
本記事では、分配金なしの投資信託の仕組みと、メリット・デメリット、分配金なしの投資信託が向いている人、選び方のポイント4選を解説します。
内容をまとめると
投資について調べていると目にする「投資信託の分配金」について解説します。分配金は投資信託の利益を還元するもので、ファンドによって分配金ありと分配金なしがあります。それぞれのメリットとデメリット、どのような人に向いているか、選ぶポイントを徹底解説します。

この記事の監修者 谷川 昌平 フィナンシャルプランナー
株式会社Wizleap 代表取締役。東京大学経済学部で金融を学び、金融分野における情報の非対称性を解消すべく、マネーキャリアの編集活動を行う。ファイナンシャルプランナー、証券外務員を取得。メディア実績:<テレビ出演>テレビ東京-テレ東「WBS」・テレビ朝日「林修の今知りたいでしょ!」
>> 谷川 昌平の詳細な経歴を見る
この記事の目次
- 投資信託の「分配金なし」とは?
- そもそも分配金とは?配当金との違いを解説
- 分配金なしの投資信託の特徴
- 分配金なしと分配金ありの違い
- 分配金なしの投資信託のメリット3選
- 複利効果を最大限活かせる
- 税金がかからず効率的に運用できる
- 長期投資に向いている【NISAとの相性も◎】
- 分配金なしの投資信託のデメリット2選
- 分配金を受け取れないため、現金化が難しい
- 基準価額の変動が大きくなることもある
- 分配金なしの投資信託はどんな人に向いている?
- 長期運用で資産を増やしたい人
- 配当を受け取らなくても問題ない人
- NISAやiDeCoを活用する人
- 分配金なしの投資信託を選ぶ際のポイント4選
- 目標に合わせた運用期間を考える
- 再投資の仕組みを確認する
- コスト(信託報酬)を比較する
- 新NISA・積立NISAの対象かどうかをチェック
- 投資信託全般の悩みを簡単に解消できる方法とは?
- まとめ:分配金なしの投資信託を理解して賢く運用しよう
投資信託の「分配金なし」とは?
- そもそも分配金とは?配当金との違いを解説
- 分配金なしの投資信託の特徴
- 分配金なしと分配金ありの違い
そもそも分配金とは?配当金との違いを解説
投資のしくみで、「配当金」というものもあります。
分配金との違いはこのようなものです。
- 分配金:投資信託が運用で得た利益を、投資家に分配するお金
- 配当金:企業が得た利益の一部を株主に還元するお金
配当金は、企業が得た利益から支払われるため、業績に大きく左右されるものに対して、分配金はファンドの方針によって決まるため、運用方法によっては結果によらず無理に分配されるケースもあります。
分配金なしの投資信託の特徴
分配金なしの投資信託は、運用から得た利益を分配せず、ファンド内に留保して元金へと再投資されます。
そこで複利効果を得られるため、資産が雪だるま式に増えていくことが特徴です。
分配金なしの投資信託では、分配金ありと比較して資産が大きくなるメリットがあります。
分配金なしと分配金ありの違い
分配金なしと、分配金ありの違いは以下のとおりです。
項目 | 分配金なし | 分配金あり |
---|---|---|
収益の処理 | 自動的に再投資 | 投資家へ分配 |
税金の発生 | 運用中はなし | 分配金受取時 |
複利効果 | 最大限活用可能 | 受取後の再投資が必要 |
運用目的 | 長期の資産運用 | 定期的な収益確保 |
なかでもとくに、運用目的において大きな違いがあります。
- 分配金なしは「長期の資産運用向き」
- 分配金ありは「定期的な収益確保の目的向き」
分配金なしの投資信託のメリット3選
ここからは、分配金なしの投資信託の3つのメリットについて解説します。
- 複利効果を最大限活かせる
- 税金がかからず効率的に運用できる
- 長期投資に向いている【NISAとの相性も◎】
複利効果を最大限活かせる
分配金なしの投資信託のメリットは、運用益をそのまま再投資することにより、複利の効果を最大限に活かせるということです。
とくに長期運用を考える場合には、時間の経過とともに、資産の成長に大きな影響をもたらす効果が期待できます。
税金がかからず効率的に運用できる
分配金を受け取る場合は、そのたびに税金が発生します。
しかし「分配金なし」の場合、分配金がないため課税される時期を先延ばしにできます。
また、税金による資産減少を防ぎながら効率的な運用がおこなえるメリットにもつながるため、長期運用を考える人には最適な運用方法となります。
長期投資に向いている【NISAとの相性も◎】
分配金なしの投資信託は、NISA、iDeCoとも非常に相性がよいといえます。
NISAの非課税制度、iDeCoの税制優遇制度を活用することによって、分配金なしの投資信託運用の成果を効率よく享受できるメリットが大きくなるからです。
さらに、利益は自動的に再投資されるため、運用にかかる手間を減らして楽に継続することができます。
分配金なしの投資信託のデメリット2選
分配金なしの投資信託において、注意すべきデメリットは2つです。
- 分配金を受け取れないため、現金化が難しい
- 基準価額の変動が大きくなることもある
分配金を受け取れないため、現金化が難しい
分配金を定期的に受け取れないことで、現金化するためには一部解約をおこなう必要があります。
そのため、短期的な運用としてや、生活資金としての活用には向きません。
また、市場環境によっては解約のタイミングに基準価額が下がっていると損をしてしまうというリスクもあります。
基準価額の変動が大きくなることもある
分配金なしの投資信託は、 運用益がすべて再投資されるため、分配金ありのタイプと比較して、基準価額の変動が大きくなる場合があります。
市場環境によっては、一時的な価格の上下が激しくなる可能性があります。
短期間での売買を考えている場合は、リスクが大きくなる可能性があるため注意が必要です。
分配金なしの投資信託はどんな人に向いている?
