敷金の返還をしてほしいのに敷金精算書や退去精算書が届かない!敷金精算書の内訳がおかしい!という人も多いのではないでしょうか。この記事では賃貸物件の退去時における敷金精算書や退去精算書が届くタイミング、内訳がおかしかった場合の対処方法について解説しています。
監修者 井村 那奈 フィナンシャルプランナー
ファイナンシャルプランナー。1989年生まれ。大学卒業後、金融機関にて資産形成の相談業務に従事。投資信託や債券・保険・相続・信託等幅広い販売経験を武器に、より多くのお客様の「お金のかかりつけ医を目指したい」との思いから2022年に株式会社Wizleapに参画。
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この記事の目次
- 敷金精算書や退去精算書はいつ届く?おかしい内訳の対処法は?
- 契約書で敷金精算書や退去精算書がいつ届くのか確認する方法
- 敷金精算書や退去精算書の内訳がおかしいときは迷わず抗議しよう
- 国土交通省のガイドラインが敷金返還の基準となる
- おかしい請求①時間の劣化による損失を請求してくる
- おかしい請求②相場より高い単価の請求をしてくる
- おかしい請求③畳や壁の広さを水増しして請求してくる
- 敷金精算書の内訳でよくわからない項目は詳細を問い合わせよう
- 敷金精算書の内訳がおかしく抗議した人の体験談
- 【参考】敷金に関してよくある質問
- 敷金が返ってこないのは普通ですか?
- 退去費用はいつ頃分かりますか?
- 敷金が返ってくる場合はいつ返ってきますか?
- まとめ:敷金精算書や退去精算書を確認して敷金の返還も視野にいれよう
敷金精算書や退去精算書はいつ届く?おかしい内訳の対処法は?
敷金って戻ってくるとは聞いたことあるけど、実際のやりとりについては詳しくわからない。そんな相談が数多く寄せられています?
「なかなか教えてもらう機会もなく、誰に聞いたらいいのかよくわからない。」
そこで今回は敷金を返還してもらうために必要な「敷金精算書」について解説していきます。
敷金精算書は退去の際に大家さんもしくは不動産会社が作成する書類で、敷金を減額してから返還する場合、その理由を借主に説明しなければならないというルールのもとで作成されるものです。
特に理由もないのに減額されては損してしまうので、納得したうえで返還金を受け取らないと後々トラブルになってしまうので注意が必要です。
今回のこの記事では、敷金精算書について
- 敷金精算書や退去精算書はいつ届く?
- 内訳がおかしいときの対処法とは?
- 実際に抗議した体験談
以上のことについて解説していきます。
ぜひ最後までご覧ください。
契約書で敷金精算書や退去精算書がいつ届くのか確認する方法
まず、疑問として挙げられるのは、敷金精算書はいつ届くのかということだと思います。
結論から言うと、敷金精算書はほとんどの場合一ヶ月以内に届くことが多いです。
しかし、場合によっては期日が入居する際の契約書に返還期限が記載されているケースもあるので、確認する必要があります。
管理会社を通している場合は基本的には管理会社から連絡が来ることが多いです。
特に記載がなく、1ヶ月以上たってしまっているが特に連絡がない場合や、記載はあるが、その期限を過ぎてしまっている場合は、大家さんもしくは不動産管理会社に早急に問い合わせましょう。
そこで話し合いの末どれだけ敷金が返還されるのかがやっとわかります。
しかし、敷金精算書が作成されても、内訳がおかしい可能性があります。
敷金が返ってくることはなんとなくわかっているけれど、おかしい内訳がわからないと、大家さんや不動産管理会社にかなり減額されて返還される可能性もあるので、注意が必要です。
以下で実際に起こりうるおかしい内訳について解説していきます。
敷金精算書や退去精算書の内訳がおかしいときは迷わず抗議しよう
精算書が届き、内訳を見ていたらビックリ!こんなに敷金って返ってこないんだ。と思ったあなた。
そんなあなたにもしかしたら敷金返還額が大幅に増えるかもしれないという解説をします。
実際、敷金返還額が増額したという体験談もありますので、損をしたくないあなたは必見です。
そもそも、なぜ敷金が減額されて返ってくるのか。
それは原状回復のために借主が故意・過失で汚したり損壊してしまったものは修繕費として敷金から払っているからです。
当然借りているものですから、ぞんざいに扱っていれば修繕費は高くなるケースもあるので覚えておきましょう。
しかし逆をいえば、丁寧に扱っていて普通に生活していて汚れた床や壁の修繕費は大家さんの負担になります。
丁寧に扱っていたのに、修繕費はすべてあなた持ちになっていたら不動産管理会社に抗議をする必要があります。
それでは、故意・過失と認められる基準や、実際のおかしい内訳を紹介します。
国土交通省のガイドラインが敷金返還の基準となる
