難病でも入れる医療保険とは?難病になったら受け取れる保険も解説のサムネイル画像
▼この記事を読んでほしい人
  • 難病でも入れる医療保険があるか知りたい人
  • 難病の治療にかかる高額な医療費に備えたい人
  • 難病になると利用できる制度が知りたい人

内容をまとめると


  • 引受基準緩和型保険は簡単な告知事項で加入できるが通常の医療保険より保険料が割高
  • 無選択型保険は難病でも病状に関係なく加入できるが保険料が高額
  • 難病になっても病状によっては通常の医療保険に加入できる可能性がある
  • 医療保険に関する悩みは保険相談窓口で相談する
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難病でも入れる医療保険があるのか、また、難病になったら受け取れる保険があるのかについて気になっている方も多いでしょう。そこで、この記事では、難病になっても入れる保険と、難病になったら受け取れる医療保険の保険金や保障金について詳しく解説します。

監修者「谷川 昌平」

監修者 谷川 昌平 フィナンシャルプランナー

株式会社Wizleap 代表取締役。東京大学経済学部で金融を学び、金融分野における情報の非対称性を解消すべく、マネーキャリアの編集活動を行う。ファイナンシャルプランナー証券外務員を取得。
>> 谷川 昌平の詳細な経歴を見る

この記事の目次

難病でも医療保険に加入できる?


難病にかかると治療方法が確立されていない病気に対する不安はもちろん、長期的かつ高額な医療費に対する金銭的な不安も抱えることになります。


そのため、医療保険によって少しでも医療費の負担を軽くしたいと考える人は多いことでしょう。しかし、そもそも難病になった場合、医療保険には加入できるのでしょうか。


本章では、難病や医療保険に関して以下の3点を解説します。


  • 指定難病とは
  • 指定難病の例
  • 医療保険には難病でも加入できるのか


難病になった際の不安を少しでも軽くするためにも、ぜひ参考にしてみてください。

指定難病とは?

発病の原因や治療法などが不明で、長期療養を必要とする希少な疾病は、難病として調査研 究・患者支援の推進が行われています。


指定難病とはこの難病のうち、厚生労働省の指定する以下の条件を満たすものです。


  • 患者数が本邦において一定の人数(人口の概ね0.1%程度)に達しない
  • 客観的な診断基準(またはそれに準ずるもの)が確立している


指定難病と診断されて「重症度分類等」の基準が一定以上であったり、長期にわたり高額な医療費を必要としたりする場合は、都道府県に申請することで医療費助成が受けられます。

指定難病の例

2022年11月現在、厚生労働省により338種類の疾病が指定難病として認定されています。


指定難病の一例は以下のとおりです。


  • 筋萎縮性側索硬化症
  • パーキンソン病
  • もやもや病
  • プリオン病
  • 潰瘍性大腸炎
  • クローン病
  • 筋ジストロフィー
  • 片側痙攣・片麻痺・てんかん症候群
  • 閉塞性細気管支炎
  • 軟骨無形成症
  • 悪性関節リウマチ
  • 乳幼児肝巨大血管腫
  • 先天異常症候群
  • アトピー性脊髄炎
  • ネイルパテラ症候群(爪膝蓋骨症候群)/LMX1B関連腎症
  • 大理石骨病
  • 脊髄空洞症
  • 眼皮膚白皮症
  • ガラクトース-1-リン酸ウリジルトランスフェラーゼ欠損症
  • 進行性家族性肝内胆汁うっ滞症

この他の指定難病は、難病情報センターのホームページから五十音検索ができます。

難病でも医療保険に加入できる?

