると、ろうきんの住宅ローンを利用しているなら、ローンをまとめる方がお得だと言えます。検討する際は、まず審査に通過できるかどうかを、専門家に相談してみるのがおすすめです。
(参照:近畿ろうきん)
住宅ローンの借り換え
返済中の住宅ローンを、他の金融機関で取り扱う住宅ローンに借り換えすると、ローンを1本化できる可能性があります。
こちらは、「住宅ローンの残額分」と「他のローン」を足した金額で、新たに住宅ローンを組み、返済中のローンをすべて完済させる方法です。
住宅ローンの借り換えには、次のようなメリットがあります。
この際、金利変動を予測し、変動金利と固定金利のメリットを活かしつつ、住宅ローンを借り換えるのがポイントです。
ただし、金融商品によっては、住宅ローンを含む複数のローンを1つにまとめられないケースがあります。特に、教育資金や自動車ローンなど、「目的別ローン」は目的が異なるため、原則として1つにまとめられません。
一方で、リフォームローンなら、「住宅に関する費用」とみなされるため、住宅ローンにまとめてしまうことが可能です。
先述で紹介したろうきんの「住宅ローンプラス500」や、各金融機関で取り扱う「おまとめローン」も、複数のローンを1つにまとめられるので、返済に悩みを持っている方におすすめです。
住宅ローンの借り換えは、金利が下がるメリットがある一方、デメリットもあるので注意すべきです。
また、借り換えの注意点は以下の通りです。
- 健康状態に不安があると、団体信用生命保険に加入できない
- 収入が少ないと判断されると、審査に通過できない
- 転職などにより、勤務年数が少ないと審査で落ちる
- 金融事故を起こした経験があると、ブラックリストとなりローンを組めない
おまとめローンの利用
現在複数のローンがあり、返済日や返済額の管理で悩んだときは、窓口を1つにまとめられる「おまとめローン」がおすすめです。
「おまとめローン」は、住宅ローンも含めて1つのローンにまとめられるので、毎月の返済額を軽減することが期待できます。
おまとめローンの大きな特徴は以下の4つです。
- 担保を必要としない
- 種類の違うローンも1つにまとめられる
- 目的別ローンより金利が高い
- 追加の借入はできない
ローンが複数あると、それぞれの利息により返済総額が大きくなりますが、おまとめローンを利用すれば、金利が低くなり返済額を減らせる可能性があるのです。
3社でローンを利用していた場合、それぞれの返済額をシミュレーションしてみると、以下のようになっていました。
シミュレーション | 借入額 | 返済額 | (返済期間) 返済総額 |
---|---|---|---|
A社(12.5%) | 100万円 | 2.4万円 | (36ヶ月) 121万円 |
B社(3.5%) | 120万円 | 3.2万円 | (36ヶ月) 127万円 |
C社(12.5%) | 40万円 | 1.5万円 | (24か月) 46万円 |
3社の支払額をまとめると、以下のようになります。
- 借入金額の合計:260万円
- 利息の合計:34万円
- 総返済額:2,94万円
- 毎月の返済額:7.1万円
ただし、借入金額金額を金利の低い「おまとめローン」で1本化した場合は、以下のようなシミュレーションとなります。
シミュレーション | 借入額 | 返済額 | (返済期間) 返済総額 |
---|---|---|---|
おまとめローン (0.9%) | 260万円 | 2.3万円 | (120か月) 272万円 |
上記のケースでおまとめローンを利用したときのメリットは、以下のとおりです。
- 適用される金利が「低く」なる
- 利息の総額が22万円「少なく」なる
- 毎月の返済額が4.8万円「安く」なる
ただし、おまとめローンは「目的別ローン」よりも金利が高いため、住宅ローンの返済残額が多いと、金利の違いで損をしてしまう場合もあります。利用しているローンの金利と、おまとめローンの金利を比較し、上手にローンをまとめるのがポイントです。
おまとめローンでまとめられるものは?
