興行中止保険とは?保険料の目安や補償内容などを徹底解説!のサムネイル画像

内容をまとめると

  • コンサート・フェスや花火大会、スポーツ大会など興行的な要素のあるイベントが対象
  • 個々のイベントごとに補償対象等の条件を細かく決められる、いわゆる「オーダーメイド」設計
  • 施設賠償責任保険や傷害保険なども併用することをおすすめ
  • 興行中止保険を各社比較検討をする場合は、マネーキャリアに相談!
  • 経験豊富な専門家に何度も無料相談でき、利用者満足度は98.6%!

興行中止保険とは、開催予定のイベントが悪天候や不慮の事故により、中止や延期された場合に生じる損害を補償する保険です。興行中止保険は、スポーツ大会、コンサート、お祭りなどが補償対象となるイベントや行事です。保険料はイベント内容や補償内容により異なります。

この記事の監修者「谷川 昌平」

この記事の監修者 谷川 昌平 フィナンシャルプランナー

株式会社Wizleap 代表取締役。東京大学経済学部で金融を学び、金融分野における情報の非対称性を解消すべく、マネーキャリアの編集活動を行う。ファイナンシャルプランナー証券外務員を取得。
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この記事の目次

イベント中止により考えられる損害


イベント主催側の企業は、コンサートや演劇、大会、お祭り、花火大会等のイベントを開催するにあたってさまざまなリスクを抱えています。


イベントの規模が大きくなればなるほど、万が一、中止となってしまった場合の損害は大きくなります


イベントを中止することにより考えられる損害は以下の通りです。

  • 債務不履行
  • 将来得ることができた利益が得られない
自社でイベント開催をする際に潜むリスクや影響の大きさ、対策方法を具体的に知りたい方は、専門家に相談しましょう。

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興行中止保険の中でも、各社で補償内容や保険料、支払割合などの条件が異なる場合があります。

マネーキャリアは、イベント時にどういった補償が必要なのかや、各社の比較をお出しすることも可能です。

少しでも気になることがあれば、ぜひ一度、専門家による無料相談を活用してみてはいかがでしょうか。

以下、イベント中止によって起こりうるリスクについて詳しくみていきましょう。

興行中止保険について相談する

①債務不履行

コンサートやスポーツ大会、お祭り等のイベントが中止になった場合に、その損失を誰が負担するのかという問題が発生します。


例えば、コンサートの主催者は、顧客に対して予め決められた日時・場所で、決められた出演者によるコンサート公演を実施し、鑑賞させる「債務」を負っています。


同様に、顧客も主催者に対し、コンサート公演を鑑賞するためのチケット購入代金を支払うという「債務」を負います。


通常チケットは前払い制のため、顧客の債務はチケット購入時に完了します。


しかし、万が一コンサートが中止となってしまった場合、主催者側は、公演を鑑賞させるという「債務」の履行できなかったことになります。


少々難しい表現ですが、これを「債務不履行」といいます。

②将来得ることができた利益が得られない

イベントが中止となった場合、イベント主催者は将来得ることができた利益も得られなくなります。


例えば、チケット購入代金は参加者に返金する必要が生じますし、イベントが延期や中止になることに付随して、追加でチケット代の払い戻し手数料や広告費用が発生することになります。


また、イベントに向けて作成した関連グッズ等も販売できなくなるため、想定していた売上が上がらなくなるでしょう。


他にも、予定通りにイベントを開催できなくなれば、参加者が多く泊まる予定だったホテル側も宿泊させることができなくなったり等、さまざまな場面で影響が及びます。

興行中止保険とは?


