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「年収200万の国民健康保険料はいくら?計算方法は?」このような疑問を持っている方は多いでしょう。そこで本記事では、年収200万円にかかる国民健康保険料の金額と計算方法、年収200万の人が手取りと将来の年金を増やす方法をまとめました。

監修者「谷川 昌平」

監修者 谷川 昌平 フィナンシャルプランナー

株式会社Wizleap 代表取締役。東京大学経済学部で金融を学び、金融分野における情報の非対称性を解消すべく、マネーキャリアの編集活動を行う。ファイナンシャルプランナー証券外務員を取得。
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この記事の目次

年収200万の国民健康保険料はいくら?計算方法は?

こんにちは、マネーキャリア編集部です。


先日、このような相談をいただきました。

国民健康保険料の引き落としが高い気がするんだけど、どのくらい支払うものなの?

結論から言うと、国民健康保険料は住んでいる地域や年齢、家族構成などによって変動するため、年収200万円でも人それぞれ金額が異なります。


では、国民健康保険料はどのような計算方法となっているのでしょうか。


今回は、パートタイムで働いている方々の年収を想定して年収200万円の場合の国民健康保険料の計算方法や全国平均について解説していくのでぜひ参考にしてください。



国民健康保険とは、医療費の負担額を軽減するために公的な保険で、国民全員が加入する義務があります。


国民健康保険があるおかげで病院での治療費は3割負担に抑えられるため、大変便利な社会保険制度となっています。

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年収200万の国民健康保険料の全国平均を解説!


まずは、年収200万円の方の国民健康保険料の相場についてお話していきます。


そもそも国民健康保険料は年収だけでなく、お住いの地域や年齢、家族構成などによって変動するため、すべての人が同じわけではありません


今回は、単身世帯に限定して、年齢ごとの保険料の平均について解説します。

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➀年収200万で39歳以下または65歳~74歳の単身世帯の場合

年収200万円で39歳以下、もしくは65歳以上の単身世帯の場合の健康保険料の平均は次の通りです。

医療分支援金分介護分
所得割63,902円21,182円0円
均等割24,119円8,379円0円
平等割20,722円6,175円0円
合計108,743円35,736円0円

上記より、年間で支払う保険料は144,479円、月々に支払う保険料は12,039円であることがわかります。


39歳以下、もしくは65歳以上の場合、国民健康保険料の介護分(いわゆる介護保険)を支払う必要がないため、保険料負担は若干抑えられます

②年収200万で40歳~64歳の単身世帯の場合

年収200万円で40歳〜64歳の単身世帯の健康保険料の平均は次の通りです。

医療分支援金分介護分
所得割額63,902円21,182円17,889円
均等割額24,119円8,379円10,169円
平等割額20,722円6,175円6,175円
合計108,743円35,776円34,233円

上記より、年間で支払う保険料は176,903円、月々に支払う保険料は14,741円であることがわかります。


40歳以上64歳以下の場合、介護保険もプラスされますので月々に支払う保険料が約2,500円程度多くなります。

年収200万の場合の国民健康保険料の計算方法を解説


年収200万円の場合どのくらいの保険料がかかるのか計算してみたい方もいるでしょう。


年収200万円の場合の国民健康保険料の計算方法については次の通りです。

  1. 国保が課税される基準額を計算する
  2. 基準額をもとに、医療分、支援金分、介護分を算出する
それぞれの計算方法について、詳しく解説していきます。

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STEP1:国保が課税される基になる金額(=基準額)を計算

まずは、国民健康保険料の計算の基となる金額である基準額を計算する必要があります。


基準額は、所得額-基礎控除額48万円で計算し


したがって、自身の所得額がわかれば、基準額を簡単に計算することができます


しかし、所得額は、会社員・パートなどの給与所得者と、自営業、フリーランスなどの個人事業主で計算方法が異なるため注意が必要です。

給与所得者の場合

会社員の所得を計算するためには、所得控除金額を計算する必要があります。


所得控除の金額は年収によって異なりますが、国税庁のホームページには以下のように記載されています。

給与等の収入金額
(給与所得の源泉徴収票の支払金額)
給与所得控除額
1,625,000円まで550,000円
1,625,001円から1,800,000円まで収入金額×40%-100,000円
1,800,001円から3,600,000円まで収入金額×30%+80,000円
3,600,001円から6,600,000円まで収入金額×20%+440,000円
6,600,001円から8,500,000円まで収入金額×10%+1,100,000円
8,500,001円以上1,950,000円(上限)

上記の表から計算された金額を自身の年収から引いた金額が所得額になります。


また、年収とは、給与の総支払額のことで、税金や社会保険料などの天引きされる部分も含めた金額のことです。


例えば、年収が200万円の場合の所得控除額は次のように計算されます。

200万円×30%+80,000円=680,000円

つまり、200万円から68万円を引いた132万円が所得額ということです。


給与所得者の場合の国民健康保険料の基準額は、上記で求めた総支給額に33万円を引いた金額となりますので年収200万円の場合、132万円の所得額から48万円を引いて84万円が基準額となります。