目的別ローンに他のローンをまとめることは原則不可能ですが、おまとめローンを主体にすれば、ローンを1つにまとめられます。
金融機関によって異なりますが、おまとめローンでまとめられるものは以下の通りです。
- 教育ローン
- フリーローン
- マイカーローン
ここでは、上記で紹介した3つのローンやおまとめローンを利用することで、どんなメリットがあるのかを解説します。
教育ローン
子どもの教育費で現金が不足してしまうとき、悩みを解決してくれる方法が「教育ローン」です。
教育ローンには、国が運営している商品と民間の金融機関が運営する商品があるので、利用する際は特徴の違いを理解しておく必要があります。
それぞれの特徴は以下の通りです。
教育ローン | 国 | 民間 |
---|---|---|
運営 | 日本政策金融公庫 | 金融機関 |
条件 | 世帯年収が790万円以内 | 一定の所得が必要 |
担保や保証人 | 連帯保証人 または 教育資金融資保障基金 | 原則として不要 |
金利 | 固定金利のみ (金利:年2.65%) ※保証料別 | ・固定金利 ・変動金利 |
借入の上限 | 学生1人人につき350万円 | 300万円~1,000万円 |
※2025年2月23日現在
(参照:日本政策金融公庫)
国の教育ローンは、「固定金利」です。そのため、おまとめローンと比較して安い金利を選ぶのがおすすめです。
また、金利が高いタイミングで教育ローンを利用するなら、「変動金利」が選択できる民間の教育ローンを検討してみるのも一つの方法です。学費を助けてくれる教育ローンには、5つのメリットがあります。
- 奨学金と併用して学費に充てる
- 入学金や一人暮らしの準備費用を事前に用意できる
- 進学にかかわる利用なら、塾や留学、資格取得なども利用可能
- いつでも利用できる
- 申込から入金までが早い
フリーローン
「フリーローン」は無担保で、ライフプラン・ライフイベントにあわせて幅広く利用できるのが特徴です。
フリーローンには、利用制限がないメリットがあり、以下のようなケースでローンが可能です。
- リフォーム資金
- 旅行資金
- 引っ越し資金
- 家具や電化製品の購入資金
- パソコン本体や周辺機器どの購入資金
- 婚礼資金
フリーローンは、金融機関によって借り入れ金額の上限が異なり、自由度が高いため金利は高めに設定されています。ただし、日本では「利息制限法」が定められており、上限は以下のように設定されています。
借入金額による 利息の違い | 金利の上限 |
---|---|
10万円未満 | 20.0% |
10万円以上100万円未満 | 18.0% |
100万円以上 | 15.0% |
マイカーローン
自動車を購入するときに使用できる「マイカーローン」は、担保を必要とせず幅広い用途で利用できるのが特徴です。
マイカーローンの対象となるのは、以下のような例があります。
- 自動車、バイク、自転車の購入や付帯費用
- 電動車いすの購入や付帯費用
- 修理や車検費用
- カー用品の購入
- 免許証を習得するための費用
- 車庫を建築する際の費用
マイカーローンを利用するときは、以下のポイントに注意しておくべきです。
- 契約した返済期間は、途中で変更できない
- 返済期間が車の耐久年数を大きく上回らないようにする
- 返済期間中に売却が可能か確認する
金利の違い | 金利相場 |
---|---|
銀行系のカーローン | 2~4% |
信販会社系のカーローン | 4~10% |
また、カーローンの返済期間中に、「返済期間を変更したい」「もっと安い金利のローンの方が良い」と思ったときは、おまとめローンの活用がおすすめです。
住宅ローンからおまとめローンに借り換えるメリット
住宅ローンからおまとめローンに借り換えるメリットは、以下の3つです。
- 利息の負担が減る
- 返済が遅れるリスクが減る
- 多重債務の状態を解消できる
こうしたオーバーローンにより、住宅ローンの支払いが滞ってしまわないよう、返済額が増えてきたら住宅ローンの借り換えを検討すべきです。
利息の負担が減る
住宅ローンの契約をしたときに高い金利だった場合、「固定金利」で金利が高いなら、低金利の「おまとめローン」を利用すると、利息の負担を軽減することが期待できます。
