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▼この記事を読んでほしい人 

日本生命の個人年金保険2種類について知りたい人。


▼この記事を読んでわかること

日本生命の個人年金保険。「みらいのカタチ」「gran age」それぞれの違いやメリット・デメリット、どのような人に向いているのか。

内容をまとめると

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「日本生命の個人年金保険ってどうなの?」このような疑問を持つ方は多いでしょう。そこで本記事では、日本生命の個人年金保険のメリット・デメリット、日本生命の個人年金保険の比較シミュレーション、税控除額などをまとめました。ぜひ最後までお読みください。

記事監修者「谷川 昌平」

この記事の監修者谷川 昌平
フィナンシャルプランナー

東京大学の経済学部で金融を学び、その知見を生かし世の中の情報の非対称性をなくすべく、学生時代に株式会社Wizleapを創業。保険*テックのインシュアテックの領域で様々な保険や金融サービスを世に生み出す一歩として、「マネーキャリア」「ほけんROOM」を運営。2019年にファイナンシャルプランナー取得。

この記事の目次

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日本生命(ニッセイ)の個人年金保険「みらいのカタチ」「gran age」

こんにちは、マネーキャリア編集部です。    


先日、30代男性からこんな質問をいただきました。

国民年金だけでは老後の資金が不安、個人年金保険って入っておいたほうがいいの?日本生命の個人年金保険には「みらいのかたち」「gran age」の2つがあるけど、何が違うの?

「人生100年時代」という言葉をよく聞くようになった昨今、定年後も人生は続きます。


金融庁は老後も現役時代と同じような生活水準を保つには、2,000万円が必要という提言も出しており、公的年金だけでなく、自分で自分の老後資金を確保する必要が出てきました。


個人年金保険は、老後資金を確保するためには安全かつ確実な方法の一つです。


今回は、日本生命が運営している個人年金保険「みらいのカタチ」「gran age」について

  • 日本生命の個人年金保険「みらいのカタチ」「gran age」のメリット・デメリット
  • 「みらいのカタチ」「gran age」を比較シミュレーション
  • その他、配当金、死亡時に貰える金額、受けられる税控除など
についてお伝えして行きます。

日本生命の個人年金保険「みらいのカタチ」のメリット・デメリット

日本生命「みらいのカタチ」は、複数の保険を自分に合わせて組み合わせることができます


死亡した場合の遺族に残すお金、病気になった場合の医療費、老後資金の生活費保確保など、保険を使って備えたいリスクに合った保険を組み合わせて入る保険になります。


その中で老後資金の積み立てである、個人年金保険の部分を見ていきます。


払込期間、保険の種類、加入対象年齢、受け取り方法、年金受給期間については以下の通りです。

払込期間自分で決められる
保険の種類・確定年金
・終身年金
加入対象年齢7歳~65歳
受け取り方法・10年保証期間付終身年金
・確定年金(5年・10年・15年)
年金受給期間.一生涯
・5年/10年/15年

以上をふまえた上で「みらいのかたち」のメリット・デメリットについても見ていきましょう。

「みらいのカタチ」のメリット

「みらいのカタチ」のメリットについては以下の通りです。
  • 返戻率が高い
  • 払込期間を自分で設定できる
  • 年金を受け取る段階になってから変更可能
  • 保険料払込免除特約がある
  • 生命保険料控除で節税対策ができる
返戻率とは、払い込んだ保険料に対して貰える金額の比率のことです。例えば、払い込んだ保険料が100万円に対して貰える金額が110万円の場合、返戻率は110%となります。

一般的な個人年金保険の返戻率は102%程度ですが、「みらいのカタチ」は支払い期間によっては106%と高くなっています。

払込期間を自分で設定できるので、家計の負担にならないように長期間少しずつ払ったり、短期間でまとめて支払って長く運用してもらう金額を増やしたりすることが可能です。

保険料払込免除特約があるので、付加することで「一般生命保険料控除」とは別枠の「個人年金保険料控除」を受けることができ、より多くの控除枠を使うことができます。

「みらいのカタチ」のデメリット

「みらいのカタチ」のデメリットについては以下の通りです。
  • 組み合わせる保険が多いので保険設計が難しい
  • 早期に解約すると原価割れを起こす可能性がある
  • 保険の更新により保険料が高くなる
「みらいのカタチ」は、医療保険や死亡保険など、様々な保険を組み合わることができます。

