シングルマザーが社会保険に入るメリット・デメリットは?免除制度はある?のサムネイル画像
・もしも私が病気やケガで働けなくなったら...
・将来、子どもにかかる教育費はいくらになるんだろう...

このように、将来への不安を感じることはありませんか?

そんなとき、社会保険はシングルマザーにとって強い味方になってくれる制度です。しかし、社会保険にはメリットだけでなく、注意すべき点も存在します。

この記事では、シングルマザーが社会保険に加入する際のメリットやデメリット、そして免除制度について詳しく解説します。

この記事を読むことで、社会保険を理解して自分にとって最適な選択ができたり、社会保険料の免除制度を知って経済的な負担を軽減できたりします。


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この記事の監修者「谷川 昌平」

この記事の監修者 谷川 昌平 フィナンシャルプランナー

株式会社Wizleap 代表取締役。東京大学経済学部で金融を学び、金融分野における情報の非対称性を解消すべく、マネーキャリアの編集活動を行う。ファイナンシャルプランナー証券外務員を取得。メディア実績:<テレビ出演>テレビ東京-テレ東「WBS」・テレビ朝日「林修の今知りたいでしょ!
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この記事の目次

シングルマザーが社会保険に入るメリット

社会保険とは、病気やケガ、失業、老後などのリスクに備えるための公的な保険制度です。会社員や公務員などが加入する「健康保険」と「厚生年金保険」を合わせて社会保険と呼ぶことが一般的です。

そんな社会保険にシングルマザーが入るメリットとして、以下のようなことが挙げられます。

保険料の半額を会社が負担してくれる

社会保険料は、加入者(従業員)と会社がそれぞれ半分ずつ負担することが法律で定められています。シングルマザーが会社員として社会保険に加入した場合、保険料の半分は会社が負担してくれるため、自身の負担が軽減されます。


自営業やフリーランスの方などが加入する国民健康保険の場合、保険料は全額自己負担となります。そのため、社会保険に加入することで、保険料の負担が大きく軽減されるという点が、シングルマザーにとって大きなメリットです。

【注意点】

社会保険料は給与から天引きされるため、手取り額は減少します。しかし、将来的な保障や安心感を考慮すると、社会保険に加入するメリットは大きいと言えるでしょう。


より詳しい情報や個別の状況に応じたアドバイスが必要な場合は、専門家への相談が有効です。

厚生年金によって将来もらえる年金が増える

シングルマザーが社会保険に加入することで、将来もらえる年金が増えるのは、主に「厚生年金」に加入できるためです。厚生年金の給付額は、加入期間と在職中の給与額(標準報酬月額)に応じて計算されます。長く働き、給与が高いほど、将来受け取れる年金額も増える仕組みです。


国民年金は全国民共通の基礎年金ですが、厚生年金は上乗せの年金となるため、二階建てで年金を受け取ることができ、結果として受給額が増えます。


シングルマザーが社会保険に加入し、厚生年金に加入することは、将来の年金額を増やし、老後の経済的な安定や万が一の際の保障を得る上で非常に有効な手段です。

【注意点】

社会保険料の負担は増える可能性があります。


しかし、将来受け取れる年金額の増加や、万が一の際に遺族年金や障害年金を受け取れることを考えると、長期的に見てメリットが大きいと言えます。


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扶養制度によって子どもの保険料がいらなくなる

シングルマザーが会社員などで社会保険に加入すると、子どもを自身の扶養に入れられす。これにより、子どもは国民健康保険などに加入する必要がなくなり、保険料の負担がなくなります。


扶養に入れるためには、子どもの年収が一定額以下であることや、同居していることなど、いくつかの条件を満たす必要があります。具体的な条件は、加入している健康保険組合によって異なる場合があるので、詳細は勤務先の担当部署や健康保険組合への確認が必要です。


また、子どもを扶養に入れるための手続きには、被扶養者(異動)届や続柄を確認できる書類、収入を確認できる書類が必要です。必要書類が揃ったら、勤務先の担当部署に提出しましょう。

【注意点】

提出には期限があり、扶養に入れる事実が発生した日から5日以内が一般的です。


扶養の条件や必要書類は、加入している健康保険組合によって異なる場合があります。必ず事前に勤務先の担当部署や健康保険組合に確認しましょう。


提出書類にマイナンバーを記載する必要がある場合、マイナンバーが記載されていない書類が必要になる場合もあります。

傷病手当金・出産手当金制度がある

病気や出産で働けなくなった場合に、生活を支えるための給付金を受け取れる制度です。

  • 傷病手当金:病気やケガで働くことができなくなり、給与が支払われない場合に支給されます。支給期間は支給を開始した日から通算して1年6ヵ月で、支給額は給与の約3分の2です。
  • 出産手当金:出産のために仕事を休んで、給与の支払いがなかった場合に支給されます。支給期間は出産日以前42日から出産日の翌日以降56日までで、支給額は給与の約3分の2です。
シングルマザーは、一人で家計を支えている場合が多く、病気や出産で働けなくなると、収入が途絶えて生活が困窮してしまう可能性があります。しかし、社会保険に加入していれば、これらの制度を利用することで、収入が減ったとしても、ある程度の生活費を確保できます。