定められた期間中は金利が変動しない「固定金利」には、2つの種類があります。
- 固定金利期間選択型:5年~20年など一定期間は同じ金利を適用(期間後は変動金利型になる)
- 全期間固定金利型:完済までずっと同じ金利が適用
これに対し、「変動金利型」は、市場金利にともなって金利が変動し、一般的に6ヶ月に1度、適用金利が見直されています。
たとえば、20年前の2004年、住宅金融公庫(いまの住宅金融支援機構)の固定金利は4.2%と、高い金利が適用されていました。2025年現在は、全期間固定金利の「フラット35」では、1.890%~3.570%の金利となり、金利は徐々に上がってきています。
そのため、金利負担を気にしている方は、早めに検討するのがおすすめです。金融機関によっておまとめローンの金利は異なりますが、低金利商品も存在しており、ニーズにあっていれば、ローンを1つにまとめることで返済負担の軽減に繋がります。
返済が遅れにくくなる
住宅ローンと他のローンを1つにまとめると、返済日や返済額の管理が煩雑にならず、無駄をなくした返済計画が立てられる点もメリットのひとつです。
一般的に、支払日は金融機関ごとに異なっており、複数のローン支払いがあると「うっかり忘れてしまった」というケースも少なくありません。その場合、延滞金が発生してしまったり、今後の審査に影響を及ぼす可能性が高くなります。
一般的に延滞金は14.6%が適用されており、高ければ20%になっているケースもあります。
期日までに支払いを終えなかった場合は、延滞金が増えるだけでなく、金融事故として信用情報機関に掲載されてしまう恐れがあるので、支払日には注意が必要です。
いわゆる「ブラックリスト」になってしうまうと、1つのローンにまとめようと思っても、審査に通らなくなってしまいます。
そのため、ローンの利用によって返済日の数が増え、毎月返済の準備に煩わしさを感じているなら、返済窓口を1つに絞る「おまとめローン」がおすすめです。
多重債務の状態を解消できる
ローン状態が複数になったり、キャッシングでお金を借りていたりなど、いわゆる「多重債務」の状態になったときには、まとめローンにより返済負担の軽減が期待できます。
多重債務になると、以下のようなデメリットが考えられます。
- 借入審査に影響を及ぼし、新たにローンを組めなくなる
- それぞれの返済に金利が発生し、返済額が多くなり生活費に影響を及ぼす
- 返済が遅れたり、滞ったりする可能性
こうしたデメリットは、返済日や返済額などを一元化できる「おまとめローン」を利用すると、解消できる可能性があるのです。金融機関によって、まとめられるローンの数は異なりますが、なかには5社を超えていても「おまとめローン」を利用できるケースもあります。
本来、住宅ローンや教育ローン、自動車ローン、クレジットカードのショッピング枠などを除き、年収の3分の1を超える貸し付けは、貸金業法に定められた「裁量規制」によって禁止されています。
しかし、以下の条件を満たしていれば、裁量規制の除外対象となるため、おまとめローンを利用できる可能性があるのです。
- 借り換え以前の金利を上回っていない
- 段階的に借入残高を減らしていく返済計画
- 毎月の返済額が、借入前より増えていない
- 担保や保証について、借入前より条件が厳しくなっていない
ローンの残高がなかなか減らない人は、多重債務で利息が膨れ上がってしまっていることが考えられます。
返済が滞ってしまう前に、おまとめローンを利用した返済計画で、お金の不安を解決することがおすすめです。
(参照:日本貸金業協会)
住宅ローンからおまとめローンに借り換えるデメリット
住宅ローンをおまとめローンに借り換えるデメリットは、以下の点が考えられます。
- 他社のローンは全て返済する必要がある
- 利息が高くなってしまう可能性がある
- おまとめローンを利用できる金融機関が少ない
他社のローンを全て返済しないといけない
住宅ローンからおまとめローンに借り換える際には、申し込み時に、返済対象とした金融機関のローンをすべて返済しなければならないのがデメリットです。
一般的に、おまとめローンには以下のような条件が定められています。
- 年齢や職業など、審査基準を上回っていること
- 審査や申込に必要な書類を提出できること
- 指定する金融機関を解約できること
逆に利息が高くなるケースがある
