
- 積立NISAを利用したいが不安がある人
- 確実に資産を増やしたい人
- 失敗例に学びたい人
- 過去に別の資産運用でうまくいかなかった人
- 積立NISAの失敗パターン
- リスクの取り方
- インデックスファンドとアクティブファンドの違い
- 失敗しない積立NISAの選び方、基準
この記事の目次
目次を閉じるつみたてNISAでよくある失敗例を集めました
このページを読んでいる人の多くはつみたてNISAによって資金を運用して利益を得たいと思っているはずです。
しかし、つみたてNISAには以下のようなよくある失敗例もあります。
- 貯金がない・家計が赤字なのに始めてしまった
- 積立金額の設定が高すぎた
- 非課税枠を考慮しないで投資先を変更してしまった
- 口座開設したが結局何も買わずに放置してしまった
- よくわからないから適当に投資した
- 含み損を抱えたのですぐに売ってしまう
- 利益が出たのですぐ利益確定してしまう
- よく考えずにリスクの高いファンドの商品を買ってしまう
- ポイントにつられてたくさんの投資信託を購入してしまう
- 銀行窓口で始めて手数料分を損する
つみたてNISAで失敗する確率を下げるためにもぜひ全ての失敗例を確認してみてくださいね。
貯金がない・家計が赤字なのに始めてしまった
つみたてNISAをはじめ投資というのは余剰資金で行うのがおすすめです。
日々の生活が苦しい中で積立を行っても余計生活が追い込まれてしまいます。
せっかくつみたてNISAで積み立て投資をしても、生活費が足らず解約してしまう、あるいは積立が滞ってしまうことがあっては長期投資の恩恵を受けにくくなってしまいます。
日々の生活に不安がある方は、まずは貯金を作り、急な出費にすぐに対応できるようにしておくのが大切です。
また、つみたてNISAを優先するあまり、カードローンなどの借金をしてしまうなんてことになるとほとんどの場合、つみたてNISAの利益より借金の利子の方が高くついてしまうので注意してください。
積立金額の設定が高すぎた
先ほどの失敗例と似ていますが、失敗してしまう理由として、積立金額を高めに設定してしまうことも挙げられます。
お金が余っていて使い道がないという人は別ですが、そういう人は少ないはずです。
つみたてNISAを含む積立投資において大切なことは、毎月決まった金額をコツコツと長期にわたって投資していくことです。
そうすることで、長期間、解約や中止をせずに積み立て金額を増やすことができ、複利で増えるという長期投資の恩恵を受けやすくなります。
つみたてNISAで失敗しないためには、とにかく長く積立を行うことが重要になります。
したがって、毎月の投資額、積立額はできる範囲で高すぎない金額に設定しましょう。
非課税枠を考慮しないで投資先を変更してしまった
つみたてNISAには年間40万円までの「非課税枠」があります。
例えば、毎年40万円の積み立てに対して、2万円の利益が出た場合、その2万円には一切税金がかからず、自分の利益となるという制度です。
しかし、この40万円分の投資信託購入後に、追加で20万円の投資信託を購入した場合、この20万円分の投資信託については通常通り課税されます。
また、購入したつみたてNISAの商品を売って新しく別の投資信託の購入、いわゆる「スイッチング」を行えるのですが、スイッチングをした場合、新しく買った投資信託分の非課税枠が消費されてしまうのです。
つまり、20万円分の投資信託しか購入しておらず、この20万円分の投資信託を売却して新しい20万円分の商品を購入した場合、この年は20万円+20万円=40万円分の新しい投資信託を購入したとして40万円分の非課税枠を全て消費してしまうということになるのです。
こうなると税金がかからないつみたてNISAのメリットが薄くなってしまいます。
口座開設したが結局何も買わずに放置してしまった
つみたてNISAの口座を開設したのにもかからわず、積立をせず放置してしまうのも失敗といえるでしょう。
全つみたてNISA口座のうち、1円の積立もない口座、つまり完全放置されている口座が約3分の1もあると言われています。
積立が0円でも損はないのは事実ですが、それならなぜメリットが多いつみたてNISA口座を開設したのでしょうか?
