60歳老後の暮らしは貯金1000万円で足りるのか|独身と夫婦で徹底比較のサムネイル画像
▼この記事を読んで欲しい人
  • 50代60代の方
  • 老後の生活に不安のある方
  • いくら貯金があれば老後の生活を平穏に暮らせるか知りたい方

内容をまとめると

▼内容をまとめると
  • 老後の生活に貯蓄1000万円では足りない
  • 節約はできるならやるべき
  • 物価上昇や為替変動に備えることで資産運用になり一石三鳥
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50代60代と老後生活を意識し始めるにつれて老後資金に不安を感じる方も多くいます。貯金1000万円しかないが足りるのか、貯金1000万円でやりくりするために何を気をつければ良いのか気になりますよね。本記事では、独身・夫婦の60歳以降の老後必要金額等解説します!

監修者「谷川 昌平」

監修者 谷川 昌平 フィナンシャルプランナー

株式会社Wizleap 代表取締役。東京大学経済学部で金融を学び、金融分野における情報の非対称性を解消すべく、マネーキャリアの編集活動を行う。ファイナンシャルプランナー証券外務員を取得。
>> 谷川 昌平の詳細な経歴を見る

この記事の目次

60歳以降の老後の暮らしは貯蓄1000万円では足りない!?


「老後2000万問題」がニュース等で取り上げられ、老後の生活に不安を覚えた方は多いのではないかと思います。


さらに年金の受け取り年齢が徐々に遅くなってきていることや、年金額が下がってきていることなど不安になる要素はたくさんあります。


そこで今回は老後生活で貯蓄1000万円では足りない理由や、どのぐらいの貯蓄が必要なのかを解説します。


この記事を読んで頂ければ、貯蓄1000万円では足りないこと、自分たちが老後を安心して生活できるのか、さらに準備が必要になるのか判断できるようになります。


老後に趣味を楽しみたいと思う方や孫をかわいがる余裕が欲しいと思う方など老後の楽しみ方は人それぞれかと思います。


ご自身の老後生活のために、是非最後までご覧ください。

1000万円では足りない理由①平均寿命の長寿化

日本は世界的に見ても長寿国ということをご存知の方は多いと思います。ではどれくらい平均寿命が伸びているのか見てみましょう。


厚生労働省の統計データで見ると、1955年の平均寿命は男性63.6歳、女性67.75歳でした。


最近のデータ、2022年の平均寿命は男性81.41歳、女性87.45歳となっています。

64年の間に男性17.81歳、女性19.7歳も伸びていることが分かります。


当たり前のことですが寿命が伸びたということは、生活に必要になるお金も増え、さらには医療費や介護費なども発生する可能性が高くなります。


厚生労働省の発表によると生涯でかかる医療費の総額2700万円のうち、半分が高齢期にかかるとされており、介護費は生命保険文化センターの調べでは月平均82,700円、平均介護期間は61,1カ月とされています。


介護費の合計は平均で約505万円となります。

さらに、都内では介護施設の入居費だけで1000万以上かかるところもあります。


1000万円では足りない大きな理由になっており、このことを長寿化のリスクと言います。

1000万円では足りない理由②物価の高騰

実は毎年毎年インフレが進んでいることをご存知でしょうか?

インフレとは物価上昇のことです。物の値段があがると必然的にお金の価値は下がります。


例えば1000万円で100円のリンゴを買うと10万個買えますが、20年後にリンゴが200円に値上がりしていると5万個しか買えないですよね。つまり1000万円の価値が半分になったと言えます。


価値が半分なんて大げさな。と思われるでしょうが事実、日本はバブルの時から毎年、平均約2%のインフレが進み、みなさんの気付かないうちにすでにお金の価値は半分になっています


