ゴルフでは、思いがけず自分が被害者にも加害者にもなってしまう可能性があります。いざ自分が他人を怪我させたり、盗難の当事者になってしまった時、どう対応すれば良いか気になりますよね。今回はゴルフ保険加入者がどのように保険金を申請していくべきか等を解説していきます。
監修者 谷川 昌平 フィナンシャルプランナー
株式会社Wizleap 代表取締役。東京大学経済学部で金融を学び、金融分野における情報の非対称性を解消すべく、マネーキャリアの編集活動を行う。ファイナンシャルプランナー、証券外務員を取得。
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この記事の目次
ゴルフ中の事故の危険性とは?
ゴルフは年齢関係なく多くの人が楽しんでいるスポーツです。
ゴルフは個人スポーツですが、他のゴルファーとコースを回ったり、打ちっぱなし練習場で練習を行うため、偶然の事故が発生しやすい環境でもあります。
また、ボールを扱うため、コントロールがうまくできずに人がいる方向にボールを飛ばしてしまったり、風の影響で狙った場所とは別の場所に飛ばしてしまって事故を引き起こしてしまうこともあります。
実際の事故事例を見てみると、以下のようなケースがあります。
- ゴルフコースで前方に人がいることの注意確認を怠り、ボールを身体に当ててしまい、脱臼させてしまった。
- 打ちっぱなし場で隣からボールが飛んできてケガをした。
一般のゴルフ場だけでなく、ゴルフプロの大会でもたびたびゴルフ事故は発生しており、熟練度関係なく事故のリスクがあることがわかります。
さらに、ゴルフ場内での転倒や階段でのつまずきなど、直接的なゴルフプレーとは関係のない事故も発生しています。
このような状況から、ゴルフにおいてはどの場面でも事故のリスクが存在することがわかります。それゆえ、ゴルフ保険(ゴルファー保険)へ加入し、もしもの事故に備えることが推奨されています。
今回は、そんなゴルフ事故の当事者になってしまった時にどう対応すべきかについて解説します。
ゴルフ中に他人を怪我させた場合
ケガをさせてしまったら、焦りと心配でパニックになってしまうかもしれません。
もし自分が事故の加害者になってしまった場合は、一度落ち着いて以下の4点をまずは行いましょう。
- 被害者のケガ(容態)の確認・手当
- 連絡先の共有
- 事故証明書の取得
- ゴルフ保険会社へ連絡
被害者のケガ(容態)の確認・手当
他人を怪我させた場合は、相手の容態を確認し、必要に応じて救急車を呼ぶなど、相手の身体を第一とする決断をしましょう。
怖くなったり、遠目に見て大丈夫そうだと自己判断して、無視や逃げることは絶対にしてはいけません。
大丈夫そうに見えても、一度、必ず声をかけに行くことが重要です。
連絡先の共有
相手とコミュニケーションが取れる状態であれば、必ず連絡先を聞きましょう。
事故を起こした場合はほとんどのケースで後日示談交渉が行われます。
自分が起こした事故が原因で相手が病院で通院や入院しなければならなくなった際の治療費や、慰謝料について話し合う際に連絡を取る必要があります。
スムーズに事故後の対応を進めるためにも、連絡先交換を忘れないようにしましょう。
ゴルフ場/ゴルフ練習場で事故証明書の取得
次に、ゴルフ場やゴルフ練習場の窓口で事故証明書をもらう必要があります。
事故証明書は加害者側も保険会社に保険金を請求する際に必要となることがあります。
事故の詳細や状況を記録しておくことが大切です。
ゴルフ保険会社へ連絡
ゴルフ保険に加入している場合は、ゴルフ保険会社に連絡をして、何をするべきか確認しましょう。
ゴルフ保険の種類によっては、示談交渉を行なってくれるゴルフ保険もあります。
事故の詳細を伝えて次の対応に備えましょう。
仮に示談交渉を保険会社に頼む場合、先に勝手に被害者側と話し合いを始めてしまうと、それ以上交渉が行えないことがあります。
申し訳ない気持ちから、相手の要求をすぐに承諾したくなる気持ちはわかりますが、まずはご自身の保険会社と話すことが大切です。
事故発生時には冷静な判断と迅速な行動が求められます。 相手の安全を確保し、必要な情報を交換することで、後の手続きや示談交渉がスムーズに行えるようになります。
ゴルフ保険の加入は、こうした予期せぬ事態に備える一つの手段として重要です。
ゴルフ中に怪我させられてしまった場合
自分が被害者となり、ケガを負ってしまった場合に行うべきことは以下の4点です。
- 自分のケガの容態確認&手当
- 相手(加害者)の連絡先の確保
- 事故証明書を取得
- ゴルフ保険会社への連絡
自分のケガの容態確認&手当
ケガの容態確認・手当に関しては第一優先で行います。
事故直後は急なことでパニック状態となり身体の痛みに気づきにくいこともあります。
しかし、ゴルフボールは時速200km以上の速さが出ている時もあり、直接打球が当たったとなれば非常に危険です。
少しでもいつもと異なる異変を感じたら、すぐに病院へ行くようにしましょう。
相手(加害者)の連絡先の確保
治療費や慰謝料の請求を行うときに相手がどこの誰であるのかを知っておく必要があります。
ボールが当たった直後などは、一種の興奮状態で身体の痛みに気づいていないことがあるかもしれません。しかし、その瞬間は大丈夫だと感じても遅れて症状が出る時もあります。
