
内容をまとめると
- 年収別に1年間で貯められる金額の目安を把握することで、自分にとって現実的な貯金ラインが明確になる。
- ボーナスの有無や毎月の収支をもとにすれば、貯金額をどう確保するかの計画が立てやすくなり、目標達成に近づける。
- 先取り貯金や副業収入の活用など、具体的な方法を組み合わせることで、ムリなく効率的に200万円を貯める道筋が見えてくる。
- 収支の最適化や貯金計画を一人で進めるのがむずかしい方には、お金のプロ(FP)からアドバイスを受けられるマネーキャリアの活用が有効である。

この記事の監修者 谷川 昌平 フィナンシャルプランナー
株式会社Wizleap 代表取締役。東京大学経済学部で金融を学び、金融分野における情報の非対称性を解消すべく、マネーキャリアの編集活動を行う。ファイナンシャルプランナー、証券外務員を取得。メディア実績:<テレビ出演>テレビ東京-テレ東「WBS」・テレビ朝日「林修の今知りたいでしょ!」
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この記事の目次
- 1年で200万を貯めるための年収と貯蓄割合の目安
- 年収400万円なら貯蓄率50%
- 年収500万円なら貯蓄率40%
- 年収600万円なら貯蓄率34%
- 年収800万円なら貯蓄率25%
- 1年間で200万円を貯めるための貯金ペース
- ボーナスがある場合は月13.5万円
- ボーナスがない場合は月16.6万円
- 1年間で200万円を貯めるための具体的な方法
- 先取り貯金を仕組み化する
- 副業で収入を増やす
- 1年間で200万の貯金を成功させるコツ
- 貯める目的を明確にする
- 無理のない金額で始める
- 1年間で200万貯める方法に悩んだら専門家(FP)に無料相談がおすすめ
- 1年間で200万円をがうまく貯められないときの改善ポイント
- 支出の把握と記録を徹底する
- 固定費・変動費を見直す
- 1年間で200万貯める方法に関するよくある質問
- 1年間で200万円の貯金はすごいですか?
- 一人暮らしで1年で200万円貯めるにはどうしたらいいですか?
- 1年間で200万円を貯めるには仕組み・行動・改善を積み重ねよう【まとめ】
1年で200万を貯めるための年収と貯蓄割合の目安
1年で200万を貯めるための年収と、貯蓄割合の目安を4パターンで解説します。
紹介する目安は以下のとおりで、いずれも手取りベースでの年収をもとにしたものです。
- 年収400万円なら貯蓄率50%
- 年収500万円なら貯蓄率40%
- 年収600万円なら貯蓄率33%
- 年収800万円なら貯蓄率25%
一般的な貯蓄割合は20〜30%といわれていますが、200万円を1年で貯めるには、年収次第でそれ以上の貯蓄率が必要な場合もあります。
貯蓄の目安を把握することで、自分の年収に応じた具体的な計画が立てやすくなるので、ぜひ参考にしてください。
年収400万円なら貯蓄率50%
手取り年収400万円で200万円を貯めるには、貯蓄率50%が必要です。
収入の半分を貯金にまわす必要があるため、かなりハードルの高い目標といえるでしょう。
以下は、年収400万円における貯蓄割合ごとの年間貯金額の目安です。
貯蓄割合 | 年間貯金額 (年収400万円) |
---|---|
30% | 120万円 |
40% | 160万円 |
50% | 200万円 |
仮に40%の貯蓄率でも、年間160万円にとどまり、目標額には届きません。
このギャップを埋めるには、収入の底上げや、支出の大幅な見直しが欠かせないとわかります。
副収入の活用や、臨時収入の全額貯金、そして固定費の極限までの見直しなど、複数の対策を同時におこなうことが成功のカギです。
年収500万円なら貯蓄率40%
手取り年収500万円では、貯蓄率40%で年間200万円の貯金が可能です。
ただし、収入の4割を貯金にまわすには、相応の工夫と覚悟が求められます。
以下は、年収500万円における貯蓄割合ごとの年間貯金額の目安です。
貯蓄割合 | 年間貯金額 (年収500万円) |
---|---|
20% | 100万円 |
30% | 150万円 |
40% | 200万円 |
ボーナスを全額貯金に回すなど、収入の使い方を最適化する工夫が、目標達成のカギになります。
次章では、ボーナスがある場合・ない場合の貯金ペースも詳しく解説しているので、あわせて参考にしてみてください。
年収600万円なら貯蓄率34%
手取り年収600万円では、貯蓄率34%で204万円が貯まります。
ボーナスや臨時収入も活用すれば、1年で200万円を貯めるのは十分に現実的な目標です。
以下は、年収600万円における貯蓄割合ごとの年間貯金額の目安です。
貯蓄割合 | 年間貯金額 (年収600万円) |
---|---|
20% | 120万円 |
30% | 180万円 |
34% | 204万円 |
