- 不労所得に興味がある人
- 不労所得で確定申告に不安がある人
- 不労所得の税金を減らしたい人
- 不労所得にかかる税金について
- 不労所得の種類とそれぞれの税金
- 不労所得の税金を減らすための対策について
内容をまとめると
- 不労所得には様々な種類があり、それぞれ確定申告の条件が異なるので注意
- 不労所得の税金を減らすためには様々な工夫がある
- 不労所得の税金を減らすために法人化するおすすめ
- 資産運用について悩んだらお金のプロであるFPに相談するべき
- FP相談サービスで迷ったらマネーキャリアがおすすめ
「不労所得を得た時に確定申告が必要なケースはどんな場合がある?」このような疑問を持っている方は多いでしょう。そこで本記事では、不労所得でも税金はかかるのかどうか、不労所得の種類とそれぞれの税金、不労所得の税金を減らすための対策をまとめました。
監修者 谷川 昌平 フィナンシャルプランナー
株式会社Wizleap 代表取締役。東京大学経済学部で金融を学び、金融分野における情報の非対称性を解消すべく、マネーキャリアの編集活動を行う。ファイナンシャルプランナー、証券外務員を取得。
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この記事の目次
不労所得でも税金はかかるの?
こんにちは、マネーキャリア編集部です。
先日、40代男性からこんな質問をいただきました。
この前友人が株式投資で儲けている話を持ち掛けてきました。
かなり稼いでいるようですが、税金はかからないのですか。
働かずして稼いでものを不労所得と言います。
何らかの仕事の報酬として得るわけではないため、不労所得にははたして税金がかかるのかと疑問に思っている方も多くいるでしょう。
そこでこの記事では、
- 不労所得でどんな税金がかかるのか
- 不労所得の種類とそれぞれの税金
- 不労所得の税金を減らすための対策
- 所得税
- 住民税
所得税
不労所得で所得税がかかることはお伝えしました。
ただそれは給与所得でも同じなので特に気にする必要はないと感じる方もいるかもしれません。
しかし不労所得の残念なところは場合によっては、普段やり慣れていない会社員でも自分で確定申告をしなければならないところです。
以下からは不労所得で確定申告が必要となるケースを、
- 会社員
- 自営業
の2パターンに分けて解説したいと思います。
会社員で、不労所得が年20万円を超えた場合
会社員で不労所得を受けている場合、重要なのが不労所得の総額です。
もし年20万円を超えて受け取っているのであれば、確定申告が必要となります。
では年20万円以下なら問題はないのかというとそうではありません。
もし、
- 年収が2000万円を超えている
- 複数から給与を受け取っている
- 医療費控除を受けようと思っている
住民税
所得税に加えて住民税もかかります。
住民税では確定申告が必要なのかどうか心配することはありません。
なぜなら条件に関わらず確定申告が必要だからです。
所得税も住民税も確定申告を忘れると、余分に課税することになる可能性があるので、十分に気を付けましょう。
不労所得の種類とそれぞれの税金
株式投資の例を出しましたが、不労所得について厳密に言えば、「投資活動のような勝手にお金が動くこと」を意味します。
そのため、不労所得には、
- 利子所得
- 配当所得
- 不動産所得
- 事業所得
- 一時所得
- 公的年金等の雑所得
- 公的年金等以外の雑所得
- 譲渡所得
ここからは具体的にどういったものが該当するかを一つ一つ解説していきたいと思います。
①:利子所得
一つ目は利子所得です。
利子所得とは、
- 銀行における預貯金の利子
- 公社債の利子
- 公社債投資信託の収益の分配
- 公募公社債等運用投資信託の収益の分配
- 合同運用信託の収益の分配
②:配当所得
二つ目は配当所得です。
配当所得とは、
- 株主や出資者が法人から受ける剰余金や利益の配当
- 剰余金の分配
- 基金利息
- 投資法人からの金銭の分配
- 投資信託の分配
- 特定受益証券発行信託の収益の分配
- 申告不要制度
- 総合課税制度
- 申告分離課税制度
- 大口株主(持株比率3%以上の株主)が少額でない配当を受ける場合