このまま物価上昇が続くと現在1000万円の貯蓄がある方でも15年後・20年後には1000万年の価値が下がってしまい、生活が苦しくなることが予想されます。

老後貯金はいくらあれば足りる?必要額シミュレーション


ここまで貯蓄1000万円では足りない根拠を説明してきましたが、では実際にいくらあれば老後の生活を安心したものにできるのか計算してみましょう。


今回のシミュレーションはあくまで平均値での計算なので就労状況や収入によって変わります。


もちろん各ご家庭によって必要な金額は違いますので、参考にしていただきご自身の収入や支出を当てはめ、自分自身で計算していただけたらと思います。


よりリアルな数字を出し、自身の現状を知ることがとても大切になってきます

夫婦の場合


総務省の発表によれば60歳以上の夫婦の1カ月の平均支出金額は255,550円となっています。それに対して年金の平均受給金額は共働き世帯で267,929円、会社員+専業主婦・自営業世帯で215,812円です。


共働き世帯では月12,379円のゆとりがあり、男性の平均寿命の81歳までを計算すると約237万円ほど余る計算です。


そして残された奥様の単身での平均支出額は144,687円、年金の平均受給金額が103,159円なので毎月の不足が41,528円になり、女性の平均寿命の87歳までで計算すると約299万円不足します。


つまり合計で約62万円不足することになります。


この場合だと貯蓄1000万円あれば大丈夫ですが、ここに物価上昇、医療費や介護費がかかることを考えると1000万円では足りない可能性が高いです。

独身ひとり暮らしの場合


同じように単身世帯の計算をしていくと、男性・女性ともに会社員だった場合の年金の平均受給額は男性164,770円、女性103,159円となっています。


単身世帯の平均支出金額が144,687円なので、男性で20,083円余り、女性で41,528円不足。ともに平均寿命までを計算すると男性で約385万のゆとり、女性で約1096万円の不足となります。


女性の場合だと貯蓄1000万円では足りないとなりましたが、男性と女性では女性の方が扶養の方や会社員でない割合が多いので、このような結果というだけです。


男性だから安心、女性だから足りないということではなく、あくまで平均での話なので実際の就労状況や収入によって変わります。


独身一人暮らしでもしっかりと資産運用を考えることが大切です。

老後貯蓄を貯めるために見直したいこと5選


ここからは貯蓄1000万円では足りないと感じた方が老後の生活のために、今からどのように準備をすればいいのか、ご紹介していきます。

  • 生活費を節約する
  • 加入している保険を見直してみる
  • 長く働くことを視野に入れる
  • 資産運用を始める
  • 子どもの扶養に入る

の5つからまずは考えてみるのがおすすめです。

では1つずつ解説していきます。

見直し①生活費を節約する


そもそも毎月の生活費にいくらぐらいかかっているかご存知ですか?


節約の前にそもそもいくらかかっているのか把握することが非常に大切になってきますので、まずは調べてみましょう。把握したあとに、どの項目なら節約しやすいか考えてみましょう。


例えば家電製品は少し前のモデルと最近のモデルでは電気の使用量が大幅に改善されているので、買い替えるだけで節約になる場合もあります。


他には携帯電話などの通信費は格安SIMも多くありますし、大手キャリアでも格安プランを出しているので節約しやすい項目の1つです。


食費や家賃など一つ一つの項目で考えると節約効果は大きくなります。

1000万円に少しでも上積みも目指しましょう。

見直し②加入している保険を見直してみる


現在加入している保険を見直してみましょう

見直しされたのはいつ頃ですか?


見直しは面倒と思われる方が多いとは思いますが、保険が進化し同じような内容で安くなっていることもありますし、ライフステージが変わることで必要な保険も変化します。そもそも保険が必要なのかも考えるべきです。


