公務員の積立NISAは禁止?メリットや年末調整、iDeCoとの違いも解説のサムネイル画像
▼この記事を読んでほしい人
  • 積立NISAに興味のある公務員の方
  • 積立NISAのメリットやデメリットを知りたい方
  • 積立NISAを始めることで不都合なことがないか心配な方

内容をまとめると

▼内容をまとめると

  • 積立NISAは自己資産形成の手段のため副業に分類されない
  • 非課税内の運用で得た利益は職場に申告する必要がない
  • 積立NISAは金融庁お墨付きであり、貯金より資産を増やすことが可能
  • 積立NISAとidecoは併用できるが、若い方にとっては60歳までに引き出せないidecoは無理にやる必要はない
  • 公務員の方には共済貯金という選択もある
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副業が禁止されている公務員でも積立NISAを活用して資産形成を行うことが可能です。しかし、年末調整はどうなるのか等始める前の疑問もありますよね。この記事では、公務員でも積立NISAを始めるメリットや、始め方、Idecoとの併用について詳しく解説します。

この記事の目次

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公務員の積立NISAは禁止?それともできる?


結論、積立NISAは利用できます。しかし、知っておいてほしいことがあります。

積立NISAは副業には該当しないので公務員でもできる

公務員国の奉仕者として責任のある職務であり、公共利益のために尽力しなければいけないため副業が禁止されています。


しかし、積立NISAは自己資産形成の手段のため副業に分類されないため、公務員の方も積立NISAは利用できます。


上記の理由を知れば、例外なく公務員の方全員が積立NISAを利用できることがわかります。


また、積立NISAに限らず仮想通貨などの投資も禁止されておらず、公務員の方も投資は利用できるので投資に関してはそこまで注意深くなる必要はありません。

年末調整や確定申告は不要!

年末調整は企業に勤めている場合は、企業が代わりに納税してくれるため自ら個人で確定申告をする必要はありません。


しかし、副業が禁止されておらず副業をしている場合は、副業先との雇用契約によって手順に差異はありますが確定申告をする必要があります。


ですが、積立NISAは副業に分類されないことに加えて、積立NISAの特徴として非課税で運用できるため、非課税内の運用で得た利益は給与所得に該当しません。


したがって、積立NISAの特徴と公務員は副業が禁止されているため年末調整や確定申告は不要です。

職場に報告する必要なし

前述の通り、積立NISAは副業でもなく他の投資とは違い非課税内の運用で得た利益が課税されないため、職場に申告する必要がありません


しかし、非課税の枠を超えた場合は、超えた額に対しては課税されるため職場に申告する必要があります。


ですが、再三にはなりますが投資自体は副業に分類されないため課税されれば申告するだけであり、継続して積立NISAは利用できます。


職場に申告するのを避けたい公務員の方は非課税内の運用は意識していく必要があります。

公務員が積立NISAを始めるべきメリット5選


  • メリット1:安定した収入があるので継続しやすい
  • メリット2:金融庁お墨付きで安心できる
  • メリット3:貯金より資金を増やすことができる
  • メリット4:ほったらかしておいても大丈夫
  • メリット5:職場つみたてNISAで給与天引きできる


上記のメリット5選を順に紹介していきます。


公務員が積立NISAを始めるメリット5選なため公務員ならではのものもあります。そのため、公務員の方は注意してしてお読みいただますと幸いです。

メリット1:安定した収入があるので継続しやすい

積立NISAは一定額を長期で積み立てることができる人がリスクも抑えながら恩恵を得やすいです。


理由として、株価の予想はプロの投資家でも難しいので底値を掴み続けることはほぼ不可能なことです


ですが、定期的に一定額を積み立てれば高値で購入するときもあれば、底値に近いときに購入することもあります。


購入する回数を増やすことによりリスクを分散させること、これが重要になります。


また、積み立てる額がその年その年の収入に影響されれば、考えることが増えるため変に欲が生じるなど継続を妨げるタイミングが訪れやすくなるのも事実です。


したがって、一定額を長期で積み立てられる安定した収入がある方は継続しやすい環境を構築できます。

メリット2:金融庁お墨付きで安心できる

金融庁がNISA(ニーサ)の優遇措置の拡大に向け税制改正のために動き、NISAの利用を投資未経験者にも簡単にNISAを利用できるよう、NISAに係る手続きの簡素化や合理化を進めています。


他の投資やidecoとは違い積立NISAは金融庁が定めている条件を満たしている商品しか購入することができません。


したがって、金融庁からのお墨付きをもらえた商品しかないため安心して購入することができます。

メリット3:貯金より資金を増やすことができる

貯金は、少し高めの年利0.3%だとしても1,000万円の貯金が生み出すお金は1年間で3万円です。これは変わることはありません。


しかし、積立NISAの全世界㈱(オールカントリー)という全世界に分散されている商品も平均的な利回りでは8%を超えています。


仮に平均利回りが8%よりも低い5%だとしても毎月5万の積み立てを16年間、つまり16年かけて960万円を運用した場合、最終積立金額は14,662,140円になります。


