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薬局やドラッグストアで購入した絆創膏やガーゼは、医療費控除の対象になるのでしょうか。この記事では、絆創膏やガーゼが医療費控除の対象になるのかどうかについて解説しています。また、絆創膏やガーゼを使い切る必要があるかについても説明しているので、ぜひお読みください。

監修者「井村 那奈」

監修者 井村 那奈 フィナンシャルプランナー

ファイナンシャルプランナー。1989年生まれ。大学卒業後、金融機関にて資産形成の相談業務に従事。投資信託や債券・保険・相続・信託等幅広い販売経験を武器に、より多くのお客様の「お金のかかりつけ医を目指したい」との思いから2022年に株式会社Wizleapに参画。
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この記事の目次

絆創膏やガーゼは医療費控除の対象になる?

こんにちは、マネーキャリア編集部の古山です。


皆さんは、けがをしたときに使う絆創膏やガーゼを購入したときは、医療費控除として認められることをご存じですか?


医療費控除とは、10万円以上の医療費がかかった場合、その金額分の課税が免除されるものです。


今回のこの記事では

  • 絆創膏やガーゼの購入費を医療費控除に充てるには
  • 薬局やドラッグストアで購入するもので医療費控除として認められないものとは
  • セルフメディケーション税制とは
について解説していきます。

医療費が高額の場合は、少しでも減税してもらえると助かりますよね。

「医療費控除を使いたいけれど、絆創膏やガーゼが対象になるかわからない」「何が医療費控除の対象になるのか知りたい」という方の参考になれば幸いです。

ぜひ最後までご覧ください。

絆創膏やガーゼは医療費控除の対象になる!


冒頭でも紹介した通り、薬局やドラッグストアで購入した絆創膏やガーゼは医療費控除の対象になるという解説をしていきます。


まず、医療費控除について詳しく見ていきましょう。


医療費控除とは

  • 1年間の医療費が、保険等で補填される金額を除き10万円以上になる場合、確定申告で受けることができる制度
です。

治療目的で購入したものは、医療控除を受けることができ、絆創膏やガーゼも対象になっています。

医療費控除の制度を利用することで、節税できる可能性もあるので、しっかりと抑えておくといいと思います。

一度、絆創膏やガーゼを含めた医療費をどれくらい使っているのかを調べておきましょう。

絆創膏やガーゼは使い切る必要はない

治療目的で購入した絆創膏やガーゼでも、一度で使い切ることはあまりないですよね。


1年で購入した絆創膏やガーゼをすべて使い切ることができない方もいるでしょう。


医療費控除を受ける際には、使い切らないといけないということはなく、購入代金は今年の医療費として計算して問題はありません。


しかし、絆創膏も規格外の量を購入していると怪しいと思われてしまうので、買いだめしすぎないようにしておきましょう。

絆創膏やガーゼの費用は医療費控除の明細書にどう書く?


では、医療費控除を申請するときの明細書はどのように記入したらいいのでしょうか?


絆創膏やガーゼの購入代金を医療費控除に含めるには、購入費の記載を追加して、そのほかの医療費との合計額から控除額を計算する必要があります。


では、実際の記入例を見ていきましょう。

記入する内容
医療を受けた方の氏名自分の名前か家族の名前を記入
病院、薬局などの
支払い名称
絆創膏やガーゼを購入した
薬局やドラッグストアを記入
医療費控除の区分・診療、治療
・介護保険サービス
・医薬品購入
・その他の医療費
今回は医薬品購入に
チェックを入れる
支払った医療費の額支払った額を記入
支払った医療費の額のうち
社会保険などで補填される額
今回は記入なし


明細書を書くときには絆創膏や医薬品を購入したレシートや領収書が必要になるので、捨てないように保管しておきましょう。

ドラックスストアや薬局では何が医療費控除の対象となる?


さて、ここまでは絆創膏やガーゼは医療控除の対象になるという解説をしてきました。


そこで疑問になってくるのが、何が医療控除の対象になるのかということだと思います。


先ほども解説した通り、ドラッグストアや薬局で購入した治療に必要な医薬品であれば医療費控除の対象となります。


条件によっては医療費控除の対象になったりするものもあるので、以下の解説を読んで当てはまるか確認していきましょう。

医療費控除の対象となるもの

まずは、医療費控除の対象になるものについて解説していきます。


医療費控除の対象になるものは、治療に必要な医薬品ということですが、何が当てはまるのでしょうか。


医療費控除の対象となる例は

  • 風邪をひいて風邪薬を購入した
  • レーシック手術をした
  • 花粉症の薬を購入した
  • 海外旅行先で医療費を支払った
  • 絆創膏の購入費
などがあげられます。

このほかにも
  • 弱視にならないための眼鏡の購入費
  • 子どもの歯列矯正
などは子供の場合にのみ医療費控除の対象となります。
大人歯列矯正については対象となる要件があるのでケースバイケースです。

続けて、医療費控除の対象になるのか注意が必要な事例も紹介します。
  • 急患などで公共交通機関を利用できない理由がある場合のタクシー代
  • 小さな子供の付き添いの家族の交通費
  • 家政婦による入院している妻の病院での世話
などは医療費控除の対象となります。