個人事業主の場合

個人事業主の所得は次のように計算されます。

売上-経費

個人事業主には給与所得者のような給与所得控除が適用されない分、経費によって所得額を差し引きすることができます。


例えば、売上が200万円で、経費が90万円だった場合の所得額は110万円となり、ここから43万円を引いた68万円が国民健康保険料の基準額となります。




STEP2:医療分・支援金分・介護分の金額を計算(45歳~64歳の方のみ)

基準額の計算が完了したら、医療分、支援金分、介護分それぞれの保険料を計算します。


保険料率についてはお住いの自治体ごとに異なるため、年収や同居家族の数が同じでも同じ保険料とならない場合があります。


ここでは、年収200万円の給与所得者で、東大阪市在住、単身世帯の場合、保険料は次のようになります。

医療分

計算方法金額
所得割89万円×8.48%75,472円
均等割1人×30,157円30,157円
平等割31,368円31,368円
合計上記の合計金額136,997円

支援金分

計算方法金額
所得割89万円×2.73%24,297円
均等割1人×9,478円9,478円
平等割6,175円6,175円
合計上記の合計金額39,950円

介護分(40歳〜64歳の方のみ)

計算方法金額
所得割89万円×2.47%21,983円
均等割1人×18,123円18,123円
合計上記の合計金額40,106円

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国民健康保険料の計算に必要な単語を一つ一つ丁寧に解説!


国民健康保険料は様々な要素で適用されています。


自分の国民健康保険料を計算する際に、それぞれの単語の意味がわからないという方も多いでしょう。


ここからは、国民健康保険料の計算に必要な単語について、解説していきます。

➀医療分

医療分とは、国民健康保険の中でも、医療に適用される保険料になります。


具体的には、病気やケガをした際の医療費に対して適用される健康保険に利用されます。


国民健康保険料は以下の4つの項目で構成されています。ただしこの4つのうち、どれを採用するのかは自治体によって異なります。

  • 所得割
  • 均等割
  • 平等割
  • 資産割

②支援分

支援分とは、国民健康保険の中でも後期高齢者医療制度を支えるための財源となる部分です。


後期高齢者医療制度は、75歳以上の方が加入する医療保険制度で、所得に応じて、医療費の自己負担額が1〜3割になります。


したがって、後期高齢者の自己負担額は一般の方よりも少なくなるため、健康保険料の支援分で補填するという形になっています


また、国民健康保険料の支援分は次の4つの金額の合計によって決定されます。

  • 所得割
  • 均等割
  • 平等割
  • 資産割

③介護分

介護分とは、国民健康保険の中でも、介護保険制度を支えるための財源となる部分です。


介護保険料とも呼ばれており、国民健康保険の40〜65歳の被保険者が保険料を支払います。


介護保険制度は、要介護者の介護費負担を1〜2割にするという制度であり、残りの費用については、税金と国民健康保険料の介護分から支払われます


また、介護保険料は所得割と均等割で構成されており、医療分や支援分で適用されていた平等割は適用されません。

④所得割

所得割とは、国民健康保険料の金額を構成する要素であり、前年の所得に応じて計算される金額です。


前年の所得額から、控除分である33万円を差し引いた金額に対して、保険料率がかかります。


所得割の部分については、所得が低い人ほど保険料が安くなり、所得が高い人ほど保険料が高くなります。

⑤均等割

均等割は、世帯における国民健康保険の加入者の人数に応じて、均等に分割される保険料のことをいいます


均等割では世帯ごとの加入者数によって金額が大きくなります。


例えば、世帯の国民健康保険加入者が2人の場合と、4人の場合では、均等割の金額が2倍大きくなります


また、均等割は所得の大小に関わらず、全ての加入者が同じ金額となっています。

⑥平等割

平等割は世帯ごとに支払わなければいけない金額です。


したがって、2人世帯、4人世帯の家族で支払う平等割の金額は同じです。


平等割についても均等割と同じく所得に応じて金額が変動しない計算方法になります。


平等割は国民健康保険の3つの財源のうち、介護分については適用されず、医療分、支援分にのみ適用されます。

⑦限度額

限度額とは、国民健康保険料の上限金額のことを言います。


国民健康保険料の金額は所得割の部分が所得金額に左右されてしまうため、高所得者であればあるほど、国民健康保険料の支払い負担額が多くなってしまいます。


そのため、1年間に支払う保険料の金額に上限が定められているのです


国民健康保険料の限度額は、財政状況や所得格差の是正のために見直しがかかる場合があります。


例えば、現在の国民健康保険料の上限金額については次の通りです。

医療分63万円
支援分19万円
介護分17万円
したがって、国民健康保険料が上記を超えるような場合には、支払う金額は上限までとなります。



年収200万の人が支払う国民健康保険料以外の諸費用


国民健康保険料以外にも、支払わなければいけない税金、社会保険料などはあります。


例えば、次のようなものを支払う必要があります。

  • 所得税(年収200万円以下の方であれば税率5%)
  • 住民税(自治体に応じて異なる:10%程度が目安)
  • 国民年金(令和3年度は月16,610円)
したがって、国民年金保険料以外にかかる諸費用の目安は次の通りです。

