内容をまとめると
- 退職金がない場合は将来に備えて早めに準備することが大事
- 退職金制度の導入状況は企業規模や業界によって差がある
- FPに相談すると老後資金などの準備方法を教えてもらえる
- マネーキャリアは累計10万件以上の相談実績を持つFPサービス
- FPがわかりやすく丁寧にアドバイスしてお金の不安を解消する
この記事の監修者 井村 那奈 フィナンシャルプランナー
ファイナンシャルプランナー。1989年生まれ。大学卒業後、金融機関にて資産形成の相談業務に従事。投資信託や債券・保険・相続・信託等幅広い販売経験を武器に、より多くのお客様の「お金のかかりつけ医を目指したい」との思いから2022年に株式会社Wizleapに参画。
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この記事の目次
- 退職金がない会社はやばい?2026年最新データ
- 退職金ない会社は違法ではない
- 退職金ない会社の割合|業界別の導入率と大手の傾向
- 退職金なしの会社はやばいからやめとけと言われる理由
- 福利厚生が後回しだからやばい
- 倒産・リストラ時のセーフティネットがないからやばい
- 年収とのアンバランス
- 退職金ありの会社がおすすめな理由
- 退職金は最も税負担が軽い給与の受け取り方
- 企業年金はプロが運用しているから個人運用よりもコストが少ない
- 会社の経営に信頼がおける
- 退職金制度があっても退職金なしになるやばいケース
- 勤続年数
- 懲戒解雇
- 雇用形態
- 会社の支払い能力がない
- 今の会社に残るべきか、転職すべきかの判断基準
- 年収の相場
- iDeCoや企業型DCなどの老後資産形成支援があるか
- スキルが身につくか
- 副業が可能か
- 退職金なしの会社でやばい状況で将来の老後資金を作る方法
- プロと一緒に「ライフプランシミュレーション」を作成する
- 新NISAを活用する
- iDeCo(個人型確定拠出年金)を活用する
- 保険に加入する
- まずはFP相談で老後資金を作るには自分に何が最適か確認
- 退職金がない会社はやばいのかまとめ
退職金がない会社はやばい?2026年最新データ
厚生労働省の調査によると、退職金制度(一時金・年金)がある企業は全体の74.9%となっています。
企業規模別に見ると、退職金制度の導入状況には差があり、詳細は次のとおりです。
| 規模 | 退職金制度がある割合 |
|---|---|
| 1,000人以上 | 90.1% |
| 300〜999人 | 88.8% |
| 100〜299人 | 84.7% |
| 30〜99人 | 70.1% |
このように、企業規模が大きくなるほど、退職金制度を導入している会社の割合も高くなる傾向があります。
退職金ない会社は違法ではない
法律上、企業に退職金を支払う義務はありません。
退職金はあくまで企業が任意で設ける福利厚生であり、支給の有無や条件は会社ごとに異なります。
そのため、制度がない場合は正社員であっても退職金は受け取れません。
ただし、契約や就業規則に退職金の支給が明記されている場合は、企業はその規定に従う必要があります。
退職金ない会社の割合|業界別の導入率と大手の傾向
先に紹介したとおり、退職金制度は企業規模が大きいほど導入されている傾向があります(従業員1,000人以上で90.1%、30〜99人で70.1%)。
加えて、業界ごとに見ても退職金制度の導入率には差があります。
| 業界 | 退職金制度導入率 |
|---|---|
| 建設業 | 82.9% |
| 情報通信業 | 74.6% |
| 運輸業、郵便業 | 69.9% |
| 金融業、保険業 | 92.8% |
| 製造業 | 85.6% |
| 電気・ガス・熱供給・水道業 | 96.4% |
| 不動産業、物品賃貸業 | 74.7% |
業界によっては、退職金制度の導入率に10%以上の差が見られる場合もあります。
退職金なしの会社はやばいからやめとけと言われる理由
退職金なしの会社はやばいからやめとけと言われる理由は、次のとおりです。
- 福利厚生が後回しだからやばい
- 倒産・リストラ時のセーフティネットがないからやばい
- 年収とのアンバランス
福利厚生が後回しだからやばい