したがって、960万円が500万円を生み出したことになります。


給与が安定している公務員の方なら給与から毎月一定額積み立てるように決めておくと生活にも支障がありません。

メリット4:ほったらかしておいても大丈夫

一括投資をする方は売却以外に手の施しようがないので、次の投資をする機会までほったらかすことになります。


一括投資でなくても、公務員の方はメリット1で紹介したように安定した収入があります。


ゆえに、毎月一定額を積み立てることで一括投資のようにほったらかす状態になります。


詳しく説明すると、最初に購入する商品と毎月の購入する額と購入する日を決めてしまえば、自動で決められた額が決められた日に購入されていきます。


そのため、ほったらかしておいても大丈夫という状態になります。

メリット5:職場つみたてNISAで給与天引きできる

職場つみたてNISAは給与から天引きされて資産形成をしてくれるため、当人の関与がありません。


そのため、積立投資の値動きが気になり途中で売却恐れのある人や自分でやるのに億劫に感じる方は職場つみたてNISAを利用するのをオススメします。


そうすれば、給与から天引きされ、積み立てて資産形成をしてくれるためメリット4のほったらかす状態を完全に作ることができます。

積立NISAの始め方とは?


積立NISAを始めたいと思っても何から行動に移せばいいのか、金額も満額やっていいのかなど分からない点があるという方もいらっしゃいます。


しかし、前準備を終えてしまえばあとは好きなように積み立て投資をすることができます。


大きく分けると以下の3ステップになります。


  • 1:口座開設する金融機関を決める。
  • 2:書類を揃えて口座を開設する。
  • 3:購入したい銘柄を選び金額を設定する。

この3ステップについて詳しく説明していきます。

口座開設する金融機関を決める

最初の行動としては積立NISAを始めるために口座開設をする必要があります。


口座開設する金融機関はたくさんの金融機関がありますが特に初心者の方にはネット証券のSBI証券楽天証券をオススメしております。


ネット証券のSBI証券や楽天証券であればスマホで完結することができるので簡単に感じますし、実際に積立NISAを始めた時に気になる値動きもスマホで簡単に見ることが可能です。


またネット証券は手数料も安い点でオススメです。

書類を揃えて口座を開設する

口座開設する金融機関が決まれば、その口座を開設する準備に入ります。


必要な書類はマイナンバー確認書類と本人確認書類の2つです。


しかし、マイナンバーカードをお持ちの場合はそのマイナンバーカード一枚のみで大丈夫です。


口座開設申し込み後、すぐには始められずある程度の期間は待たなければいけません。


特に悩んでいる方は始めたいと思ったときのためにも今のうちに口座開設の申し込みだけは済ませておくことを強くオススメします。

購入したい銘柄を選び金額を設定する

口座を開設するところまで終えたら、あとは購入したい銘柄を選び金額を設定していきます。


購入したい銘柄の年間の投資合計金額が年間投資上限額以内であれば、何種類でも選ぶことができます。


銘柄はたくさんあり組み合わせ方も豊富です。銘柄によって金額を変えることによって投資先の比重を変えることも可能です。


複数の投資先を選択し、それぞれの投資先で積み立てる金額を変えたりすることにより自分なりのポートフォリオを作成していくことができます。

積立NISAを始める時の注意点



積立NISAには好きな商品を選んで好きな金額を買えばいいというわけではありません。


積立NISAには積立金額に上限があり、購入するときも海外の投資信託を購入する場合はクレジットカードを利用すればすんなり購入できます。


しかし、現金で購入する場合、現金決済の場合は証券口座の買い付け余力に反映されるようにお金の移動をする必要があるなど注意点はあります。


また積立NISAを始めるときは証券口座を作った後に積立NISA口座を作る必要があります。


証券口座の中に積立NISA口座があるため2つ作らなければ積立NISAを始められません。

積立金額に上限限度額がある

2023年内であれば積立NISAの年間投資上限額は40万円と定められています。


しかし、2024年から始まる新NISAは年間投資上限額が変わり、つみたて枠は120万円になります。


仮に2023年であれば40万円、2024年であれば120万円のつみたて投資枠を超えてしまった場合、その超えた額に関しては非課税ではなく課税の対象となります。


そのため、利確しても税金がかかるため利益をそのままの額で受け取れません。


補足ですが、不注意で限度額をオーバーした額を購入する心配はございません。積立NISA口座では限度額をオーバーした場合は購入できないようになっております。


※今回は積立NISAについての紹介なため一般NISAや成長投資枠に関しては省力させていただきます。

長期間継続する必要がある

積立NISAは積み立てていく投資なので短期で利益を出すことに特化したものではありません。


積立NISAは長期間継続して保有しておくことで力を発揮するので、最初は貯金よりも増えると聞いていたのが、実際に運用してみれば元本割れをして不安になるかもしれません。


