- 自転車の盗難が心配な人
- 高額の自転車を持っている人
- 盗難補償付き自転車保険について知りたい人
- 自転車保険には盗難補償はなく、自転車盗難保険で盗難に備える
- 高額な自転車でない人や火災保険に加入している人は自転車盗難保険がいらない
- 自転車盗難保険の加入条件と補償期間に注意
自転車の盗難に遭う前に自転車盗難補償付き保険に加入しておくと安心です。自転車保険と自転車盗難保険は違うので違いを確認しておきましょう。この記事では二つの補償内容の違いやいらない場合、おすすめの人について紹介します。また、加入するときの注意点も解説します。
監修者 谷川 昌平 フィナンシャルプランナー
株式会社Wizleap 代表取締役。東京大学経済学部で金融を学び、金融分野における情報の非対称性を解消すべく、マネーキャリアの編集活動を行う。ファイナンシャルプランナー、証券外務員を取得。
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この記事の目次
- 自転車盗まれた!自転車保険に加入していれば盗難補償はある?
- 自転車保険と自転車盗難保険の違いは?補償内容を比較
- 自転車保険:事故による個人賠償責任保険や自身の入院・手術保険
- 自転車盗難保険:自転車の盗難・車両破損保険
- 自転車盗難保険は保険会社・購入店舗・メーカーごとに提供している
- 自転車盗難保険がいらない人・おすすめの人
- 自転車盗難保険がいらない人①:自転車の購入金額が高額ではない方
- 自転車盗難保険がいらない人②:火災保険(家財保険)に加入している方
- 自転車盗難保険がおすすめな人:ロードバイク・クロスバイクに乗る方
- 自転車盗難保険の加入方法・注意点
- まとめ:大切な自転車が盗難されないためにも保険で備えよう
自転車盗まれた!自転車保険に加入していれば盗難補償はある?
自転車の盗難は日本で非常に多く、自転車を盗まれた経験がある人も多いでしょう。
自転車の盗難の被害者になる前に、自転車の盗難補償付き保険に加入しておくと安心です。
ただし、「自転車保険」にように盗難補償のない保険もあるため注意が必要です。
そこでこの記事では、
- 自転車保険と自転車盗難保険の保障内容の違い
- 自転車盗難保険がいらない人
- 自転車盗難保険がおすすめな人
について解説していきます。
最後まで読んでいただくことで、自転車盗難保険の補償内容や必要性について理解できます。
また、自転車盗難保険に加入するときの注意点もお伝えしていますので、保険を検討している方は参考になさってください。
自転車保険と自転車盗難保険の違いは?補償内容を比較
近年、ほとんどの自治体で自転車保険の加入が義務付けられるようになってきました。
自転車保険の義務化が進んでいる理由は、自転車事故で高額な賠償金を請求されるケースが増えてきているからです。
自転車保険に加入することで、自転車事故の被害者は補償を受けられ、加害者は損害賠償の負担を下げることができます。
自転車保険と自転車盗難保険はよく間違えられますが、保障内容に違いがあります。
自転車保険と自転車盗難保険の違いを理解しておくことで、自分に必要な保険はどちらかわかるようになります。
ここでは自転車保険と自転車盗難保険それぞれについて、
- 自転車保険で補償されるもの
- 自転車盗難保険で補償されるもの
- 自転車盗難保険は保険会社・購入店舗・メーカーごとに提供される
を詳しくお伝えします。
自転車保険:事故による個人賠償責任保険や自身の入院・手術保険
自転車保険とは、自転車乗車中に自分又は相手がケガをし、入院・手術をしたときに補償を受けられる保険です。
過去には自転車事故による損害賠償額が数千万以上になった事例があります。
相手にケガをさせてしまったときの損害賠償に備えることができるのが、自転車保険です。
また、自転車保険から保険金が支払われることで、事故の被害者になった場合の補償をしっかり受けとることもできます。
