一人暮らしが節約するには固定費を削減するのがおすすめです。では、その理由や具体的にどの固定費を削減すればよいのでしょうか。この記事では、一人暮らしの人が固定費を削減するべき理由や具体的な固定費の削減方法を紹介しています。ぜひお読みください。
監修者 谷川 昌平 フィナンシャルプランナー
株式会社Wizleap 代表取締役。東京大学経済学部で金融を学び、金融分野における情報の非対称性を解消すべく、マネーキャリアの編集活動を行う。ファイナンシャルプランナー、証券外務員を取得。
>> 谷川 昌平の詳細な経歴を見る
この記事の目次
- 一人暮らしが固定費を削減するべき理由やそのメリットは?
- 一人暮らしが固定費を削減するべき2つの理由やメリットを紹介!
- ①一度だけ固定費の削減を検討すれば節約効果が持続する
- ②食費等の削減よりストレスが少ない
- 今すぐできる!一人暮らしが固定費を削減する方法4選!
- ①電気料金の契約アンペア数を削減する
- ②シャワーヘッドを購入して水道料金を削減する
- ③不要なサブスクリプションサービスを解約する
- ④通学・通勤定期を購入する
- 少し手間だが効果大!一人暮らしが固定費を削減する方法4選!
- ①ガス会社と電力会社との契約を見直して料金を削減する
- ②携帯料金やスマホ料金を削減できる格安SIMは検討の価値あり!
- ③賃貸物件の家賃を低くする
- ④保険料を見直す
- 固定費以外に一人暮らしが節約するおすすめの方法
- ①クレジットカード等のキャッシュレス決済を常に利用する
- ②消耗品はAmazonで購入する
- 一人暮らしの生活費の相場や平均は?
- まとめ:一人暮らしは固定費を削減しよう!
一人暮らしが固定費を削減するべき理由やそのメリットは?
一人暮らしをしていると、毎月の出費が気になりますよね。
貯金をしたいのに毎月の収入と出費の金額がほとんど同じで、なかなか貯金できない人もいるでしょう。
生活費を節約するにはどうしたらよいのでしょうか?
毎月の出費を減らす方法の一つに、毎月の固定費を下げるという方法があります。
固定費とは、生活費の中でも家賃・スマホ代・水道光熱費など、毎月ほとんど同じ金額が必要になる費用のことを指します。
固定費はスマホ代や水道光熱費なら数千円、家賃ともなると何万円も掛かることが多いですよね。
例えば、スマホを大手キャリアから格安SIMに乗り換えたら毎月数千円、今より家賃が安い賃貸物件に引っ越すと毎月2~3万円の固定費の削減に繋がります。
毎月出費の金額が変動しやすい食費と比べ、固定費を削減すると一気に数千円~数万円と節約の効果が目に見えやすく、続けやすいメリットがあるのです。
また、固定費の削減は一度手続きを済ませてしまえば「今月使えるのはあと何円だろう」と毎日気にする必要がなくなります。
固定費の削減は気持ちに余裕が持てるうえに効果が目に見えやすいので、一人暮らしの生活費の節約におすすめです。
この記事では、
- 固定費を下げる理由とメリット
- 固定費を削減する方法
- 固定費以外のおすすめの節約
一人暮らしが固定費を削減するべき2つの理由やメリットを紹介!
