
▼この記事を読んでほしい人
- シングルマザーになったばかりで、社会保険の手続きや保険料の支払いについて不安を感じている人
- パートで働く場合に社会保険に加入すべきかどうか迷っているシングルマザー
- 社会保険料の負担が家計を圧迫しており、免除制度や軽減方法を知りたいシングルマザー
内容をまとめると
- シングルマザーが社会保険に入ると、保険料を会社が半分負担してくれたり、将来もらえる年金が増えるメリットがあるが、毎月の手取りが減るデメリットもある
- 社会保険に入るかどうかは、今の家計だけでなく子どもの教育費や老後のお金まで考えて決める必要がある
- 複雑な制度が関わる判断をするときはお金の専門家に相談すれば、家計全体を見て、あなたに最適な働き方や収入のバランスを教えてくれる
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この記事の監修者 谷川 昌平 フィナンシャルプランナー
株式会社Wizleap 代表取締役。東京大学経済学部で金融を学び、金融分野における情報の非対称性を解消すべく、マネーキャリアの編集活動を行う。ファイナンシャルプランナー、証券外務員を取得。メディア実績:<テレビ出演>テレビ東京-テレ東「WBS」・テレビ朝日「林修の今知りたいでしょ!」
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この記事の目次
- シングルマザーが社会保険に入るメリット
- 保険料の半額を会社が負担してくれる
- 厚生年金によって将来もらえる年金が増える
- 扶養制度によって子どもの保険料がいらなくなる
- 傷病手当金・出産手当金制度がある
- シングルマザーが社会保険に入るデメリット
- 手取りが減る
- 月給88,000円など一定の労働条件を満たす必要がある
- 無料FP相談を活用して損をしない最適な年収バランスを見つけよう!
- パートのシングルマザーが社会保険に入れる条件
- シングルマザーの社会保険の免除制度はある?
- シングルマザーの社会保険についてよくある質問
- 社会保険と国民健康保険ではどっちがお得ですか?
- 社会保険に入ると子どもの保育料は上がりますか?
- 社会保険に入ると児童扶養手当はどうなりますか?
- シングルマザーが社会保険に入るか迷った時に使える相談先は?
- シングルマザーが社会保険に入るメリット・デメリットのまとめ
シングルマザーが社会保険に入るメリット

保険料の半額を会社が負担してくれる
社会保険料は、加入者(従業員)と会社がそれぞれ半分ずつ負担することが法律で定められています。シングルマザーが会社員として社会保険に加入した場合、保険料の半分は会社が負担してくれるため、自身の負担が軽減されます。
自営業やフリーランスの方などが加入する国民健康保険の場合、保険料は全額自己負担となります。そのため、社会保険に加入することで、保険料の負担が大きく軽減されるという点が、シングルマザーにとって大きなメリットです。
厚生年金によって将来もらえる年金が増える
シングルマザーが社会保険に加入することで、将来もらえる年金が増えるのは、主に「厚生年金」に加入できるためです。厚生年金の給付額は、加入期間と在職中の給与額(標準報酬月額)に応じて計算されます。長く働き、給与が高いほど、将来受け取れる年金額も増える仕組みです。
国民年金は全国民共通の基礎年金ですが、厚生年金は上乗せの年金となるため、二階建てで年金を受け取ることができ、結果として受給額が増えます。
シングルマザーが社会保険に加入し、厚生年金に加入することは、将来の年金額を増やし、老後の経済的な安定や万が一の際の保障を得る上で非常に有効な手段です。
扶養制度によって子どもの保険料がいらなくなる
シングルマザーが会社員などで社会保険に加入すると、子どもを自身の扶養に入れられす。これにより、子どもは国民健康保険などに加入する必要がなくなり、保険料の負担がなくなります。
扶養に入れるためには、子どもの年収が一定額以下であることや、同居していることなど、いくつかの条件を満たす必要があります。具体的な条件は、加入している健康保険組合によって異なる場合があるので、詳細は勤務先の担当部署や健康保険組合への確認が必要です。
また、子どもを扶養に入れるための手続きには、被扶養者(異動)届や続柄を確認できる書類、収入を確認できる書類が必要です。必要書類が揃ったら、勤務先の担当部署に提出しましょう。
傷病手当金・出産手当金制度がある
病気や出産で働けなくなった場合に、生活を支えるための給付金を受け取れる制度です。
- 傷病手当金:病気やケガで働くことができなくなり、給与が支払われない場合に支給されます。支給期間は支給を開始した日から通算して1年6ヵ月で、支給額は給与の約3分の2です。
- 出産手当金:出産のために仕事を休んで、給与の支払いがなかった場合に支給されます。支給期間は出産日以前42日から出産日の翌日以降56日までで、支給額は給与の約3分の2です。
シングルマザーが社会保険に入るデメリット

手取りが減る
シングルマザーが社会保険に加入することで「手取りが減る」と言われるのは、主に以下の理由が挙げられます。
- 社会保険料の負担が増える
- 扶養から外れる場合がある
- 各種手当の支給額が減る、または支給停止になる場合がある
- 税金の負担が増える場合がある
月給88,000円など一定の労働条件を満たす必要がある
社会保険の加入条件はいくつかあります。
- 労働時間:週の所定労働時間が20時間以上
- 勤務期間:雇用期間が2ヶ月以上見込まれる
- 賃金:月額賃金が8,800円以上
- 学生以外:学生ではない
- 従業員規模:従業員51人以上の企業に勤めている
これらの条件を満たす必要があるため、収入や労働時間が限られるシングルマザーの方にとっては、社会保険への加入が難しい場合があります。
例えば、1日4時間の週5日勤務で月に20日、時給1,100円で働く場合、労働時間と賃金の面がクリアできます。
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FP相談では、以下のようなメリットが得られます。
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- 「年収の壁」対策
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パートのシングルマザーが社会保険に入れる条件
シングルマザーに限らず、以下の条件をすべて満たす場合、年収106万円以上で社会保険に加入する必要があります。
- 週の所定労働時間が20時間以上
- 雇用期間が2ヶ月以上見込まれる
- 月額賃金が8,800円以上
- 学生ではない
- 従業員数51人以上の企業で働くパート・アルバイトである
シングルマザーの社会保険の免除制度はある?