退職金制度がない会社は「従業員への長期的な福利厚生が後回しにされている会社」と見られることがあります。
退職金は、働いた期間に応じて老後の生活資金を支える役割を持ちますが、制度が用意されていない場合は、従業員を長期的に支える仕組みづくりに消極的な可能性があります。
また、給与や手当、休暇制度など他の福利厚生も不十分なケースが多く、働き続けるほど将来リスクが大きくなることもあるため注意が必要です。
倒産・リストラ時のセーフティネットがないからやばい
退職金制度がない会社は、倒産やリストラといった不測の事態が起きた際に受け取れる資金がなく、生活が一気に不安定になりやすいため「やばい」と言われることがあります。
退職金は、老後資金だけでなく、失業期間の生活費や就職活動のための費用を支えるセーフティネットとして機能します。
しかし退職金がない場合は、特に貯蓄が少ない人ほど生活が破綻しやすく、十分な時間をかけて転職先を選べない状況に追い込まれる可能性があります。
年収とのアンバランス
退職金制度がない会社は、年収とのバランスが取れていないことも多く、それが「やばい」と言われる理由の一つです。
本来、退職金は長年の勤務に対する後払いの報酬という役割を持っています。
そのため、退職金制度がない場合、同業他社と表面的な年収が同じでも生涯の総受取額に大きな差が生じることがあります。
特に同じ業界や同じ水準の企業に比べて年収が低い場合、退職金がないことによって資産形成がさらに難しくなるため注意が必要です。
退職金ありの会社がおすすめな理由
退職金のある会社に勤めていれば、将来の資金面での不安が軽減され、安心して仕事に集中しやすくなります。
また、退職金は税制上の優遇措置を受けられるため、同じ金額を給与として受け取るよりも税負担を大幅に抑えることが可能です。
ここでは、退職金のある会社における特徴やメリットについて確認していきましょう。
退職金は最も税負担が軽い給与の受け取り方
退職金は給与や賞与とは異なり、税制上の優遇が受けられる特別な所得です。
退職金には「退職所得控除」が適用され、控除後の金額の1/2が課税対象となるため、税金を大幅に抑えられます。
・退職所得=(収入金額−退職所得控除)×1/2
一定額までは非課税となり、課税対象となる部分も分離課税として計算されます。
また、退職所得控除は、長く勤めるほど控除額が大きくなる仕組みです。
■退職所得控除額
・勤続年数20年以下:40万円×勤続年数
・勤続年数20年超:800万円+70万円×(勤続年数−20年)
同じ金額を給与として受け取るより、退職金として受け取ったほうが税負担を軽くすることができます。
※参照:国税庁|退職金と税
企業年金はプロが運用しているから個人運用よりもコストが少ない
企業年金はプロに資産運用を任せられるため、個人で同じ運用をするよりも手間が少なく効率的に資産を増やせます。
自分で株式や投資信託を選んで運用する場合、手数料や運用の知識、時間が必要になります。
企業年金ではプロが分散投資やリスク管理を行ってくれるため、安心して老後資金を積み立てることが可能です。
企業年金には確定給付企業年金や確定拠出年金(企業型)などがあり、勤務先でどの制度があるか事前に確認しておきましょう。
会社の経営に信頼がおける
退職金制度は、将来の従業員の生活を支える長期的な約束であり、会社がその資金を確保して積み立てていることを意味します。
安定した退職金制度を持つ会社は、資金繰りや財務基盤がしっかりしている場合も多く、経営の安定性も期待できます。
会社の経営が信頼できれば、給与や福利厚生の支払いリスクも低く、長期的なキャリア形成にも有利です。
退職金の有無は老後資金だけでなく、会社の安定性を測る指標としても重要です。
退職金制度があっても退職金なしになるやばいケース
退職金制度があっても、実際には退職金が支給されないケースもあるため注意が必要です。
退職金の支給条件を事前に確認するには、以下のポイントを押さえておくことが大事です。
- 勤続年数
- 懲戒解雇
- 雇用形態
- 会社の支払い能力がない
勤続年数
退職金制度があっても、勤続年数が一定に満たない場合は退職金を受け取れないことがあります。
会社ごとに「退職金一時金を受給するための最低勤続年数」が定められているため、短期間で退職すると、退職金をもらえず将来資金が不足するリスクがあります。