一人暮らしは、日中は学校で勉強したり会社で仕事をしたりして過ごし、家に帰ったら家事をこなさなければなりません。
毎日目の前の生活を送るだけで精いっぱいの人が多いでしょう。
将来のために節約し、貯金したくても生活費のことまで気が回らないのが現実かと思います。
確かに食費や衣料費は毎月金額が変わりますし。いくら使ったか常に気にしなければならないため、継続して節約するのは難しいです。
そこで一人暮らしの人におすすめしたいのが、固定費の削減です。
固定費の削減なら、少しの手間で大きな節約効果が期待できます。
ここでは一人暮らしが固定費を削減するべき理由・メリットを2つ紹介します。
①一度だけ固定費の削減を検討すれば節約効果が持続する
固定費の削減は、一度だけ手続きをすれば後は何もしなくても効果が持続するというメリットがあります。
例えばスマホ代の削減なら、最初だけ乗り換えの手続きでショップを訪れたり端末の設定をしたりする手間が掛かります。
しかしそれ以降は放っておいても毎月数千円、1年間で数万円の節約効果が期待できるのです。
一人暮らしだと、毎日会社・学校・バイト先と自宅との往復や家事などで、毎日の細やかな節約が難しいでしょう。
固定費の削減は、日々の節約に気を回すことが難しい人におすすめの節約方法だと言えます。
②食費等の削減よりストレスが少ない
食費や衣料費などの削減よりストレスが少ないのも、固定費の削減をおすすめする理由です。
その理由は、料金をいちいち気にする必要がないからです。
例えば「食費は毎月2万円にする」と決めたとします。
そうすると、スーパーで買い物をしたり外食をしたりするたびに「今月使えるのはあといくらだっけ」と考えなければなりません。
このように普段からお金のことを考えるようになると、「節約のために我慢しないと」とストレスやプレッシャーになり、かえって節約を続けにくくなってしまいます。
もしくはストレス発散のために散在してしまい、節約や貯金から遠ざかってしまうことも。
精神的に無理なく節約を続けられるため、固定費の削減は一人暮らしの生活費の節約におすすめなのです。
今すぐできる!一人暮らしが固定費を削減する方法4選!
普段働いていると、契約内容を変更するための手続きを調べたり、携帯ショップを訪れてプランを見直したりする時間はあまり取れないですよね。
固定費の削減は最初の手続きさえ乗り越えられたら後は楽なのですが、なかなか行動に移しにくいのが現実です。
しかし固定費を削減することを諦めないでください。
普段忙しい人におすすめの、今すぐできる固定費を削減する方法があります。
今回紹介する固定費を削減する方法は次の4つです。
- 電気料金の契約アンペア数を減らす
- シャワーヘッドを購入して水道料金を減らす
- 不要なサブスクリプションサービスを解約する
- 通学・通勤定期を購入する
①電気料金の契約アンペア数を削減する
電気料金のプランにはアンペア制といって、契約したアンペア数が高いほど基本料金が高くなるものがあります。
アンペア数は、同時に使いたい家電の数で決まります。
家電ごとに必要な平均アンペア数をまとめると、次のようになります。
- IHコンロ:14A
- 電子レンジ:13A
- エアコン:6.6A
- 洗濯機:3A
- テレビ:2A
- 冷蔵庫:2.5A
部屋にいるときだけ使う電気・テレビ・エアコンと、常に電気を使いっぱなしの冷蔵庫のことを考えると、一人暮らしに適したアンペア数は20~30アンペアです。
毎月電力会社から届く電気ご使用量のお知らせの、ご契約容量・ご契約電流・ご契約のいずれかに記載されています。
部屋にいる時間の長さも考慮して、自分の生活に適したアンペア数を選びましょう。
契約している電力会社への電話や、PC・スマホからの申し込みでアンペア数を変更することができます。
②シャワーヘッドを購入して水道料金を削減する
- 洗い流しやすいか
- 「止水ボタン」が付いているか
- 使い勝手は良いか
③不要なサブスクリプションサービスを解約する
最近使っていないけれど、契約したままのサブスクリプションサービスはありませんか?
