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監修者 谷川 昌平 フィナンシャルプランナー
株式会社Wizleap 代表取締役。東京大学経済学部で金融を学び、金融分野における情報の非対称性を解消すべく、マネーキャリアの編集活動を行う。ファイナンシャルプランナー、証券外務員を取得。
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この記事の目次
- 子育てにかかるお金の内訳は?
- 子育てにかかるお金を年齢別にシミュレーション【教育費】
- 幼稚園(3~5歳)
- 小学校(6~12歳)
- 中学校(13~15歳)
- 高校(16~18歳)
- 大学(19~22歳)
- 子育てにかかるお金を年齢別にシミュレーション【養育費】
- 幼稚園(3~5歳)
- 小学校(6~12歳)
- 中学校(13~15歳)
- 高校(16~18歳)
- 大学(19~22歳)
- 子育てに必要なお金の総額
- 子育てにかかるお金のシミュレーションにはライフプランの設計が必要
- ライフプランとは
- ライフプランに関するアプリ
- ライフプランシミュレーション
- 子育てにかかるお金を貯金するには?
- ①児童手当を全額貯金(200万円程度)
- ②財形貯蓄・自動積立(400万円程度)
- ③学資保険(200~300万円程度)
- ④投資信託(300万円~)
- 子育てにかかるお金に関するよくある質問
- 子育てに一番かかるお金はいくらですか?
- 子供は何歳が一番お金がかかる?
- 子供2人を育てるのに必要なお金はいくらですか?
- 子育てにかかるお金のシミュレーションまとめ
子育てにかかるお金の内訳は?
子育てにかかるお金には、大きく教育費と養育費の2つがかかります。
まず教育費について内訳は以下の通りです。
- 学校教育費
- 学校給食費(幼稚園から中学校まで)
- 学校外活動費
- 出産・育児費用
- 食費
- 衣料費
- 医療・理容費等
- 小遣い
- 子の所有物
子育てにかかるお金を年齢別にシミュレーション【教育費】
子育てにかかる教育費をまとめると以下の表の通りです。
教育施設 | 私立 | 公立 |
---|---|---|
幼稚園 | 約31万円 | 約16万円 |
小学校 | 約167万円 | 約35万円 |
中学校 | 約143万円 | 約54万円 |
高校 | 約105万円 | 約51万円 |
大学 (別途入学費必要) | 理系:約183万円 文系:約152万円 | 国公立:約103万円 |
これらはそれぞれ1年間にかかる教育費を記載しています。
また、私立か公立のどちらへ進学するかによって、かかる子育てのお金が大きく変わってきます。
子どもの進路については、よく話し合っておくことが大切です。
幼稚園(3~5歳)
幼稚園の1年間の内訳は次の通りです。
1年間 | 私立 | 公立 |
---|---|---|
学校教育費 | 134,835円 | 61,156円 |
学校給食費 | 29,917円 | 13,415円 |
学校外活動費 | 144,157円 | 90,555円 |
学習費総額 | 308,909円 | 165,126円 |
総額では、私立の方が公立の約2倍ほど必要になっています。
教育費の占める割合の多い、学校外活動費は主に塾や家庭教師、スポーツ少年団などの費用です。
子どもが幼稚園だと親の年齢は平均30代ぐらいなので、貯蓄が十分にある家庭は多くありません。
その中で年間15万~30万の負担は小さくはないので、計画的に貯蓄してやりくりする必要があります。
小学校(6~12歳)
1年間 | 私立 | 公立 |
---|---|---|
学校教育費 | 961,013円 | 65,974円 |
学校給食費 | 45,139円 | 39,010円 |
学校外活動費 | 660,797円 | 247,582円 |
学習費総額 | 1,666,949円 | 352,566円 |
小学校からは義務教育となるため、公立と私立の子育てにかかるお金の差が約4~5倍と大きく開いています。
特に学校教育費が最も差が大きく、私立小学校へ進学させるには、それなりの資金力が必要となってきます。
親の年齢も30~40代なので、それなりの年収と貯蓄が無いと難しいです。
将来的に私立小学校への進学を考えている場合は、早いうちから資金を準備し、必要ならば祖父母の協力を得ることが必要になります。
中学校(13~15歳)