事前に自分の勤務先で退職金を受け取れる勤続年数を確認しておくことが大切です。
下表のように、勤続年数と退職金の受給可否を整理しておくと、資金計画や転職の判断に役立ちます。
| 勤続年数 | 退職金受給の可否 |
|---|---|
| 1〜2年 | 受給不可 |
| 3〜4年 | 条件付き受給 |
| 5年以上 | 受給可能 |
※上記は一例です。
勤続年数が短い場合は、早めに確認しておきましょう。
懲戒解雇
勤務先に退職金制度があっても、懲戒解雇となった場合は退職金が支給されないことがあります。
懲戒解雇とは、会社の規則違反や重大な勤務態度の不正行為などにより、通常の退職手続きではなく懲戒処分として解雇されるケースのことです。
就業規則や退職金規定に明記されていたり、著しい背信行為があった場合には退職金が支給されない可能性があるため、就業規則をしっかりと守ることが大切です。
雇用形態
退職金制度があっても、雇用形態によっては支給対象外となる場合があります。
正社員には適用されることが多い一方で、契約社員や派遣社員、パート・アルバイトなどは対象外となるケースが少なくありません。
そのため、自分の雇用形態が退職金の支給対象かどうかを事前に確認しておくことが重要です。
安定して老後資金を準備するためには、雇用形態ごとの退職金の条件を理解した上で対策を講じることが大切です。
会社の支払い能力がない
退職金制度があっても、会社自体の支払い能力が低い場合は退職金を受け取れないリスクがあります。
経営状況が悪化している場合や倒産の可能性がある場合には、退職金の原資が確保できないことも少なくありません。
特に中小企業や財務基盤が弱い会社では注意が必要です。
老後資金を確実に準備するためには、会社の財務状況や退職金積立の実態を確認し、退職金に頼りすぎず、別の手段でも資金を準備しておくことが大切です。
今の会社に残るべきか、転職すべきかの判断基準
今の会社に残るべきか、それとも転職すべきかを判断する際のポイントは以下のとおりです。
- 年収の相場
- iDeCoや企業型DCなどの老後資産形成支援があるか
- スキルが身につくか
- 副業が可能か
年収の相場
退職金がない会社に留まる場合に特に確認したいのは「年収が相場と比べて適正かどうか」です。
業界平均より大幅に低い状態が続いているなら、退職金がない分だけトータル報酬でかなり損をしている可能性があります。
年収が相場より高く、昇給も見込める環境であれば、退職金がなくてもキャリア上のメリットが十分にあるケースもあります。
国税庁の調査で公表されている主な業界・業種別の平均年収は以下のとおりです。
| 業界・業種 | 平均年収 |
|---|---|
| 全体平均 | 478万円 |
| 建設業 | 565万円 |
| 製造業 | 568万円 |
| 卸売業・小売業 | 410万円 |
| 金融業・保険業 | 702万円 |
| 不動産業・物品賃貸業 | 496万円 |
| 情報通信業 | 660万円 |
| 医療・福祉 | 429万円 |
| 宿泊業・飲食サービス業 | 279万円 |
| 電気・ガス・熱供給・水道業 | 832万円 |
| サービス業 | 389万円 |
今の会社に残るか迷っているなら、まず自分の年収が相場に対して適正かを確認してみましょう。
iDeCoや企業型DCなどの老後資産形成支援があるか
退職金制度がない場合でも、企業が老後の資産形成をサポートする制度を導入しているケースがあります。
代表的なのがiDeCo(個人型確定拠出年金)や企業型DCなどの制度です。
これらは拠出した資金を長期運用し老後資金として積み立てられる仕組みで、税制面での優遇も受けられます。
一方で、このような制度がない会社では、老後資金をすべて自力で準備する必要があり負担が大きくなります。
そのため、勤務先に資産形成をサポートする制度があるかどうかは、転職か残留かを判断する上で重要なポイントです。
スキルが身につくか
退職金がなくても、市場価値の高いスキルや経験を積める環境なら、将来的に転職や独立といったキャリアの選択肢が広がります。
また、収入面でも大きなメリットにつながる可能性があります。
逆に、単純作業ばかりで学びが少ない環境や挑戦の機会が乏しい環境では、キャリアが停滞するリスクがあるため注意が必要です。