諸費用金額
所得税2万円〜3万円
住民税5万円程度
国民年金20万円程度
国民年金だけでなく、年間を通して様々な諸費用がかかりますので家計のやりくりには注意しましょう。

年収130万円で配偶者の扶養に入ったケースと年収200万円で扶養から外れたケース。手取り収入は13万円の差

年収200万円の方の中には、パートで働いている主婦の方もいるでしょう。


夫婦で働いている場合には、扶養に入ることで税金等を抑えることができます。


したがって、扶養内の手取り収入と、扶養外の手取り収入の差額がそこまで変わらない場合もあります。


例えば、年収200万円のパート(扶養外)と年収130万円(扶養内)の場合の手取り金額の目安は次のようになっています。

年収税金(所得税、住民税)社会保険料扶養手当等手取り収入
130万円約4万円0円17万円143万円
200万円約7万円37万円0円156万円

上記の場合、パートで稼いだ金額は70万円ほど差がありますが、実際の手取り金額は13万円しか増えていないことがわかります


このように、扶養に入ることで税金、社会保険料が抑えられるうえ、扶養手当などももらえるようになるため結果的に手取り収入の差が縮まるということになります


したがって、選択肢として扶養に入りながら年収130万円で生活するという方法も考えられます。


手取り収入や将来の年金額を増やす方法


年収200万円の人で、手取りを増やしたい方や将来の年金のために、今から備えておきたい方もいるでしょう。


手取り収入や将来の年金を増やすためには次のような方法が考えられます。

  • 社会保険完備の会社で働く
  • 付加年金に入る
  • 年金保険料を前納する
  • iDeCoをやる
それぞれの方法について、詳しく解説していきます。

➀社会保険完備の会社で働く

社会保険完備の会社で働くことで、年金額を増やしたり、もしもの場合に備えることができます。


社会保険は労働者を守るために重要な保険ですので「社保完備」と記載されている会社に勤めることが何よりも重要になります。


社会保険と呼ばれるものには次のようなものがあります。

  • 健康保険
  • 厚生年金保険
  • 労災保険
  • 雇用保険
上記の保険があれば、万が一の場合にも備えられますし、厚生年金の加入年数によっては将来もらえる年金額が大きく増えることになります。

また、雇用保険や労災保険の場合、働けなくなっても手当をもらうことができますので非常に重要な項目です

②付加年金に入る

付加年金は国民年金保険料に対して上乗せで払える保険料のことです。


国民年金の第1号被保険者のみが加入できるものになりますので自営業の方などが対象です。


付加年金は1ヶ月あたり400円で、将来「200円×支払った付加年金の月数」の金額が年金に加算されます。


したがって、2年以上年金を受け取ることで、支払った金額よりも多く年金がもらえます


将来の年金額を増やすことのできる方法ですので是非活用してみましょう。

③年金保険料を前納する

国民年金保険料を前納することで、実質的に手取り収入を増やすことができます。


年金の前納には次のような種類があります。

  • 前月納付
  • 6ヶ月前納
  • 1年前納
  • 2年前納
前納をする日にちが早いほど、割引を受けることが可能です。

例えば、2年前納を選ぶことで、2年間毎月支払うよりも約15,000円安くなり、結果的に手取り収入は上がることとなります。

前納は一度に数回分の年金額を払うので一度の負担額は大きいですが、資金に余裕のある方は是非行いましょう。

④iDeCo(個人型確定拠出年金)をやる

iDeCoとは、確定拠出年金と呼ばれる、自分で掛け金の積立を行い年金の運用まで行う商品です。


自分で年金を運用することができるため、掛け金よりも将来受け取れる年金額を大きく増やすこともできます。


会社員の場合は月2万3千円、個人事業主の場合は月6万8千円まで積立できますので年金を大きく増やしたい方はiDeCoの加入が非常にオススメですので検討してみましょう。


ただし、一度運用を行うと原則60歳まで掛け金の引き出しができませんので運用金額には十分注意する必要があります

マネーキャリアでは、iDeCoなどの投資サービスを活用した資産運用や老後資金の準備方法について無料相談サービスを行っています。


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年収200万にかかる国民健康保険料まとめ

年収200万円の方の国民年金保険料について解説しましたが、いかがだったでしょうか。


今回の記事のポイントは、

  • 国民健康保険料は年収や年齢、世帯の人数などに応じて変動する
  • 国民健康保険料は医療分、支援金分、介護分の3つの分野から構成される
  • 国民健康保険料を計算する方法として所得割、均等割、平等割の3つがある
でした。

国民健康保険料は所得額に応じて高くなる保険料のため、年収200万円の人は、年収200万円以上の方と比べて保険料が抑えられています。

自分の支払う保険料について理解することで、ライフプランの計画やその他の保険料の支払い金額について考えることができるでしょう。

マネーキャリアでは、他にも読んでおきたい保険関係の記事が多数掲載されていますのでぜひ目を通してみてはいかがでしょうか。