生活費をくれない夫はモラハラ?対処法・相談先を解説のサムネイル画像
「生活費をくれない夫はモラハラではないのか?」
「生活費をくれないモラハラ夫にはどのように対処したらいいんだろう?」
そんな悩みを抱えていませんか?

結論として、夫が生活費をくれないのは違法行為に該当する可能性があり、適切な対処を取ることで生活費を確保する方法があります。

生活費を請求する際、弁護士に相談するのはもちろん、まずは家庭のお金に関するお悩みが相談できるFP(ファイナンシャルプランナー)に相談するのも効果的です。

この記事では、生活費をくれない夫への対処法について解説します。

さらに、親権の問題や慰謝料の相場、離婚の際の手続きについても解説しますので、ぜひ参考にしてください。

  • 夫と直接お金について話し合うのは怖い
  • 夫にバレずにお金について相談したい
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この記事を読んで欲しい人▼

  • 生活費をくれない夫やモラハラに悩んでいる
  • 専業主婦や共働きで生活費の管理に困っている
  • 親権や慰謝料について詳しく知りたい
  • 生活費をくれないモラハラ夫について、どこに相談すればいいのか分からない

監修者「谷川 昌平」

監修者 谷川 昌平 フィナンシャルプランナー

株式会社Wizleap 代表取締役。東京大学経済学部で金融を学び、金融分野における情報の非対称性を解消すべく、マネーキャリアの編集活動を行う。ファイナンシャルプランナー証券外務員を取得。
>> 谷川 昌平の詳細な経歴を見る

この記事の目次

生活費をくれない夫はモラハラ・DVに該当する可能性がある

生活費をくれない以下の夫の行動は、モラルハラスメント(モラハラ)やドメスティック・バイオレンス(DV)に該当する可能性があります。

  • 生活費をくれないのはモラハラである
  • 生活費をくれない夫の行動は「経済的DV」とよばれる
  • 経済的DVに走りやすい夫の特徴
  • モラハラ夫でも婚姻費用を支払う法律上の義務がある!

生活費を渡さないことで、相手に精神的な負担や経済的な不安を与える行為は、家庭内での深刻な問題となり得ます。


これから、生活費を払わない行動が具体的にどのようなモラハラやDVに当てはまるのか、以下の項目に沿って詳しく解説していきます。


これらの内容を通じて、生活費を払わない夫の行動がどのようにモラハラやDVに関係しているのか、そしてその対処法について理解を深めることができます。

とはいえ、

  • 「夫の行動が経済的DVだとわかっても、お金の問題をどうやって解決したらいいの?」
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生活費を払わないのはモラハラである

生活費を払わない行為は、モラハラに該当します。


モラルハラスメント(モラハラ)は、相手に精神的な苦痛を与える行為であり、経済的な支配もその一形態です。


生活費を渡さないことで、相手が経済的に困窮し、精神的に追い詰められるケースが多く見られます。


例えば、夫が意図的に生活費を払わないことで、妻は日常の生活に支障をきたし、夫に依存せざるを得ない状況に追い込まれます。


これは、精神的な支配を目的としたモラハラ行為です。


このように、生活費を払わないことは明確にモラハラに該当し、早急な対処が必要となります。

生活費をくれない夫の行動は「経済的DV」とよばれる

生活費をくれない夫の行動は、「経済的DV」とも呼ばれます。


経済的DVに当たるのは、主に以下4例になります。

  • 手持ちのお金は全て夫名義で全く分けてくれない
  • お金を貰う際に嫌味を言われる
  • 最低限のお金しかもらえない
  • 無茶な節約を強制される

生活費をくれない夫の行動は、経済的DVに該当します。

経済的DVとは、家庭内で金銭を通じて相手を支配・コントロールする行為です。

夫が生活費を渡さない、もしくは極端に少額しか与えないことで、妻が経済的に自立できず、生活に困窮する状況を意図的に作り出すことが主な特徴です。

また、最低限の生活ができるだけのお金しか与えない、もしくは無理な節約を強制する場合も、経済的DVに該当します。

このように、経済的DVは表面上は暴力ではないものの、経済的な圧力を使って相手の自由や生活を制限する深刻な問題です。

経済的DVに発展しやすい夫の特徴

DVに走りやすい夫の特徴は以下の4つです。

  • 絶対謝らない
  • 平気でうそをつく
  • 育児や家事を否定する
  • 友人の前で人格否定をする
このような行動が頻繁に見られる場合、モラハラ夫である可能性が高いです。

現在は経済的DVを受けていなくても、モラハラ傾向のある夫は将来的に経済的DVを行う可能性があります。

モラハラ夫の特徴としては、自分が常に優位に立ちたいという強い支配欲が見られ、その支配欲が経済的なコントロールに繋がることが多いです。

モラハラは多くの場合、時間が経つにつれて悪化し、最終的に経済的DVに発展するケースが少なくありません。

生活費を渡さない、または極端に少額しか渡さないことで、夫が妻に対してさらに支配力を強めようとします。

モラハラ夫でも婚姻費用を支払う法律上の義務がある!