研修制度や資格支援などもスキル形成に関わるチェックポイントとなります。
副業が可能か
副業が認められていれば、本業以外に収入源を持てるため、将来の備えや老後資金の形成、スキルアップにもつながります。
また、異業種での経験を通じて新しい知識が身についたり人脈が広がったりする点もメリットです。
一方で、副業が禁止されていたり、就業規則が曖昧で実質的に取り組めない環境では、収入面とキャリア面の選択肢が狭まります。
副業が可能な会社なら、退職金がなくても自ら収入やスキルを積み上げられるため、退職せずに残る選択も十分考えられます。
退職金なしの会社でやばい状況で将来の老後資金を作る方法
退職金なしの会社でやばい状況で将来の老後資金を作る方法には、次のようなものがあります。
- プロと一緒に「ライフプランシミュレーション」を作成する
- 新NISAを活用する
- iDeCo(個人型確定拠出年金)を活用する
- 保険に加入する
プロと一緒に「ライフプランシミュレーション」を作成する
退職金がない会社の場合は、まず「将来いくら必要で、どれだけ不足するのか」を知ることが大事です。
その際に役立つのが、FPと一緒に作成するライフプランシミュレーションです。
住宅購入、教育費、老後生活費といったライフイベントに応じた支出を整理でき、将来のキャッシュフローが可視化されます。
不足額がわかれば、積立のペースや投資の必要性も判断しやすくなるため、退職金がなくても現実的な対策を取ることが可能です。
新NISAを活用する
新NISAは投資の利益が非課税となる制度で、長期・積立・分散投資に向いているため、資産形成を強く後押しします。
従来のNISAと比べると、年間投資上限や非課税枠が大幅に拡充され、より長期的な資産運用に取り組みやすくなった点も魅力です。
たとえば、従来の一般NISAの年間投資上限が120万円だったのに対し、新NISAの「成長投資枠」は年間240万円まで利用できるなど、制度面の強化が進んでいます。
早期に始めることで複利の効果も期待できるため、新NISAの活用を積極的に検討するとよいでしょう。
※参照:金融庁|NISAを知る
iDeCo(個人型確定拠出年金)を活用する
退職金がない会社で将来の老後資金を準備する方法として、iDeCo(個人型確定拠出年金)の活用があります。
iDeCoは自分で毎月一定額を積み立て運用することで、将来に備えられる私的年金制度です。
また、運用益は非課税で掛金は全額所得控除の対象となるため、節税効果を得られます。
60歳以降に受け取る際も、公的年金等控除や退職所得控除が適用されます。
複数の商品から選んで運用できるため、リスク許容度に合わせた資産形成が可能です。
保険に加入する
退職金がない会社で将来の老後資金を準備する方法の一つとして、保険の活用があります。
特に個人年金保険などを利用すれば、万一のリスクに備えながら、老後資金を計画的に積み立てることが可能です。
契約期間中に毎月一定額を積み立て、将来の年金として受け取れるため、退職金がなくても老後の資金準備に役立ちます。
ライフプランや収支状況に応じて、無理のない範囲で保険を活用することが大切です。
まずはFP相談で老後資金を作るには自分に何が最適か確認
退職金がない会社で将来に不安を感じている場合は、FPに相談し、老後資金を準備するために自分に最適な方法を確認しましょう。
FPに相談すれば、収入や支出、貯蓄状況、家族構成などを踏まえた上で、自分に最適な資産形成方法を提案してもらえます。
たとえば、iDeCoや新NISAを使った投資、個人年金保険、積立貯金など、自分のライフプランに合った方法を選ぶことが可能です。
オンライン対応のFPサービスを利用すれば、自宅にいながら専門家に相談でき、将来必要な資金の不足額や準備方法を確認できます。
退職金がない会社はやばいのかまとめ
退職金がない場合は老後資金などを自力で準備する必要があるため、早めに計画を立て、少しずつでも準備していくことが大切です。
将来の資金に不安がある場合は、専門家であるFPへの相談も検討しましょう。
FPに相談することで、将来資金について具体的なアドバイスを受けられ不安を軽減できます。
退職金がなくても、早めの準備と適切な計画により、将来に必要な資金をしっかりと確保することは可能です。