中学校の1年間の内訳は次の通りです。
1年間 | 私立 | 公立 |
---|---|---|
学校教育費 | 1,061,350円 | 132,349円 |
学校給食費 | 7,227円 | 37,670円 |
学校外活動費 | 367,776円 | 368,780円 |
学習費総額 | 1,436,353円 | 538,799円 |
小学校と同じく義務教育であるため、学校教育費に大きく差があり、私立は公立に比べて約9倍ほどかかります。
学校給食費については公立のほうが高いですが、私立の場合はお弁当の場合もあり、別途食費としてかかってくるので注意が必要です。
この頃は親の年齢も40代となり、年収や貯蓄もそれなりにありますが、その反面、住宅ローンなどの大きな支出も出てきます。
早いうちから子どもの教育資金として、別途貯蓄しておくことでこれらの不安は減らすことができるので、準備をしておくことが大切です。
高校(16~18歳)
高校の1年間の内訳は次の通りです。
1年間 | 私立 | 公立 |
---|---|---|
学校教育費 | 750,362円 | 309,261円 |
学校給食費 | - | - |
学校外活動費 | 304,082円 | 203,710円 |
学習費総額 | 1,054,444円 | 512,971円 |
高校からは私立に通う方も増えてきますが、学校教育費に2倍以上の差があります。
昼食はお弁当や購買などになるので給食費がかからない分、総額は減っていますが、私立では総額は年間100万円を超えています。
また、大学進学を目指す場合は、塾や家庭教師なども子育てに必要なお金となるので注意が必要です。
大学では入学金も必要になるので、実際の総額以上に資金の準備は必要になります。
大学(19~22歳)
大学の教育費の内訳は次の通りです。
国公立 | 私立理系 | 私立文系 | |
---|---|---|---|
入学費用 | 672,000円 | 888,000円 | 818,000円 |
在学費用(1年間) | 1,035,000円 | 1,832,000円 | 1,520,000円 |
総額(4年間) | 4,812,000円 | 8,216,000円 | 6,898,000円 |
在学費用は授業料などの学校教育費と塾などの家庭教育費を合わせたものになります。
全体的に私立理系が最も高く、国公立の約2倍ほどになっています。
これらの学費に加えて、遠方の大学に進学した場合は仕送りや引っ越し費用などが子育てに必要なお金となるので注意が必要です。
それらも含めると、大学4年間で約500万~1000万円以上が必要となります。
子育てにかかるお金を年齢別にシミュレーション【養育費】
子育てにかかる養育費は年齢別に以下の表の通りです。
年間養育費 | |
---|---|
幼稚園児 | 約72万円 |
小学生 | 約77万円 |
中学生 | 約95万円 |
高校生 | 約95万円 |
大学生 | 約96万円 |
高校生はデータが無かったため中学生の引用しており、大学生は仕送り費を養育費と想定しています。
養育費は主に食費や衣類、生活用品費などが含まれます。
子どもを育てるには教育費だけでなく日々の生活費も計算したうえで、貯金をしておくことが大切です。
幼稚園(3~5歳)
幼稚園の時にかかる養育費の内訳は以下の通りです。
金額 | |
---|---|
食費 | 約22万円 |
生活用品費 | 約8万円 |
衣類服飾費 | 約6万円 |
医療費 | 約1万円 |
お祝い行事関係費 | 約4万円 |
子どものための預貯金・保険 | 約18万円 |
レジャー・旅行費 | 約13万円 |
合計 | 約72万円 |
小学校(6~12歳)
小学校の時にかかる養育費の内訳は以下の通りです。
金額 | |
---|---|
食費 | 約28万円 |
生活用品費 | 約8万円 |
衣服服飾費 | 約7万円 |
医療費 | 約2万円 |
おこづかい | 約1万円 |
子どものための預貯金・保険 | 約16万円 |
レジャー・旅行費 | 約15万円 |
合計 | 約77万円 |
引用:平成21年度インターネットによる子育て費用に関する調査|内閣府
小学生になるとおこづかいをあげることが増えてきます。
その反面学校行事が多くなり、それらの費用は養育費ではなく教育費に分類されることが多いです。
幼稚園の時に比べ食費やレジャー・旅行費がやや増えており、外出する機会が増えた結果と考えられます。
中学校(13~15歳)