難病と診断された人でも、医療保険に加入できる可能性があります。


難病といっても症状の度合いや予後はさまざまです。そのため、難病の中でも症状が軽い場合や予後が良い疾病に関しては、一般的な医療保険にも加入できる可能性があります。


一般的な医療保険への加入が難しい人は、引受基準緩和型保険無選択型保険の利用を検討しましょう。これらの医療保険は既往歴や通院歴のある人でも加入しやすいため、難病でも加入できる可能性が高いです。


なお、健康告知では必ず正直に申告してください。難病を隠して加入すると、虚偽申告として契約を取り消されたり、最悪の場合は詐欺罪に問われたりします。もちろん、支払った保険料は戻ってきません。


加入できるか不安な人は、ファイナンシャルプランナーなどの専門家に相談してみましょう。

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難病になったら受け取れる医療保険とは?


難病になると治療のために多くの医療費がかかります。そのため、医療費の自己負担を軽減できる医療保険は、難病患者の心強い味方です。


そんな医療保険では、以下の給付金が受け取れます。


  • 入院給付金
  • 手術給付金
  • 特定難病特約
  • 先進医療給付金


本章では、上記で挙げた給付金の特徴をそれぞれ解説します。

入院給付金

入院給付金とは、怪我や病気で入院した際に受け取れる給付金です。一般的には入院日数に応じて、設定した日額給付金を受け取ります。


生命保険文化センター「令和元年度生活保障に関する調査」によると、入院日数別の自己負担額の平均は以下のとおりです。


自己負担額
全体20.8万円
5日未満10.1万円
5~7日15.6万円
8~14日21.0万円
15~30日28.5万円
31~60日34.6万円
61日以上60.9万円


難病の治療は長期化しやすい傾向にあります。例えば、指定難病の一つであるパーキンソン病の治療では、100日以上の入院が必要になる可能性が高いです。


同調査によると入院時の自己負担の日額平均は23,300円のため、難病で入院した場合は非常に高額な費用が必要です。


入院給付金があればこのような高額な自己負担に備えられるため、金銭的な不安を解消した上で入院生活を送れます。


なお、入院1回あたりの支払限度日数は60日、120日、180日など商品ごとに決まっています。難病に備えたい場合は、支払限度日数を長めに設定しておきましょう。

手術給付金

手術給付金とは、治療のために手術を受けた際に受け取れる給付金のことです。給付金額は一律のものや、手術内容により入院給付金日額の10倍・20倍・40倍と変動するものなど、商品によって異なります。


難病の治療では、手術が必要になるケースも少なくありません。


例えば、指定難病であるマルファン症候群の治療では、症状によっては動脈を人工血管に置き換える外科手術が必要です。この他に骨格の症状の治療や眼の症状の治療など、複数の手術が必要な可能性もあります。


手術給付金の中には「60日に1回」などの制限がある商品や、給付対象の手術が限定されている商品があります。


いざという時に手術給付金が支払われない事態を防ぐためにも、加入前に給付条件を確認しておきましょう。

特定難病特約

特定難病特約とは、所定の難病と診断される際に受け取れる給付金のことです。


特定難病特約を設定している医療保険は限られていますが、難病になった際に入院給付金や手術給付金とは別に受け取れるため、高額になりがちな難病の医療費に備えられます。


特定難病特約の給付金を受け取る場合は、特定疾患医療受給者証の提示が必要です。特定疾患医療受給者証は都道府県の窓口へ申請し、交付までに2~3ヶ月程度かかる場合があります。


1日でも早く給付金を受け取るためにも、難病と診断されたら速やかに申請を行いましょう。


なお、給付対象は保険会社が指定する疾病に限られるため、厚生労働省が指定する難病の全てが給付対象となるわけではありません。

先進医療給付金

先進医療給付金とは、治療や検査のために先進医療を受けた場合に受け取れる給付金のことです。


難病は治療方法が確立されていないため、新しい治療方法や技術などの研究・開発が進められています。研究・開発を進めて実績を積むと、厚生労働省から先進医療として認められ、一般の保険診療と並行して治療を受けられます。


ただし、先進医療には公的医療保険が適用されないため、かかった費用は全額自己負担です。そのため、先進医療を用いた治療では高額な医療費がかかる可能性が高いです。


例えば、難病のバージャー病の場合、「自家骨髄単核球移植による下肢血管再生治療」が先進医療として認められています。この治療法には25万円程度の費用が発生し、その全額が自己負担になります。


