
- 60歳を迎えるにあたり、老後資金を真剣に考え始めた方
- 老後の生活に漠然とした不安を感じていて、具体的な対策を知りたい方
- 定年後の資金計画を立てたいが、何から始めればいいかわからない方
- 老後資金を増やす方法や、運用のリスクを知りたい方
- 専門家のアドバイスを受けて、安心できる老後資金の管理方法を見つけたい方
内容をまとめると
- 60歳からの老後資金は、30年以上の長期に渡り、2,000万円近く必要とされる。公的年金だけでは不十分なため、計画的な準備が大切
- 老後資金を減らさないためには、生活費の見直しや退職金・年金の有効活用、医療・介護費への備えが重要
- 60歳からでも、定期預金や個人向け国債、投資信託やETF、不動産投資やREITなどを活用し、老後資金を増やすことができる
- 老後資金の運用では、投資詐欺や高利回り商品に注意し、インフレリスクに備え、元本保証とリスク許容度を考慮した資産配分を行う必要がある
- 老後資金の管理は複雑で、専門家のアドバイスを受けることが有効。マネーキャ

この記事の監修者 谷川 昌平 フィナンシャルプランナー
株式会社Wizleap 代表取締役。東京大学経済学部で金融を学び、金融分野における情報の非対称性を解消すべく、マネーキャリアの編集活動を行う。ファイナンシャルプランナー、証券外務員を取得。メディア実績:<テレビ出演>テレビ東京-テレ東「WBS」・テレビ朝日「林修の今知りたいでしょ!」
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この記事の目次
- 60歳からの老後資金はどれくらい必要?
- 60歳以降の生活費と必要資金の目安は?
- 60歳の平均貯蓄額と年金収入 は?
- 60歳でリタイアする場合に必要な資金シミュレーション
- 老後資金を減らさないために必要な対策とは?
- 生活費を見直し、支出を最適化する
- 退職金・年金を有効活用する
- 医療・介護費に備える
- 60歳からでもできる!老後資金の増やし方
- 定期預金や個人向け国債を活用する
- 投資信託・ETFでリスクを抑えた運用をする
- 不動産投資・REITで安定収入を確保する
- 60歳からの老後資金の運用で気をつけるべきリスク
- 投資詐欺・高利回り商品に注意する
- インフレリスクの対策方法!
- 元本保証とリスク許容度を考慮した資産配分のコツとは?
- 老後資金について専門家に相談するメリット
- 金融機関の相談窓口でできること
- ファイナンシャルプランナー(FP)に相談
- まとめ:60歳からの老後資金を賢く管理し、安心した生活を!
60歳からの老後資金はどれくらい必要?
60歳からの老後資金は、どれくらいあれば安心なのでしょうか。平均寿命が伸びている日本では、60歳を過ぎてからの人生も長く、計画的に老後資金を準備しておくことが大切です。
老後の生活期間は、個人差はあるものの、およそ30年以上と考えられています。厚生労働省の「令和3年簡易生命表の概況」によると、90歳まで生きる確率は男性で27.5%、女性で52.0%となっています。さらに、95歳まで生きる確率は、男性で10.1%、女性で27.1%にも上ります。
つまり、60歳でリタイアした場合、30年以上にわたって老後資金が必要になる可能性が高いのです。この長い期間をどのように過ごすのか、そしてそのための資金をどう準備するのかは、私たち一人ひとりが真剣に考えるべき課題です。
60歳以降の生活費と必要資金の目安は?
総務省統計局の2022年の家計調査年報によると、高齢夫婦無職世帯(夫65歳以上、妻60歳以上の夫婦のみの無職世帯)の場合、毎月約1万円の赤字が発生しています。
実収入が216,772円に対し、消費支出が226,436円となっており、毎月9,664円の不足が生じています。仮に65歳で定年退職し、その後20年間生きるとすれば、この赤字は約232万円に膨らみます。30年間生きた場合は、約348万円の赤字が発生する計算になります。
必要な老後資金の額は、個人の生活スタイルや収入状況によって大きく異なります。2019年に金融庁が発表した2,000万円の数字は現在では適切ではありません。最新のデータに基づくと、必要な老後資金の額は大幅に減少しています。
ただし、ゆとりある老後生活を送るには、公的年金だけでは不十分な場合が多く、自ら老後資金を準備しておく必要があることは変わりません。
60歳の平均貯蓄額と年金収入 は?