中学校の時にかかる養育費の内訳は以下の通りです。
金額 | |
---|---|
食費 | 約36万円 |
生活用品費 | 約10万円 |
衣類服飾費 | 約8万円 |
医療費 | 約2万円 |
携帯電話料金 | 約2万円 |
おこづかい | 約4万円 |
子どものための預貯金・保険 | 約18万円 |
レジャー・旅行費 | 約15万円 |
合計 | 約95万円 |
引用:平成21年度インターネットによる子育て費用に関する調査|内閣府
小学校の時に比べると約20万円ほど費用が増えています。
成長期で食費が増えたことも大きいですが、中学校からスマホを持つ子どもも増えてきます。
そのため、携帯電話料金が追加で発生していることも養育費が増えている要因です。
それ以外でも友達と出かけることも増えてくるので、別途交際費などが必要になる場合もあり、注意が必要です。
高校(16~18歳)
高校の時にかかる養育費の内訳は以下の通りです。
金額 | |
---|---|
食費 | 約36万円 |
生活用品費 | 約10万円 |
衣類服飾費 | 約8万円 |
医療費 | 約2万円 |
携帯電話料金 | 約2万円 |
おこづかい | 約4万円 |
子どものための預貯金・保険 | 約18万円 |
レジャー・旅行費 | 約15万円 |
合計 | 約95万円 |
引用:平成21年度インターネットによる子育て費用に関する調査|内閣府
高校生に関する公的なデータが無かったため、中学生の場合のデータを引用しています。
しかし、中学の時に比べると食費やおこづかい、衣服服飾費などが増えることが予想されます。
それに加えて、交際費も必要になることも多くなるので、総額は100万円を超える可能性も高いです。
この時期は最もお金がかかる時期でもあるので、しっかり準備をしておくことが大切です。
大学(19~22歳)
大学の場合は養育費ではなく仕送りとなる場合が多いです。
仕送りの平均額は約96万円です。(※)
これは生活費や家賃代などにあてることが多く、その他の遊興費などはバイトで稼ぐ学生が増えていきます。
もし自宅から大学へ通っている場合でも、自分でお金を稼ぎ始める時期でもあるので、養育費は高校生の時よりはかからない可能性が高いです。
子育てに必要なお金の総額
以下は幼稚園から大学までの子育てに必要なお金の総額です。
金額 | |
---|---|
教育費 | 全て私立:約2,528万円~2,660万円 全て国公立:約1,054万円 |
養育費 | 約1,632万円 |
合計 | 約2,686万円~約4,292万円 |
子育てにかかるお金のシミュレーションにはライフプランの設計が必要
先ほども述べたように、子一人の学習費・養育費は想像以上に必要となります。その他、第2子・第3子も考慮に入れれば、かなりの費用となることはおわかりのはずです。
そのため、事前にライフプランを設計しておくのはとても重要です。
詳細は日本FP協会ホームページ「ライフプラン診断」をご確認ください。
ライフプランとは
ご夫婦の理想とする将来像(子供は二人欲しい、マイホームを購入したい等)に基づき、将来必要となる資金額(子の学費・養育費、住宅購入資金、老後の生活費等)、想定されるリスク(病気・事故等)を推測し、必要資金はどう調達するか等を考えて設計する計画のことです。
そのため、子育てにかかるお金だけをシミュレーションするというよりは、ご自分の世帯全体の現状・将来について勘案します。
その上で、ご家庭に合った子の学習費・養育費の目安を算定するのです。
ライフプランに関するアプリ
金融庁に協力した日本FP協会では「ライフプラン診断」を提供しています。
インターネットで気軽に算定が可能で、操作も簡単です。1万ケース以上のライフスタイルから、将来の家計が診断できます。
ライフプランシミュレーション
ライフプランの作成に関して最もおすすめなのは、お金のプロであるFPに相談してライフプランを作成を手伝ってもらうことです。
ライフプランは一人で作るとかなりの時間と手間がかかりますし、その時間を節約などにあてれば貯蓄が効率的に進めることができます。
FPに相談することで、個人の生活環境や資産状況に応じたライフプランの作成をスムーズに行うことができ、時間を有効活用することが可能です。
特に、マネーキャリアの無料FP相談サービスは相談実績100,000件以上、相談満足度98.6%の信頼性の高いサービスです。
無料で何度でも相談が可能ですので、ぜひお気軽にご相談ください。
子育てにかかるお金を貯金するには?
