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診断書や紹介状の作成手数料である文書料は医療費控除の対象となるのでしょうか。この記事では、診断書や紹介状の文書料が医療費控除の対象となるかどうかについて解説しています。医療費控除に関するお得な情報も紹介しているので、ぜひお読みください。

監修者「谷川 昌平」

監修者 谷川 昌平 フィナンシャルプランナー

株式会社Wizleap 代表取締役。東京大学経済学部で金融を学び、金融分野における情報の非対称性を解消すべく、マネーキャリアの編集活動を行う。ファイナンシャルプランナー証券外務員を取得。
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この記事の目次

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診断書等の文書料は医療費控除の対象になる?

こんにちは、マネーキャリア編集部のJunです。 


みなさんは、医療費控除を利用したことがあるでしょうか。


年間10万円以上の医療費を払った際に所得税が安くなる、医療費控除。

病気や怪我で入院するようなことがあれば、医療費が10万円を超えることもあるため、ぜひとも知っておきたい節税の仕組みです。


この「医療費」の中にどこまで含まれるのか、知らないという方は多いのではないでしょうか。


あくまで医療費のため、美容整形などの費用は含まれないのですが、他にも、医療費とみなされるか曖昧な費用があります。その一つが、診断書や紹介所等の文書料です。


この記事では、文書料が医療費控除の対象となるのか、について説明します。

また、医療費控除を有効活用するための情報もお伝えします。


医療費控除について詳しく知りたい、という方のお手伝いになれば幸いです。

文書料は医療費控除の対象になる場合とならない場合がある

診断書領収書は、保険会社への保険金の請求や会社へ提出する書類のために発行するものです。


また、紹介状は、特定の怪我や病気で、かかりつけ医以外の専門的な病院を訪れる際に、診療情報の連携を行うための書類です。


これらの発行手数料、つまり文書料は、医療機関によって異なり、中には1万円を超えるものもあります。そのため、医療費としてみなされれば、医療費控除を使うことができ、税金面でお得になります。


しかし、これらの文書料は、医療費控除の対象になる場合と、ならない場合があります。

書類によって扱いが異なるので、以下の内容をチェックしてみてください。

①紹介状作成の文書料は医療費控除の対象となる

まず、地域のクリニックと病院が連携を図るための紹介状ですが、この文書料は、医療費控除の対象となります。


紹介状は正式には「診療情報提供書」と言い、かかりつけ医が、紹介先の医療機関宛に、患者の病状や既往歴、検査結果などの情報を提供するものです。


紹介状があると、例えば、かかりつけ医以外の病院を受診する必要があるような病気にかかった場合に、いつも診てくれている先生が他の病院と連携を取ることができます。


これは、紹介先の専門医が適切な診療を行うための情報が含まれた書類であることから、その発行手数料は医療費とみなされるのです。

②診断書や領収書を作成時の文書料は医療費控除の対象外となる

それに対し、診断書や領収書を作成する際の文書料は、医療費控除の対象外となります。


診断書は、診断結果や治療の内容を記載するための書類です。また、領収書は、診断や治療にかかった費用を記載するための書類です。


その発行目的は、学校や会社、保険会社などに、怪我や病気の証明として提出するためであることがほとんどです。


紹介状と異なり、医師の診療・治療の対価に該当しないため、これらの発行手数料は医療費とはみなされないのです。

診断書の文書料は医療保険にも適応されない


医療保険に入っている方は、医療費控除を利用せずとも、保険料が降りれば良い、と考えている方もいるでしょう。


しかし、診断書の文書料は、医療保険にも適用されません。紹介状と比べて安価ではありますが、保険会社に提出するために発行する診断書は、その文書料は自費負担となります。


保険会社によっては、診断書を発行して提出したのに、保険適用とならなかった場合は、診断書の発行手数料のみ負担してくれるところもあるようです。


医療保険に入っている方は、一度、保険会社に確認してみましょう。

医療費控除に関するお得な情報5選!


ここからは、医療費控除を有効活用するための、お得な情報を5つ、ご紹介します。


病院で治療して、その費用が高額になった場合しか使えない控除だ、と認識している方が多いと思いますが、以外と適用出来る範囲は広いです。


また、手続きが面倒だと思われがちな控除申告ですが、現在では簡単に手続きが行える仕組みが整ってきています。簡単に申請でき、税金が減らせるのであれば、利用しない手はないでしょう。


知っているだけで節税になる情報ですので、是非参考にして下さい。

①通院の交通費は医療費控除の対象となる

まず1つ目に、通院にかかった交通費も控除の対象となることです。


怪我や病気の内容によっては、遠くの病院に行くことが必要な場合もありますし、一度だけでなく、その後何度か通院が必要になる場合もあるでしょう。


その際に、電車やバスで通院するのにかかった費用は、医療費控除の対象となるのです。


入院費、手術費、診察料を合わせても10万円に満たない方は、通院時の交通費にも注目してみてください。


また、自家用車で通院した場合は、駐車代やガソリン代は控除の対象とはならないので注意しましょう。

②法律の改正により領収書の提出の必要がなくなった

控除を受ける際の確定申告で大変なのが、領収書の提出です。

毎年確定申告を行っている個人事業主の方は、その大変さが分かると思います。


しかし、平成29年分の申告から、法律が改正され、医療費に関しては領収書の提出が必要なくなりました。手続きの簡略化が目的で、申告を行う側からすれば嬉しい法改正だと思います。