ひとりひとりのニーズに合わせるという面ではよいのですが、素人が理解しにくく、何でもかんでも盛り込んだ結果、保険料が高額になるなど、保険設計という点から考えると難しい商品です。

個人年金保険は、保険料を積み立てて運用した結果、老後に継続してお金を貰えるというシステムになっています。

そのため早期に解約してしまうと、払った保険料に対して戻ってくるお金が少ないという状況になってしまいます。

「みらいのカタチ」は保険の更新に伴って保険料が高くなる可能性があります。

保険料は年齢が高くなると高くなります。保障を少なくなれば保険は上がりませんが、同じ内容の場合は保険料は更新するたびに高くなります

毎月の保険料が高くなると家計が圧迫されてしまうので将来の保険料がどのくらいになるのかは注意しておく必要があります。

日本生命の個人年金保険「gran age」のメリット・デメリット


日本生命の個人年金保険「gran age」は、人生100年時代のための保険です。

加入対象年齢が50歳~87歳と高齢でも加入できるのが特徴。

死亡保障などはなく、あくまで老後に必要な資金を作るための年金になっています。

払込期間、保険の種類、加入対象年齢、受け取り方法、年金受給期間については以下の通りです。
払込期間5年~20年
保険の種類

・確定年金

・終身年金

加入対象年齢50歳~87歳
受け取り方法・5年保証期間付終身年金
・10年確定年金
年金受給期間・一生涯
・10年

以上をふまえた上で「gran age」のメリット・デメリットについても見ていきましょう。

「gran age」のメリット

「gran age」のメリットについては以下の通りです
  • 加入対象年齢が50~87歳と高齢でも加入できる
  • 病気などの加入制限がない
  • 5年保証期間付終身年金の場合は終身で年金を受け取れる
  • 個人年金保険料控除または一般生命保険料控除の対象です。
多くの保険は加入対象年齢が低く設定してあるので、高齢になると加入できる保険はすくないのですが、「gran age」の加入対象年齢は50~87歳と高齢でも加入できます

まとまった退職金で一度の保険料を払い込むという用に使うと、総額の保険料も少なくなるのでお得です。

また、持病などがあっても加入できるのもポイント。

「gran age」の最大のメリットとしては、5年保証期間付終身年金の場合は終身で年金を受け取れるという点です。

大抵の個人年金保険は、5年や10年など年金受給年数が定められているのですが、「gran age」の5年保証期間付終身年金であれば生きている限りは年金を受け取ることができます。

個人年金保険料控除または一般生命保険料控除の対象なので所得税・住民税の金額が軽減されます。

「gran age」のデメリット

「gran age」のデメリットについては以下の通りです。
  • 死亡保障がない
  • 解約返戻金の額が低く設定されている
  • 短期間で払い込む必要があるので保険料が高い
「gran age」は死亡保障を行わないため、年金開始日前に被保険者が死亡された場合は、解約払戻金と同額の死亡払戻金しか支払われません

また、低解約払戻金型で返戻率が70%なので、保険料払込期間中どの時点で解約しても、払込保険料の合計額よりも少ない金額となります。特に10年以内に解約した場合は、ほとんど戻ってきません。

「gran age」は高齢になってからでも加入できるのが利点ですが、その分年金受取までのの年数が短くなってしまうので、月々の保険料が高額になります。

例えば、5年保証機関付終身年金で、50歳に加入し70歳払い込み終了の場合ですと、月々の保険料が男性で50,790円女性で62,536円になります。

日本生命の個人年金保険を比較シミュレーション!解約返戻金は?