【注意点】

これらの制度を利用するためには、一定の条件を満たす必要があります。


支給額や支給期間は、加入している健康保険によって異なる場合があるので、事前にしっかり確認しておきましょう。


>>傷病手当金や出産手当金制度のことをもっと知りたい方はこちら

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シングルマザーが社会保険に入るデメリット

シングルマザーが社会保険に加入することには、メリットだけでなくデメリットも存在します。以下に主なデメリットをまとめました。

手取りが減る

シングルマザーが社会保険に加入することで「手取りが減る」と言われるのは、主に以下の理由が挙げられます。

  • 社会保険料の負担が増える
  • 扶養から外れる場合がある
  • 各種手当の支給額が減る、または支給停止になる場合がある
  • 税金の負担が増える場合がある
支払う金額の負担が増えたり、今まで受給していたものがなくなる可能性があり、収入が不安定になりがちです。事前に社会保険料の試算を行い、手取り額がどの程度減少するのかを把握しておきましょう。

【注意点】

社会保険の加入条件をわずかに超える程度の収入の場合、加入前よりも手取りが少なくなる「逆転現象」が起こる可能性があります。


長期的に見れば社会保険に加入するメリットがありますが、ひとり親家庭の場合、手取り額の減少が生活に大きな影響を与える可能性があるため、慎重に検討する必要があります


社会保険に関する疑問や不安がある場合は、専門家のアドバイスを受けることで、より適切な判断が可能です。

月給88,000円など一定の労働条件を満たす必要がある

社会保険の加入条件はいくつかあります。

  • 労働時間:週の所定労働時間が20時間以上
  • 勤務期間:雇用期間が2ヶ月以上見込まれる
  • 賃金:月額賃金が8,800円以上
  • 学生以外:学生ではない
  • 従業員規模:従業員51人以上の企業に勤めている

これらの条件を満たす必要があるため、収入や労働時間が限られるシングルマザーの方にとっては、社会保険への加入が難しい場合があります。

例えば、1日4時間の週5日勤務で月に20日、時給1,100円で働く場合、労働時間と賃金の面がクリアできます。

【注意点】

現在の環境で条件を満たせる状況かを見極める必要があります。自身の収入と支出のバランスを考え、社会保険料の負担が増えても、生活に必要な収入や労働時間を確保できるか検討しましょう。


シングルマザーが社会保険に入れる条件については後ほど紹介しますので、最後までご覧ください。

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パートのシングルマザーが社会保険に入れる条件

シングルマザーに限らず、以下の条件をすべて満たす場合、年収106万円以上で社会保険に加入する必要があります。

  • 週の所定労働時間が20時間以上
  • 雇用期間が2ヶ月以上見込まれる
  • 月額賃金が8,800円以上
  • 学生ではない
  • 従業員数51人以上の企業で働くパート・アルバイトである
2024年10月より、従業員数101人以上から51人以上と社会保険の適用範囲が拡大されました。年収106万円を超えた場合、社会保険の加入は拒否することができない点も念頭に入れておきましょう。

社会保険の加入手続きは勤務先を通じて行います。ただし、配偶者の健康保険に加入している方は資格喪失の届出を配偶者の勤め先を通じて行う必要があります。


また、国民健康保険に加入している方は、資格喪失の届出は自身で行う必要があるので忘れないよう注意しましょう。

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シングルマザーの社会保険の免除制度はある?

シングルマザーであるという理由だけで社会保険料が免除される制度はありません。しかし、所得状況など一定の条件を満たすことで、保険料の減免や猶予を受けられる場合があります。


国民年金保険料の免除

  • 所得が一定額以下の場合、保険料の全額または一部が免除されます。
  • 失業や災害などで保険料を納めることが困難な場合、納付が猶予される制度もあります。
  • ひとり親(寡婦)の場合、前年の合計所得金額が135万円以下であれば、申請免除の対象となります。

国民健康保険料の減免制度

  • 国民健康保険料は、前年度の所得や年齢に応じて決まります。
  • 所得が著しく減少した場合や、災害などで生活が困難になった場合には、保険料の減免を受けられる場合があります。

勤務先の健康保険や厚生年金に加入している場合は、勤務先の規定によります。また、自治体によって、独自の減免制度が設けられている場合も。


これらの免除制度を受ける場合は、自身で手続きを行う必要があります。手続きは、お住まいの市区町村役場の国民年金担当窓口や、国民健康保険担当窓口で受け付けています。

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将来のためにお金をどう使っていけばいいのか、 老後の生活資金はどれくらい必要なのか、教育資金や保険の選び方など、不安は尽きないものです。


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シングルマザーの社会保険についてよくある質問

ここでは、シングルマザーの社会保険についてよくある質問を3つ紹介します。それぞれの質問の回答を参考にしながら検討を進めてみてください。

社会保険と国民健康保険ではどっちがお得ですか?