年収600万円あれば、一般的な貯蓄割合とされる30%に近い範囲で、200万円を目指せることがわかります。
年収800万円なら貯蓄率25%
年収800万円であれば、貯蓄率25%で年間200万円の貯金が可能です。
以下は、年収800万円における貯蓄割合ごとの年間貯金額の目安です。
貯蓄割合 | 年間貯金額 (年収800万円) |
---|---|
20% | 160万円 |
25% | 200万円 |
30% | 240万円 |
年収800万円以上は、貯蓄と生活のバランスを保ちながら、無理なく200万円を目指せるラインといえるでしょう。
1年間で200万円を貯めるための貯金ペース
1年間で200万円を貯めるための月々の目安額を、2つのパターンで解説します。
紹介するパターンは以下のとおりです。
- ボーナスがある場合は月13.5万円
- ボーナスがない場合は月16.6万円
それぞれのケースを知っておくことで、自分に合った貯金ペースの目安がつかみやすくなるので、ぜひ参考にしてください。
ボーナスがある場合は月13.5万円
ボーナスを貯金にまわせる場合は、月約13万5,000円の貯金で、1年間で200万円を目指せます。
この金額は、厚生労働省の調査による2024年夏のボーナスの平均額(41万4,515円※)をもとに、手取りを額面の7割と想定し、その3分の2を貯金に回す前提で試算したものです。
計算式は以下のとおりです。
金額 | |
---|---|
年間ボーナス(額面) (a) |
約83万円 (41万4,515円×2(夏+冬)) |
年間ボーナス(手取り) (b) |
約58万円 (a×0.7) |
手取りから貯金に回す額 (c) |
約38万円 (b×0.66) |
残り必要額(d) | 約162万円 (200万円−c) |
月の貯金額目安 | 約13万5,000円 (d÷12ヵ月) |
※参照:毎月勤労統計調査 令和6年9月分結果速報等|厚生労働省
なお、ボーナスをまるごと貯金にまわせる場合、月あたりの貯金額は約11万8,000円になります。
計算式は以下のとおりです。
金額 | |
---|---|
年間ボーナス(手取り) (b) |
約58万円 |
残り必要額 (e) |
約142万円 (200万円−b) |
月の貯金額目安 | 約11万8,000円 (e÷12ヵ月) |
ボーナスがない場合は月16.6万円
ボーナスがない場合は、月約16万6,000円の貯金で、1年間で200万円を目指せます。
計算は、200万円÷12ヵ月=約16万6,000円という単純な月割です。
ボーナスがある人と比べて毎月の貯金負担が約3万円ほど重くなるため、無理なく目標を達成するには、生活費の見直しや収支のバランス調整が欠かせません。
例えば、家賃補助がない場合、家賃が家計に占める割合が高くなることがあります。
「家賃が高い」と感じているなら、より安い物件への住み替えを検討するのも一案です。
実際に住居費を下げることで、月の貯金余力を確保しやすくなります。
1年間で200万円を貯めるための具体的な方法
1年間で200万円を貯めるための具体的な方法を、2つ解説します。
紹介する方法は以下のとおりです。
- 先取り貯金を仕組み化する
- 副業で収入を増やす
先取り貯金を仕組み化する
先取り貯金の仕組みをつくることで、1年間で200万円を無理なく貯めやすくなります。
先取り貯金とは、給与を受け取ったら、使う前に貯金分を取り分けておく方法です。
使えるお金の範囲が最初から決まるため、"残ったら貯金"よりも継続しやすいのが特徴です。
特におすすめなのは、あらかじめ決めた金額を、給料日直後に別の口座へ自動で移す設定にしておくことです。
銀行の自動振替設定や、定額自動送金サービスを使えば、簡単に仕組み化でき、意志の力に頼らず自然にお金が貯まります。
副業で収入を増やす
「本業の収入だけで1年間で200万円を貯めるのがむずかしい」と感じる人は、副業を取り入れるのがおすすめです。
支出の削減には限界があるため、収入を増やすほうが目標達成を現実的にしやすいからです。
コンビニや飲食店のアルバイトのほか、スキルを活かした在宅ワークやブログ収益など、方法はさまざまです。
ただし、体力面の負担や時間管理のむずかしさには注意が必要です。
無理のない範囲で月数万円の副収入を得られれば、200万円の貯金もぐっと現実に近づきます。
努力がそのまま収入に反映されるという即効性も、副業の魅力のひとつです。
1年間で200万の貯金を成功させるコツ
1年間で200万の貯金を成功させるコツを2つ解説します。
紹介するコツは以下のとおりです。
- 貯める目的を明確にする
- 無理のない金額で始める
貯める目的を明確にする
貯める目的を明確にすることで、1年間で200万円の貯金が成功しやすくなります。
目的がはっきりしていると、「なぜ節約をしているのか」や「なぜお金を管理するのか」が自分のなかで腑に落ち、日々の支出や行動に迷いが出にくくなるからです。