これによって、申告時に必要な書類は、確定申告書、医療費控除の明細書、給与所得の源泉徴収票のみになりました。


ただし、領収書は、提出の必要はなくなりましたが、5年間は自宅で保存しておく必要があります。

③スマホやパソコンで医療費控除の申告ができる

会社員など給与所得がある方で、マイナンバーカードを持っているかもしくはe-TaxのIDを税務署で発行した方は、スマホで医療費控除の申告を行うことが出来ます。


以下に、スマホでの医療費控除の申告手順を簡単に記載しますので、参考にして下さい。


  1. スマホで、「国税庁 確定申告書等作成コーナー」のページへアクセスし、「作成開始」ボタンを押す
  2. 申告内容に関する質問に答える。提出方法は、マイナンバーカードを持っている人は「マイナンバーカード方式」、それ以外は「ID・パスワード方式」を選択。
  3. 所得を入力する。会社員の場合は「給与」にチェックを入れ、源泉徴収票を見ながら支払金額や所得控除の額の合計額、源泉徴収額などを入力する。
  4. 「控除の入力」画面で医療費控除のボタンを押し、「医療費控除を適用する」にチェックを入れる。
  5. 本人情報・還付金振込口座等の情報を入力し、申告書データを送信すれば入力完了。


今回の医療費控除に限らず、今後は様々な行政手続きや税金関連の申告が、簡略化されていくと思います。


スムーズに手続きを行うためにも、マイナンバーカードをまだ持っていない方は作成しておきましょう。

④自分だけでなく家族の医療費合計が10万円以上なら申告できる

医療費控除の対象となるのは、自分の医療費だけではありません。


同居している家族であれば、配偶者、子供、親の医療費も合計して、控除を受けることが出来ます。扶養家族でなくても大丈夫です。


医療費控除を行った際の還付金は、

還付される税金 = 控除額 × 税率

となるので、一世帯まとめて医療費控除を受ける際は、所得が一番高い人が申告を行うことがポイントになります。


家族で同居していて、誰かが入院したり、大きな怪我で通院が必要になる可能性もありますので、このポイントを覚えておきましょう。

⑤5年以内であればいつでも医療費控除の申告ができる

通常、確定申告は、毎年1月1日から12月31日までに得た所得と税金を計算し、翌年の2月16日から3月15日の間に、申告書類を提出する決まりになっています。


確定申告を毎年行っている個人事業主の場合は、この申告書に医療費控除も合わせて記入します。


しかし、毎年の確定申告が必要ない会社員が、医療費控除のみを行う場合は、確定申告ではなく還付申告という種類になります。


この還付申告は、3月15日を過ぎても申告が可能となります。

医療費控除を申請したい年の翌年の、1月1日から5年間は、還付申告は有効ですので、もし、現在から5年以内に、10万円以上の医療費がかかった年があったら、さかのぼって申告しましょう。

コラム:診断書の文書料はなぜかかる?


診断書などの文書料は、高額医療機関によっては高額になることもあります。なぜでしょうか。


結論から言うと、文書作成業務が、医師の大きな負担になっているからです。


医療を受ける患者側としては、学校や会社に病気であることを知らせるためや、保険会社から保険金を受け取るために、診断書が必要です。


しかし、医療機関側からすれば、実際の治療とは関係ない業務ですが、他に作成できる人はいないため、医師自ら診断書を作成するほかないのです。


そのため、発行手数料として、高額の料金を請求する医療機関が多くあります。


現在では、クレジットカードの明細や通販サイトの領収書も、電子化され、メールで送信されたり、スマホアプリから確認できます。


それと同じように、医療機関の診断書も、カルテなどから電子発行出来るようになれば、医師の負担をへらすことができ、発行手数料も安くなるかもしれません。


電子で診断書を発行し、それを保険会社に提出出来るような仕組みができると良いですね。

まとめ:紹介状の文書料のみ医療費控除の対象となる

医療費控除について詳しく紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。 


 今回の記事のポイントは、

  •  紹介状は、医療機関同士で診療情報を連携するための書類なので、その文書料は医療費控除の対象となる
  • 診断書・領収書は、医師の診断や治療の対価ではないため、その文書料は医療費控除の対象とはならない
  • 医療費の領収書は提出の必要がなく、スマホで申告できるなど、手続きも簡略化されてきている。
  • マイナンバーカードは取得しておくべき
でした。


会社員でも節税できる貴重な控除制度である、医療費控除。

知っていると特をする、というより、知らないと損をする情報を集めました。


医療費は、日々の生活の中で、急な出費となり、特に高額になりやすいものです。しかし、その分、その出費を補助する制度を、国が用意してくれています。


制度を利用するためには、今回の医療費控除のように、自分で申告が必要なものもありますので、正しい知識を身に付け、活用することが大切です。


 是非、参考にしていただければと思います。