おまとめローンを利用して完済するローンの種類によっては、逆に利息が高くなってしまう可能性があるので注意が必要です。
一般的に住宅ローンや教育ローンなど「目的別ローン」は、担保があるため利息が低めに設定されています。一方、おまとめローンは「ローンを1つにまとめる」という目的であり担保を必要としないため、利息は低くありません。
そのため、「住宅ローン」や「自動車ローン」をおまとめローンの対象にすると、それぞれのローンに適用される金利は高くなってしまう恐れがあるのです。
また、キャンペーン期間など金利の低い時期におまとめローンを利用するときは、「金利が適用される期間」や「その後の金利」は、必ず確認しておくべきです。
おまとめローンを利用できる金融機関の数が少ない
住宅ローンの借り換えを含むおまとめローンは、なかなか見つからない点もデメリットのひとつです。
多くの金融機関がおまとめローンを取り扱っている一方、住宅ローンの借り換えを対象としているおまとめローンは多くありません。そのため、おまとめローンを利用するとき、住宅ローンの借り換えが含まれていると、以下のようなことが考えれらます。
- 利用できるおまとめローンが見つからない
- 見つけたおまとめローンではニーズに合わない
- 見つけたおまとめローンでは審査が通らない
特に、銀行のおまとめローンは審査が厳しい傾向があります。消費者金融のおまとめローンなら、審査が低めに設定されていることが多くありますが、その後の借入などに影響が出るなど、将来のリスクを考えると一概におすすめできません。
おまとめローンを探すときは、適用金利や条件など、金融機関による違いもしっかり確認し、比較しながら選ぶことが大切です。
銀行と消費者金融のおまとめローンを比較
おまとめローンを利用するときには、金融機関の違いがどのように影響するかを理解したうえで選ぶことが大切です。
ここでは、以下に分けて銀行と消費者金融のおまとめローンを比較していきます。
- 銀行のおまとめローンのメリット・デメリット
- 消費者金融のおまとめローンのメリット・デメリット
銀行のおまとめローンのメリット・デメリット
まず、銀行のおまとめローンのメリット・デメリットを紹介します。銀行が取り扱うおまとめローンの大きなメリットは、金利が低いことです。
金利が低ければ、利息も減り毎月の返済額も軽減できるため、大きく節約することが期待できます。ただし、デメリットもあるため、まずは自分に合っているのかを判断するのがポイントです。
おまとめローンのメリット・デメリットは以下の通りです。
▶メリット
- 消費者金融のおまとめローンより金利の上限が低い
- 高額な借入額でも利用できる商品がある
- 裁量規制の「除外貸付」となり、以後もローンを利用できる可能性がある
▶デメリット
- 審査が厳しい
- 審査結果が出るまでに時間がかかる
- 必ずしも返済額が少なくなるとは言えない
- 早くローンを1つにまとめてしまいたい人
- 転職したばかりで審査基準を満たさない可能性がある人
銀行のおまとめローンを利用する際は、様々なローンの種類を比較しながら、最適な方法を探すことが大切です。
消費者金融のおまとめローンのメリット・デメリット
次に、消費者金融のおまとめローンのメリット・デメリットを紹介します。ローンの一本化を急いでいるなら、審査が早い消費者金融のおまとめローンの検討もおすすめです。
消費者金融のおまとめローンなら、即日融資など審査結果を早く知ることができるものの、デメリットも多い点に注意が必要です。
消費者金融のおまとめローンのメリット・デメリットは以下の通りです。
▶メリット
- 審査スピードが速い
- 返済予定のローン種類が銀行より幅広い
- 審査の基準が銀行に比べて低い
- 銀行に比べて金利の上限が高い
- 限度額が銀行よりも低い
- 裁量規定の「例外貸付」となり、借入残高全体が借入金となるため、以後はローンを組めなくなる可能性がある
消費者金融の利息は、2025年2月現在年3.0%~年18.0%となっており、銀行のおまとめローンより高い金利が適用されています。
消費者金融のおまとめローンを検討する際、以下に該当する人は、銀行のおまとめローンと比較してみることがおすすめです。
- 審査基準が高くても問題なく、金利を少しでも安くしたい人