毎月決まった金額さえ払えば好きなだけ動画が視聴できたり、食事を注文できたりするので一人暮らしの節約に効果的です。
サブスクリプションサービスは、一つ一つだと月額数百円、高い物でも月額2,000円を超えることはほとんどありません。
しかし、複数のサブスクリプションサービスを契約し、放置したままでいるとどうなるでしょう。
人によっては毎月5,000円以上無駄な出費をしていることもあります。
最近はスマホから簡単に解約できるサブスクリプションサービスがほとんどです。
不要なサブスクリプションサービスはないか、探してみてください。
④通学・通勤定期を購入する
通学・通勤定期を購入すると、数%~数十%の運賃の割引が受けられます。
社会人だと氏名や定期区間などを券売機に入力するだけで簡単に購入できます。
学生は学校で発行される「通学証明書」または「通学定期券購入兼用証明書」が必要になるので、学校の通学定期券を担当している部署で発行してもらいましょう。
通勤・通学の距離が長い人ほど割り引かれる金額が大きくなり、効果を実感しやすい固定費の削減方法です。
割引率は鉄道会社やバス会社により様々ですが、在来線の有料特急や新幹線でも定期券は購入できます。
まだ定期券を購入していない人はぜひ購入を検討してください。
少し手間だが効果大!一人暮らしが固定費を削減する方法4選!
シャワーヘッドの買い替えやサブスクリプションサービスの解約でも固定費の削減には効果があります。
しかし完璧に固定費を削減できているかというと、そうとは言い切れません。
水道光熱費や通信費など、まだまだ削減できる固定費があります。
水道光熱費・通信費の削減はプランの変更や乗り換えが必要なので少し手間が掛かりますが、毎月数千円以上一気に削減できるので、大きな節約効果が期待できます。
また、食費の削減と比べると、普段から「今月いくら使ったっけ」と気にする機会がグッと減るので無理なく節約を続けられるでしょう。
今回紹介するのは、以下の4つです。
- ガス会社・電機会社との契約の見直し
- 格安SIMの検討
- 家賃の値下げ
- 保険料の見直し
①ガス会社と電力会社との契約を見直して料金を削減する
「日中は仕事や学校で家にいないのに、意外と光熱費が高い」と感じたことがある人は、ガス会社・電力会社との契約内容を見直しましょう。
ガスと電気がセットになったお得なプランに切り替えたり、ガス会社を乗り換えたりすることで光熱費が削減できます。
例えば東京だと、東京電力や東京ガスはそれぞれで契約すると料金が高くなるので、東京電力が扱っている電気とガスをまとめたプランなどに切り替えてみてください。
手元に電気料金・ガス料金の明細書を用意して、PC・スマホから申し込むと簡単に切り替えができます。
ガスを開通するときは立ち合いが必要になるかもしれないので、念のためスケジュールを確認しておくことをおすすめします。
一人暮らしを始めたころ・今住んでいる賃貸物件に引っ越してきた頃から契約内容がそのままになってはいないでしょうか。
今契約しているガス会社・電力会社のホームページで、光熱費が下げられるかシュミレーションしてみてください。
②携帯料金やスマホ料金を削減できる格安SIMは検討の価値あり!
docomo・Softbank・auといった大手携帯会社も格安プランを宣伝していますが、今のところ格安SIMほどの通信費の削減効果はありません。
普段会社や学校などWi-Fi環境が整っている場所で生活している人や、あまりスマホを使わない人は、楽天モバイル・Yahoo!モバイルなどの格安SIMの検討をおすすめします。
格安SIMはネットに繋がりにくいと言われがちですが、Wi-Fi環境が整っていれば問題ないですし、普段あまりスマホを使わないのに高い料金を払う必要はありません。
最初の解約・乗り換えにはショップに行ったりネットで手続きをしたりと少々手間がかかります。
しかし格安SIMへの乗り換え手続きが終わると、その後は何もしなくても一気に毎月数千円の通信費が節約できるのです。
一度自分の通信費がどれだけ安くなるのか確認してみましょう。
セレクトラでは携帯料金プランの比較を行っています。こちらの記事を参考に比較するとよいでしょう。
③賃貸物件の家賃を低くする
一人暮らしの出費の中でも悩みの種なのが、家賃ではないでしょうか。