年間40万円までの非課税口座を放置し、そのお金を別の預金などに使っていたとしたら、機会損失が発生していると考えることもできます。
年間40万円までの非課税枠をご自身で放棄してしまうのは非常にもったいなく、なぜ口座を開設したのかわかりません。
こんなことなら、口座開設のコストを別のことに使えばよかったかもしれず、失敗と感じる方もいらっしゃるでしょう。
よくわからないから適当に投資して失敗した
- 運用成績が悪い投資信託
- つみたてNISAで選べる商品の中では比較的リスクの大きい商品
- 信託報酬が高すぎて良い利回りを出しにくい商品
含み損を抱えたのですぐに売ってしまう
つみたてNISA(をはじめとする投資商品)は、定期預金と違い運用成績次第で含み損を抱えることがあります。
要は、短期的に損が出ることもあるということです。
例えば、災害や海外の政治情勢などが影響し、持っている投資信託が値下がりするというようなことが挙げられます。
しかし、短期的にマイナス(含み損)になったらすぐに売って損切りするというのはおできっません。
つみたてNISAの各商品の運用は各金融会社のプロフェッショナルが行います。
過去の運用成績を見ても短期的にはマイナスになっても長期的にはプラスに戻る商品が多いので、辛抱強く長期投資をすることが大切です。
利益が出たのですぐ利益確定してしまう
逆に、利益が出たらすぐに売って利益確定してしまうのも、つみたてNISAにある失敗事例です。
例えば、数百円利益が出たら売ってしまうというのはあまりおすすめできません。
つみたてNISAは最大20年間積立が可能で、長期にわたりじっくり運用することで、複利で運用益が増えていきます。
短期的に少し利益が出たからといってすぐに売ってしまうのは、長期的に見ると利益を減らしているかもしれません。
長期的に非課税で利益を増やしていくのがつみたてNISAの王道です。
よく考えずにリスクの高いファンドの商品を買ってしまう
つみたてNISAの各商品は比較的リスクが低いものが多いのですが、中には「アクティブファンド」といわれる投機性の高い、ハイリスクハイリターンの商品も存在します。
もちろん、うまくいけば年間40万円の非課税枠の範囲内で、高い利益を上げることもできますが、逆に大きく元本割れして損が大きくなることもあります。
こういった場合でも投資の勉強だ、と割り切れればそうした商品を購入してもよいのですが、そうではなく、できるだけ安定的にお金を増やしたい場合、ハイリスク商品について何も考えずに買ってしまうと想定したよりも大きな損を出し、大失敗したと感じる可能性があります。
ポイントにつられてたくさんの投資信託を購入してしまう
楽天などつみたてNISAを開設する金融機関によっては、投資信託を購入すると系列のショッピングモール等で使えるポイントをもらえるという制度があります。
ポイントをためるために、よく考えずいろんな種類の投資信託を購入してしまうと、信託報酬(運用手数料)が高い商品や運用成績が悪い商品を購入してしまう場合があります。
まさに「ポイント中毒」にして商品を買わせようとする運営側の策略に乗ってしまっている状態です。
また、管理画面にたくさんの種類の投資信託が並んでいると運用の管理がしにくくなり、つみたてNISAをやめてしまうきっかけにもなりかねません。
投資信託で得られる、または損する金額に比べれば、もらえるポイントはそこまで多くないので、冷静にご判断ください。
つみたてNISAで失敗しないために意識すべきこと
ここまでつみたてNISAでよくある失敗例を解説してきました。
ここでは、失敗しないためのポイントを紹介します。
- 必ず余剰資金ができてから始める
- 短期の暴落・暴騰で一喜一憂しない
- リスクとリターンを考え納得した商品選びをする
- SNSでの報告に影響を受けすぎないようにする
- つみたてNISAで失敗したくないならぜひマネキャリに相談を!
必ず余剰資金ができてから始める
先述した通り、つみたてNISAは無理ない範囲で始めることが重要です。
つみたてNISAは、日々の生活が安定し、子供の生活費や住宅ローンをまず支払い、それでも残った余剰資金を腰を据えて運用するためのものです。
絶対に貯めなければならないお金は、安定した定期預金などに積立し、こちらは比較的自由になる「遊び」の部分を供出します。
余裕がない中でつみたてNISAを始めてもいいことはありません。心の余裕と経済的余裕がある中で行ってください。
短期の暴落・暴騰で一喜一憂しない
つみたてNISAは元本割れリスクがゼロではない金融商品ですので、価格が上下します。
しかし、過去の運用実績を見て商品を選べば長期的にはマイナスになるリスクは低くいと考えられます。
世界情勢の激変やコロナのようなことがあると一時的に暴落するかもしれませんが、中長期的にはそれらの要因を含んだ市場になり、価格は元に戻ります。
したがって、短期的なつみたてNISAの暴落、暴騰等で一喜一憂しないことが大切です。
長期的には、元が取れプラスになるのが平均的なつみたてNISAです。
リスクとリターンを考え納得した商品選びをする
つみたてNISAは比較的ローリスクローリターンの商品が多いのですが、中にはハイリスクハイリターンのものもあります。
ハイリスクハイリターンの商品にこだわれば、うまくいけば相当な利益が期待できますが、逆に運用の失敗すると大きく元本割れしてしまいます。
つみたてNISAに使うお金は勉強のために減っても良いという場合ならばリスクを取って資産を増やしにいくことも選択肢の一つとして良いでしょう。
しかし、堅実に資産を形成していきたいと考えている方は、リスクとリターンを考え納得した商品選びをすることが大切です。
SNSでの報告に影響を受けすぎないようにする
SNS(Twitterなど)で「積立NISA」「つみたてNISA」などと検索すると、実際につみたてNISAを運用している人の様々な運用報告が見つかるはずです。
そういった人の投稿を見ると、自分も早く利益を上げたい!という衝動に駆られることもあるのではないでしょうか。
しかし、それはあくまで一部の人の人が大きな利益を上げただけであり、ひょっとすると実際につみたてNISAをしていない人がフォロワーを増やすためにしている嘘の報告かもしれません。
SNSを参考にするのはよいのですが、それによって焦って資産を増やそうとするのはおすすめできません。
つみたてNISAを始める際には、余剰資金を作れるようになってから、長期で少しずつ資産を増やすという意識で始めるのが良いでしょう。
つみたてNISAで失敗したくないならぜひマネキャリに相談を!