大したことがなかったから、連絡先を交換しなくてもいいと考えるのではなく、何かあった時のためにも、必ず連絡先を聞いておくようにしましょう。
事故証明書を取得
ゴルフ場およびゴルフ練習場の窓口で、保険申請の際に必要となる事故証明書を手に入れましょう。
事故証明書は後日だともらえない場合や時間がかかってしまう場合があります。できるだけ事故当日に取得するようにしましょう。
ゴルフ保険会社に連絡
その後素早くゴルフ保険会社に連絡をして、申請を行う場合は保険金申請作業の準備を行います。
また、病院での治療にかかった費用をゴルフ保険で請求するには、領収書等の証明証が必要となります。ゴルフ保険でしっかりと補償をしてもらうために、なくさないで保管しておきましょう。
ゴルフ中にゴルフ用品が盗難された場合
近年はゴルフクラブの盗難も増加しているようです。
置き引きや、ゴルフカートに積んでいたところ目を離した隙になくなっているという事例が報告されています。
万が一、自分のゴルフクラブやそのほかゴルフ用品が盗難されたかもしれない、と思った際は以下の手順で確認・対応しましょう。
- もう一度探す/ゴルフ場に連絡して確認する
- 警察に連絡をして、盗難届を提出する
- ゴルフ保険に加入している場合は保険会社に連絡をする
- ゴルフ場で、盗難・紛失証明書を発行する
もう一度探してみる
もしご自身のゴルフ用品が盗難されたかもと感じた場合は、盗難届けを出す前に、最初に心当たりのある場所を再度見て回ってみましょう。
ゴルフ場を離れた後に気づいた場合は、ゴルフ場に連絡してもう一度確認します。
盗難だと思っていたら、単なる自分の置き忘れだったということなどがないように事前確認が大切です。
警察に連絡
見つからず、盗難だと判断される場合は、警察に連絡して盗難届を提出する必要があります。これにより、警察に盗難が報告され、適切な手続きが行われます。
ゴルフ保険会社に連絡
ゴルフ保険に加入している場合、保険会社に連絡し盗難を報告しましょう。
保険の適用範囲内であれば、補償を受けることができる可能性があります。
盗難・紛失証明書の取得
また、ゴルフ場で盗難・紛失証明書を発行してもらうことが大切です。
事故証明書等は保険会社への申請や警察手続きに必要となる情報です。
証明書は後日だと取得しにくいこともあるので、当日中に必ずもらいに行けるようにしましょう。
ただし、多くのゴルフ保険では、保険の対象範囲はゴルフ場およびゴルフ練習場の敷地内に限られます。敷地外での 車内荒らしによる盗難等は対象とならないこともあります。
ゴルフ用具の盗難を防ぐためにも、注意深く保管し、適切な対策を講じることが大切です。
ゴルフ事故を起こさないために気を付けるべきこと
ゴルフ中に事故が起きた時にどのように対処をするべきかを上記で紹介しましたが、一番はそもそもゴルフ事故を起こさない、巻き込まれないことです。
以下では他人を怪我させたということを起こさないために、事故や盗難の被害者にならないために注意したいことについて紹介します。
怪我をさせない、しないために
怪我をさせない、しないために気をつけたいことは次の通りです。
- 打ち込みをしない
- 打つときは周囲を必ず確認する
- ボールを人がいる方向に飛ばしてしまった時は、「ファー」と声を出し危険を必ず知らせる
どのような時でも、周りの安全確認を徹底することが事故防止につながります。
例え急いでいたりしても、前方にまだプレーヤがいる際は安全な距離が取れるまで待つことがゴルフの常識です。
さっき確認した時は大丈夫だったからなどと、確認を怠るのではなく、その都度周囲確認を行いましょう。
そして、人がいる方向にボールを飛ばしてしまった時は、相手が気づくように声かけをして事故を未然に防ぐことが大切です。
盗難の被害に遭わないために
盗難の被害に遭わないために気をつけたいことは次の通りです。
- カバーをつけてできるだけ中身が見えないようにする
- 貴重品はロッカー等に預ける
- コース開始時と終了時にゴルフクラブの本数を数える
フリマアプリの影響により、現在はゴルフクラブ等高価なアイテムが個人で簡単に売買できる環境です。
特に最新のゴルフクラブを使用していて、盗まれてしまい、後日フリマアプリやリサイクルショップで売られているのを発見したという事例があります。
盗みたいと思わせないためにも、特に高価で狙われやすいゴルフ用品を使用している方はカバーをかけて中身を隠したり、ゴルフクラブの本数をこまめに確認するなどして盗難対策をすることが大切です。
そして、もしも上記のことが起こってしまった場合のためにゴルフ保険に加入して、費用面でのリスク管理もしっかりと行いましょう。
まとめ:ゴルフ保険に加入して怪我や盗難に備えよう
いかがでしたでしょうか。
今回は、ゴルフ中に以下の状況に陥ったときにどのように対応するべきかについて解説しました。
- 自分がケガをしてしまった場合
- 他人をケガさせてしまった場合
- 盗難の被害にあってしまった場合
万が一の事故が起きてしまった際は、自分が加害者になってしまった場合でも、被害者となった場合でも必ず相手とコミュニケーションをとって今後に対応していくことが大切です。
日頃から安全確認をする、ゴルフ保険(ゴルファー保険)に加入するなどしてリスク管理を行うことでもしもの事故に備えましょう。
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