賃貸しているのだからお金が掛かるのは仕方がないと思っていても、毎月の出費の何割かは家賃が占めていますよね。
そんな時は、家賃の低い家に引っ越すか家賃相場を調べて大家さんに家賃の値下げ交渉をすると、毎月の家賃が抑えられるかもしれません。
家賃の低い家に引っ越すときは、引っ越しの費用の準備を忘れないようにしましょう。
家賃相場は、SUUMOやHOME'Sなどの物件サイトから調べられます。
もし自分が住んでいる賃貸物件の家賃が、住んでいる地域の家賃相場よりも高かった場合は、物件の管理会社や大家さんに交渉すると、家賃を低くしてもらえるかもしれません。
④保険料を見直す
毎月の給料から引かれる社会保障費以外にも、自分で生命保険・火災保険・医療保険などに加入し、保険料を払っている人もいるでしょう。
何があるかわかりませんし、保険を掛けておくと安心できますが毎月数千円~数万円の出費は家計には厳しいですよね。
保険料の出費が苦しいと感じた時は、思い切って保険料を見直すことをおすすめします。
毎月お給料から引かれている社会保険料には、医療費の3割負担だけでなく、病気やケガの療養時の給付・出産手当・雇用保険なども含まれています。
さらに労災保険(保険料は雇用主が全額負担)にも加入しているので、仕事中にケガをして休むことになっても条件を満たせば、休んだ日数に応じた給付金がもらえます。
社会保険で賄えそうな保険は見直してみてください。
何から手を付ければ良いかわからない場合は、火災保険から見直しましょう。
アパート・マンションを借りている場合、不動産屋さんや管理会社に言われるがまま必要以上に高額な火災保険に加入している可能性があります。
既に賃貸契約を結んで住んでいても契約内容を変えられるかもしれないので、一度調べてみてください。
固定費以外に一人暮らしが節約するおすすめの方法
固定費の削減以外にも、一人暮らしが無理なく節約できる方法があります。
今回紹介するのは
- クレジットカード等のキャッシュレス決済を常に利用する
- 消耗品はAmazonで購入する
①クレジットカード等のキャッシュレス決済を常に利用する
お会計をするときに、クレジットカード・QR決済などのキャッシュレス決済を常に利用することは節約に効果的な方法です。
クレジットカードだとポイント還元がありますし、QR決済では数十%還元されるキャンペーンが定期的に開かれています。
重たい財布を持ち歩く必要もなく、現金を取り出す手間も省けるので習慣づけやすい節約方法です。
しかしキャッシュレス決済はお金が目に見えない分、気づいたら使い過ぎていることもあります。
たまに利用明細を確認して、出費の状況を見ながら利用しましょう。
②消耗品はAmazonで購入する
一人暮らしの生活費の相場や平均は?
総務省が行っている家計調査によると、単身世帯の支出金額は148,542円でした。(2021年1月~3月期)
単身世帯とは、マンション・アパートを借りたり、自分で家を建てたりして1人で生活している人のことです。
細かく内訳を見ていくと、次のようになります。
- 食費:37,009円
- 水道光熱費:10,309円
- 衣料費:4,143円
- 交通・通信費:18,228円
- 教養・娯楽:16,915円
2020年1月~3月期の支出金額は163,152円、2019年1月~3月期の支出金額は161,972円なので20代大卒の手取り額でも、人によっては生活していけるか微妙な金額です。
調査を受けた人の平均年齢は50歳前後、日本中の人を調査対象にしているので、年齢や住んでいる地域によって生活費は数万円程度上下すると考えてよいでしょう。
まとめ:一人暮らしは固定費を削減しよう!
今回は一人暮らしの節約術として、固定費の削減について紹介しましたが、いかがだったでしょうか。
この記事のポイントは
- 固定費の削減は無理なく続けやすい節約術である
- 最初だけ手間が掛かるが、その後は何もしなくても良い
- 一人暮らしの平均的な生活費は約15万円
- 電気料金の契約アンペア数を減らす
- 節水用シャワーヘッドを購入する
- 不要なサブスクリプションサービスの解約
- 通学・通勤定期の購入
- ガス会社・電機会社との契約の見直し
- 格安SIMの検討
- 家賃の値下げ交渉
- 保険料の見直し