・自分は子供の扶養に入れるのかな?
・子供の扶養に入るメリット・デメリットを知りたい
なんてお思いではありませんか?
結論、50代で子供の扶養に入れるか否かは、親の収入や生活の実態によって異なります。検討する際には「税制上」「社会保険上」の扶養条件を正しく理解することが重要です。
また、子ども側の税負担・親の保険料負担を軽減できるなどのメリットだけでなく、働き方や将来の年金・社会保障に影響が出る可能性があることも考慮しましょう。
そこで本記事では、50代で「税制上」「社会保険上」の扶養に入る条件、子供の扶養に入るメリット・デメリット、50代で子供の扶養に入っている方へのアンケート結果を紹介します。
最後まで読めば、「税制上」「社会保険上」の扶養について理解が深まり、自分のベストな選択をイメージできるようになりますよ!ぜひ参考になさってください。
50代で「税制上」「社会保険上」の扶養に入る条件、子供の扶養に入るメリット・デメリット、子供の扶養に入っている方へのアンケートを紹介します。「自分は子供の扶養に入れるのかな?」「子供の扶養に入るメリット・デメリットは?」とお悩みの方は、ぜひご覧ください。
この記事の監修者 井村 那奈 フィナンシャルプランナー
ファイナンシャルプランナー。1989年生まれ。大学卒業後、金融機関にて資産形成の相談業務に従事。投資信託や債券・保険・相続・信託等幅広い販売経験を武器に、より多くのお客様の「お金のかかりつけ医を目指したい」との思いから2022年に株式会社Wizleapに参画。
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この記事の目次
- 50代で「税制上」の扶養に入る条件
- 年間の合計所得金額が58万円以下
- 親子が生計を一にしている
- 事業専従者に該当しない
- 50代で「社会保険上」の扶養に入る条件
- 被保険者に生計を維持されている
- 同居の場合:親の年収が子どもの年収の2分の1未満かつ130万円未満
- 別居の場合:子どもの仕送り額が親の収入を上回っているかつ年収130万円未満
- 自分は子どもの扶養に入れる?悩む人はFPに相談してみよう
- 【みんなはどうしてる?】50代で子供の扶養に入っている人にアンケート
- 税制と社会保険どちらの扶養に入っていますか?
- 年収はどれくらいですか?
- 子どもの扶養に入ってよかったことを教えてください
- 子どもの扶養に入って後悔したことを教えてください
- 50代で子どもの扶養に入るメリット
- 子どもの所得税・住民税が軽くなる
- 親自身の保険料負担が軽くなる
- 親子世帯で家計の一本化・効率化が図りやすい
- 50代で子どもの扶養に入るデメリット
- 親の働き方や収入の自由度が制限される
- 親の将来の年金や社会保障に影響を与える
- キャリアプランの変化があれば負担が生じる
- 子どもの扶養に入るのが正解かは人それぞれ!マネーキャリアのFPと一緒に最適解を見つけよう
- 【まとめ】50代で子供の扶養に入るかどうか長い視点で判断を
50代で「税制上」の扶養に入る条件
50代で収入が減る、退職し働き方が変わる、年金生活になるなどして家計が変化し、「子供の扶養に入る方がいいんだろうか」と気になっている方も多いのではないでしょうか。
子どもの税制上の扶養に入るには、所得や生活状況などいくつかの条件を満たす必要があります。ここでは、50代で「税制上」の扶養に入る具体的な要件を整理します。
なお、扶養制度の詳細については国税庁の「扶養控除」をご覧ください。
- 年間の合計所得金額が58万円以下
- 親子が生計を一にしている
- 事業専従者に該当しない
年間の合計所得金額が58万円以下
親子が生計を一にしている
税制上で子供の扶養に入る条件二つ目は、親子が「生計を一にしている」こと。
生計を一にするとは、生活費や医療費など同じ家計から出している、または定期的な仕送りなどで生活を支えている状態を指します。
つまり、同居していなくても経済的なつながりがあれば扶養関係が認められるということ。逆に、同居であっても家計が別である場合は扶養対象外となります。
事業専従者に該当しない
50代で「社会保険上」の扶養に入る条件
社会保険(健康保険)の扶養は、税制上の扶養とは判定基準が異なります。特に、勤務先の健康保険組合ごとに細かい基準や証明方法が異なるため、まずは所属する組合に確認することが重要です。
ここでは、50代の親が子どもの健康保険に入るための一般的な3つの条件を整理します。同居と別居の別により収入要件が変わるため注意しましょう。