社会保険と国民健康保険のどちらがお得かは、収入や働き方などによって異なります。しかし、長期的な視点で考えると社会保険への加入にメリットが大きいと言えます。


シングルマザーが考慮すべきポイントとしては

  • 収入:収入が少ない場合は、国民健康保険の減免制度を利用できる可能性があります。
  • 働き方:正社員やパート・アルバイトでも、勤務先の社会保険に加入できる場合は、社会保険の方がお得になることが多い。
  • 保障内容:社会保険は、傷病手当金や出産手当金などの保障が充実しています。 
  • 将来の年金:社会保険に加入すると、将来受け取れる年金(厚生年金)が増えます。

【どちらがお得か判断に迷った場合】

お住まいの市区町村の国民健康保険窓口で、保険料の試算をしてもらうことも可能です。


また、勤務先の社会保険担当者に、保険料や保障内容について確認した上で、FPなどの専門家に相談するのも手段の一つです。

社会保険に入ると子どもの保育料は上がりますか?

子どもの保育料が上がるかどうかは、いくつかの要因によって異なりますが、社会保険の加入有無で決まるわけではありません。保育料は、住民税の所得割額に基づいて階層区分が設定され、その区分によって決定されます。


保育料は通常、4月から8月までを前期、9月から3月までを後期として算定されます。前期の保育料は前々年の所得、後期の保育料は前年の所得に基づいて計算されます。


例えば、令和6年度の保育料の場合、前期(4月から8月)は令和4年分の所得、後期(9月から3月)は令和5年分の所得が適用されます。


このように保育料は所得に応じて金額が変動する為、前年と前々年で所得が大きく変動した場合、保育料も変動します。

【注意点】

保育料の算定方法は、自治体によって異なる場合があります。詳細はお住まいの自治体の窓口に問い合わせましょう。また、認可外保育施設の場合は、保育料の算定方法が異なる場合があります。


社会保険と所得の関係について詳しく知りたい方は、知識が豊富なFPへ相談してみましょう。

>>保険料について知識が豊富なFPはこちら

社会保険に入ると児童扶養手当はどうなりますか?

社会保険への加入は、直接的に児童扶養手当の受給資格を失わせるものではありません。しかし、社会保険への加入で制限していた収入が増加することによって、所得制限に抵触し、支給額が減額・停止となる可能性があります。


以下に、2024年11月に改正された所得制限限度額を対象者ごとにまとめました。


請求者・受給資格者

扶養親族等の数0人1人2人3人
全部支給
(収入目安)
142万円190万円244万円299万円
全部支給
(所得)
69万円未満107万円未満145万円未満183万円未満
一部支給
(収入目安)
334万円385万円 433万円480万円
一部支給
(所得)
208万円未満246万円未満284万円未満322万円未満


扶養義務者・配偶者

扶養親族等の数0人1人2人3人
収入目安373万円420万円468万円 515万円
所得236万円未満274万円未満312万円未満350万円未満

ひとり親家庭で子どもが1人、親の年間所得が100万円の場合、所得制限の全部支給の範囲内なので、社会保険に加入しながらも児童扶養手当が満額支給されます。

手当月額は児童1人の場合、45,500円~10,740円で所得に応じて10円きざみの額となります。2人以上は10,750円~5,380円が上記の1人目の額に加算となります。


対象者には、お住まいの市から「児童扶養手当の受給に関する重要なお知らせ」が送付されるので、期日までに「一部支給停止適用除外事由届出書」と「その事由を証明する関係書類」を提出する必要があるので注意しましょう。

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【まとめ】シングルマザーが社会保険に入るメリットは大きい!積極的に検討しよう

ここまで、シングルマザーが社会保険に入るメリットとデメリット、保育料と児童扶養手当の関係について解説してきました。


社会保険に入るメリットを改めてまとめると

  • 保険料の半額を会社が負担してくれる
  • 厚生年金によって将来もらえる年金が増える
  • 扶養制度によって子どもの保険料がいらなくなる
  • 傷病手当金・出産手当金制度がある

のように長期的な面で見ると、社会保険に入るメリットは大きいと言えます。


しかし、注意すべき点も多々あるので、自身の状況から最適な選択ができるように専門家の力を借りるのがおすすめです。


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