つみたてNISAはしっかり長期投資を続けることができれば必要な資産を形成できる確率が高くなります。
しかし、中には自分一人で積み立て投資を始めるのは不安だと思われる方もいらっしゃるはずです。
そんな方は当サイトが運営するマネーキャリアで資産形成についての無料相談をご利用ください!
無料でお金のプロに相談できるので、つみたてNISAでどうやって資産を形成すればいいか相談したいという人にピッタリです!
つみたてNISAで失敗しないための商品の選び方

- 安定した成長を見込めるインデックスファンドがおすすめ
- 信託報酬が安い商品を選ぶようにする
- 複数の商品でリスクを分散させようとせず全世界株式の商品を選ぶ
- 最もリターンが見込める100%株式の商品を選ぶ
- 純資産総額が伸びている商品を選ぶ
安定した成長を見込めるインデックスファンドがおすすめ
インデックスファンドは、日本株の「日経平均株価」や米国株の「S&P500」など世界の株価と連動する投資信託です。
過去の運用実績を見てみると、アクティブファンドよりもインデックスファンドの方が価格の上げ下げが少なく、安定的に資産を増やしやすいと言えそうです。
そのため、安定的に資産を築きたいという人はアクティブファンドよりもインデックスファンドの方がおすすめです。
信託報酬が安い商品を選ぶようにする
つみたてNISAを運用する場合、運用側に支払う手数料が信託報酬です。
信託報酬が安ければ、運用コストも安くなるということなので、その分利益を増やすことができます。
信託報酬はアクティブファンドの場合1%前後、インデックスファンドの場合0.2%以下のものもあり、インデックスファンドの方が安く、信託報酬の面からもおすすめできます。
大体同じリターンが期待できる商品であれば、信託報酬が安い商品を選んだ方が得と言えるでしょう。
複数の商品でリスクを分散させようとせず全世界株式の商品を選ぶ
複数の商品でリスクを分散させようとすると、ある商品は値上がり、ある商品は値下がりして、トータルで相殺されてしまいます。
それを防ぐためにポートフォリオを組み替える「リバランス」という作業が必要になりますが、多くの方にとっては聞きなれない言葉で、実際にリバランスを行うのは難しいです。
しかし、全世界株式の商品を選べばファンドがリバランスをしてくれるため自分でリバランスをする必要がなくなります。
ファンドの方で細かい調整をしてくれる全世界株式を選ぶことで、想定外のリスクに対して対応できる可能性が高くなるでしょう。
最もリターンが見込める100%株式の商品を選ぶ
株や投資信託は利益に対して20%の税金がかかります。
つみたてNISAは年間40万円までその利益にかかる税金を非課税にできますが、最もその恩恵を受けられるのが100%株式の商品です。
統計上、株式や債券などの運用商品の中で物価上昇の影響を最も受けないのが株式だといわれています。
最近の物価高について考えても、インフレで現金の価値はどんどん下がりますが、株価は上昇しています。
過去200年のデータを見ても、債権や先物よりも株式が最も価格が上昇しており、これから大きなリターンが期待できるのも株式と言えるでしょう。
純資産総額が伸びている商品を選ぶ
純資産総額が減っているファンドの場合倒産する可能性があり避けたいものです。
逆に純資産総額が大きいファンドほど倒産のリスクが低くなります。
つみたてNISAは長期にわたって運用するものですので、肝心のファンドの安定性があるのとないのでは大違いです。
純資産総額が高いファンドは投資家が積極的に購入している優良商品になります。償還の心配がなく、腰を据えて資産の行く末を見守れます。
まとめ:つみたてNISAでよくある失敗例
つみたてNISAで失敗してしまう大きな理由は、短期的な視点で利益が出た、出なかったを判断し、即組み換えや解約、スイッチングなどをしてしまうことです。
つみたてNISAは20年という長期にわたって、戦略をもって運用するものです。
せっかく非課税枠40万円という武器があるのですから、近視眼的に考えず長期的な視点で資産を運用し、つみたてNISAを増やしていきましょう。
失敗例にも学び、じっくり取り組んでください。