シングルマザーであるという理由だけで社会保険料が免除される制度はありません。しかし、所得状況など一定の条件を満たすことで、保険料の減免や猶予を受けられる場合があります。
国民年金保険料の免除
- 所得が一定額以下の場合、保険料の全額または一部が免除されます。
- 失業や災害などで保険料を納めることが困難な場合、納付が猶予される制度もあります。
- ひとり親(寡婦)の場合、前年の合計所得金額が135万円以下であれば、申請免除の対象となります。
国民健康保険料の減免制度
- 国民健康保険料は、前年度の所得や年齢に応じて決まります。
- 所得が著しく減少した場合や、災害などで生活が困難になった場合には、保険料の減免を受けられる場合があります。
シングルマザーの社会保険についてよくある質問
社会保険と国民健康保険ではどっちがお得ですか?
社会保険と国民健康保険のどちらがお得かは、収入や働き方などによって異なります。しかし、長期的な視点で考えると社会保険への加入にメリットが大きいと言えます。
シングルマザーが考慮すべきポイントとしては
- 収入:収入が少ない場合は、国民健康保険の減免制度を利用できる可能性があります。
- 働き方:正社員やパート・アルバイトでも、勤務先の社会保険に加入できる場合は、社会保険の方がお得になることが多い。
- 保障内容:社会保険は、傷病手当金や出産手当金などの保障が充実しています。
- 将来の年金:社会保険に加入すると、将来受け取れる年金(厚生年金)が増えます。
社会保険に入ると子どもの保育料は上がりますか?
子どもの保育料が上がるかどうかは、いくつかの要因によって異なりますが、社会保険の加入有無で決まるわけではありません。保育料は、住民税の所得割額に基づいて階層区分が設定され、その区分によって決定されます。
保育料は通常、4月から8月までを前期、9月から3月までを後期として算定されます。前期の保育料は前々年の所得、後期の保育料は前年の所得に基づいて計算されます。
例えば、令和6年度の保育料の場合、前期(4月から8月)は令和4年分の所得、後期(9月から3月)は令和5年分の所得が適用されます。
このように保育料は所得に応じて金額が変動する為、前年と前々年で所得が大きく変動した場合、保育料も変動します。
社会保険に入ると児童扶養手当はどうなりますか?
社会保険への加入は、直接的に児童扶養手当の受給資格を失わせるものではありません。しかし、社会保険への加入で制限していた収入が増加することによって、所得制限に抵触し、支給額が減額・停止となる可能性があります。
以下に、2024年11月に改正された所得制限限度額を対象者ごとにまとめました。
請求者・受給資格者
扶養親族等の数 | 0人 | 1人 | 2人 | 3人 |
---|---|---|---|---|
全部支給 (収入目安) | 142万円 | 190万円 | 244万円 | 299万円 |
全部支給 (所得) | 69万円未満 | 107万円未満 | 145万円未満 | 183万円未満 |
一部支給
(収入目安) | 334万円 | 385万円 | 433万円 | 480万円 |
一部支給 (所得) | 208万円未満 | 246万円未満 | 284万円未満 | 322万円未満 |
扶養義務者・配偶者
扶養親族等の数 | 0人 | 1人 | 2人 | 3人 |
---|---|---|---|---|
収入目安 | 373万円 | 420万円 | 468万円 | 515万円 |
所得 | 236万円未満 | 274万円未満 | 312万円未満 | 350万円未満 |
ひとり親家庭で子どもが1人、親の年間所得が100万円の場合、所得制限の全部支給の範囲内なので、社会保険に加入しながらも児童扶養手当が満額支給されます。
シングルマザーが社会保険に入るか迷った時に使える相談先は?
シングルマザーの場合は家計や将来を考えると不安が多く、メリットがあるとわかっていても社会保険に加入するか迷ってしまう人が多いです。
将来の年金や子供の保険料、さまざまな手当を考えると社会保険に加入するメリットは大きいですが、加入したいと思っても必ず加入できるものではない上に、毎月の手取り額は減ってしまうため不安に感じるのは当然です。
また、どんな場合でも社会保険に入った方がお得とは言い切れないため、慎重に検討する必要はありますが、収支の状況や子供の年齢によっても結果が変わるため1人で計算するのは難しいのが実状です。
社会保険に加入するか迷っている場合は、厳選されたFPだけが相談に乗ってくれるマネーキャリアのような無料相談窓口を活用するのがおすすめです。
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- シングルマザーが社会保険に入る際に注意すべきポイントや、加入の条件などを詳しく解説してくれる
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シングルマザーが社会保険に入るメリット・デメリットのまとめ
本記事ではシングルマザーが社会保険に入る条件や、加入するメリット・デメリットなどについて詳しく解説しました。
ポイントをまとめると以下のようになります。
- シングルマザーが社会保険に入るメリットは多く、将来的にお得になるケースが多い
- ただし、月々の手取りが減る可能性もあるため、場合によっては無理に加入するのがデメリットになるケースもある
- 自分の状況に合わせて、社会保険に加入するかの判断だけでなく、減免制度の利用なども検討しておくのが理想的
- 社会保険に入った方が得なのか判断がつかない場合は、社会保険やさまざまな補助制度を熟知した専門家に相談するのがおすすめ