
- 積立NISAの銘柄をいくつ買うのがよいのかわからない人
- 積立NISAでいくつかの銘柄を買うメリット、デメリットを知りたい人
- 積立NISAでいくつかの銘柄を組み合わせるときのポイントを知りたい人
内容をまとめると
- 積立NISAの投資信託自体に分散投資の効果があるため、初心者は1つの銘柄を買うだけで十分
- 複数銘柄を買う目的はリスク分散にあるため、選ぶときは資産・地域・時間を組み合わせるのがポイント
- 資産状況や家族構成、メンタル面など、自分のリスク許容度に合わせて長期で運用することが大切
- 積立NISAの銘柄をいくつ買うか迷ったらマネーキャリアへ相談を!
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積立NISAでは複数銘柄を組み合わせて分散投資が可能です。分散投資はリスク軽減などメリットがありますが、デメリットはあるのか、複数銘柄でなく一つだけの運用でもいいのか等気になります。本記事では、積立NISAでいくつ銘柄・商品をいくつ買うべきか紹介します!
この記事の目次
目次を閉じる積立NISAの銘柄はいくつ買うのがベスト?一つだけでもいいの?
積立NISAで買うことのできる投資銘柄は250本を超えています(2023年9月15日時点)。
金融庁のお墨付きとはいえ、積立NISAの銘柄はいくつ買うのがベストなのか?一つだけでもいいのか?悩む方も多いでしょう。
結論、積立NISAで買う銘柄数は1つでも十分といえます。
理由は、積立NISAの特徴である「投資信託」の商品を選んでいる時点で分散投資できているからです。
たとえば、全世界株式の投資信託を選んだ場合、先進国株式や新興国株式、国内株式といった、文字通り「全世界」の株式を組み入れており、世界中の株式指数に連動します。
そのため、全世界株式を選べばどの銘柄を組み合わせても同じような運用成績となり、リスク分散ができないのです。
リスクをとって高いリターンを得たいなど、目的や状況によりいくつ買うのがベストなのかは異なります。
しかし、いくつかの銘柄を組み合わせればその分管理も複雑になるため、特に投資初心者は1つの銘柄だけでも十分なのです。
そもそも複数銘柄を購入する目的とは?
そもそも、積立NISAで複数銘柄を買う目的は、リスクを分散させることにあります。
特定の銘柄だけに投資していた場合、その銘柄の価値が下がれば資産も減ってしまいますよね。
いくつかの銘柄に投資している場合は、仮に1つの銘柄の価値が下落しても、残りの銘柄の価値が上昇していれば資産の減少をおさえることが可能です。
複数銘柄を買う目的はリスク分散にありますので、商品を選ぶ際は値動きの異なる銘柄を組み合わせるようにしましょう。
みんなは銘柄を何個保有している?アンケート
積立NISAの投資は、いくつかの銘柄を組み合わせる、1つでも十分、といったさまざまな意見があります。
実際のところ、積立NISAなどの投資をしている人は、いくつくらい銘柄を保有しているのでしょうか?
楽天証券のアンケート調査によると、保有している銘柄の個数は以下のようになっています。
保有している投資信託の本数 | 回答割合 |
---|---|
1本 | 36% |
2本 | 29% |
3本 | 16% |
4本 | 19% |
(参照:トウシル「みんなはどうしてる?投資の実態調査(4)投資信託の選び方」)
結果は、1-2本が65%と半数を超えていました。
アンケートからも、投資する銘柄の個数は1つまたは少数でも十分であるといえそうです。
複数銘柄に分散投資するメリットとは
積立NISAでいくつかの銘柄に分散投資することは、メリットとデメリットの両面があります。
複数銘柄に投資するメリットは、リスクの分散ができることです。
投資においては、以下の項目を分散させるほどリスクをおさえられます。
- 資産:株式や債券、現預金など
- 地域:日本やアメリカ、新興国など
- 時間:ドルコスト平均法(定時定額購入)、長期間投資など
複数銘柄を所有するデメリットとは
一方、複数銘柄を所有するデメリットは、組み合わせによって分散効果が期待できない可能性があることです。
国内株式と新興国株式、米国株式、欧州株式といった異なる地域の組み合わせはリスク分散に効果的です。
しかし、投資対象地域が一部被るような組み合わせは、分散効果が低くなってしまいます。
たとえば、以下のような組み合わせです。
- 全世界株式+日本株式
- 全世界株式+先進国株式
- 全世界株式+新興国株式
- 先進国株式+米国株式
積立NISAで複数銘柄を選ぶ時のポイント
積立NISAでいくつかの銘柄を買うときは、分散投資という目的を踏まえたうえで組み合わせを考えることが大切です。
ここでは、積立NISAで複数銘柄を買うときのポイントを3つ紹介します。
- ポイント①投資先の地域が異なる銘柄を選ぶ
- ポイント②手数料が低い商品を選ぶ
- ポイント③インデックスファンドを選ぶ
ポイント①投資先の地域が異なる銘柄を選ぶ
1つ目は、投資先の地域が異なる銘柄を買うことです。
国や地域によって経済状況や景気動向は異なります。
リスクを分散させるために、いくつかの国や地域を組み合わせて商品を購入しましょう。
積立NISAの投資銘柄については、以下のような地域があります。
- 日本国内
- 米国
- 先進国
- 新興国
- 全世界
ポイント②手数料が低い商品を選ぶ
2つ目は、手数料が低い商品を買うことです。
積立NISAの対象商品は、販売手数料がゼロ(ノーロード)、信託報酬(投資信託の運用・管理にかかる手数料)も一定水準以下と、投資初心者でも安心して商品を選びやすいのが特徴です。