例えば医療費に関しては医療費の上限額を定めている高額療養費制度もあり、保険に頼らなくてもいい方もおられると思います。


自動車保険に関してもダイレクト型と言われるネット保険も視野にいれていただくと同じ内容で安くなる可能性が高いです。

見直し③長く働くことを視野に入れる


少し前までは一般的に定年は60歳でしたが、最近では65歳定年が定着してきました。

さらに企業によっては70歳定年や定年を定めていないところもあります。


本来65歳から支給される年金を、長く働くことで年金を受け取らずにいることで、年金額を増やすこともできます。


このことを年金の繰り下げと言いますが、年金の繰り下げを行うと月あたり0.7%倍増します。


つまり70歳まで繰り下げると年金額は65歳で支給される金額の1.42倍になりますので、長く働き年金額を上げるのも有効な手段です。


またそんな毎日働くのはしんどいと思われる方も年金を満額もらいながら働く方法もありますので、ご自身の考え方や健康状態で選択されるといいと思います。

見直し④資産運用を始める


資産運用を始まるのも非常に有効な手段です。


資産運用と聞かれると「怖い、損しそう」と思われる方もおられると思いますが、少し学ぶだけで、そのイメージはなくなると思います。


冒頭に物価上昇の話をしましたが、お金の価値を守る上でも資産運用は大切です


運用にもリスクが高いものやリスクが低いものもあり、ご自身の許容できるリスクを知ることも大切ですので、一度考えてみてください。


資産運用の基本の長期、分散、積立の3点を守れる運用だと基本的にリスクは高くないので後ほど詳しくお伝えいたします。


貯蓄1000万円ある方でも間違っても1000万円を全額投資は厳禁です。手元に置いておくべくお金も必要ですので、一度はプロへの相談をおすすめします。

見直し⑤子どもの扶養に入る


お子さんが健康保険に加入している場合は、お子さんの扶養に入ることで月々の国民健康保険料を払う必要がなくなるのでお金が貯まりやすくなります。


健康保険の場合だと、三親等以内の親族であれば扶養に入れますので、一度お子さんと話し合う価値はあると思います。


注意点としては、60歳以上で収入が180万円以上だと扶養に入ることができませんので、すでに年金を受給されている方は確認が必要となります。

老後のためのおすすめ資産運用2選


ここでおすすめの資産運用を2つご紹介します。


おすすめする基準としては、相対的にリスクが低いかどうか?税制的に優遇されているか?という点です。


この基準で考えますとおすすめするのはこの2つです。

  • 新NISA(少額投資非課税制度)
  • iDeCo(確定拠出型年金)

どちらも耳にされたことはあると思いますが、詳しくご説明いたします。


また、ご自身でどちらが合っているか分からない方は後ほどご紹介するマネーキャリアで何度でも無料で相談できるので、是非ご活用ください。

おすすめ①新NISA(少額投資非課税制度)


2014年に導入され運用初心者の方にも始めやすいものです。


現在の制度から見直され2024年1月1日から新たに始まることで新NISAと呼ばれています。

ここでは細かい変更点にはふれず、大枠でのメリット、デメリットを説明します。


メリット

  • いつでも引き出しができる
  • 運用によって増えて運用益が非課税(本来は20%かかる)
  • 投資信託を活用することで分散投資ができリスクを下げることができる


デメリット

  • 長期での運用が前提なので、短期間で利益を出すのは難しい
  • 選べる投資対象が多くどれを選ぶべきか迷う

おすすめ②iDeCo(確定拠出型年金)


NISAと同時期に導入された制度です。


NISAと似ている点もありますが、違いとメリット、デメリットを説明します。

どちらかというと自営業の方におすすめのものとなっています。


メリット

  • 運用に払った金額が所得税控除になるので節税ができる
  • 運用によって増えて運用益が非課税(本来は20%かかる)
  • 投資信託を活用することで分散投資ができリスクを下げることができる


デメリット

  • 原則60歳までは引き出すことができないので、目的がより老後のためになる
  • 積立の上限が会社員で月23,000円、自営業者で月68,000円となっており、自営業者向け

まとめ:老後資金に関するお悩み相談はマネーキャリアへ!


ここまで老後の生活について説明してきましたが、貯蓄1000万円あったとしても足りないことはご理解いただけたのではないでしょうか。


長寿化や物価上昇、年金制度への不安、重くのしかかるかもしれない医療費や介護費。

不安材料はたくさんありますが、これを解消していくには皆さんの自助努力が必要になります。


しかし、いきなり全てやっていくのは難しいと思います。

なので、やはりプロの助けを借りましょう


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