住宅ローンを選ぶ際、多くの方が「金利の変動が怖い」「住宅ローンの125%ルールって何?」という疑問を感じています。
住宅ローンにおける金利は重要な問題であり、特に変動金利型の住宅ローンでは、金利が上昇した場合、返済額が大きく増えるリスクがあります。
そこで本記事では「住宅ローンの125%ルールについて」や「住宅ローンの125%ルールのメリット・デメリット」を詳しく紹介していきます。
・変動金利での住宅ローンを検討しているが、125%ルールが分からず不安
・これから住宅購入をするが、住宅ローンに125%ルールが適応されない場合を知っておきたい
という方は、本記事を読むことで住宅ローンの125%ルールについて正しく理解でき、これから住宅購入をする際の手助けになります。
内容をまとめると
- 住宅ローンの125%ルールは変動金利に適応されるもの。毎月の返済額の増加が1.25倍(125%)以内に抑えられるため、急激な金利の変動に対応できる。
- 住宅ローンの125%ルールは、長期的な返済プランを立てやすくなるのがメリット。また、金利上昇時に返済額の急増も抑えれるため、家計を安定させられる。
- ただし、住宅ローンの125%ルールは未払い利息や元本返済が遅延するなどのデメリットがある。総合返済額が増加するケースもあるため、注意が必要。
- 住宅ローンの125%ルールはメリットがある反面デメリットもあるため、安易に変動金利に決めるのは危険。「マネーキャリア」で家計ごとに最適な住宅ローンを教えてもらうのがおすすめ。
この記事の監修者 谷川 昌平 フィナンシャルプランナー
株式会社Wizleap 代表取締役。東京大学経済学部で金融を学び、金融分野における情報の非対称性を解消すべく、マネーキャリアの編集活動を行う。ファイナンシャルプランナー、証券外務員を取得。
>> 谷川 昌平の詳細な経歴を見る
この記事の目次
- 住宅ローンの125%ルールとは?
- 125%ルールとは急激な金利変動に対応するためのルール
- 金利変動と返済金額の関係を確認
- 5年ルールと125%ルールの関係は?
- 住宅ローンの125%ルールのメリット
- 返済額の急激な増加を防ぐことができる
- 返済プランを立てやすくなる
- 住宅ローンの125%ルールデメリット
- 未払い利息が生じるリスクがある
- 元本返済が遅延する可能性がある
- 総合返済額が増加する場合がある
- 【補足】未払い利息とは?対策も解説
- 未払いリスクとは?発生する仕組み
- 未払い利息を避けるための対策
- 住宅ローンに125%ルールが適応されない場合
- 元金均等返済の場合
- 一部の金融機関での例外商品の場合
- 【一番オススメ】住宅ローンの金利に悩む人が使うべき方法とは
- 住宅ローンの審査に関する相談が何度でも無料:マネーキャリア(丸紅グループ)
- 住宅ローンの125%ルールまとめ
住宅ローンの125%ルールとは?
- 125%ルールとは急激な金利変動に対応するためのルール
- 金利変動と返済金額の関係を確認
- 5年ルールと125%ルールの関係は?
125%ルールとは急激な金利変動に対応するためのルール
金利変動と返済金額の関係を確認
5年ルールと125%ルールの関係は?
住宅ローンの125%ルールのメリット
- 返済額の急激な増加を防ぐことができる
- 返済プランを立てやすくなる
返済額の急激な増加を防ぐことができる
住宅ローンの125%ルールの最大のメリットは、金利上昇時に返済額の急増を抑えられることです。
例えば、住宅購入後6年目以降でも支払い額は1.25倍以内となるため、毎月の負担はそこまで大きくならずに済みます。参考までに、住宅ローンの毎月の返済額が6万円、8万円、10万円の場合、変動が1.25倍だとどうなるのかを紹介します。(ここでは、5年ごとに1.25倍が適用されたとみなして計算しています)
6年目 | 12年目 | |
---|---|---|
6万円 | 7.5万円 | 9.3万円 |
8万円 | 10万円 | 12.5万円 |
10万円 | 12.5万円 | 15.6万円 |
金利の125%ルールがあることにより、予期しない大幅な出費を防ぎ、家計の安定が期待できます。
返済プランを立てやすくなる
住宅ローンの125%ルールでは、返済額が急激に増えないため、長期的な返済プランを立てやすくなるのがメリットです。
例えば、8万円の住宅ローンを契約している方でも金利は6年目〜11年目まで最大でも10万円ということになり、ある程度の予測が可能です。
計画的に家計の支出を管理できるため、安心感を持ってローン返済を続けることが期待できますよ。
住宅ローンの125%ルールデメリット
住宅ローンの125%ルールのデメリットは、以下の通りです。
- 未払い利息が生じるリスクがある
- 元本返済が遅延する可能性がある
- 総合返済額が増加する場合がある
未払い利息が生じるリスクがある
実は、金利が急上昇し、125%ルールの制限によって返済額が抑えられている場合、未払い利息が発生することがあります。
未払い利息とは、変動金利の住宅ローンで、金利が上昇し返済額を上回った場合に発生する支払われていない利息のことです。
未払い利息が生じてしまった場合の流れは以下の通りです。
- 未払い利息が生じる
- その月の返済利息をまず返していく