例えば、緊急時に備える生活防衛費・転職準備資金・海外旅行・資格取得など、目的が具体的であるほど「これは使っていい支出か?」と迷ったときの判断軸になり、無駄遣いを防ぎやすくなります。
200万円というゴールを、自分らしい目的とセットで描くことで、貯金を続ける力がぐっと育ちます。
無理のない金額で始める
無理のない金額から始めることで、1年間で200万円の貯金が成功しやすくなります。
高すぎる目標を立ててしまうと、日々のやりくりに無理が生じ、早い段階で続かなくなるからです。
まずは、毎月確実に続けられる金額を設定し、生活のリズムを整えることを優先しましょう。
慣れてきたら、収入や支出の変化に合わせて、無理のない範囲で少しずつ貯金額を増やすのがおすすめです。
続けられることを最初の目標にすれば、結果的に大きな金額を達成することにもつながります。
1年間で200万貯める方法に悩んだら専門家(FP)に無料相談がおすすめ
1年間で200万円をがうまく貯められないときの改善ポイント
1年間で200万円をうまく貯められないときの改善ポイントを、2つ解説します。
紹介する方法は以下のとおりです。
- 支出の把握と記録を徹底する
- 固定費・変動費を見直す
家計の流れを可視化し、ムダを見つけて削減することが改善の第一歩になるので、ぜひ参考にしてください。
支出の把握と記録を徹底する
支出の把握と記録を徹底することで、1年間で200万円を貯めるための、無駄の見直しがしやすくなります。
日々の出費を記録することで、どこにお金が流れているかが明確になり、対策を立てやすくなるからです。
例えば家計簿アプリを使えば、項目別に支出を自動で集計でき、グラフで視覚的にも傾向がわかります。
そこで「意外と外食費で使いすぎていた」と気付ければ、改善行動にもつなげやすくなるでしょう。
このように、支出を可視化する工夫が、貯金の成功率を高めてくれます。
固定費・変動費を見直す
固定費・変動費を見直すことで、1年間で200万円を貯めるための、支出削減がしやすくなります。
固定費とは家賃や保険料など毎月ほぼ一定の支出で、変動費とは食費や交際費など使い方で増減する支出のことです。
固定費は一度見直すだけで、継続的な節約効果が見込めます。
例えば、家賃を下げたり、通信費を格安プランに切り替えたりすることで、月1〜2万円の支出を減らせることもあります。
また、変動費では食費やレジャー費など、使い方を見直すだけで成果が出やすい項目もあります。
こうした見直しを習慣にすれば、ムリなく支出削減し、貯金にお金を回しやすくなるでしょう。
1年間で200万貯める方法に関するよくある質問
1年間で200万貯める方法に関するよくある質問を、2つ解説します。
紹介する質問は以下のとおりです。
- 1年間で200万円の貯金はすごいですか?
- 一人暮らしで1年で200万円貯めるにはどうしたらいいですか?
よくある疑問の答えを知ることで、目標設定が現実的かどうかや、自分に合った無理のない貯金ペースが明確になるので、ぜひ参考にしてください。
1年間で200万円の貯金はすごいですか?
平均的な年収から考えると、200万円の貯金は簡単ではなく、達成できれば十分すごい成果といえます。
国税庁の調査によると、令和5年分のサラリーマンの平均年収は約460万円(※)であり、手取り額はその8割と仮定すると、約368万円になります。
つまり、200万円の貯金は、平均的な手取り年収のおよそ54%に相当します。
一般的に、無理のない年間貯蓄額は手取り年収の20〜30%が目安とされているため、この水準を達成するには、継続的な努力や家計管理の工夫が欠かせません。
それだけに、200万円の貯金は家計の土台が整っている証として、自信を持ってよい成果といえるでしょう。
一人暮らしで1年で200万円貯めるにはどうしたらいいですか?
固定費を最小限に抑え、収入を増やす工夫を組み合わせることが大切です。
一人暮らしは家賃や光熱費を一人で負担するため、支出全体に占める固定費の割合が高くなりやすいからです。
家賃の安い物件に住む、格安SIMを使う、保険やサブスクを見直すといった手段が有効です。
加えて、副業やスキルアップによる収入増も並行すると、無理のないペースで貯蓄しやすくなります。
"支出を減らす"・”収入を増やす”の両方を意識することが、成功のポイントです。
1年間で200万円を貯めるには仕組み・行動・改善を積み重ねよう【まとめ】
1年間で200万円を貯めるには、仕組み・行動・改善の積み重ねが重要です。
具体的には、先取り貯金の仕組み化をはじめ、年収ごとの貯蓄割合を意識した目標設定、毎月の貯金ペースの把握、副業の実践など、現実的な行動に落とし込むことがカギとなります。
さらに、支出の記録や見直しといった地道な改善も、目標達成には欠かせません。
とはいえ、一人で最適な貯金計画を立てて、日々の行動を続けていくのは簡単ではありません。
先取り貯金の仕組みづくりに悩んでいる方や、副業・支出の見直しなど、何から始めるべきか迷っている方は、専門家(FP)への相談をおすすめします。