親御さんの中には、「自転車保険は子供にはいらないのではないか」と思われる方も多いでしょう。
しかし、日本損害保険協会は、2021年の自転車乗車中の死傷者数の約28%を未成年が占めていることを報告しています。
自転車事故は子供から高齢者まで誰にでも起こりうる可能性があるため、家族分加入しておくと安心です。
自転車保険には「家族プラン」というお得なプランもあり、1つの契約で家族全員の補償をつけることができます。
ただし自転車保険によっては、70歳以降から補償内容が一部変更になったり、新規申し込みが69歳までの保険会社もあることに注意しましょう。
また、個人賠償責任補償については自動車保険などに付けていれば、自転車保険につけなくていいことになっています。
1つの個人賠償責任補償で家族分の補償を受けられるからです。
したがって、自転車保険に加入する前に個人賠償責任補償を別の保険に付けているか確認しておくことが重要です。
自転車盗難保険:自転車の盗難・車両破損保険
自転車盗難保険とは、自身の自転車やパーツが破損・盗難されたときに補償を受けられる保険です。
自転車保険は誰でも加入できるのに対し、自転車盗難保険は自転車の購入金額によって加入できないこともあります。
例えば、SBI少短とau損保の共同プラン「すぽくる」では、購入金額が10万円以上の自転車でないと加入できません。
ただし、保険会社によっては「自転車の購入から1ヶ月以内まで」などと経過年数を定めていることもありますので、加入前に確認しましょう。
また、自転車盗難保険では、ライトやドリンクホルダーなどの自転車に取り付けた部品も購入金額に入れることができます。
補償金額は自転車の購入金額の範囲で決められるため、予算に合わせたプラン設定が可能です。
自転車盗難保険の加入期間については1年もしくは2年であることが多く、更新できる商品の場合は契約満了時に自動更新されます。
自転車盗難保険は保険会社・購入店舗・メーカーごとに提供している
自転車盗難保険は提供しているところによって、保険料や保障内容に違いがあります。
保険会社が提供している自転車盗難保険には、次の3つがあります。
- すぽくる
- ちゃりぽ
- ZuttoRide少額短期保険
保険会社の自転車盗難保険は、自転車のメーカーや購入店舗に関係なく加入することができます。
自転車の購入店舗が提供する自転車盗難保険は、店舗で購入した自転車を対象にした保険です。
- アサヒサイクルメイト
- Y’s roadの盗難補償
- AEON BIKE 自転車安心パック
自転車メーカーが提供する自転車盗難保険は、自転車を購入したメーカー限定で加入できます。
- ブリヂストン
- YAMAHA
- Panasonic
保険会社の自転車盗難保険は誰でも加入でき、自転車の購入金額までであれば補償金額を選べることはメリットです。
しかし、保険会社の自転車盗難保険は、購入店舗やメーカーの保険より保険料が高くなるというデメリットもあります。
一方、購入店舗やメーカーの自転車盗難保険は、購入後3年までに盗難被害に遭うと、同じ自転車を割安で購入できるといった内容になっています。
保険会社・購入店舗・メーカーそれぞれの内容を確認した上で、自分に合った自動車盗難保険に加入しましょう。
自転車盗難保険がいらない人・おすすめの人
ここまで自転車盗難保険の補償内容についてお伝えしてきました。
自転車の盗難被害に備えて保険に加入しておくと安心ですが、自転車盗難保険がいらない人もいます。
一方で、自転車盗難保険の加入がおすすめの人もいるので、加入前に確認しておきましょう。
ここでは、自転車盗難保険がいらない人とおすすめの人について、次の3点を解説します。
- 自転車の購入金額が高額ではない方
- 火災保険(家財保険)に加入している方
自転車盗難保険がいらない人①:自転車の購入金額が高額ではない方
自転車の購入金額が高額ではない方は自転車盗難保険がいりません。