子育て費用のため、事前の預金が必要となることでしょう。普通預金でコツコツ貯めるのも悪くない方法です。しかし、いろいろな金融商品を選び、ご自分の継続できそうな方法で積立てていくことも検討してみましょう。
こちらでは、
- 児童手当の活用
- 財形貯蓄・自動積立の利用
- 学資保険へ加入する
- 投資信託で運用してみる
①児童手当を全額貯金(200万円程度)
児童手当は、養育する方々に手当を支給し、生活の安定と子の健全な育成を行うことが目的の制度です。日本全国の市区町村で利用可能です。
扱う市区町村窓口は名称が異なり「こども家庭課」「こども福祉課」「子育て支援部管理課」等、いろいろあります。お住いの市区町村でどこの部署が担当しているのか、市区町村役場の窓口でお尋ね願います。
児童手当の支給額
一律の金額が支払われるわけではありません。子の年齢・進学時に金額が変わります。基本的に次のような金額を受け取ることができます。- 0才~3才未満:月額15,000円
- 3歳~小学校修了前:(第1・2子)月額10,000円・(第3子以降)月額15,000円
- 中学校修了前:月額10,000円
原則として年3回、2月(10月~1月分)、6月(2月~5月分)、10月(6月~9月分)に受け取れます。利用には申請が必要で、住所地の市町村窓口へ「認定請求書」を提出します。
年間支給額
0才~中学校修了前までずっと児童手当を受け取り続けた場合、次のような総額となります。
(例)子1人・3月生まれ
- 0才~3才未満:540,000円
- 3歳~小学校修了前:1,080,000円
- 中学校修了前:360,000円
- 前年末、児童が生まれていない等→所得622万円(収入目安833.3万円)
- 子1人等→所得660万円(収入目安875.6万円)
- 子1人+年収103万円以下の配偶者→所得698万円(収入目安917.8万円)
- 子2人+年収103万円以下の配偶者→所得736万円(収入目安960万円)
- 子3人+年収103万円以下の配偶者→所得774万円(収入目安1,002万円)
- 子4人+年収103万円以下の配偶者→所得812万円(収入目安1,040万円)
②財形貯蓄・自動積立(400万円程度)
児童手当またはご家庭の収入の何割かを子育てにかかるお金に充てる場合、いつでも引き出せるようにすると、子育て費用以外に利用してしまうおそれもあります。そこで、「財形貯蓄」「自動積立」の利用が最適です。
財形貯蓄
金融機関が管理し積立期間の決まっている金融商品です。いつでも引き出しできるわけではないので、子育てにかかるお金を貯蓄しておく方法として有効です。原則として3年以上の積立期間で、貯蓄目的は自由である商品の他、住宅の取得・増改築、退職後の生活資金作り限定の商品もあります。なお、現在では子育て限定の商品も提供されています。
ただし金利は0.002%~0.042%程度です。金利がかなり低いため、利息をどんどん増やしたい方々には不向きな商品と言えます。
自動積立
こちらは、通常貯金から自動的・定期的に積み立てる金融商品です。毎月定額が自動引き落としされるよう設定すれば、預け忘れを防ぐことができます。1回あたりの積立金額は1,000円以上(1,000円単位)で利用できる商品が多いです。定期貯金に預入し、概ね預入期間は3か月、6か月、1年、2年、3年、4年、5年のいずれかが利用できます。ただし、こちらも金利は低く0.002%~0.02%程度です。
財形貯蓄・自動積立の活用法
子が生まれた後、毎月の給与から合計6.7万円程度、財形貯蓄・自動積立に回せば年間約80万円預入できます。子が小学校入学までに400万円程度は準備できるはずです。
