つみたてNISAやiDeCoは「ほったらかしでいい」と言われますが、そんなことはありません。しっかりとメンテナンスをしてあげることが大切です!つみたてNISAやiDeCoの見直し方法を紹介します。また、見直す際の注意点も詳しく解説します。
監修者 谷川 昌平 フィナンシャルプランナー
株式会社Wizleap 代表取締役。東京大学経済学部で金融を学び、金融分野における情報の非対称性を解消すべく、マネーキャリアの編集活動を行う。ファイナンシャルプランナー、証券外務員を取得。
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この記事の目次
見直し方は二種類
投資には集中投資と分散投資の2種類があります。
つみたてNISAやiDeCoは毎月決まった額をコツコツ積み立てる商品で、時間を分散させることによって安定した投資成果を出す手法です。
つみたてNISAやiDeCoは始めるときに、どんな商品をいくら買うかを決めます。
一度決めてしまえば基本的にはほったらかしで問題ありません。
しかし、自分自身の収入の変化や投資目的の変化等に合わせて、随時見直していくことは非常に重要です。
見直す方法としては大きくわけて、2種類の方法があります。
➀配分を元に戻す
まず、1つ目の見直し方法として、「リバランス」という方法があります。
リバランスとは一言でいうと、資産の再配分を行いバランスを整えることをいいます。
つみたてNISAやiDeCoを始める際に、一般的にはまず資産の配分を決めます。
例えば、株式50%・債券50%や株式80%・債券20%といったように、自分自身の投資も目的やどれだけの値動きを心穏やかに眺められるか(リスク許容度)によって資産の配分を決めます。これをアセットアロケーションと言います。
初めに心地よい資産配分を決めても、相場は日々変化するので当初決めていた資産配分が時間の経過とともに変化していきます。
資産配分が変化してしまうと目的達成の可能性が下がったり、投資を継続することに不安を感じたり、運用結果に満足できないといった問題が発生します。
ですので、定期的に資産配分が当初設定した資産配分になっているか確認をして、ずれてきているようであればリバランスを行い、当初も資産配分に戻す必要があります。
②配分を変える
2つ目の見直し方法として「リアロケーション」という方法があります。
リアロケーションとは、一言でいうと資産の配分を替えることを言います。
資産運用を続けていく中で「投資に慣れてきたのでもう少しリスクをとって利益の最大化をねらいたい」「投資目的が老後資金の確保に変化したのでリスクを抑えたい」といった状況が変化した際にも、当初設定した資産の配分を、目的とリスク許容度に合った最新のポートフォリオに変えていくことをリアロケーションと言います。
つみたてNISAの見直しの注意点
見直しの必要性や種類を解説しましたが、つみたてNISAを見直す際の注意点、特にリバランスを行う際の注意がは3つあります。
- 売却しても非課税限度枠が変わらない
- 手数料がかかる
- スイッチングができない
iDeCoの見直しの注意点
iDeCoは原則60歳まで引き出しができないという特性上、長期国際分散投資で老後資金を準備していくことになります。
長期にわたる投資が前提ですので定期的に見直しをすることが重要です。
そして、リバランスを行う頻度は、1年に1回程度、定期的に見直すことをおすすめします。
あまり短いスパンで見直すと、商品の値動きに振り回されてしまうことになりかねません。
また、リラロケーションはライフステージの変化に合わせ随時変更するとよいでしょう。
独人のうちはリスクをとったポートフォリオ、結婚して子どもができたら堅実にポートフォリオにといったように、ライフステージに合わせ随時、心地よいポートフォリオに見直すことが重要です。
見直しに困ったらFPに相談を
つみたてNISAやiDeCoで困ったことがある人は、一度FPへの相談をすることをおススメします。
FPはお金の専門家なので、一人一人に合った資産配分から見直しの方法までトータルでサポートしてくれます。
あなたの収入やライフステージに合わせて、あなたに合った最適のプランニングをしてくれます。