
しかし、さまざまな住宅ローンの選択肢の中から、自分に合った住宅ローンを見つけるには、各金融機関で取り扱う住宅ローンのメリットやデメリットを正確に把握する必要があります。

この記事の監修者 井村 那奈 フィナンシャルプランナー
ファイナンシャルプランナー。1989年生まれ。大学卒業後、金融機関にて資産形成の相談業務に従事。投資信託や債券・保険・相続・信託等幅広い販売経験を武器に、より多くのお客様の「お金のかかりつけ医を目指したい」との思いから2022年に株式会社Wizleapに参画。
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この記事の目次
- ノンバンクの住宅ローンとは?
- ノンバンクの住宅ローンは審査が緩い?銀行との違いを解説
- 審査基準の違い
- 収益構造の違い
- ノンバンクの住宅ローンのメリットは?
- 審査が柔軟で通りやすい
- 融資を受けるまでの期間が短い
- 手続きが簡単で手間が少ない
- ノンバンクの住宅ローンのデメリットは?
- 金利が高く返済負担が大きい
- ローン商品の種類が少ない
- 他社への借り換えに制約がある場合がある
- ノンバンクの住宅ローンを利用するのがおすすめな人
- 銀行の審査に通らない・不安がある人
- 自営業者や転職直後で収入が安定していない人
- 急いで融資を受けたい人
- ノンバンクの住宅ローンを実際に契約した人の声【アンケート調査】
- ノンバンクを選んだ理由は何ですか?
- 利用してよかったと感じる点は何ですか?
- 利用して後悔している点は何ですか?
- ノンバンクを検討中の人にアドバイスはありますか?
- ノンバンクの住宅ローンは慎重に検討しよう【まとめ】
ノンバンクの住宅ローンとは?
ノンバンクの住宅ローンは審査が緩い?銀行との違いを解説
ここでは、ノンバンクの住宅ローンにおいて以下2点について解説します。
- 審査基準の違い
- 収益構造の違い
審査基準の違い
以下が、ノンバンクと銀行の住宅ローンにおける審査基準の違いです。
項目 | 銀行 | ノンバンク |
---|---|---|
審査の厳しさ | 厳しい (年収・勤務先・勤続年数など重視) | 比較的緩やか |
審査通過のしやすさ | 安定収入がないと通過が難しい | 自営業・非正規でも 通る可能性がある |
審査期間 | 時間がかかる | 比較的早い |
銀行は安定した職業や年収などを重視するため、審査が厳しく時間もかかります。
一方ノンバンクは柔軟な基準で、スピード審査にも対応しているため、申込から融資までが早いのが特徴です。
正社員でない方や勤続年数が短い方でも通る可能性があり選択肢の幅が広がります。
収益構造の違い
項目 | 銀行 | ノンバンク |
---|---|---|
主な収益源 | 預金をもとにした貸付、 各種手数料収入 | 融資による利息収入 |
金利水準 | 比較的低い金利設定 | 銀行よりやや高めの金利設定 |
顧客の属性 | 信用力の高い層 | 幅広い層 |
リスクの考え方 | 低リスク・低リターン | 高リスク・高リターン |
銀行は預金業務も行うことで安定した資金源を持ち、信用力の高い層に低金利で貸し出すのが基本です。
一方、ノンバンクは融資に特化しており、リスクのある借り手にも対応できる分、やや高めの金利を設定しています。
そのため、借入条件は緩やかでも返済負担には注意が必要です。
ノンバンクの住宅ローンのメリットは?
- 審査が柔軟で通りやすい
- 融資を受けるまでの期間が短い
- 手続きが簡単で手間が少ない
審査が柔軟で通りやすい
ノンバンクの住宅ローンを利用する最大のメリットは比較的審査に通りやすいことです。
ノンバンクの住宅ローン審査では、銀行の住宅ローンでは審査に通りにくい個人事業主や契約社員の人であっても審査に通った事例が数多く確認されています。
ノンバンクは、銀行と異なり融資を行うことで経営が成り立っているため、少しでも多くの人に融資をするためにも審査を甘くしている可能性があります。
ただし、ノンバンクの審査が甘いからといっても支払いを延滞していたり、家賃を滞納していたりといった信用情報にキズがある場合は、銀行の住宅ローンと同様に審査に通らない可能性もあります。
「誰でも借りれる」というわけではないので注意しましょう。
融資を受けるまでの期間が短い
ノンバンクの住宅ローンは融資を受けるまでの時間が短いことも重要なメリットです。
ノンバンクは融資をすることが主要な業務のため、銀行のように預金や為替などの他の業務がないことで融資を受けるまでが短期間です。
銀行の場合、本審査に1週間から2週間、個人事業主や契約社員の場合は1ヶ月かかることも少なくありません。
そこから融資が開始されるまでに2週間から1ヶ月程度かかるため、融資開始までに2ヶ月は見ておく必要があります。
これに対し、ノンバンクは本審査が3日から5日で完了するケースが多く、融資開始までは2週間程度と言われています。
手続きが簡単で手間が少ない