もちろん児童手当を併用すれば、もっと毎月の負担は軽減されることでしょう。ご夫婦が共働きなら、約3.3万円ずつ出し合えば無理なく数百万円程度が貯蓄できます。
これらの金融商品を利用するならば、ご夫婦がどれ位の割合で負担するか良く相談しておきましょう。
③学資保険(200~300万円程度)
学資保険は一定期間に掛け金を積み立て、子が一定の年齢になった時、一時金または分割して給付金が受け取れる商品です。各生命保険会社が販売しています。
学資保険の保険内容
学資保険は毎月の掛金が15,000円~30,000円程度で、17.18歳で学資金を受け取るケースがほとんどです。そのため、この保険は大学進学時の入学資金確保を目的としています。学資保険にはユニークな仕組みが多く、進学の度に掛金の何割かが戻る「祝金」制度を設けている商品もあります。
また、保険料払込期間中に契約者(親)が亡くなった場合、保険料が免除され契約通り学資金の受け取れる、「保険料払込免除措置」が設定されている商品も多いです。
気になる学資保険の返戻率(利息)は、定期預金よりはるかに高く約101%~107%です。効率の良い積み立てを考えているご夫婦に最適の商品です。また、運用が失敗して損失を被るような仕組みではないので安心です。
なお、商品の中には死亡保障・医療保障がオプションとして付加できるものもあります。
学資保険の活用法
大学の初年度納付金は約80万~200万円と言われ、国公立や私立、学部によっても相当差があります。そのため、17.18歳時に200万円~300万円程度を受け取れる保険契約が最適です。
この場合に必要な毎月の掛金は、払込期間や契約年齢にもよりますが約1万円~2.5万円となります。なお、子の出生前(140日前)から加入可能な商品も多く、早く加入した分だけ毎月の掛金負担は更に軽減されます。
また、ご家庭である程度の余裕資金があれば、月払では無く「年払」「全期前納」で支払っても良いでしょう。年1回払または保険払込1回で済ませる場合、いっきに多額の掛金を必要としますが、掛金総額はかなり軽減されます。その分、返戻率は大幅にUPします(およそ107%~109%位)。
学資保険の注意点
学資保険では被保険者である子の年齢が厳しく制約されています。概ね就学前の年齢(5歳程度)以内を契約条件とする場合がほとんどです。中には2歳までが年齢条件となる商品もあり、子の出生前・出生後できるだけ早く加入した方が良いでしょう。
また、学資保険はこの大学進学を想定した商品です。そのため、子が高校卒業後に就職することもあります。その場合でも学資金は受け取れますが、進学目的とは別の目的(例:子の結婚資金・就職祝金等)で利用することになるでしょう。
④投資信託(300万円~)
投資信託とは、投資したい方々から集めたお金を、一つの大きな資金としてまとめ運用する商品です。銀行や証券会社が投資信託商品を提供しています。
投資した方々では無く、プロであるファンドマネージャーが株式・債券等を代わって投資・運用します。その運用の成果として得られた利益を、投資した方々に還元する仕組みとなっています。
投資信託の内容
投資信託では国内・海外の株・債券で運用を行い、大きな利益を目指すことになります。投資信託の活用法
運用が上手くいけば、非常に効率的な資産運用で子育てにかかるお金を捻出することができます。例えば元金の200万円を年利3%・10年(福利)で運用したら、300万円まで収益があがります。運用が円滑に進めば、10年間で80万円も得したことになります。これならば、子が就学前(5歳くらい)で投資を開始しても、高校へ進学する頃にはまとまった教育資金として活用できそうです。
