- 老後資金の必要な額を知りたい人
- 老後資金に3000万円必要なのか知りたい人
- 老後資金に3000万円以上貯められるか不安な人
内容をまとめると
- 平均寿命の伸びなどから、老後資金は3000万円以上あった方が安心
- ライフスタイルによって必要な資金は1000~3500万円まで変動する
- 主な老後資金には生活費、医療費、介護費用がある
- 老後の収入源は公私の年金が中心
- 年代別の平均貯蓄額と同じペースの貯蓄では老後資金は不足する
- 老後資金は退職金や資産運用で調達する方法がある
- 老後資金の不安はマネーキャリアの無料FP相談で解消がおすすめ
老後資金の目安は3000万円が目安です。しかし中には3000万円も貯められないと思う人もいるでしょう。この記事では老後資金の目安とともに、老後資金3000万円を貯めるための方法や老後の出費の内訳を解説します。ぜひ最後までご覧ください。
監修者 谷川 昌平 フィナンシャルプランナー
株式会社Wizleap 代表取締役。東京大学経済学部で金融を学び、金融分野における情報の非対称性を解消すべく、マネーキャリアの編集活動を行う。ファイナンシャルプランナー、証券外務員を取得。
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この記事の目次
- 老後資金が3000万円必要と言われる根拠
- 「老後2000万円問題」とは?
- 実際は3000万円の貯金があったほうが安心
- ライフスタイル別老後資金
- ① 夫婦二人の場合
- ② 独身男性やシングルファザーの場合
- ③ 独身女性やシングルマザーの場合
- 老後資金の内訳
- ① 生活費
- ② 医療費
- ③ 介護費
- ④ 葬儀費
- 老後の収入源
- ① 公的年金
- ② 私的年金その他
- 年代別平均貯蓄額
- 老後資金3000万円を目指すための準備方法
- ① 退職金
- ② iDeCo(個人型確定拠出年金)
- ③ NISA(少額投資非課税制度)
- ④ 財形貯蓄
- ⑤ 家計の見直し
- 老後資金の貯蓄に不安を感じたらお金のプロに相談すべき理由
- まとめ:3000万円貯金して老後に備えよう
老後資金が3000万円必要と言われる根拠
人生の3大費用と言われる「教育・住居・老後」。
その中で、老後費用は誰しもが必要になる費用です。
老後資金に関して、「老後2000万円問題」という話題を聞いたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか?
実際には老後資金は2000万円以上必要、と聞くと、そんなに貯める必要があるの!?と驚かれる方も多いかもしれません。
今回は、本当に必要な老後資金はいくらなのか徹底解説してみました。
「老後2000万円問題」とは?
「老後2000万円問題」を知っていますか?
令和元年6月に金融審議会が発表した、市場ワーキング・グループ報告書「高齢社会における資産形成・管理」(以下、報告書)によって、「老後2000万円問題」が話題になりました。
それは、老後生活するには2000万円が不足する、といった印象を世間に与えました。
「老後2000万円問題」の算出方法
余命20年)5万5000円 × 12ヶ月 × 20年 = 1320万円
余命30年)5万5000円 × 12ヶ月 × 30年 = 1980万円
この計算から、老後には1320万円〜1980万円足りないのではないか?と話題になりました。実際は3000万円の貯金があったほうが安心
実際には2000万円の貯金では安心できません。ここでは3000万円必要と言われる理由の原因を3つ紹介します。
① 平均寿命の増加
厚生労働省が発表した「令和2年簡易生命表の概況」によると、95歳まで生存する割合は男性で11.1%、女性で28.3%です。
医療の進歩により平均寿命が延びており、必要な老後資金も増加する可能性が大いにあります。
② 介護費や葬祭費などの思わぬ出費
先ほどの2000万円の計算結果には、特別な支出は含まれていません。
例えば、先ほどの計算結果である2000万円に介護費約500万円、葬祭費約200万円を夫婦2人分プラスすると、老後資金として3000万円以上必要になる計算です。