総務省統計局の2022年の家計調査年報によると、60歳以上の2人以上の世帯の平均貯蓄額は2,463万円となっています。
また、65歳以上の高齢夫婦無職世帯の公的年金などの収入は、月額212,950円です。一方、60歳以上の単身世帯の平均貯蓄額は1,687万円で、65歳以上の高齢単身無職世帯の公的年金などの収入は、月額125,499円となっています。
いずれの世帯も、公的年金が収入の大部分を占めており、それぞれ収入全体の91.5%、89.0%に達しています。しかし前述のとおり、公的年金だけでは生活費を賄うことは難しく、貯蓄を切り崩したり、何らかの方法で収入を増やしたりする必要があるのが実情です。
60歳でリタイアする場合に必要な資金シミュレーション
60歳でリタイアした場合、具体的にいくらの老後資金が必要なのでしょうか。総務省の「家計調査年」を参考に、簡単なシミュレーションをしてみましょう。
65歳以上の夫婦のみの無職世帯(夫婦高齢者無職世帯)に必要な生活費は月額約23万円です。一方、65歳以上の単身無職世帯(高齢単身無職世帯)に必要な生活費は月額約14万円とされています。
仮にこの金額で90歳まで生きるとすると、次のような老後資金が必要になります。
- 夫婦高齢者無職世帯:約6,900万円(約23万円×12ヵ月×25年)
- 高齢単身無職世帯:約4,200万円(約14万円×12ヵ月×25年)
- 夫婦高齢者無職世帯:約8,280万円(約23万円×12ヵ月×30年)
- 高齢単身無職世帯:約5,040万円(約14万円×12ヵ月×30年)
老後資金を減らさないために必要な対策とは?
老後資金を減らさないためには、どのような対策が必要なのでしょうか。60歳を過ぎてからの生活では、収入が減る一方で、支出は増加傾向にあります。とくに、医療費や介護費などの出費が増えることが予想されます。
老後資金を守るためには、日々の生活費を見直したり、退職金や年金を有効活用したりすることが大切です。また、万一の際の医療費や介護費にも備えておく必要があります。
本章では、老後資金を減らさないための具体的な対策を詳しく見ていきます。
生活費を見直し、支出を最適化する
老後の生活費を抑えるには、まず日々の支出を見直すことが重要です。無駄な出費はないか、節約できる部分はないかをチェックしてみましょう。
たとえば、次のような工夫が考えられます。
- 外食を控え、自炊を心がける
- 衝動買いを避け、計画的に買い物をする
- 光熱費を抑えるため、節電・節水を心がける
- 交通費を節約するため、徒歩や自転車を活用する
退職金・年金を有効活用する
60歳でリタイアする際には、多くの場合、退職金を受け取ることができます。厚生労働省の「令和3年賃金事情等総合調査」によると、大学卒の場合の平均退職金額は2,230万4,000円です。この退職金をどう活用するかは、老後の資金計画に大きな影響を与えます。
一時的な高額収入である退職金は、老後資金の基盤となる大切な資金です。安易に使い込むのではなく、将来を見据えて計画的に活用するのが重要です。たとえば、以下のような使い方が考えられます。
- 老後の生活費の一部として利用する
- 将来の医療費や介護費に備えて貯蓄する
- 運用して資産を増やす
医療・介護費に備える
老後は、医療費や介護費がかさむ時期でもあります。医療・介護費用は、想定外の出費となることが多く、老後資金を圧迫する要因となります。
そのため、医療費や介護費に備えた資金準備が欠かせません。具体的には、以下のような対策が考えられます。
- 医療保険や介護保険に加入する
- 高額療養費制度や介護保険の利用方法を理解する
- 日頃から健康管理を心がけ、病気や介護の予防に努める
60歳からでもできる!老後資金の増やし方
老後資金を減らさないために必要な対策を講じることは大切ですが、同時に60歳からでも老後資金を増やす方法を考えることも重要です。
リタイア後は、年金収入が主な収入源となりますが、それだけでは十分とはいえません。将来の不安を取り除き、ゆとりある老後生活を送るためには、老後資金をできる限り増やしておくことが望ましいです。