信託報酬は買う銘柄によって異なります。
一定水準以下であるため、余計な手数料はかかりませんが、銘柄を保有し続ける限りは継続的に発生するコストです。
信託報酬は年率で表記されるため、わずかな違いに感じられるかもしれません。
しかし、手数料が0.1%異なるだけでも年単位でコストの差が積み上がっていきます。
また、信託報酬が安いからといってパフォーマンスに悪影響を及ぼすわけではありません。
商品を買う際は信託報酬をチェックし、手数料の安い銘柄を選ぶようにしましょう。
ポイント③インデックスファンドを選ぶ
3つ目は、インデックスファンドを買うことです。
投資信託(ファンド)には「インデックスファンド」と「アクティブファンド」の2種類があります。
それぞれ運用方針や組入銘柄の特徴が異なり、両者のおもな違いは以下の通りです。
インデックスファンド | アクティブファンド | |
---|---|---|
運用方針 | 特定の指数に連動する | 特定の指数を上回る |
組入銘柄 | 特定の指数の構成銘柄と同様 | 専門家の調査・分析を通じて選定 |
信託報酬 | 安い | 高い |
初心者のうちは、インデックス型を買うのがおすすめです。
特定の指数と連動しているため値動きがわかりやすいほか、アクティブ型よりも手数料が安く、安定した資産運用ができます。
購入銘柄個数・組み合わせに迷ったらリスク許容度を確認してみよう

いくつ銘柄を買うか、銘柄の組み合わせに迷ったら自分のなかのリスク許容度を確認してみましょう。
- リスク許容度が高ければ、株式(ハイリスク)の比率を高くする
- リスク許容度が低ければ、債権(ミドルリスク・ローリスク)の比率を高くする
複数銘柄の購入でよくある質問

ここでは、複数銘柄を買うときのよくある以下の質問について解説いたします。
- 質問①組み合わせの上限はあるの?何個まで?
- 質問②銘柄は途中で変更できるの?
質問①組み合わせの上限はあるの?何個まで?
いいえ、組み合わせや個数の上限はありません。
非課税投資枠(年間40万円)の範囲内であれば、制限なく買うことができます。
(2024年からはじまる新NISAの「つみたて投資枠」は年間120万円)
ただし、複数の銘柄を購入すれば、その分管理も複雑になります。
いくつ銘柄を買うか迷う際は、購入の目的を明確にし、それに合った個数で運用しましょう。
質問②銘柄は途中で変更できるの?
はい、銘柄は途中で変更が可能です。
ただし、銘柄を変更する際にはいくつか注意しなければならないことがあります。
詳しくは次の章で解説いたしますのでご参照ください。
積立NISAで銘柄変更する時の注意点3点
投資の目的に合わせて銘柄を組み換え、ポートフォリオ(資産構成)を変更しようと考えている方もいるでしょう。
積立NISAの銘柄変更(スイッチング)は簡単に行なえますが、状況によっては損をしてしまう可能性もあります。
ここでは、積立NISAで銘柄変更するときの注意点を3つ紹介します。
- 注意点①売却すると非課税保有枠が減ってしまう
- 注意点②値上がりしている良い成績の投資対象への変更はしない
- 注意点③銘柄数が少ない時は金融機関の変更も視野に
注意点①売却すると非課税保有枠が減ってしまう
1つ目は、売却すると非課税保有枠が減ってしまうことです。
現行の積立NISAでは、保有している商品を売却しても再利用ができません。
売却分も非課税保有枠として消化されてしまいますので注意しましょう。
ただし、新NISAでは売却した分は翌年以降に再利用が可能になるため、その心配は不要になります。
また、積立NISAは長期で運用を継続することで、複利の効果で利益の拡大を狙うものです。
途中で売却すると、複利の効果を十分に享受できなくなってしまうことは覚えておきましょう。
注意点②値上がりしている良い成績の投資対象への変更はしない
2つ目は、値上がりしている良い成績の投資対象への変更はしないことです。
値上がりしている投資対象を見つけると、つい銘柄を変更したくなってしまいますよね。
しかし、その値上がりはいつまで続くかわかりません。
「もっと値上がりするだろう」と安易に考えて買うのは危険です。
購入後、すぐに値下がりしてしまうなど、タイミングによっては損をしてしまいます。
直近の成績だけでは判断せず、自分の投資目的に合った銘柄を買うようにしていきましょう。
注意点③銘柄数が少ない時は金融機関の変更も視野に
3つ目は、銘柄数が少ないときは金融機関の変更も視野にいれることです。
積立NISAの対象商品は250本以上ありますが、商品の取扱本数は金融機関によって異なります。
たとえば、あるネット証券では200本近くの取り扱いがある一方で、ある銀行では20本も取り扱っていない、といったケースは少なくありません。
商品の取扱本数は、資産形成に直結します。
取り扱う銘柄数が少ないときは、取扱本数の多い金融機関を選択するなどの対応を検討しましょう。
積立NISAの金融機関変更については、以下の記事で解説しております。
変更には必要な手順やルールがありますので、事前に確認しておきましょう。
まとめ:積立NISAで銘柄をいくつ買うか迷ったらマネーキャリアへ!
今回は、積立NISAで銘柄はいくつ買うべきかについて解説いたしました。
この記事のポイントは以下のとおりです。
- 積立NISAの投資信託自体に分散投資の効果があるため、初心者は1つの銘柄を買うだけで十分
- 複数銘柄を買う目的はリスク分散にあるため、選ぶときは資産・地域・時間を組み合わせるのがポイント
- 資産状況や家族構成、メンタル面など、自分のリスク許容度に合わせて長期で運用することが大切