日本生命の個人年金保険「みらいのカタチ」「gran age」のメリット・デメリットについてお伝えしましたが、いくらの保険料を収めて、どのくらい貰えるのでしょうか。

  • 男性
  • 保険料:月払い
  • それぞれの保険プランを設定
以上の条件で、毎月の保険料と累計保険料、返戻率を見ていきましょう。

みらいのカタチ

まずは「みらいのカタチ」、以下の条件でシュミレーションします

  • 男性
  • 保険料:月払い
  • 10年確定年金(60万円/年。累計年金額600万円)
  • 入院総合保険つき、払込途中で被保険者が亡くなった場合、年金保険部分の既払込相当額が死亡保険金額として支払われる

年齢払込満了初回保険料※累計保険料 
返戻率
30歳65歳16684円約564万円約106.4%
40歳65歳23303円約574万円約104.5%
49歳65歳36271円約580万円約103.4%
※更新型保険料は更新のたびに上がっていきます。

30歳、40歳、49歳いずれの年齢で加入しても、返戻率は100%を超えており、払ったお金よりも貰えるお金が多いので、年金としての成績は悪くないことがわかります。

30歳のから加入した場合の返戻率は106%なので、貯金に回すよりも個人年金保険に加入したほうが良いでしょう。

gran age

次に「gran age」、以下の条件でシュミレーションします

  • 男性
  • 月払
  • 5年保証期間付き終身年金(60万円/年。最低でも累計300万円)
  • 5年保証期間場合の総額で最低返戻率
  • 終身保険なので、現時点での平均寿命83歳とし、その年令まで貰った場合の合計金額で返戻率を計算します。

年齢払込満了保険料最低返戻率返戻率
50歳80歳22272円約44.9%約62.9%
55歳80歳26220円約45.8%約73.2%
60歳80歳32202円約46.6%約74.5%

今回のシュミレーションでは、月々の保険料を「みらいのカタチ」に近づけるため、払込満了年齢を80歳にしたためどの場合も返戻率は100%を大きく切っています。

払込満了期間を70歳にすると、保険料は約2倍になりますが、その分返戻率は大きくなります。

月々支払う保険ではなくまとまった金額で保険料を払い切ってしまう、という性質の商品であることがわかります

平均寿命まで生きたとしても払った保険料の総額よりも少なく、金額にすると約270万円ほど損をする計算です。

日本生命の個人年金保険でもらえる配当金

払った保険料を保険会社が運用して資産が増えた場合、そのなかから一部の金額を貰うことが出来るのが配当金ですが、日本生命の個人年金保険でも貰うことが出来るのでしょうか。


日本生命の個人年金保険でも、配当金はもらえます


ただし発生したらすぐに貰えるというわけではなく、年金受給前と受給後それぞれ貰えるタイミングが異なります。


年金受給前

  • 契約者からの請求があったとき 
  • 保険契約が消滅したとき(複数の保険契約を組み合わせている場合は、組み合わせたすべての保険契約が消滅したとき)


受給後

  • 年金開始日、それ以降は年金支払い時

日本生命の個人年金保険で受取人が死亡した場合はどうなる?


日本生命の個人年金保険で受取人が死亡した場合はどうなるのでしょう。


個人年金保険は加入する際に、後継年金受取人を決めます。


年金を受け取る前、もしくは、保証されている期間受け取る前に、受取人が死亡された場合は、一括で残りの金額を受け取る事ができます。


「みらいのカタチ」であれば、確定年金なので、確定年数に相当する分を死亡一時金として受け取ることが出来ますし、「gran age」であれば、保証期間に相当する分を受け取ることができます。