結婚した時点で夫には婚姻費用を支払う義務があるので、モラハラ夫であっても例外なく生活費を支払わなければなりません。


民法第760条には、「夫婦は、その資産、収入その他一切の事情を考慮して、婚姻から生ずる費用を分担する」と定められています。


この「婚姻から生ずる費用」とは、婚姻費用を指し、生活費や子どもの養育費・教育費が含まれます。


法律に基づいた正当な権利がありますので、決して諦めずに対処するのが大切です。

モラハラ旦那と離婚せずに生活費をもらう方法を解説!

モラハラ旦那と離婚せずに生活費をもらう方法は、以下の3つになります。

  • 生活費をくれない夫との話し合い・説得を行う
  • 内容証明郵便での請求を行う
  • 婚姻費用分担調停を行う

夫婦間での状況に応じて取るべき方法は異なってきますので、まずは自分たちがどの段階にいるのか把握することが重要です。

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生活費をくれない夫との話し合い・夫への説得を行う

モラハラ旦那と離婚せずに生活費をもらう方法として、夫との話し合い・説得が重要です。


まず、冷静な対話を通じて、夫に生活費の支払い義務と家計の現状を理解させることが大切です。


特に、生活費が家庭の運営にどれほど重要であり、将来的な支出が増える可能性があることを説明することで、夫に現実を認識させることができます。


また、夫が生活費を負担する法的な義務についても正確に伝えることで、説得力が増します。


支出や不足額を具体的に提示し、家計の管理がどれほど重要であるかを理解させることが、話し合いを進めるための鍵です。


このような状況では、ファイナンシャルプランナー(FP)に相談することで、家計の見直しや支出管理に関する専門的なアドバイスを受けることができます。

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内容証明郵便での請求を行う

話し合いや説得がうまくいかない場合、内容証明郵便での請求も有効な手段です。


内容証明郵便は、郵便局を通じて「いつ、誰に、どのような内容の文書を送ったか」を証明するサービスです。


これを利用することで、後にトラブルが生じた際に、請求の事実を明確に残すことができます。


ただし、内容証明郵便には強制力がないため、これだけで相手に支払いを強制することはできません。


内容証明郵便を送る際には、いくつかの条件を守る必要があります。

  • 文書は1通のみ封入し、他のものは同封しない
  • 一般書留で送付する(簡易書留は使用不可)
  • 郵便局で提供される内容証明用紙を使うか、正しい書式で作成
事前に、内容証明を取り扱う郵便局に問い合わせて確認しておくことも大切です。

婚姻費用分担調停を行う



内容証明郵便を送っても、支払いに応じない場合は「婚姻費用分担調停」を申し立てることも有効です。


婚姻費用分担調停では、裁判所の調停委員が間に入り、夫婦が直接対面せずに話し合いを進められます。


通常の裁判よりも手間や費用が少なく、プライバシーも守られるため安心して手続きを進められます。


調停が成立すれば、法的な強制力があり、夫が従わない場合には給与や資産の差し押さえも可能です(※)。


申立書には請求金額を記入する欄があり、養育費・婚姻費用算定表を参考にして記載します。

旦那が生活費をくれない場合の相談先を紹介

旦那が生活費をくれない場合、適切な相談先は以下の2つです。

  • 弁護士事務所に相談
  • お金のプロに相談
法的な対策が必要な場合は、弁護士事務所に相談することで、法的手続きをスムーズに進められます。

夫婦間での家計の見直しや生活費の確保に関しては、FP(ファイナンシャルプランナー)などのお金のプロに相談することで、より現実的なアドバイスを得ることができます。

これらの専門家のサポートを受けることで、問題を迅速かつ効果的に解決できます。

弁護士事務所に相談


旦那が生活費をくれない場合、弁護士事務所に相談するのが有効です。


特に、婚姻費用分担調停では、専門的なサポートが必要になるため、信頼できる弁護士に依頼することが重要です。


婚姻費用分担調停に強い弁護士事務所として、以下の事務所をおすすめします。

これらの事務所は、離婚男女問題に関する豊富な経験を持ち、法的な解釈や過去の判例を駆使して、依頼人を有利に導くための戦略を提供します。


離婚に関する問題を解決するには、専門性の高い弁護士に依頼することが効果的です。


信頼性のある事務所を選び、適切なアドバイスを受けましょう。

お金のプロに相談

旦那が生活費をくれない場合、お金のプロであるFPに相談するのも有効です。


弁護士に相談したり離婚を検討するような段階ではないけど、夫が生活費をくれなくてお金で困っている場合は、FPに相談しましょう。


無料で何度でも相談できるサービスを活用すれば、経済的な負担を気にせずに、繰り返しアドバイスを受けられます。


また、相談は夫にバレずに進めることが可能で、安心して問題解決に取り組めます。


さらに、女性のFPが多数在籍しているサービスもあり、同じ目線で家計や将来のプランについて話し合える点も心強いです。

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さらに、女性FPが多数在籍しているため、家計に関するデリケートな相談もリラックスして進めることができます。


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生活費を払わない夫と離婚する場合の手順を解説!