本章では、60歳からでも取り組める老後資金の増やし方を具体的に見ていきます。
定期預金や個人向け国債を活用する
60歳からの資産運用では、安全性の高い金融商品を選ぶことが大切です。代表的なものが、定期預金や個人向け国債です。
定期預金は、一定期間預けることで利息を得られる金融商品です。預入期間はさまざまですが、一般的に預入期間が長いほど利率が高くなる傾向にあります。また、元本保証であるため、安心して運用ができます。
個人向け国債は、国が発行する債券の一種で、個人投資家を対象としたものです。利率は市場金利に連動して決まりますが、信用リスクは極めて低く、安定した利子収入を得られるのが特徴です。
上記の金融商品は、リスクが低い分、高い利回りは期待できませんが、確実に元本を守りながら、着実に資産を増やすことができます。60歳からの資産運用では、まずはこうした安全性の高い金融商品を中心に考えてみるのも一つの方法です。
投資信託・ETFでリスクを抑えた運用をする
もう少しリスクを取って、より高い利回りを目指したい方には、投資信託やETF(上場投資信託)がおすすめです。
投資信託は、多数の投資家から集めた資金をまとめて運用するもので、専門家が投資先を選定し、運用してくれるのが特徴です。さまざまな種類の投資信託があり、リスクの高さや運用方法などを選ぶことができます。
ETFは、株式のように取引所で売買される投資信託です。株価指数など特定の指標に連動するように設計されており、分散投資によってリスクを抑えることができるのが魅力です。
投資信託やETFは、預貯金よりもリスクは高くなりますが、適切に選ぶことで、リスクを抑えながらも、一定の利回りを期待できます。
不動産投資・REITで安定収入を確保する
さらに、不動産投資やREIT(不動産投資信託)で、安定的な収入を確保する方法もあります。
不動産投資は、アパートやマンションなどの物件を購入し、賃貸収入をえる方法です。適切な物件を選び、適切に管理すると、長期的に安定した収入をえることができます。
REITは、不動産を裏付け資産とする投資信託で、多数の投資家から集めた資金で大型の不動産に投資します。不動産の賃貸収入や売却益を投資家に分配するため、比較的安定した収入を期待できます。
ただし、不動産投資やREITは、一定の知識と経験が必要であり、リスクも存在します。自分の知識レベルやリスク許容度を見極めながら、慎重に検討するのが大切です。
60歳からの老後資金の増やし方は、安全性を重視しつつ、自分に合った方法を選ぶことが重要です。定期預金や個人向け国債、投資信託やETF、不動産投資やREITなど、さまざまな選択肢の中から、自分に合ったものを見つけ出すことが、豊かな老後生活への鍵となります。
60歳からの老後資金の運用で気をつけるべきリスク
60歳から老後資金の運用を始める際には、さまざまなリスクに注意する必要があります。せっかく築いた大切な資産を失ってしまわないよう、リスクを正しく理解し、適切に管理するのが大切です。
本章では、60歳からの老後資金の運用で気をつけるべきリスクを、詳しく見ていきます。
投資詐欺・高利回り商品に注意する
老後資金の運用を考える際に、まず注意すべきなのが、投資詐欺や高利回り商品のリスクです。
資産運用に関心を持つ高齢者を狙って、「必ず儲かる」「絶対に損はさせない」など甘い言葉で勧誘する悪質な投資詐欺が後を絶ちません。また、一見魅力的に見える高利回りの金融商品にも、大きなリスクが潜んでいることがあります。
こうした投資詐欺や高利回り商品に惑わされないためには、「リスクのない投資はない」と原則を肝に銘じておくことが大切です。あまりにもよい話は、慎重に検討する必要があります。
また、金融機関の登録を確認したり、複数の専門家にアドバイスを求めたりすると、リスクを見極めることができます。「おかしいな」と感じたら、勇気を持って断ることが賢明です。
インフレリスクの対策方法!