- 長期運用で資産を増やしたい人
- 配当を受け取らなくても問題ない人
- NISAやiDeCoを活用する人
長期運用で資産を増やしたい人
配当を受け取らなくても問題ない人
分配金なしの投資信託は、定期的な収益を求めていない人に向いています。
分配金を受け取れば、課税対象となり資産は減少する可能性があるからです。
一方、分配金をそのまま再投資するファンドの場合、税負担がかからず資産を効率的に増やせるメリットがあります。
給与収入がある人や、分配金がなくても生活に影響がない人の場合は、分配金なしの投資信託はかしこい運用手段といえます。
NISAやiDeCoを活用する人
NISAやiDeCoを活用する人には、メリットのある組み合わせです。
NISAやiDeCoで、分配金なしの投資信託を運用すると一定の上限金額まで利益も含めて非課税の対象となります。
短期ではなく、将来的な資産形成を考える人には、分配金なしの投資信託とNISAやiDeCoとの相性は非常に優れています。
2つの制度を積極的に活用すれば、複利効果+利益の非課税メリットのダブル効果が得られる運用がおこなえます。
分配金なしの投資信託を選ぶ際のポイント4選
分配金なしの投資信託を選ぶ際に、4つのポイントを押さえておくことが重要です。
- 目標に合わせた運用期間を考える
- 再投資の仕組みを確認する
- コスト(信託報酬)を比較する
- 新NISA・つみたてNISAの対象かどうかをチェック
目標に合わせた運用期間を考える
投資運用を考える場合は、教育資金や、老後の生活費のためといった「目標」や「運用期間」から逆算してファンドを選ぶことが大切です。
たとえば、10年以上の長期運用を考えている場合は、成長性の高い株式型の投資信託が適しています。
反対に、5年以内の短期運用の場合は、リスクの少ないバランス型ファンドが、安定した運用となります。
このように運用目的と運用期間を決めたうえで見合う投資信託を選ぶことにより、効果のある資産形成が可能となります。
再投資の仕組みを確認する
分配金なしの投資信託のしくみは、運用した利益が自動的に元金と合算されて、元金が大きくなる複利効果で資産が増えるしくみです。
ただし、一部には再投資が自動化されておらず、手動で再投資の設定が必要となることがあるため、注意しましょう。
自動的に再投資が行われる商品を選ぶことで、あとは効率的な資産運用がおこなえます。
手間を省いて楽に資産運用をおこなうため、事前に再投資の仕組みをチェックしましょう。
コスト(信託報酬)を比較する
運用中かかってくる信託報酬は、運用成績に直接的に影響を与えるので、できるだけ低コストのファンドを選ぶことが大切です。
信託報酬が高いと、長期運用でのリターンが削られてしまうからです。
たとえば、信託報酬が0.1%のファンドと1.0%のファンドでは、長期的な資産成長に大きな差が生じます。
できるだけ低コストで運用できる商品を選ぶことで、投資の効率を高めることができます。
新NISA・積立NISAの対象かどうかをチェック
新NISAの制度を活用する場合、選んだ投資信託がNISA対象なのかを確認しましょう。
たとえば、がNISA対象の分配金なしのインデックスファンドの場合、一定金額まで非課税となり、再投資による複利効果が最大限活かせます。
また、成長投資枠では、年間240万円までは投資の利益が非課税扱いとなるため、NISA対象商品を活用して効率のよい資産運用をおこなうことができます。
投資信託全般の悩みを簡単に解消できる方法とは?

一方、「配当金」は企業の収益が株主へ支払われるお金で、支払い元や支払い理由はまったく異なる