介護費は、生命保険文化センターが発表した「2021(令和3)年度 生命保険に関する全国実態調査」における、平均介護費用8.3万円と平均介護期間61.1ヶ月を掛け合わせたものです。
葬祭費に関しては、一般財団法人 日本消費者協会が発表した「葬儀についてのアンケート調査報告書」の2017年第11回調査によるものです。
この他にも、老人ホーム費用、や金融資産の相続などを考えると、2000万円では足りないことがわかります。
③ 年金の受給年齢引き上げの可能性
平成12年の法律改正で、老齢厚生年金の支給開始年齢が以前の60歳から65歳に引き上げられることになり、2025年度に引き上げが完了します。
日本の財政を考えると、年金の支給開始年齢が70歳になる可能性も大いにあります。
そうなった場合、もらえない年金の分の貯金も必要になります。
ライフスタイル別老後資金
ここからはライフスタイル別に必要となる老後資金について解説します。老後資金は基本的に平均寿命の増加や冠婚葬祭、年金の受給年齢引き上げにともなって3000万円は必要です。
しかし、この金額はあくまで目安であり、ライフスタイルによって実際の金額は変わってきます。ライフスタイルによって分類した場合、必要資金の目安は以下の通りです。
- 夫婦二人の場合は約3400万円
- 独身男性、シングルファザーの場合は約1000万円
- 独身女性やシングルマザーの場合は約2400万円
① 夫婦二人の場合
これまでもまとめてきたように、報告書でまとめられた約2000万円の不足に加え、介護費約500万円、葬祭費約200万円を夫婦2人分プラスして考えてみます。
2000万円 + 500万円×2人分 + 200万円 × 2人分 = 3400万円
すると、老後資金として3000万円以上必要になる計算になります。
② 独身男性やシングルファザーの場合
総務省統計局が発表した「2019年全国家計構造調査 家計収支に関する結果」によると、高齢無職単身世帯(男性)では、実収入と実支出では実収入が上回っており、黒字です。
しかし、年金などの社会保障給付だけで見ると、実際には1か月で約1.3万円のマイナスとなります。
男性の平均寿命から20年分の老後資金を計算し、介護費約500万円や葬祭費約200万円をプラスすると、安心して老後を過ごせる老後資金は以下のようになります。
1.3万円 × 12ヶ月 × 20年 + 500万円 + 200万円 = 約1000万円
単身の男性は、約1000万円あれば余裕のある老後を過ごせると考えられます。
③ 独身女性やシングルマザーの場合
同様に、総務省統計局の調査によると、高齢無職単身世帯(女性)では、実収入と実支出の差である不足額が毎月7500円発生します。
女性の平均寿命から27年分の老後資金を計算し、介護費約500万円や葬祭費約200万円をプラスすると、必要な老後資金は以下のようになります。
7500円 × 12ヶ月 × 27年 + 500万円 + 200万円 = 約2400万円
単身の女性に必要な老後資金は2400万円と計算することができます。
老後資金の内訳
老後資金はあくまで老後に必要なすべてのお金をまとめた金額です。総額だけを目安として知っていても、具体的な内訳を理解しないと意味がありません。
老後資金3000万円を使う内訳は以下の通りに分類できます。
- 生活費
- 医療費
- 介護費
① 生活費
生活費は家賃や食費、水道光熱費、通信費など、現役時代と変わらないものに加えて老人ホーム代や家のリフォーム代もあります。
毎月の平均支出額は厚生労働省の「家計調査年報(家計収支編)2020年」によれば、単身世帯で15万506円、二人以上世帯で27万7,926円となっています。
この費用は毎月かかるもので、リフォーム代や老人ホームへの入居一時金といった別途かかる費用も準備が必要です。
老人ホームへの入居は家賃の代わりにサービスの利用料がかかり、施設によって金額が異なるので、自分の支払い能力に合わせたところを選びましょう。
② 医療費
高齢者は病気になることも多く、それにともなって入院も長期化する可能性が高いです。厚生労働省の「平成29年(2017)患者調査の概況」によれば、75歳以上の在院日数は43.6日となっています。