国土交通省のガイドライン
「原状回復とは借主の故意・過失、善管注意義務違反、その他通常の使用を超えるような使用による損耗・毀損を復旧するもの」と定義されているので、故意・過失の場合はおとなしく減額されるしかありません。
では、どういった場合がおかしい内訳になるのでしょうか。
おかしい請求①時間の劣化による損失を請求してくる
- 日光により壁が変色してしまった場合
- 家具を置くことにより重みで跡がついてしまった場合
- 冷蔵庫の裏の壁が湿気で少し黒ずんだ場合
- 飲み物や食べ物を放置してしまった際におきた腐食
- 窓を開けっぱなしにしたことによる床のシミ、腐食
- 壁の落書き
- 煙草による部屋の黄ばみ
などがあげられます。
明らかに経年劣化で汚れているだけなのに敷金で清算してあれば、おかしいと問い合わせましょう。問い合わせないままだと大家さんからは何も言われずに終わってしまいます。
勇気をもって異議を申し立て、合意書を作成しましょう。
おかしい請求②相場より高い単価の請求をしてくる
故意・過失で汚してしまったあなたにも当てはまるケースがあります。
それは、相場より高く精算しているケースです。
知識がないとこちらも見落としがちなので、しっかり確認しましょう。
主な相場は次の通りです。
- クロスの貼り替えは6畳でおよそ4~5万円
- フローリングの貼り替えは6畳でおよそ10~15万円
となっています。
故意・過失で汚してしまった箇所だけ借主が負担することになっているので、経年劣化した分を差し引いた額を支払うことになります。
一カ所しか汚していないのに全面張替になっていたり、経年劣化を差し引いてない場合もあるので、納得のいく形になるまで話し合うことが重要になってきます。
しっかりと相場を確認して、知識をつけてから話し合いに臨むようにしましょう。
おかしい請求③畳や壁の広さを水増しして請求してくる
上記の相場より高く請求されるケースと一緒に使われることの多い水増し請求。
床面積等については日常ではピンとこないので騙されがちです。
畳であれば畳何枚分なのかで部屋の広さは大体わかりますが、フローリングの場合はそうはいきません。
自分の部屋の広さは知っておいて損はないので、実際どのくらいの広さなのか確認してみましょう。
まず、1畳(帖)は種類があり、公共住宅やアパート・マンションでは
1.445㎡(850×1700mm)
が一畳(帖)と数えられます。
ほかにも地域によっては1畳(帖)の大きさが変わったり、大手住宅メーカーとは異なってくるのですが、あまり関係ないので興味ある方は調べてみてください。
実際に測ったあと、精算書をもう一度よく見て、水増しされていたら大家さんや不動産管理会社にしっかりと抗議し、合意書を作成しましょう。
敷金精算書の内訳でよくわからない項目は詳細を問い合わせよう
- 送付先とあなたの住所
- 事実とあなたの請求を明確に書く
- 振込期日・振込先の記入
敷金精算書の内訳がおかしく抗議した人の体験談
では、実際に精算書の内訳がおかしく抗議した人の体験談を見ていきましょう。
都内の下町に住むAさんは、23区内のJR沿線で二階建て3LDKの一軒家に住んでいました。
5年住んだのでそろそろ引っ越すことにしました。
家賃9万円の破格の一軒家を借りるとき、敷金2ヶ月、礼金2ヶ月を払っていたので、敷金の半分ぐらいは返ってくるだろうと推測していました。
新居に移ってからも退去日までは仕事終わりに部屋を掃除しに行き、無事に退去となりました。
退去から2週間ほどたった時に、管理会社から連絡がありました。
「敷金返還の件ですが、修繕する部分がたくさんあるので、13万円引かさせていただいて、日割り家賃と合わせて3万2千円の返還になります。」
とのこと。さすがにおかしいと思ったので、経年劣化について抗議したところ、敷金精算書の明細を見てくださいと言われました。
するとそこには、ハウスクリーニング代から畳の表替え、襖、障子の張替の金額の50~100%をAさんが負担することとなっていました。さらに工事単価も割高に。
これはおかしいということで、すぐさま管理会社に抗議の連絡を入れ、立ち合いのもと確認をすることとなりました。
そこで、ハウスクリーニング代は掃除をしていたこともあり、大家さんと折半になり、畳や襖、障子もAさんが汚してしまった箇所のみの負担となりました。
工事費用も業者の変更、値切りなどを交渉し、結果的には11万5千円の返還になりました。
抗議することにより、大きいお金が戻ってくるケースもあるので、抗議できるのであれば迷わずするべきだと感じる体験談ですね。
【参考】敷金に関してよくある質問
ここまで敷金精算書の内容や対応方法について詳しく解説してきましたが、実際に退去の場面になると、基本的な疑問が次々と浮かんでくるものです。
特に多くの方が気にされるのが
敷金が返ってこないのは普通ですか?