- 返済計画を立てながら、おまとめローンを利用したい人
裁量規定の除外貸付である消費者金融のおまとめローンは、年収の3分の1以上借入すると、以後は消費者金融を利用できなくなります。消費者金融でおまとめローンを利用する際は、返済計画をしっかり立てて利用することが大切です。
借り換えができるおまとめローンをご紹介
おまとめローンには、銀行と消費者金融で特徴が異なるため、比較しながら検討することが大切です。
ここでは、借り換えができる4種類のおまとめローンを紹介します。
- 【北日本銀行】住宅ローンASUMO おまとめプラン
- 【JA】JAおまとめ住宅ローン
- 【SMBC】三井住友カード カードローン
- 【トマト銀行】トマトおまとめ住宅ローン
借入額や金利の上限が異なるので、それぞれの特徴を活かして、ニーズに合ったおまとめローンを利用するべきです。
北日本銀行「住宅ローンASUMO おまとめプラン」
北日本銀行の「住宅ローンASUMOおまとめプラン」がおすすめなのは、以下に該当するケースです。
- 他の金融機関で借入も含め、住宅ローンで一本化したい
- 自動車購入資金などを含めて、住宅ローンを組みたい
- 返済期間を長くして、毎月の返済額を抑えたい
すでに他の金融機関で借入があっても、借入金を住宅ローンに組み込めるので、住宅ローンの借り換えとともに借金を一本化したい人におすすめです。
「住宅ローンASUMOおまとめプラン」の特徴は以下の通りです。
住宅ローンASUMO おまとめプラン | 条件 |
---|---|
利用できる目的 | ・住宅資金 ・おまとめ資金 |
利用可能金額 | 50万円以上2億円以内 ※おまとめ資金は500万円以内 ※住宅ローンの50%以内 |
借入期間 | 1年~50年 |
連帯保証人 | 原則不要 |
借入金利 | ・当初固定金利型 ・当初変動金利型 |
金利の引き下げ制度 | 最大1.0% |
保証料 | ・借入金額ごとに規定あり ・分割の場合は年0.20~1.00%が上乗せ |
返済方法 | 元利均等毎月返済 |
住宅ローン「金利選択型商品」における2025年2月現在の金利は、以下のとおりです。
- 当初変動金利型:1.000%
- 当初固定金利型:1.050%~1.250%
融資期間が最大50年とゆとりのある設定になっているため、毎月の返済額を下げたい方におすすめです。
JA「JAおまとめ住宅ローン」
JAバンクで取り扱う「JAおまとめ住宅ローン」は、各地域のJAで申し込むことができ、以下の人におすすめです。
- 500万円以下の目的別ローンと住宅ローンを一本化したい人
- 金利や保証料率に上乗せがないおまとめローンを探している人
- 自営業で前年所得が300万円以上あり、住宅ローンの借り換えを検討している人
「JAおまとめ住宅ローン」の特徴は以下の通りです。
JAおまとめ住宅ローン | 条件 |
---|---|
利用できる目的 | ・住宅資金 ・おまとめ資金 |
利用可能金額 | 10万円~1憶円 ※おまとめ資金は500万円以内 ※住宅ローンの50%以内 |
借入期間 | 40年以内 ※店舗により異なる |
連帯保証人 | 原則不要 |
借入金利 | ・固定変動選択型 変動金利型 ・固定金利型 |
金利の引き下げ制度 | 店舗によって異なる |
保証料 | ・年0.08%~0.4% |
返済方法 | ・元金均等返済 ・元利均等返済 |
「JAおまとめ住宅ローン」の金利や引き下げ制度は、各店舗で異なりますが、どの店舗で一本化しても金利の上乗せはありません。
また、JAバンクの金利などの融資条件は、各JAによって異なるため店舗への問い合わせが必要です。JAバンクの「JAおまとめ住宅ローン」を利用する際は、必ず利用する店舗で確認するようにしてください。
(参照:店舗・ATM検索|JAバンク)
(参照:JAバンク 熊本)
SMBC「三井住友カード カードローン」
三井住友銀行の普通口座を持っていなくても利用できる「三井住友 カードローン」は、手軽にまとめたい人におすすめです。
- WEBで申し込みをしたい人
- 店舗へ行かずにスマホで借入や返済がしたい人
- アプリを使って借入と返済を管理できる人
「三井住友 カードローン」の特徴は以下の通りです。
三井住友 カードローン | 条件 |
---|---|