先進医療では100万円を超える医療費が発生することも少なくありません。先進医療給付金は実費が支給されるため、安心して先進医療が受け取れます。


高額な医療費への備えはもちろんのこと、治療の選択肢を増やす意味でも、先進医療給付金のある医療保険への加入はおすすめです。

難病になっても入れる保険


多くの医療保険は健康告知や医師の診査が必要なため、病歴があると加入できない可能性があります。しかし、難病になっても加入できる医療保険はあるため、諦める必要はありません。


本章では難病でも入れる可能性がある、以下の3つの医療保険の特徴を解説します。


  • 引受基準緩和型保険
  • 無選択型保険
  • 通常の医療保険

難病でも入れる医療保険に加入し、高額な医療費に向けた備えをしましょう。

引受基準緩和型保険

引受基準緩和型保険とは、加入条件が通常の医療保険よりも緩い医療保険のことです。


健康告知の内容も簡単で、3〜5個の条件がクリアできれば加入できます。保障内容は通常の医療保険と変わりなく、加入前からの病気に対しても入院給付金や手術給付金が支払われます。そのため、難病にかかっている人でも加入がしやすいです。


ただし、引受基準緩和型保険には以下のデメリットがあります。


  • 通常の医療保険よりも保険料が割高
  • 加入から一定期間は保障が半額程度まで削減される場合がある


また、特約を付加する場合は告知事項が増える場合もあります。


保険料は通常の医療保険よりも割高ですが、無選択型保険と比べると割安です。通常の医療保険への加入が難しい場合は、まずは引受基準緩和型保険への加入を検討してください。

無選択型保険

無選択型保険とは、健康告知や医師の診査なしで加入できる医療保険のことです。


通常の医療保険はもちろん、引受基準緩和型保険の加入も難しいような、症状の重い難病患者でも加入ができます。


ただし、無選択型保険には以下のデメリットがあります。


  • 引受基準緩和型保険よりも保険料が割高
  • 治療中の病気は保障対象外
  • 加入後一定期間(約90日)は免責期間で保障が受けられない


無選択型保険は保険料が非常に高額で、受取金額よりも支払金額の方が高くなるケースも少なくありません。また、治療中の病気は対象外になるため、すでに難病にかかっている人は保障が受けられない可能性があります。


そのため、無選択型保険はいずれの医療保険にも加入できなかった場合の最終手段としてください。

まずは通常の医療保険を検討する

難病と診断されても、まずは通常の医療保険への加入を検討しましょう。


通常の医療保険は引受基準緩和型保険や無選択型保険よりも保険料が割安で、保障も通常どおり受けられます。


難病といっても症状の度合いや予後にはばらつきがあるため、軽微な場合は通常の医療保険に加入できる可能性があります。


そのため、難病と診断されたからといって安易に引受基準緩和型保険や無選択型保険を選ぶのではなく、まずは通常の医療保険に相談できるか専門家へ相談してみてください。


保険相談窓口では健康状態はもちろんのこと、家計やライフステージなどにも合わせて、最適な保険を保険のプロに提案してもらえます。


引受基準緩和型保険や無選択型保険に加入して、保険料の負担が増えたり給付金額が減ったりすることを防ぐためにも、加入できる通常の医療保険があるか探してみましょう。

医療保険の相談ができるおすすめ保険相談窓口3選!


難病でも入れる医療保険を探したい人は、ぜひ保険相談窓口に相談してください。


保険相談窓口では、ファイナンシャルプランナーなどの保険のプロから、健康状態や家計状況、ライフステージなどに合った保険を提案してもらえます。


しかし、全国にはさまざまな保険相談窓口があるため、どこで相談すべきか迷ってしまう人も多いことでしょう。


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指定難病患者に対する医療費助成制度とは?