- 返済利息がなくなってから元金の返済となる
未払い利息が発生してしまうと、毎月返済しても元金は減らないのがデメリットです。
元本返済が遅延する可能性がある
上記で簡単に解説しましたが、未払い利息が発生すると、元本の返済が進まなくなってしまうのも大きなデメリットです。
この場合、ある程度落ち着いた際に繰り上げ返済を行うのが有効です。繰上げ返済を行うことで、住宅ローンの元本を減らすことが可能です。
元本の返済が進まなくなってしまうと、当初の予定よりも長い期間返済が続く可能性があるため、注意しておくべきです。
総合返済額が増加する場合がある
上記で未払い利息、元本返済の遅延について解説しましたが、未払い利息が積み重なると、最終的には元本に加算され、総合的な返済額が増加するリスクがあります。
特に金利が高い時期が長期間続いた場合、この影響は大きくなる可能性があります。いつ金利が上がるか、いつまで続くのかは誰にも分からないため、住宅購入時にはある程度の余裕資金を用意しておくと安心です。
住宅ローンを変動金利で組む際には、返済計画だけではなく金利のリスクも正しく理解しておくのがポイントです。
【補足】未払い利息とは?対策も解説
ここでは、未払い利息についてやその対策を以下に分けて詳しく紹介します。
- 未払いリスクとは?発生する仕組み
- 未払い利息を避けるための対策
未払いリスクとは?発生する仕組み
未払いリスクとは、金利が上昇してしまったが、125%ルールにより返済額が抑えられている状態で、支払うべき利息が払いきれなかった場合に発生する未払い利息へのリスクです。
この未払い利息は元本に加算されていき、次回の返済額に影響を与えることがあります。
毎月の支払い額が抑えられていても、未払いの利息がどんどん溜まっていってしまっては、今後の返済が不安になることも懸念されます。
以下では、未払い利息を避けるための対策を紹介していきます。
未払い利息を避けるための対策
未払い利息を避けるための対策は、以下の3つです。
- 繰上げ返済を活用
- 固定金利型への借り換え
- 借入時に金利上昇シミュレーションを確認
住宅ローンに125%ルールが適応されない場合
住宅ローンに125%ルールが適応されない場合は以下のようなケースです。
- 元金均等返済の場合
- 一部の金融機関での例外商品の場合
元金均等返済の場合
元金均等返済の場合は、毎月の元金返済額が一定で、利息分が変動する仕組みとなっているため、住宅ローンの125%ルールは適用されません。
この場合は、金利が上昇したら返済額が変動するので、毎月の支払額が金利変動に直接影響を受けます。
参考までに、元金均等返済と元利均等返済の違いは以下の通りです。
元金均等返済 | 元利均等返済 | |
---|---|---|
仕組み 違い | 毎月返済する際、元金を同じ額支払っていく仕組み そのため、最初は返済額が多く、最後には返済額が少なる 返済開始当初の負担が大きい 元利均等返済と比較すると、元金の減少は早く 総返済額は少なくなる この場合、125%ルールは適用されない | 毎月返済する際、返済額の元金+利息が一定となる 返済計画が立てやすく、元金均等返済と比較すると 返済開始当初の返済額が少なくなるのがメリット ただし、元金均等返済と同じ期間借入をした場合 総返済額が多くなる 125%ルールが適用される |
どちらもメリット・デメリットがあるため、住宅ローン契約時にはよく検討しておくべきです。
一部の金融機関での例外商品の場合
一部の金融機関では、特別な商品や特約により125%ルールを適用しない住宅ローンもあります。
特に、独自の返済ルールを持つ住宅ローン商品では、金利の変動がそのまま返済額に反映されることがあるケースもあります。
例えば、以下の銀行の住宅ローンは125%ルールを適用しないものがあります。
- 新生銀行
- PayPay銀行
- ソニー銀行
【一番オススメ】住宅ローンの金利に悩む人が使うべき方法とは
ここでは、住宅ローンの金利に悩む人が使うべき一番おすすめの方法を紹介します。
住宅ローンの金利は、125%ルール、5年ルールだけではなく、元利均等返済や元金均等返済など、複雑なのが特徴です。いざ購入したい物件が見つかっても、商品ごとに違う金利を1人で比較し検討するのは難しく、時間も手間もかかってしまいます。
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住宅ローンの125%ルールまとめ
本記事では、住宅ローンの125%ルールについて、メリット・デメリットを紹介しました。
結論、住宅ローンの125%ルールは急激な金利上昇に対応できる仕組みではあるものの、未払いリスクがあり安心はできないことが分かりました。
変動金利の住宅ローンでは、金利変動の不安はつきものです。リスクを減らすためにも、事前に金利上昇時のシミュレーションをしたり、固定金利への借り換えも検討しておくのがおすすめです。
ただし、金利ごとの住宅ローンシミュレーションは細かく設定する必要があり、個人で行うのは大変なことが懸念されます。また、固定金利への乗り換えは諸費用の計算なども必要になるため、プロのまとめて任せるのが失敗もなく安心です。
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