投資信託の注意点
投資信託は運用が上手くいけば、予想外の大きな利益が見込めます。しかし、運用成績が悪ければ、利益が思うようにUPせず、最悪の場合は大きな損失を出すケースも珍しくありません。
そもそも元金は全く保証されません。子にまとまった教育資金の必要なとき損失が発生した場合、子の将来に悪影響を及ぼす事態も想定されます。
子のため確実な積立を行いたいなら、投資信託の深刻なリスクを把握し、納得した上で運用を開始しましょう。
また、投資信託の取引にかかる費用もあり、銘柄ごとに設定された買付または換金手数料、管理費用(信託報酬含む)等の諸経費も負担しなければいけません。
投資信託は仕組みが複雑でわかり難く、必ず銀行や証券会社の担当者の説明を受けて、利用するかどうかを検討しましょう。
子育てにかかるお金に関するよくある質問
子育てにかかるお金について以下のような質問がよく聞かれます。
- 子育てに一番かかるお金はいくらですか?
- 子供は何歳が一番お金がかかる?
- 子供2人を育てるのに必要なお金はいくらですか?
子育てに一番かかるお金はいくらですか?
子育てに一番かかるお金は教育費の中でも学費で、幼稚園から大学まで全て私立の場合は約2,500万円、全て国公立の場合は約1,000万円かかります。
このように、学費は公立か私立かによって大きく変わってきます。
特に小学校と中学校は義務教育なので、公立ではかなり金額を抑えることが可能です。
子どもの進学を公立私立どちらにするのか、大学進学はするのかなどによって必要な額は変わるので、ある程度の資金は準備しておくことが大切です。
子供は何歳が一番お金がかかる?
子供が最もお金がかかるのは高校生で特に高校3年生、18歳の頃です。
年齢が上がるにつれて養育費・教育費共にあがってきますが、大学になると1人暮らしやアルバイトを始める子供も増えてきます。
そのため、親が支払う金額として最も高くなるのが高校生の時期です。
学費以外にも成長期で食費などもかかりますし、大学受験に向けて塾や予備校に通う方も増えます。
そういった点からも18歳が最もお金がかかると言えるでしょう。
子供2人を育てるのに必要なお金はいくらですか?
子供1人当たり育てるのに約2,600万円から約4200万円程度必要ですので、2人となると約5,000万円から約8,000万円ほど必要です。
もちろん、2人とも全く同じ金額がかかるわけではなく、進学先などによっても金額は変わります。
それに小さい頃は上の子のおさがりなどで衣服やおもちゃ代などが抑えられる可能性もあります。
ですが、様々な場合を考慮して約8,000万円ほど貯蓄があれば、子供2人を育てる費用としては安心できる金額でしょう。
子育てにかかるお金のシミュレーションまとめ
この記事では子育てにかかるお金がどれ位かかるのか、貯蓄の方法や役立つ各金融商品について解説してきました。
子育てにかかるお金はお子さんの進学の内容によって、1,000万円を大きく超えるケースも考えられます。
普通預金だけではなく、児童手当はもちろん定期預金や学資保険、大きな影響を出さない範囲で投資信託の運用も検討するべきです。
お子さんの将来のための資金です。なるべく運用に支障が出るような方法は避け、堅実な資金確保に努めましょう。
この記事では次の内容を紹介しました。
- 子育てにかかるお金は幼稚園入園~大学卒業までいろいろかかる
- 養育費・教育費をシミュレーションで算定してみることも大切
- 子育てにかかるお金を貯金に役立つ方法はいろいろある
- 学資保険は返戻率が高いものの、子の年齢制限が厳しい
- 投資信託はハイリターンを期待できる反面、大きな損失の出るリスクもある