生活費を払わない夫と離婚する場合、以下の3つのステップが重要です。

  • 生活費を払わないのは「悪意の遺棄」と認められる 
  • 夫婦間の話し合いで解決できる場合は「協議離婚」が成立 
  • 不成立の場合は「調停離婚」や「裁判離婚」を行う必要がある

これらの手順を踏むことで、離婚に向けた適切な対応を取ることができます


どの方法を選ぶかによって、必要な準備進め方が変わってくるため、状況に応じて最適な手段を選びましょう。

生活費を払わないのは「悪意の遺棄」と認められる

生活費をくれない夫は法律違反、と前述したとおり、生活費を払わないのは民法770条による「悪意の遺棄」に該当します。


民法770条は以下の場合に「離婚の訴え」を起こすことができると規定しています。

  1. 配偶者に不貞な行為があったとき
  2. 配偶者から悪意で遺棄されたとき
  3. 配偶者の生死が三年以上明らかでないとき
  4. 配偶者が強度の精神病にかかり、回復の見込みがないとき
  5. その他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき
悪意の遺棄とは、夫婦間の義務である同居、協力、扶助を一方的に放棄していることを言い、以下が該当します。
  • 生活費をくれない
  • 正当な理由なく別居する
  • 健康なのに働かない
上記のように、夫婦間の生活水準に大きな影響を与える場合は悪意の遺棄になります。

もし夫にその可能性がある場合は、信頼できる弁護士事務所やお金のプロに相談しましょう。

夫婦間の話し合いで解決できる場合は「協議離婚」が成立

夫婦間の話し合いで解決できる場合は「協議離婚」が成立します。


協議離婚は、夫婦が合意した条件に基づいて進められるため、時間や費用がかからず、最もスムーズに離婚が成立する方法です。


お互いの合意が得られれば、裁判所を通さずに手続きを進めることができ、負担を最小限に抑えられます。


ただし、話し合いが難航した場合は、別の方法を検討する必要があります。


協議離婚は、お互いの合意が前提となるため、解決に至らない場合は他の選択肢を考慮することが重要です。

不成立の場合は「調停離婚」「裁判離婚」を行う必要がある

協議離婚で解決できない場合は、次に調停離婚、その後に裁判離婚に進む可能性があります。


生活費をくれない夫やモラハラ夫との離婚では、スムーズに話し合いが進まないことが多く、協議での解決が難しくなることがあります。 


特に、夫が生活費を支払わなかった「悪意の遺棄」を証明することが重要です。


「悪意の遺棄」の証明は専門の弁護士に依頼することで確実に進められます。


調停離婚は家庭裁判所で第三者が間に入り、話し合いをサポートしますが、合意に至らなければ裁判離婚に進む可能性もあります。 


裁判は長引くことがあるため、事前に十分な準備を進めておくことが大切です。

【参考】離婚する場合の慰謝料・親権についてチェック


離婚する場合は、以下の方法についてよく理解を深めておく必要があります。

  • 慰謝料の相場・慰謝料の請求方法
  • 親権の決め方・親権を得る方法
離婚する際の慰謝料・親権は今後の人生にも大きな影響を与える可能性が高いので、知らない場合はよく確認しましょう。

慰謝料の相場・慰謝料の請求方法

モラハラによる慰謝料の相場は50万円~300万円程度です。


民法第709条および710条に基づき、精神的苦痛を与えた夫に対して慰謝料請求が可能です。


慰謝料の金額は、以下の要素によって増減します。

  • モラハラの発生回数
  • 行為の内容や程度
夫がモラハラを認めない場合も多く、裁判所がどの程度モラハラを認定するかが慰謝料額に影響します。

特に財産的損害がない限り、高額な慰謝料は期待しにくいこともあります。

親権の決め方・親権を得る方法

離婚時には、どちらが親権者になるかを決定する必要があり、親権は「子どもの利益」を最優先にして決定されます。


裁判所では、以下の要素を基に総合的に判断します。

  • 継続性の原則
  • 母性優先の原則
  • 子どもの意思の尊重
  • 監護実績
  • 経済状況

親権を決める際には、裁判所がこれらの要素を総合的に考慮して判断します。


現在、子どもがどちらと生活しているか、その生活環境や養育実績が重視され、子どもの意思も尊重されます。


また、親の経済状況は大切ですが、親権は収入だけで決まるものではなく、子どもとの関わり方や養育環境が重視されます。


親権を確実に獲得したい場合は、これらの要素を明確に示すことが重要です。

【まとめ】生活費をくれない夫との離婚は慎重に考えよう

この記事では、以下のような内容について解説しました。

  • 生活費をくれない夫から生活費をもらう方法 
  • 生活費をくれない夫が法律に違反していること 
  • 離婚せずに生活費を確保する方法 
  • 離婚する場合の慰謝料相場 
  • 親権の決め方 
  • 男女問題に強い弁護士事務所について
「生活費をくれない夫とはやっていけない」と感情的になる前に、まずは適切に生活費を請求する方法を検討しましょう。

離婚すると請求できる範囲が限られてしまうこともあります。

夫婦間のお金の管理家計の不安がある場合、FP(ファイナンシャルプランナー)に相談するのがおすすめです。

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