自転車盗難保険は高額な自転車でないと加入できず、購入金額10万円以上に設定している商品もあるからです。
また、購入金額の設定が10万円未満でも、自転車を購入してから1ヶ月以内などの制限付きの商品もあります。
自転車盗難保険に加入すると、自転車が盗難・破損したときに購入金額の最大100%の補償を受けられます。
しかし、自転車の破損程度が低いと認定されると、自転車購入額の100%は補償されません。
つまり、それほど高額でない自転車の場合は大きな補償を受けることができず、貯金で盗難リスクに備えることができます。
自転車盗難保険がいらない人②:火災保険(家財保険)に加入している方
火災保険(家財保険)に加入している方も自転車盗難保険がいりません。
火災保険は火事だけでなく、自分の不注意による物の破損や自転車の盗難も補償の対象です。
また、家財保険では、自宅や敷地内で保管しているものが盗難被害に遭った場合に補償を受けられます。
駅や学校など自宅外の場所で自転車を盗まれた場合は、家財保険で補償されません。
「東京海上日動トータルアシスト住まいの保険(火災保険)」を例に、家財保険について確認してみましょう。
「すまいの保険」に家財の補償をつけている方が、「盗難・水濡れ等」を補償するタイプに加入する場合、自宅内で保管する自転車が盗まれたら補償を受けられます。
火災保険や家財保険の補償で十分であれば、自転車盗難保険は不要です。
自転車盗難保険がおすすめな人:ロードバイク・クロスバイクに乗る方
ロードバイクやクロスバイクに乗る方は自転車盗難保険に加入しておくことをおすすめします。
スポーツバイクは軽くて高額なため、盗難被害に遭いやすくなっています。
高額な自転車に乗る方は特に、「自転車防犯登録」をしておく必要があります。
自転車防犯登録とは自転車の所有者を登録することです。
自転車防犯登録をすることが自転車盗難保険の加入条件になっている商品もあるため、加入前に確認しておきましょう。
また、保険会社によって、鍵を掛けていない自転車が盗まれた場合は補償対象外となることもあります。
防犯対策と一緒に自転車盗難保険に加入しておくと安心です。
自転車盗難保険の加入方法・注意点
自転車盗難保険の申し込みはオンラインがほとんどです。
また、保険料の支払い方法はクレジットカード払いが多いですが、コンビニ決済や口座振替が可能なところもあります。
自転車盗難保険の保険料は、自転車の購入金額や選ぶプランによって変わります。
保険に加入する際は、保険料が自転車の購入金額と比べて高くないか確認しましょう。
また、施錠していても自転車を盗まれることが多いため、不安な方は補償金額を購入金額まで上げておくと安心です。
自転車盗難保険に加入する際、加入条件と補償期間に注意しましょう。
自身の自転車が購入金額の条件に当てはまるのか、自転車購入後の経過年数が保険会社の定める制限以内かなど確認しなければいけません。
また、自転車盗難保険の補償期間は1年もしくは2年で、2年の方が保険料がお得になります。
更新を考えている場合は「満期がきたら更新できるか」「更新後の保険金額はどうなるか」など、必ず確認しておきましょう。
まとめ:大切な自転車が盗難されないためにも保険で備えよう
今回は、自転車が盗まれた場合に補償を受けられる自転車盗難保険についてお伝えしてきました。
この記事をまとめると、
- 自転車保険には盗難補償がなく、自転車盗難保険は盗難補償がある
- 購入した自転車が高額でない方や火災保険に加入している人は自転車盗難保険がいらない
- スポーツバイクに乗っている方は自転車盗難保険に加入するのがおすすめ
- 自転車盗難保険の加入条件と補償期間に注意
ということが言えます。
最近では「きちんと施錠していても盗まれる」というケースが増えています。
特に高額な自転車が被害に遭いやすいため、防犯対策と合わせて自転車盗難保険に加入しておくと安心です。