指定難病になると、国の医療費助成制度が受けられる可能性があります。医療費助成制度とは、月の上限額を超える医療費の給付が受けられる制度です。


通常よりも経済的な負担が軽くなるため、指定難病と診断されたら積極的に活用してください。


本章では、医療費助成制度に関して以下の3点を解説します。


  • 医療費助成制度の対象者
  • 必要書類
  • 自己負担額の上限

疾病や自治体によって提出書類などが異なる場合もあるため、都道府県・指定都市の窓口に問い合わせましょう。

医療費助成制度の対象者

医療費助成制度の対象となるのは、原則として以下の条件全てに該当する人です。


  • 指定難病であると診断された人
  • 重症度分類等における病状が一定以上の人


難病は個別に診断基準や病状などが設定されており、これをもとに病状の程度を判断しています。それぞれの基準は厚生労働省のホームページで確認可能です。


また、病状が軽い人であっても、継続的に高額な医療を必要とする場合は、対象となる可能性があります。


医療費助成制度を受けるためには、難病指定医による診断が必要です。また、医療費を給付してもらえるのは、指定医療機関による医療に限定されています。


難病指定医や指定医療機関は難病情報センターのホームページで検索できるため、利用を希望する場合は確認してみましょう。

必要書類

医療費助成制度を利用する際は、以下の書類が必要です。


医療費助成制度の必要書類
必要な理由
申請書(指定難病医療費支給認定用)-
診断書(臨床調査個人票)指定難病に罹患していることや、病状の程度を確認するため
健康保険証の写し自己負担上限額を決めるため
市町村民税の課税状況の確認書類自己負担上限額を決めるため
世帯全員の住民票の写し自己負担上限額を決めるため
同意書保険情報の照会を保険者に行う際に必要になるため


また、場合によっては以下の書類も必要になる場合があります。


  • 人工呼吸器装着者であることを証明する書類
  • 世帯内に申請者以外に特定医療費や小児慢性特定疾病ひの受給者がいることを証明する書類
  • 医療費について確認できる書類(領収書など)


この他、自治体によって追加の必要書類が発生する可能性があるため、申請前に必ず窓口へ相談しましょう。


なお、申請から交付までは約3ヶ月かかるため、難病と診断されたら速やかに申請してください。

医療費の自己上限額

医療費助成制度の自己負担額の上限は、年収や病状によって異なります。


医療費助成制度の自己負担額
一般高額かつ長期人工呼吸器等装着者
生活保護0円0円0円
市町村民税非課税
(本人年収〜80万円)
2,500円2,500円1,000円
市町村民税非課税
(本人年収80万円超〜)
5,000円5,000円1,000円
市町村民税課税以上7.1万円未満
(世帯年収約160万円〜約370万円)
10,000円5,000円1,000円
市町村民税7.1万円以上25.1万円未満
(世帯年収約370万円〜約810万円)
20,000円10,000円1,000円
市町村民税25.1万円未満
(世帯年収約810万円〜)
30,000円20,000円1,000円


なお、給付対象となるのはあくまで医療費のみであり、入院中の食事代に関しては全額自己負担です。


医療機関を利用する際は必ず自己負担上限額管理票を提出し、医療費を記載してもらいましょう。

まとめ:難病でも医療保険に加入したいと思ったらまずはマネーキャリアで無料相談!


難病でも加入できる医療保険について解説しましたが、いかがでしたでしょうか。


たとえ難病になったとしても、病状によっては通常の医療保険に加入できる可能性があります。


引受基準緩和型保険や無選択型保険は難病でも加入しやすいですが、保険料が割高で給付に条件がある場合があるため、いざというときに十分な医療費を確保できない可能性があります。


そのため、まずは難病でも加入できる通常の医療保険を探してみましょう。


医療保険に関する悩みは、保険相談窓口での相談がおすすめです。特に、オンライン相談であればスマホひとつでどこでも利用できるため、難病で外出の難しい人でも気軽に相談できます。


FP相談の顧客満足度93%のマネーキャリアであれば、保険のプロに無料オンライン相談が可能です。


難病になったからと医療保険への加入を諦めるのではなく、まずはぜひお気軽にマネーキャリアへご相談ください。

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