また、保険の適用を受けても入院費用は1万円程度かかることが多いです。老後に備える意味でも、生活資金だけでなく、医療にかかるお金もある程度確保しておく必要があります。
③ 介護費
介護費は介護保険の適用を受けても、所得や年齢によって一定の自己負担が発生します。現在はもっとも少ない人で1万5,000円、高い人で4万4,400円の負担が必要です。また、制度の適用外であるサービスを受けようと思えば、さらに費用を支払わなければなりません。
介護費は介護が必要になった瞬間から発生する費用です。健康寿命を長引かせることで費用を抑えることができます。また夫婦二人暮らしであれば、協力しあうことによって、ある程度の節約が可能です。
④ 葬儀費
葬儀は直葬や家族葬、一般葬など方法によって異なりますが、平均は約184万円と言われています。
また、お墓を準備するのであれば新たに費用が必要です。葬式の方法によっても用意しなければならない予算は数十万円~100万円以上と大きく変わります。家族への負担を避けたいのであれば、生前葬の準備やエンディングノートの記載も方法の1つです。
自分の価値観や用意できる予算に合ったものを選択しましょう。
老後の収入源
老後資金に不安がある人の関心が強い分野に老後の収入源があげられます。年金は誰でも思い浮かぶでしょうが、その金額を知らない人もいるのではないでしょうか。年金とまとめて言っても、そこには以下の2種類があります。
- 公的年金
- 私的年金
① 公的年金
公的年金は国民年金と厚生年金の2段階に分かれています。個人事業主やフリーランスの多くは国民年金のみであり、会社員は厚生年金に加入しています。
厚生労働省の「令和2年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、国民年金の平均受給額は5万6,358円、厚生年金は14万6,145円となっています。
年金の加入や支払い状況によってこの金額は変わってきますが、国民年金のみの人は生活費を賄いきることはほぼ不可能です。そこで重要なのが次に解説する私的年金やその他の収入です。
② 私的年金その他
私的年金やその他の収入には厚生年金保険や確定拠出年金、生命保険、個人年金保険があります。それぞれ簡単に解説します。
厚生年金基金
厚生年金基金は加入している業界や団体へ支払った保険料を、厚生年金基金が運用する仕組みです。
基金に加入していることによって、国の老齢厚生年金の代行部分は報酬比例の年金がプラスアルファとして支払われます。
ただし2016年4月以降に確定給付企業年金への移行もしくは基金の解散をすることが決まっています。
確定拠出年金
確定拠出年金は支払われた保険料を支払った人の指示する投資信託などによって運用し、年齢が一定に達したタイミングで一時金などとして支払うものです。
確定拠出年金には企業型と個人型があり、支払った保険料は全額所得控除の対象となります。また、受取金についても基本的に非課税です。
節税しながら資産運用が可能ですが、一方で運用がマイナスになってしまい、受取金額が減ってしまうリスクもあります。
生命保険
年代別平均貯蓄額
ここからは年代別に平均貯蓄額を紹介します。以下は貯蓄額の平均をまとめた表です。なお、出典は厚生労働省「2019年 国民生活基礎調査の概況」の「各種世帯の所得等の状況」となっています。
年齢 | 平均貯蓄額 |
---|---|
29歳以下 | 179万8,000円 |
30~39歳 | 530万円 |
40~49歳 | 650万円 |
50~59歳 | 1075万4,000円 |
60~69歳 | 1461万7,000円 |
70歳以上 | 1233万5,000円 |
老後資金に必要なのは3000万円ですから、多くの人が老後までに十分な資金を用意できていないことがわかります。
このように一般的なペースで貯蓄をしていても、老後資金を十分に用意できないので工夫が必要です。
老後資金3000万円を目指すための準備方法
世代別の平均貯蓄額から多くの人が十分な老後資金を用意できていないことがわかりました。中には3000万円も貯められないと思ってしまう人もいるでしょう。
しかし老後資金を3000万円貯めることは不可能ではなく、以下のものを利用することで確実に貯蓄を増やせます。