利用できる目的 | 自由 ※事業資金は不可 |
利用可能金額 | 10万円~800万円 |
借入期間 | 1年ごとの更新 |
連帯保証人 | 不要 |
借入金利 | 変動金利 |
金利の引き下げ制度 | あり ※三井住友住宅ローン借入を利用時のみ |
保証料 | 不要 |
返済方法 | 約定返済 |
残高によって返済額が異なる約定返済(残高スライド方式)のため、返済時にどれだけ残高があるかによって毎月の返済額が変化します。
三井住友カードローンの金利は、2025年2月現在、年1.5%から14.5%です。なお、三井住友銀行の住宅ローンを利用している人は、年1.5%~8.0%に引き下げてもらえます。
おまとめローン専用商品よりも限度額は少ないため、住宅ローンの残額によっては利用できないケースもあります。契約してからしばらくの間、住宅ローンを支払っている人や、自由に使える資金を用意したい人などにおすすめです。
(参照:カードローン|三井住友銀行)
トマト銀行「トマトおまとめ住宅ローン」
トマト銀行「トマトおまとめローン」は、他の金融機関と比べ、前年の所得基準が低い特徴があり、以下のような人におすすめです。
- 前年度の収入が200万円以上あり、収入によって審査落ちの不安を持っている人
- 高額な住宅ローンの借り換えができる金融機関を探している人
- 広島・岡山・兵庫で住宅ローンの借り換えを検討している人
トマトおまとめローン | 条件 |
---|---|
利用できる目的 | ・住宅資金 ・おまとめ資金 |
利用可能金額 | 50万円~2億円 |
借入期間 | ※おまとめ資金は500万円以内 ※住宅ローンの50%以内 |
連帯保証人 | 原則不要 |
借入金利 | ・変動金利 ・固定金利選択型 |
金利の引き下げ制度 | 保証料を一括すれば店頭金利を適用 |
保証料 | ・分割:0.20%~0.50% ・一括:4,916円~78,469円 ※期間や審査により異なる |
返済方法 | 元利均等返済 |
- 変動金利:2.725%
- 固定金利選択型:3.000%~3.400%
住宅ローンをまとめるときに利用できる無料の相談サービス
ここでは、住宅ローンをまとめるときに利用できる無料の相談サービスを紹介します。
住宅ローンと他の借入をまとめるとき、「どの金融機関で選べば良いのか」という疑問を感じる方も多くいます。住宅ローンを一本化する「おまとめローン」は、対象にできるローンの種類や金利が金融機関によって異なるため、まずは比較が重要です。
その際、銀行などの相談では自社商品についてのみしか話を聞くことができず、多くを比較できないのがデメリットでした。
そこでおすすめなのが、独立系FPに直接相談ができる「マネーキャリア」です。マネーキャリアならそれぞれ得意分野を持っているFPにオンラインで相談が可能です。
住宅ローンに特化したFPが多くいるため、専門家目線で相談者の立ち場から最適な方法を提案してもらえます。
住宅ローンの審査に関する相談が何度でも無料:マネーキャリア(丸紅グループ)
まとめ:住宅ローンとフリーローン・教育ローンなどをまとめることは可能?
ここまで、住宅ローンとその他ローンをまとめて、返済を一本化する方法について解説しました。
結論、住宅ローンとその他ローンは「おまとめローン」などを活用することで一本化することが可能です。ただし、商品によっては金利が高いケースも多く、逆に損をしてしまう場合もありため、注意が必要です。
結果的に損をしないためにも、住宅ローンの種類によって異なる金利や特徴、メリット・デメリットを理解しておくことが重要です。ただし、数多くある銀行の金利をそれぞれ調べたり、シミュレーションするのは時間も手間もかかってしまうことが懸念されます。
そんなときは、お金のプロであるFPに無料で何度でも相談できる「マネーキャリア」を利用することで、住宅ローンの商品を比較しながら、特徴をわかりやすく教えてもらえます。
マネーキャリアに在籍するFP(ファイナンシャルプランナー)の資格保有率は100%となっており、3,500人のFPの中から住宅ローンに精通したFPが担当となり、ライフプランに合わせて最適な住宅ローンのおまとめ方法を提案してくれます。
無料相談への登録は、たったの1分で完了するので、ぜひ気軽に利用し、上手な支払負担の軽減を目指してみてください。