日本生命の個人年金保険で受けられる税控除


日本生命の個人年金保険で受けられる税控除について見ていきましょう。


所得税と住民税が軽減される税控除ですが、個人年金保険の契約による税控除には、「一般生命保険料控除」「と個人年金保険料控除」の2種類があります。


そのまま個人年金保険として加入すると、「一般生命保険料控除」を受けることができます。


個人年金保険の契約に「個人年金保険料税制適格特約」を付加すると、「一般生命保険料控除」とは別枠の「個人年金保険料控除」を受けることができます。


「個人年金保険料控除」を受けるには、条件があり、

  • 年金受取人が契約者か、またはその配偶者であること
  • 年金受取人が被保険者と同一人であること
  • 保険料の払込期間が10年以上であること
  • 確定年金・有期年金の場合、年金受取開始が60歳以降であること、かつ受取期間が10年以上であること
を満たす必要があります。

異なる控除を使うことで、節税が効率的に行えるので、どちらの控除枠を使うと得なのか専門家に判断してもらうのも良いでしょう。

日本生命は倒産リスクがある?


自分が加入している保険会社が倒産してしまった場合は、どうなるのでしょう。また、日本生命には倒産のリスクがあるのでしょうか。


運営している会社が倒産した場合、「生命保険契約者保護機構」によって、一定の契約者保護が図られます。しかし、もともとの契約よりも不利な条件になるので、保険会社を選ぶときには、倒産リスクの少ない会社を選ぶ必要があります。


日本生命は上場企業なので倒産することはほとんどありません。日本生命には、多くの優秀な社員な内部留保、また顧客も多数いるので、信頼性があります。

日本生命の個人年金保険はどんな人におすすめ?


これまでの内容をもとに、どのような人であれば日本生命の個人年金保険に向いているのか、を見ていきましょう。


「みらいのカタチ」「gran age」は同じ個人年金保険ですが、性質が異なる保険なので、それぞれどのような人におすすめなのか別々に見ていきましょう。

「みらいのカタチ」がおすすめな人

「みらいのかたち」は従来型の個人年金保険です。

  • 貯蓄が苦手なので自動で老後資金をためたい人
  • 老後に備えつつも節税したい人
  • 年金を積み立てつつも、保険の内容も受けたい人
  • リスクを取りたくない人
自分で老後資金を積み立てたり、資産運用出来る人であれば必要ありませんが、そうでない人は自動で老後資金を積み立て運用する「みらいのかたち」はうってつけの保険です。

もちろん各種保険も組み合わせる事ができるので、その人、年齢のライフプランに合わせた柔軟な保障も付けることが可能なので、家庭や子供を持っている人も良いでしょう。

返戻率も105%前後と安定した成績なので、まとまった資産を安全に運用出来るという意味でも安全に資産運用したいという人はポートフォリオに組み込むのもおすすめです。

「gran age」がおすすめな人

「gran age」は長期化した老後生活を視野にいれた新しい形の個人年金保険です。
  • 50歳以上で個人年金保険に加入したい人
  • 短期間で保険料を払い込み終え、老後に備えたい人
  • 持病があるが個人年金保険に加入したい人
「gran age」の加入可能年齢は他の個人年金保険よりも高く設定されているので、定年が近づいた方でも加入することができます。

短期間で保険料を収める必要があるので、退職金や遺産などまとまったお金が手に入ったら、それをそのまま払って加入するというような用途で使うと良いでしょう。

また、加入の際に疾病を告知する必要がないので、持病を持っているけど個人年金保険に加入したい場合もおすすめです。

まとめ:日本生命の個人年金保険2種類を比較シミュレーション

日本生命の個人年金保険2種類についてお伝えしてきましたが、いかがだったでしょうか。


この記事のポイントとしては

  • 日本生命の個人年金保険「みらいのカタチ」は王道の個人年金保険「gran age」は長寿を視野にいれた新しい個人年金保険であること
  • 「みらいのカタチ」はどの年齢で加入しての返戻率は100%以上が望める
  • 「gran age」は返戻率は良くないが、生きている限り年金を貰える
でした。

個人で老後資産を形成する場合、個人年金保険はリスクが少なく確実な資産になります。

基本的な情報だけでは、理解しにくい場合は専門の人に相談してみるのも良いでしょう。

マネーキャリアでは、他にも読んでおきたい保険やお金に関する記事が多数掲載されていますので、是非ご覧ください。