興行中止保険は、悪天候や交通事故、出演者のケガや病気による出演不能になることで発生する損害を補償します。


興行中止保険は、補償対象となるイベントで予め契約時に決めた事由で、中止や延期となった場合に補償されます。


個々のイベントごとに補償対象等の条件を細かく決められる、いわゆる「オーダーメイド」で設計が可能な保険なのです。


例えば、以下のように設計可能です。

  • 様々な原因によるイベント中止に対応させる
  • 「1日開催」「悪天候の時のみ」など条件を限定

上記の「開催日が1日のみで代替日なし」「中止の理由は悪天候のみ」などは、企業や町内会など比較的規模が小さいイベントでも対象となります。


オーダーメイドで設計可能なため、イベントが中止になった理由が、指定した条件に該当していれば保険金の支払対象になりますが、それ以外では対象外となってしまいます。


興行中止保険の保険設計において、「補償対象を何にするか」を決めることは、中止時の保険金を受け取れるかどうかを左右する重要なポイントとなるのです。

興行中止保険の補償内容


興行中止保険の補償内容は、悪天候や交通機関の事故などの、予測ができないかつ突発的な事由により、イベントが中止・延期になった場合に補償されます。


例えば、以下のような不測かつ突発的な事由について保険金支払の設定が可能です。

  • 悪天候(台風、集中豪雨、大雪など)
  • 交通機関の事故等で観客の来場不能
  • 出演者不能(ケガや病気) など

また、保険金は既にイベントに向けて支出した中止費用や、中止・延期に伴って臨時に支出が必要となった追加費用に対して支払われます。


支払い対象となる費用の項目例としては、以下の通りです。

事故の原因事故の例費用
悪天候など雨や強風により、イベントの
テント設営ができず中止となった。
会場使用料、テント設営費用、
スタッフ人件費、弁当代等
偶然な事由スポーツ大会の開催会場が家事に見舞われ、
利用ができなくなった場合
会場使用料、選手招待費、スタッフ交通費や人件費、
広告宣伝費、中止広告費、警備費用等
出演者の急病・
ケガによる中止
コンサートがアーティストの
急病やケガにより中止となった
舞台制作費、衣装代、スタッフ交通費や人件費、ツアー交通費、
広告宣伝費、中止延期広告費、チケット払い戻し費用等

興行中止保険の支払限度額は、イベントごとに補償対象とする費用項目とその金額を契約時に設定します。

ただし、実際は、最初に設定する保険金額が全て支払われるのではなく、設定した金額を上限に計算によって算出された金額が支払われます。

計算式は以下の通りです。

(損害額-収入額・回収額-免責金額)×縮小支払割合

損害額とは、イベントが中止、延期になった際に発生する損害合計額です。

ここから、中止になっても収入・回収できている費用などがあった場合は、収入金額や回収金額として合計の金額が引かれます。

収入額・回収額の例として、チケット代や、協賛金、寄付金などが挙げられます。

これに、免責金額がさらに差し引かれ、縮小支払割合をかけたものが支払われます。

免責金額とは、イベントが中止になった場合に、主催者が自己負担する金額です。

縮小支払割合は、一般的に70〜100%の範囲で設定されます。

これは、イベントで想定されるリスクが高いと縮小支払割合が低く、リスクが低いと縮小支払割合は高くなる傾向にあります。

興行中止保険で保険金が支払われないケース

興行中止保険では、以下のイベントや費用項目については補償されません。

  • 寄付金・協賛金で催されているイベント
  • イベントと関係ないものにかかった費用

なぜなら、寄付金でのイベントは、寄付金で利益を得ているとみなされるため中止となったとしても利益を得ているとみなされあるためです。


 寄付金・協賛金などで開催予定のイベントにおいては、注意が必要です。


また、以下の事由にによって発生した損害に対しても保険金は支払われません。

  • イベント関係者の故意、もしくは重大な過失または法令違反
  • イベント関係者の解散や破産、資金不足
  • 協賛、講演、協力等の支援が得られないこと
  • チケットの売上げ不足などでイベントの成功見込みが立たないこと
  • 出演者が保険契約締結前に既に被っていた身体障害、心因性の神経症、自傷自殺行為による身体障害、妊娠出産またはこれらに起因する疾病によって出場不能となること
  • 戦争、暴動、地震、噴火、津波など
  • 感染症に起因する損害 など
自然災害のうち地震については、原則的に対象外となっていますが、保険会社によっては特約を付加することで補償対象にすることも可能です。(ただし、地震による津波に関しては対象外)

また、複数の事由によりイベント中止・延期となった場合においては、加入する興行中止保険の「保険金を支払わない場合」に該当する事由が原因の1つとして含まれていたら、支払対象外となる場合があります。

詳細については、必ず保険契約締結前に各生命保険会社に確認しましょう。

また、イベント開催時は、興行中止保険では補償しきれない他のリスクも生じる可能性が高いです。

そのため、施設賠償責任保険傷害保険などを併用して加入することをおすすめします。

施設賠償責任保険では、建物等の欠陥や不備が原因でケガ人を出してしまったり、第三者の所有物を壊してしまった場合に補償されます。

傷害保険は、イベントスタッフやアルバイトが怪我をしてしまった場合に補償される保険です。

イベントを開催する際は、あらゆるリスクに対応できるようにすると安心です。

興行中止保険の補償対象となるイベント


興行中止保険では、どのようなイベントが対象になるのでしょうか。

  • スポーツ大会(オリンピック等の国際的大会から社内イベントの運動会等)
  • コンサート(音楽イベントや演劇、歌舞伎・能・狂言等)
  • お祭り(花火大会やフェスティバル、パレード等)
  • 展示会・博覧会(物産展や美術展、モーターショー、ファッションショー等)
  • 撮影ロケ等の映像制作
  • 会議・式典(国際会議、学会シンポジウム)
ただし、花火大会等で寄付金や協賛金で開催されるイベントは補償対象外のため、注意が必要です。