いいえ、敷金が返ってこないのが「普通」ということはありません。
本来、敷金は家賃の滞納や原状回復のための費用を差し引いたうえで、残額が返金される仕組みです。
しかし、借主に知識がないと、経年劣化や通常使用による損耗まで請求されるケースもあり、結果として「返ってこなかった=妥当」と誤解されがちです。
実際には、国土交通省のガイドラインでも「経年劣化や通常損耗の修繕費は貸主負担」と明記されており、すべてが借主負担になるわけではありません。
「戻ってこないのが当たり前」という思い込みのままサインしてしまうと、数万円単位で損するリスクもあるため、しっかりと精算書の内訳をしっかり確認し、必要に応じて問い合わせや専門家への相談を検討しましょう。
退去費用はいつ頃分かりますか?
退去費用は、退去後に作成される「敷金精算書」によって初めて明らかになります。
多くの場合、退去から2週間~1ヶ月以内に届くのが一般的ですが、契約書に敷金返還や精算書発行の期日が記載されている場合もあるため、まずは入居時の賃貸契約書を確認してみましょう。
中には1ヶ月を過ぎても何の連絡もないというケースもありますが、その場合は管理会社や大家さんに早めに問い合わせることが大切です。
精算書には、原状回復費やクリーニング代などの具体的な費用内訳が記載されており、ここで初めて「いくら支払うのか・戻ってくるのか」がはっきりします。
疑問点がある場合は、精算書をそのまま受け入れずに、きちんと説明を求めましょう。
敷金が返ってくる場合はいつ返ってきますか?
敷金の返金タイミングは、退去後に精算書が発行され、内容に借主が同意してからが基本となります。
一般的には、退去から2週間〜1ヶ月以内に返金されることが多いですが、これも契約書に「返還期限」が明記されているかどうかで前後する場合があります。
スムーズに返金されるためにも、まずは契約書の確認が第一歩です。
返還額は、原状回復費やクリーニング代などの必要費用が敷金から差し引かれた「差額」であり、全額が戻ってくるとは限りません。
中には、明らかに過剰請求や水増し請求が含まれているケースもあるため、内訳に疑問がある場合はすぐに問い合わせ、納得できる説明を求めましょう。
場合によっては交渉や、専門家のアドバイスを活用することも視野に入れると安心です。
まとめ:敷金精算書や退去精算書を確認して敷金の返還も視野にいれよう
この記事では、敷金精算書や退去精算書の到着時期や、契約書による確認方法、内訳がおかしいと感じたときの対応、さらには実際に抗議して返金された体験談まで詳しく紹介しました。
敷金は、退去時に必ず戻ってくるわけではなく、原状回復費や未払い家賃などが差し引かれて返還されます。
しかしその内訳には、経年劣化による損耗や不明瞭な費用が含まれていることもあり、不当に差し引かれてしまうケースが少なくありません。
そのため、国土交通省のガイドラインや相場を基に、どこまでが妥当な請求かを見極める知識も重要です。
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