なお、被扶養者の範囲や収入の範囲などの詳細は、全国健康保険協会の「被扶養者とは?」をご覧ください。
- 被保険者に生計を維持されている
- 同居の場合:親の年収が子どもの年収の2分の1未満かつ130万円未満
- 別居の場合:子どもの仕送り額が親の収入を上回っているかつ年収130万円未満
被保険者に生計を維持されている
社会保険の制度上で子供の扶養に入るには、被保険者(子)が親の生計を維持していることが条件です。これは、親の生活費の大部分を子どもが負担している状態を指します。
同居の場合は原則として該当し、別居でも定期的な仕送りなどで子が親の生活を支えていれば対象になります。
同居の場合:親の年収が子どもの年収の2分の1未満かつ130万円未満
別居の場合:子どもの仕送り額が親の収入を上回っているかつ年収130万円未満
別居の場合、社会保険の制度上で子供の扶養に入るには、子どもの仕送り額が親の収入を上回っているかつ年収130万円未満でなくてはなりません。
別居でも、子どもからの仕送り額が親の年間収入を上回る場合は「生計維持関係あり」とみなされます。ただし、仕送りは定期的かつ継続的であることが前提。
なお、50代の場合、収入の上限は130万円未満となります。
自分は子どもの扶養に入れる?悩む人はFPに相談してみよう
特に、年金収入やパート収入がある50代は、扶養に入れるかどうかの線引きが曖昧に。「子供の扶養に入るかどうか」の判断が複雑になってしまいます。
そこでおすすめなのがマネーキャリアのFP相談!3,500人から厳選された実力派FPが各人の年間収入・年金・家計状況をもとに、扶養に入った方が得か・外れた方がよいかアドバイスを実施します。
【みんなはどうしてる?】50代で子供の扶養に入っている人にアンケート
実際に50代子どもの扶養に入っている方へ実施したアンケート結果を紹介します。両方の扶養に入る人はどれくらいか、実際に入ってどうだったかを知り、自身の判断材料の一つにしてみましょう。
※ 口コミ調査方法:ランサーズ
※ 調査期間:2025年11月13日~2025年11月18日
※ 口コミ内容は回答者の主観的な感想や評価です。
- 税制と社会保険どちらの扶養に入っていますか?
- 年収はどれくらいですか?
- 子どもの扶養に入ってよかったことを教えてください
- 子どもの扶養に入って後悔したことを教えてください
税制と社会保険どちらの扶養に入っていますか?
今回のアンケートに回答した方の55.5%が「税制上の扶養に入っている」、24.9%が「社会保険の扶養に入っている」、19.6%が「税制・社会保険上の扶養に入っている」と回答しました。
年収はどれくらいですか?
今回のアンケートに回答した方の44.9%が年収「50万円未満」、32.4%が「50万円~100万円未満」、22.7%が「100万円~130万円未満」と回答しました。
子どもの扶養に入ってよかったことを教えてください
50代女性
保険料の負担が減り、生活に余裕が生まれた
子どもの扶養に入ったことで健康保険料の支払いがなくなり、負担が一気に軽くなりました。家計に余裕ができ、無理をしない生活が送れるようになったと感じています。
50代男性
税金や医療費を気にしなくてよくなり、家計が安定した
扶養に入る前は将来を考えると不安が大きかったのですが、扶養に入ってからは税負担が減り、医療費の心配も軽くなりました。老後の心配も以前より小さくなり、生活全体に安心が広がっています。
50代女性
体が弱く働けない中で、安心感が生まれた
高齢で体も弱く、十分に働くことが難しい状況でしたが、子どもの扶養に入れたことで精神的な安心感が大きく得られました。老後に向けても心が落ち着いたと感じています。
子どもの扶養に入って後悔したことを教えてください
子どもの扶養に入って後悔したこととして多かったのは「働き方の自由度が下がった」「手続きの負担が予想以上に重かった」でした。
その他「子供に負担をかけて申し訳ない気持ちがある」という声も見られました。
50代女性
年収の壁で働き方が縛られた
子どもの扶養に入ったことで、働く時間を増やしたくても年収の壁が気になり、思うように動けなくなりました。少し収入を増やしただけで扶養から外れる可能性があり、自由に働けなくなりました。
50代男性
手続きの複雑さを甘く見ていた
扶養に入る際の手続きが思ったより複雑で、書類も多く、説明を受けながら進めるのに手間取りました。もっと事前に制度の仕組みを理解しておけばよかったと後悔しています。