- 退職金
- iDeCo
- NISA
- 財形貯蓄
- 家計の見直し
① 退職金
退職金は日本では一般的なものとして扱われますが、企業に法的義務はなく、最近では金額の減少や制度自体が存在しないケースが増えています。
退職金は所得控除も多く受けられ、勤続年数が長いほど金額も増えるものです。しかし、退職金を当てにしすぎると、老後資金が足りなくなることもあり得ます。
退職金は事前におおよその金額を予測し、足りない部分は貯蓄を継続するようにしましょう。
② iDeCo(個人型確定拠出年金)
iDeCoは保険料を毎月一定額支払い、そのお金を指定した投資信託などで運用します。保険料は全額所得控除になり、受取金もほとんど非課税になるので節税効果も高いです。
老後資金の貯蓄方法としてリターンを大きく望める一方、元本割れのリスクや途中解約できないといった注意点もあります。
現金が足りなくなっても基本的に引き出せないお金になるので、資金の余裕をある程度もってから行うようにするのがおすすめです。
③ NISA(少額投資非課税制度)
NISAには一般NISAとつみたてNISAの2種類があります。それぞれ非課税枠があり、一般NISAは毎年120万円が5年間、つみたてNISAは毎年40万円が20年間です。どちらも投資による配当金や分配金、売却益が非課税で確定申告も必要ありません。
どちらも魅力的ではありますが、老後資金には長期的な運用をするつみたてNISAを選ぶ人が多いです。片方しか選べないため、選択は慎重に行う必要があります。
また、NISAについても商品に元本割れのリスクがあるので注意しましょう。また、非課税枠として扱える期間が存在し、その期間を過ぎてから売却すると税金が発生するのでタイミングも気をつける必要があります。
④ 財形貯蓄
財形貯蓄とは、「勤労者財産形成促進制度」に含まれる制度のひとつで国と企業が労働者の資産形成をサポートすることが目的です。元金550万円まで、発生する利子が非課税になるなどのメリットがあります。
また、財形貯蓄は以下の3種類に分かれています。
- 一般財形
- 住宅財形
- 年金財形
⑤ 家計の見直し
ここまで収入を増やすものについて解説しました。しかし、家計の見直しによって支出を見直ししてみることも必要です。
特に子育てをしてきた世帯は子どものために様々なことにお金を使っており、支出が増えています。子育て中は仕方ない面もあるでしょうが、子どもの自立後は支出を減らすようにしましょう。
たとえば二人暮らしをするのに適した家賃の安い物件に引っ越して固定費を下げる方法があります。また、食費も外食の回数を減らして節約可能です。
家計の見直しによって支出を減らすことで老後に必要な金額を減らせます。特に老後にお金が足りなくなる人は、現役時代の生活水準を落とせない人が多いので取り組んでみてください。
老後資金の貯蓄に不安を感じたらお金のプロに相談すべき理由
ここまで老後資金の目安や日本人の貯蓄の現状、老後資金を準備する方法について解説しました。しかし、中には金額を聞いて貯められるか不安になったり、資産運用の方法でどれを選べばよいか迷った人もいるでしょう。
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まとめ:3000万円貯金して老後に備えよう
この記事では老後資金について目安は3000万円であることやその貯め方を中心に解説しました。
老後2000万円問題などの要因で老後資金に関心を持つ人は増えていますが、実際のところ十分な老後生活を送るには3000万円の資金が必要です。
老後資金は一般的なペースで貯めていては足りなくなるでしょう。そうならないために、財形貯蓄やiDeCoなどの制度活用や家計の見直しをしてください。
この記事では以下の点を解説しました。
- 老後資金の目安は3000万円
- 独身か二人暮らしかによって必要な資金は変動する
- 老後資金は生活費、医療費、介護費、葬儀費に分けて考える
- 老後資金はNISAなどの優遇制度と家計の見直しの合わせ技で準備する
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