ノンバンクの住宅ローンは銀行の住宅ローンと比較すると手続きが簡単で手間が少なく済むことも忘れてはいけないメリットです。
ノンバンクの住宅ローンは銀行の住宅ローンとは異なり、指定された金融機関で返済用口座を開設する必要がなく、どの銀行の口座からでも引き落としができます。
銀行の住宅ローンを申し込んだ場合、返済用口座を開設するために窓口を訪れる必要がありますが、ノンバンクはどの口座からも引き落とせるため窓口に行く回数が少なくなります。
また、ノンバンクの住宅ローンはウェブで申し込みから融資が完結する場合が多いため、実際に店舗や窓口を訪れる手間を大幅に軽減できます。
ノンバンクの住宅ローンは手続きが簡単で手間が少ないため、時間を節約することができるため、節約した時間をマイホームの検討に回すことが可能です。
ノンバンクの住宅ローンのデメリットは?
ここではノンバンクの住宅ローンのデメリットについて、以下3つ紹介します。
- 金利が高く返済負担が大きい
- ローン商品の種類が少ない
- 他社への借り換えに制約がある場合がある
金利が高く返済負担が大きい
ノンバンクの住宅ローンの主なデメリットのひとつは金利の設定が高いことです。
ノンバンクの取扱商品のほとんどはフラット35と呼ばれる全期間固定金利の住宅ローンです。
そのため、銀行が取り扱う変動金利の住宅ローンと比べると金利が1%ほど高くなることも珍しくありません。
また、ノンバンクの住宅ローンは審査に通りやすい代わりに金利を高く設定していることが多いです。
金利が高くなったとしても住宅ローンの審査の確実性を重視したい方にはノンバンクの住宅ローンがおすすめです。
ローン商品の種類が少ない
ノンバンクの住宅ローンは、銀行の住宅ローンと比べて商品の種類が少ないというデメリットがあります。
多くのノンバンクでは、主にフラット35を取り扱っており、金利タイプは全期間固定金利に限定される場合がほとんどです。
一方、銀行では変動金利や固定金利選択型など、多様な金利タイプから選択できるため、商品のバリエーションに大きな差があります。
そのため、住宅ローンを検討する際には、ノンバンクだけでなく銀行の商品も併せて比較検討することが重要です。
他社への借り換えに制約がある場合がある
ノンバンクで組んだ住宅ローンは、後に銀行など他社へ借り換えをしようとしても制約がかかることがあります。
特に以下のようなケースがあるため注意が必要です。
- 契約時に設定された条件により、一定期間は借り換えが制限されている場合がある
- 銀行の借り換え審査が厳しく、ノンバンク利用履歴により審査に通りにくいケースがある
- 団体信用生命保険(団信)の条件が異なり、借り換え先で新たに保険加入できない場合がある
ノンバンクの住宅ローンを利用するのがおすすめな人
ノンバンクの住宅ローンを利用するのがおすすめな人について、以下3つ挙げます。
- 銀行の審査に通らない・不安がある人
- 自営業者や転職直後で収入が安定していない人
- 急いで融資を受けたい人
銀行の審査に通らない・不安がある人
一つ目のおすすめの人は、銀行の住宅ローン審査に不安がある人です。
銀行は、年収・勤続年数・勤務先などの属性を厳しくチェックする傾向があります。
そのため、収入が不安定だったり転職直後で実績が少ない場合などは、審査に落ちるリスクが高まります。
一方でノンバンクは、柔軟な審査基準を持っており、個人の状況に応じた対応をしてくれることが多いのが特徴です。
銀行で否決されたあとにノンバンクを利用して融資を受けられたケースも少なくありません。
自営業者や転職直後で収入が安定していない人
二つ目のおすすめの人は、自営業者や転職直後で収入の安定性に不安がある人です。
銀行の審査では、安定した収入と長期的な勤務実績が重視されるため、開業して間もない自営業者や転職直後の会社員は、通過が難しいケースが多くなります。
一方でノンバンクは、勤続年数や業種にとらわれず、現時点の返済能力を重視する傾向があります。
そのため、開業して間もない方でも、収入状況や事業内容を丁寧に説明することで審査に通る可能性があります。
急いで融資を受けたい人
三つ目のおすすめの人は、できるだけ早く融資を受けたい人です。
銀行は審査プロセスが厳格で、事前審査から融資実行までに数週間〜1か月以上かかることも珍しくありません。
一方でノンバンクは、審査基準が柔軟で対応スピードも早いため、短期間で融資を受けたい場合に有利です。
「物件を早く押さえたい」「引っ越し時期が迫っている」といった事情がある方にとって、 スピーディーに資金を確保できるノンバンクは現実的な選択肢となります。
ノンバンクの住宅ローンを実際に契約した人の声【アンケート調査】
ここでは、ノンバンクの住宅ローンを実際に契約した人に対して以下アンケートを取り、その結果を紹介します。
- ノンバンクを選んだ理由は何ですか?
- 利用してよかったと感じる点は何ですか?
- 利用して後悔している点は何ですか?
- ノンバンクを検討中の人にアドバイスはありますか?
ノンバンクを選んだ理由は何ですか?