50代男性
子どもに負担をかけている気持ちが残る
生活が助かっている一方、子どもに負担をかけてしまっているという思いが消えません。不要に入らないと生活できない今の状況に後ろめたさもあり、精神的に割り切り切れない気持ちもあります。
50代で子どもの扶養に入るメリット
50代で子供の扶養に入ると、税金や社会保険料の負担が減ったり、家計全体を効率的に管理できるといったメリットがあります。
ここでは、50代で子供の扶養に入ることによって、親と子の双方にどんな経済的効果や安心感が生まれるのかを整理します。
- 子どもの所得税・住民税が軽くなる
- 親自身の保険料負担が軽くなる
- 親子世帯で家計の一本化・効率化が図りやすい
子どもの所得税・住民税が軽くなる
親を扶養に入れることで子ども側が下記の扶養控除を利用でき、税制上のメリットを受けられる可能性があります。
- 所得税:38万円
- 住民税:33万円
また、50代で年間収入が「58万円以下」「130万円未満」と減少すると扶養の対象となるケースも。本記事で紹介した「税制上」「社会保険上」の扶養に入る条件をご確認ください。
親自身の保険料負担が軽くなる
50代で子供の扶養に入るメリット二つ目は、親自身の保険料負担が軽くなること。
年間の収入要件を満たし社会保険(健康保険)の被扶養者になれば、親自身が保険料を支払わずに済む可能性があります。
ただし、親がパート勤務などで勤務先の社会保険加入要件(週の労働時間20時間以上、賃金月額8.8万円以上など)を満たした場合は扶養に入れないことには注意が必要です。
親子世帯で家計の一本化・効率化が図りやすい
50代で子どもの扶養に入るデメリット
子供の扶養に入ると収入や働き方の自由度が制限されたり、将来の年金や社会保障に影響が出る場合があります。
特に50代は、まだ働ける期間が長く年金にも影響が出る年代のため、短期的なメリットだけで判断すると後にデメリットが大きくなってくることも。
ここでは、50代で扶養に入る前に知っておきたい3つのデメリットを整理します。
- 親の働き方や収入の自由度が制限される
- 親の将来の年金や社会保障に影響を与える
- キャリアプランの変化があれば負担が生じる
親の働き方や収入の自由度が制限される
50代で子供の扶養に入るデメリット一つ目は、親の働き方や収入の自由度が制限されること。
まず、扶養に入るためには「収入が一定以下であること」が求められます。そのため、50代の親が働き続けたい場合には、扶養に入ることで収入や働く時間が制限されることに。
例えば、税制・社会保険それぞれで条件を超える収入があると扶養を外れるリスクがあるため、勤務時間や働き方を抑えなければならない可能性が出てきます。
親の将来の年金や社会保障に影響を与える
50代で子供の扶養に入るデメリット二つ目は、親の将来の年金や社会保障に影響が出ること。
扶養に入ると、親は社会保険料を払う必要がなくなる(自身の名義で加入しなくなる)ため、将来の年金受給額や社会保障の範囲、老後の生活設計に影響が出る場合があります。
50代は殆どの人が年金受給前の世代。この時期の保険料納付や社会保険加入の有無が、老後の年金額や保障内容を左右するのです。
また健康保険の被扶養者になると雇用保険・労災保険の対象外となり、働き方を変えるときに保障が限定されることもあります。
キャリアプランの変化があれば負担が生じる
50代で子供の扶養に入るデメリット三つ目は、キャリアプランの変化があればその都度不要条件の見直しなどの負担が生じること。
扶養に入った後も収入や就労状況が変われば、社会保険や税の扶養認定を見直す必要があります。
50代は収入変動や再就職の可能性が高く、扶養外れの手続きや健康保険の切替、税の再申告などが発生しやすい時期。
再雇用や転職、働き方の見直しが起こりやすい世代のため、こうした変化に柔軟に対応できる準備しておきましょう。
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【まとめ】50代で子供の扶養に入るかどうか長い視点で判断を
扶養に入ることで子ども側の税負担を軽減、親側も保険料負担を減らせる一方、働き方や将来の年金・社会保障に影響が出ることも。
最適解は家計の状況や今後の収入見通しによって変わるため、短期的な節税よりも長期的な家計バランスを意識した判断が重要です。
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