補償対象外のイベント

興行中止保険では、通常業務の内容と区別が難しい催しやイベント性が低いものは補償対象外となります。

通常業務の内容と区別が難しいもの

通常業務の内容と区別できないイベントは以下の通りです。
  • ディーラーの展示即売会
  • 学習塾の夏季・冬季スクール
  • 楽器メーカーの音楽教室
  • バーゲンセール など

イベント性が低いもの

イベント性が低いものの例としては、以下の内容が挙げられます。

  • 建設工事
  • 新商品の開発・研究
  • 遊園地や宿泊施設、海の家など
開催日程や場所の指定ができても、イベント性の低いものは補償されません。

興行中止保険の保険料の目安とは?


興行中止保険は、オーダーメイド設計の保険のため、特定の保険料があるわけではありません。


ではどのような条件によって保険料が決まるのでしょうか。


具体的な保険料は、以下のような費用項目を参考に、保険会社と加入者間で個別設計されます。

  • イベント規模
  • イベント開催場所
  • 開催時期
  • 保険金上限額
  • 支払対象事由
  • 支払対象費用(損害費用)
  • 支払縮小割合
以下、興行中止保険の契約例です。

お祭り①お祭り②
開催地関東関西(大阪)
開催日11月(1日)8月下旬(2日間)
支払対象損害会場設営費
広告宣伝費
太鼓台組立費
会場設営費
ポスター印刷費
機材運搬費
食材費
支払事由悪天候悪天候
支払限度額1,000万円100万円
縮小支払割合90%100%
保険料95万円約10万円
花火大会花火大会
開催地近畿静岡
支払対象損害花火費
設備費
清掃費
不明
支払事由悪天候悪天候
支払限度額500万円9,000万円
縮小支払割合90%100%
保険料80万円約350万円
同じイベント同士でも、条件が違うと保険料に大きく差が出ることがわかります。

イベントの規模や内容によって変わりますが、目安は保険金上限額の上限額の3〜15%ほどの保険料です。

なお、1保険契約あたりの最低保険料は10,000円です。

補足として、保険契約における被保険者と保険期間について解説します。

保険契約には、被保険者を設定する必要がありますが、設定できる対象が限られています。
  • イベント主催者
  • 協賛者
  • 実施者

加えて、法人や自治体などの団体や、「〇〇実行委員」等イベント開催組織の実行委員など組織に属している必要があります。

保険期間は、契約締結日からイベント終了日までになります。

保険会社により、原則として「イベント開催日の前日から起算して14日以上前」に契約締結をする必要があります。

支払事由や保険期間の設定について細かな条件が異なる場合があります。

自社のイベントにおいて必要な補償が何なのかや、保険期間、保険料等を個別に知りたい方は、事業のリスク対策や法人保険に詳しい専門家に相談してみましょう。

各保険会社の商品比較をすることで自社に最適なリスク対策ができます。

興行中止保険に加入する方法


この記事を読んでいる方の中には、新たに保険に加入したい方や見直しを検討している方もいるかと思います。


今回ご紹介した興行中止保険への加入方法は、保険を取り扱っている保険代理店や保険会社に問い合わせることで加入できます。


とはいえ、問い合わせる前に自社にどのようなリスクが潜んでいるかや対処方法等を個別に確認したい方もいるでしょう。


そんな方におすすめなのは「マネーキャリア」です。


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新たに保険に加入したい方や見直しを検討している方は、ぜひお気軽にマネーキャリアを活用ください。

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まとめ:興行中止保険について


興行中止保険は、開催予定のイベントが悪天候や不慮の事故により、中止や延期された場合に生じる損害を補償する保険です。


イベントの規模が大きくなればなるほど、万が一、中止となってしまった場合の損害は大きくなるため、イベント企画に対するリスク対策は徹底して行う必要があるでしょう。


とはいえ、企画しているイベントにどのような補償内容が必要なのか、どの保険会社の興行中止保険を検討すればよいのか等わからない方もいるかと思います。


そんな時には、ぜひ「マネーキャリア」の無料相談サービスを活用ください。


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