- 非上場株式の配当金を受け取る場合
③:不動産所得
三つ目は不動産所得です。
不動産所得とは、
- 土地や建物などの不動産の貸付け
- 地上権など不動産の上に存する権利の設定及び貸付け
- 船舶や航空機の貸付け
④:事業所得
四つ目は事業所得です。
事業所得とは、
- 農業
- 漁業
- 製造業
- 卸売業
- 小売業
- サービス業
⑤:一時所得
五つ目は一時所得です。
一時所得はここまでの所得と違って、明らかに儲けることを目的としていたわけではない所得を指します。
収入から「収入を得るために支出した金額」と「特別控除額(最高50万円)」を差し引いたものを半分に割って確定申告をする必要があります。
一時所得 | 雑所得 | |
---|---|---|
概要 | 営利を目的とする継続的行為から生じた所得以外の所得で、労務や役務の対価としての性質や資産の譲渡による対価としての性質を有しない一時の所得 (他の所得にも該当しないことが前提条件) | 利子所得、配当所得、不動産所得、事業所得、給与所得、退職所得、山林所得、譲渡所得及び一時所得のいずれにも当たらない所得 |
具体例 |
|
|
必要経費 | 「収入を得るために支出した金額」を差し引ける | 「必要経費」を差し引ける(※) |
課税対象 | 2分の1 | 全額 |
事業所得のように「必要経費」を差し引くわけではないので、収入を得られなかった分の経費が余分な課税対象となってしまうことに注意してください。
⑥:公的年金等の雑所得
六つ目は雑所得です。
先ほど紹介したように、どの所得にも当たらないものがこの雑所得です。
雑所得の中でも、
- 公的年金等
- それ以外
⑦:公的年金等以外の雑所得
七つ目は公的年金等以外の雑所得です。
具体的には、
- ネットオークションの売り上げ
- 先物取引やFX
- 仮想通貨
- 副業に関わる所得
⑧:譲渡所得
八つ目は譲渡所得です。
譲渡所得とは、
- 土地や建物
- 株式
- 金や宝石
- 骨董品
- 機械器具
- ゴルフ会員権
- 土地や建物
- 株式
- 金や宝石
- 骨董品
- 機械器具
- ゴルフ会員権
不労所得の税金を減らすための対策
以上のように、不労所得には様々な種類があることが確認できました。
それぞれの不労所得は計算でいくら税金がかかるのかを計算しなくてはいけません。
場合によっては税金で利益が損失することもあります。
せっかくお金を稼ぎたいと思っても税金で余計なお金を取られてしまっては元も子もないですよね。
そこでここからは、不労所得の税金を減らすための対策を、不労所得別に、
- 不動産所得
- 雑所得
- 譲渡所得
- 全体に共通する内容
- 青色申告を利用する
- 減価償却費を活用する
- 一年以上の海外滞在
- タワーマンションを保有する
- 複数の会社の損益を合算する(投資信託や上場株式以外)
- 繰越控除を利用して年間ごとの損益を補填する
- 損失したとしても申告する
- FX取引に必要になったものなら経費として計上する
- 取得費を証明できるものをなくさない
- 譲渡費用を証明できるものをなくさない
- 建物だけでなく土地もすぐに売却するようにする(居住用3,000万円の特別控除)
- 10年以上所有する(10年超所有軽減税率)
- 法人化してしまう
- 個人に対する所得税は最大で55%
- 法人化すれば利益が800万円以上であれば原則33%
- 法人化した状態で損失した場合は繰越控除ができる
- 経費として計上できる範囲が広がる
まとめ:不労所得でも税金はかかる
ここまでは不労所得で税金がかかるのかを中心に解説してきました。
この記事のポイントは、
- 不労所得では、一部所得税と住民税がかかる
- 不労所得には様々な種類があり、それぞれ確定申告の条件が異なる
- どの不労所得に当たるのかによって、税制優遇が変わることがあるので、必ず確認するべき
- 不労所得の税金を減らすためには、様々な工夫があり、面倒な作業になってしまうが、やるだけの価値はある
- 不労所得の税金を減らすために、法人化してしまうのが一番おすすめ
- 資産運用
- お金の知識
- 貯金
- 投資
- 新しいことに挑戦したい
- もっと知識を身につけたい