30代女性
審査の柔軟さとスピード感に魅力を感じたから

40代女性
柔軟な条件で資金を調達できると聞いたから
融資までのスピードが早く、融資対応をしてくれたり、銀行に比べて柔軟な条件で資金を調達をすることができると聞いたからです。

50代男性
銀行で借入ができなかったため
口コミが良く、サポートが良いと聞いたからです。また銀行で借りられなかったため、利用を検討しました。
利用してよかったと感じる点は何ですか?

30代女性
融資実行までが早くストレスが少なかった
ノンバンクは個別の事情をしっかり聞いてくれるので安心して利用できました。また、審査から契約・融資実行までが早く、スムーズに話が進むので、ストレスが少なかったです。

40代男性
融資までの期間が短かった点が良かった
実際に銀行から融資が受けられずに困っていたためノンバンクを利用しようと思いました。申し込みから融資までの期間が短かった点が良かったです。

30代女性
サポート体制が充実していた
返済プランがわかりやすく安心して利用でき、サポート体制が充実していたことが良かったです。
利用して後悔している点は何ですか?

30代女性
銀行と比べて金利が高い
銀行と比べると金利が若干高く、長期的に見ると総返済額が多くなってしまいました。毎月の支払いに大きな影響はないものの、「もう少し比較しておけば…」と思う瞬間があります。

30代女性
他の金融機関に切り替えた際に手続きがやや煩雑だった
金利が低いという理由で他の金融機関に切り替えようとした際、手続きがやや煩雑で、違約金が発生するケースもあると知り、もっと慎重に比較すればよかったと感じました。
ノンバンクを検討中の人にアドバイスはありますか?

30代女性
事前に住宅ローンに詳しい専門家に相談しておくべき
住宅ローンは金額も期間も大きな契約であり、金利タイプや返済方法、団信の内容など複雑な要素が多いため、住宅ローンに詳しい専門家に相談しておくと安心できると思います。

40代男性
事前にリスクを回避できるように専門家に相談した方が良い
専門家は、素人が陥りがちな落とし穴にも注意喚起してくれるので、事前に相談する事で安心できます。

40代女性
老後までの返済イメージを持つことが大切
老後までにどのようにしてお金を返済をすればいいのかイメージを持っておくことが大切だと思います。
ノンバンクの住宅ローンは慎重に検討しよう【まとめ】
これまで解説してきたように、ノンバンクの住宅ローンは以下まとめ内容を踏まえて慎重に検討しましょう。
- メリットとして、審査が比較的通りやすく融資までが早い
- デメリットは、金利がやや高めで商品バリエーションが少ない
- おすすめの人は「銀行の審査に通らない人」「自営業者・転職直後の人」「急いで融資を受けたい人」
- 相談実績100,000件と実績が豊富で安心感がある
- 長期的な金利負担や返済計画を踏まえた最適な借入プランを一緒に考えてもらえる
- 相談は無料でオンラインからの相談も可能
銀行では収入や勤務先、勤続年数などで審査がかなり厳しかったのですが、ノンバンクは個別の事情も丁寧に聞いてくれると聞いたので利用を検討しました。また、審査から融資実行までのスピードが速いというのも利用しようと思った決め手でした。