老後資金の運用で見落としがちなのが、インフレリスクです。インフレとは、物価の持続的な上昇のことを指します。
物価が上昇し、お金の価値が下がっていくと、同じ額の資産でも買えるものが減っていきます。とくに、退職後の時間が長期化するなかでは、インフレリスクへの対策が欠かせません。
インフレリスクに対抗するためには、インフレ率を上回る利回りを確保するのが重要です。そのためには、預貯金だけでなく、株式や不動産などにも投資を分散するのが有効です。
また、物価連動国債や、インフレ連動型の投資信託などを活用するのも一つの方法です。インフレの影響を受けにくい資産を組み込むことで、インフレリスクを軽減ができます。
元本保証とリスク許容度を考慮した資産配分のコツとは?
60歳からの老後資金の運用では、元本保証とリスク許容度を考慮した資産配分が重要です。
元本保証とは、投資した資金の元本が保証されることを指します。元本保証の金融商品は、利回りは低いものの、安全性が高いのが特徴です。
一方、株式や不動産などのリスク資産は、元本保証はありませんが、高い利回りが期待できます。
自分のリスク許容度を見極め、元本保証の商品とリスク資産のバランスを取ることが、賢明な資産配分のコツです。ただし、具体的な資産配分比率は個人の状況や市場環境によって大きく異なります。
自分の年齢やリスク許容度、資産の状況、さらには市場環境などに応じて、適切な資産配分を専門家と相談しながら決定し、定期的に見直すことが大切です。
また、資産配分は一度決めたら終わりではありません。定期的に見直し、必要に応じて調整するのが、長期的な資産運用では欠かせません。
老後資金について専門家に相談するメリット
老後資金の運用は、自分一人で考えるのではなく、専門家のアドバイスを受けることが大切です。とくに、60歳を過ぎてからの資産運用では、さまざまなリスクがあるため、専門家の知見を借りることで、より安全で効果的な運用が可能になります。
本章では、老後資金を専門家に相談するメリットに関して、詳しく見ていきます。
金融機関の相談窓口でできること
多くの金融機関では、資産運用に関する相談窓口を設けています。銀行や証券会社、保険会社などで、専門のスタッフが資産運用のアドバイスを提供しています。
金融機関の相談窓口では、以下のようなことができます。
- 自分の資産状況や目標に合った運用プランの提案
- 各種金融商品のリスクや特徴の説明
- 市場動向や経済情勢の情報提供
- 資産運用に関する疑問や不安の解消
ファイナンシャルプランナー(FP)に相談
より総合的な観点から老後資金の運用を考えたい場合は、ファイナンシャルプランナー(FP)に相談するのも一つの方法です。
FPは、資産運用だけでなく、ライフプランニング全般の専門的なアドバイスを提供する専門家です。資産運用のほか、保険、税金、相続など、幅広い分野に関する知識を持っています。
FPに相談すると以下のようなメリットが期待できます。
- 自分のライフプランに合わせた資産運用の提案
- 老後の生活設計に関する具体的なアドバイス
- 保険や税金対策など、資産運用以外の分野も含めた総合的な提案
- 定期的なモニタリングと、状況に応じたプランの修正
まとめ:60歳からの老後資金を賢く管理し、安心した生活を!
本記事では、60歳からの老後資金の必要額と目安、老後資金を減らさないための対策、60歳からでもできる老後資金の増やし方、老後資金の運用で気をつけるべきリスク、老後資金を専門家に相談するメリットを解説しました。
60歳を迎えると、いよいよ本格的に老後資金の準備と運用に取り組む必要があります。人生100年時代を見据えて、老後資金を賢く管理するのは大変重要なテーマです。
▼60歳からの老後資金を賢く管理するためのポイント
・支出を見直し、無駄な出費を削減する
・安全性を重視しつつ、適度なリスクを取って運用する
・ファイナンシャルプランナーなどの専門家のアドバイスを適切に取り入れる
上記のポイントを踏まえ、自分の状況に合った老後資金の管理方法を見つけ、着実に実行していくことが大切です。
しかし、老後資金の管理は複雑で、自分一人で適切な判断をするのは難しいものです。専門家のアドバイスを受けずに独断で運用すると、大きな損失を招くリスクもあります。
そこで、「老後資金の無料相談窓口」のように、老後資金を含む資産形成全般の悩みを「無料で何度でも」相談できるサービスを活用する人が増えています。
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