医療費控除に申請するにはレシートや領収書、または詳細が書かれたメモや家計簿が必要なので忘れないように注意しましょう。

医療費控除の対象外となるもの

逆に医療費控除の対象にならないものは何でしょうか。


医療費控除の対象にならないものの例は

  • 美容整形にかかったお金
  • 花粉やコロナで購入したマスク
  • インフルエンザの予防接種
  • 人間ドック
  • 乗り物酔いの酔い止め薬

などがあげられます。


最後に医療控除になるか注意が必要な例で、医療費控除の対象外の例を紹介します。

  • 自家用車での交通費
  • 入院している子供に付き添うための家族の交通費
  • 家政婦による、妻が切迫早産などで入院している場合の子供の世話
などは医療費控除の対象外となるので覚えておきましょう。

絆創膏やガーゼを購入した際は領収書やレシートを保管しよう

ここまでは、医療費控除の対象について解説していきました。


そこで一番重要になってくる、レシートや領収書について解説していきます。


レシートや領収書は確定申告に必要になるのは当然ですが、医療費控除の対象になるか問い合わせるときにも役立ちます。


絆創膏やガーゼの医療費控除を認めてもらうときにも当然、レシートや領収書は必須です。


バスや電車などの公共交通機関を利用したときは、日付や経路、料金をメモしておくことも忘れないようにしましょう。


基本的にはレシートや領収書は5年間ほど保存しておくこととなっているので、医療費控除の申請が終わっても捨てないように注意しましょう。


万が一、レシートや領収書を紛失したり、捨ててしまっていても、詳細に記入されているメモであれば医療費控除を認めてもらえることもあります。


日ごろから家計簿やメモを書いておく癖をつけておくといいでしょう。

医療費控除とセルフメディケーション税制の違いは?


医療費控除については、ここまで解説してきましたが、皆さんはセルフメディケーション税制という言葉をご存じですか?


セルフメディケーション税制とは、2017年1月から5年間のみ施行されている制度で、薬などの購入費が12,000円を超えると税金の一部が返ってくるというものです。


しかし、医療費控除とは違い、絆創膏やガーゼなどは対象となっていません。


簡単に違いを表にまとめます。

医療費控除セルフメディケーション税制
制度の有効期限なし2017年1月から2022年12月
控除対象額10万円以上1万2,000円以上
控除対象上限200万円8万8,000円
対象治療費
医薬品購入費
医療機関や検査費用
など
特定のOTC医薬品
制度を受けるために
必要なこと
特になし申告時に以下のいずれかを
受けていること
・特定健康診査
・予防接種
・定期健康診断
・健康診査
・がん検診


それでは医療費控除とセルフメディケーション税制の違いについて詳しく解説します。

①対象となる医療費の範囲が違う

まず最初の違いは、医療費の範囲です。


絆創膏やガーゼなどわりと幅広く対象となる医療費控除とは違い、セルフメディケーション税制の対象となるのは特定のOTC医薬品となっています。


OTC医薬品とは、医師が処方した医薬品のうち、副作用が低く市販薬に転用された医薬品のことです。 


 いくつか例を挙げてみると

  • ガスター10(胃痛、胃もたれ
  • サリドンWi(頭痛薬) 
  • 新ルルAゴールドs(鼻水や風邪薬) 
  • トラフルダイレクトs(口内炎) 
  • ピロエースZクリーム(かゆみ止め)
 などがセルフメディケーション税制の対象となっています。 

逆にセルフメディケーション税制は、病院に行かなくても自分で治療できる医薬品の購入費が対象なので、
  • 病院の処方箋
  • 医療機関の費用や検査費用
は対象外となっているので注意しましょう。

②控除額の計算方法が違う

つづいての医療費控除とセルフメディケーション税制の違いは、控除額の計算方法が違うということです。


冒頭でも紹介した通り、医療費控除は10万円以上の医療費が対象だったのに対し、セルフメディケーション税制は1万2,000円以上の医療費と、比較的低めになっています。


そのため、セルフメディケーション税制であれば控除の対象になる場合があるので、一度確認してみる必要があります。

注意点:医療費控除とセルフメディケーション税制は併用できない

最後に注意点として覚えておいてほしいことは、紹介した「医療費控除」と「セルフメディケーション税制」は同時に利用することができないことです。


医療費控除もセルフメディケーション税制もその目的は大きく変わりません。


医療費控除とセルフメディケーション税制のどちらがオトクかは、簡単に言うと

  • 市販薬の購入額が10万円以下であれば「セルフメディケーション税制」一択
  • 市販薬の購入と医療機関の自己負担額の合計額が10万円から18万8,000円の場合は控除額の大きいほうを選ぶ
  • 18万8,000円以上の場合は「医療費控除」にしたほうが良い
と覚えておくといいでしょう。

まとめ:絆創膏やガーゼは医療費控除の対象になる!

今回のこの記事では、絆創膏やガーゼは医療費控除の対象になるのかについて解説してきました。


いかがでしたでしょうか。


医療費控除の対象になるのは治療に必要な医薬品や医療機関などの自己負担費ということでした。


セルフメディケーション税制も解説しているので、どちらがオトクなのかを見極めましょう。


今回のこの記事のポイントは

  • 医療費控除は絆創膏やガーゼも対象
  • 医療費控除を使うことで、節税をすることができる。
  • セルフメディケーション税制を利用することで、医療費控除の対象外でも控除を受けることができる。
  • 医療費控除とセルフメディケーション税制は併用ができないので、税金の控除額によってどちらを利用するか決めよう。
でした。

医療費控除やセルフメディケーション税制にとどまらず、他にも皆さんがオトクになる制度は多数存在しています。

こういったテーマについて発信することで損をしたくないと思っている皆様のお手伝いをしていきます。