しかし、積立NISAを利用していく中でもったいない行動として挙げられるのが短期売買です。


インデックス投資で有名な話に、投資で成績の良い人は亡くなった人、その次が運用しているのを忘れている人だったというものがあります。


これが示すように長期間保有している人にはプロでもほとんど勝てないので長期間継続して保有し続けましょう。

開設できるのは1人1口座まで!

積立NISAの口座はどんな方でも開設できるのは1人1口座までと定められています。


最初に開設した口座を今後も使っていく可能性が高いので口座選びはテキトーに選ぶのではなく、慎重に選ぶことをオススメします。


開設先を変更することは可能ですが、何度も手続きを踏むのは面倒な作業を増やすだけなので初動が大切になります。


NISA(ニーサ)口座は1年ごとに金融機関を変えられます。そのためその年に1度でも商品を購入していればその年については変更できません。


これに注意しておかないと1年という期間、運用したかった金融機関先で運用できなくなります。

公務員はiDeCoもできる?積立NISAとの違いとは?


積立NISAと同様にidecoも公務員の方は利用できます。


積立NISAとidecoには違いがあるかですが、ほとんどの点で違いがあり、資金形成という点では同じ枠組みですが、利用する目的や特徴に違いがあります。


積立NISAもidecoも人によってはメリットに感じる部分やデメリットに感じる部分があります。


それぞれの積立NISAとidecoの特徴を理解して、それぞれが自分に合った利用の仕方を見つけていきましょう。

引き出し期間が異なる

積立NISAとの大きな違いは積立NISAは積み立てた額をどのタイミングでも途中で引き出すことができます。 


しかし、idecoは60歳まで引き出せないことに加えて60歳で引き出すには10年以上idecoへの加入期間がなければいけません。


この引き出せるか出せないかは急に現金が必要になったときに大事になってきます。idecoはその点で不便な存在になります。 


ですが、逆を言えば60歳まで引き出せないので余剰資金で元からないものとしてほったらかせる方には気にするところではありません。

税制の優遇範囲が異なる

idecoの特徴として、所得控除による節税メリットがあります。所得税は累進課税なため、このメリットは給与が増えている方や給与の多い方ほど恩恵が得られます。


idecoは受け取るときも大きな控除があり、受け取り方は2種類あります。


年金として受け取る場合と一時金として受け取る場合です。それぞれ公的年金等控除退職所得控除の対象であるため、税制の優遇を受けられます。


対して積立NISAでは非課税内の運用であればもちろん非課税内であるので税制の優遇がされています。

運用可能期間が異なる

積立NISAは2023年内は非課税の期間が20年であり、2024年からは非課税の期間が無期限になります。


idecoは非課税の期間が60歳までなので人によって運用期間が異なってきます。原則として60歳までと定められていますが、例外もあります。


60歳を迎えたときにidecoの加入期間10年以上でなければいけないため、仮に52歳から加入したとすると62歳までは引き出すことができないということになります。

扱う商品が異なる

積立NISAで扱っている商品は金融庁が定めた条件を達しているもの、いわゆる金融庁が許可している商品を扱っています。


対してidecoで扱っている商品は証券会社が選んだ商品になります。


積立NISAとidecoではそもそも扱っている商品が異なります。


積立NISAは金融庁お墨付きであるのに対して、idecoは金融庁お墨付きではないからオススメしないというわけでもありません。

公務員は積立NISAかiDeCoどっちを始めるべき?


公務員に限らず、新NISAの改正によりNISAのメリットが大きくなったため、どっちか片方を選ぶのであれば、積立NISAがオススメです。


idecoは所得控除による節税のメリットはありますが、60歳になるまで引き出すことができないというデメリットがあります。


したがって、どちらとも初めての方は途中下車をすることが可能な積立NISAの方が安心です。


また資金力に余裕がない方は積立NISAのみでもいいでしょう。

積立NISAとiDeCoは併用できる!

積立NISAとiDeCoどちらとも始めたいという方は併用が可能なため同時並行で運用することができます。


資金力に余裕がある人は併用していくのはいいと思います。ですが、無理に併用する必要はありません。


また積立NISAは最低100円から、idecoは5,000円から始められます。


簡単に始められるように見えますが、最低額は必ず毎月積み立てる必要があるため、特に若い人は毎月idecoに5,000円積み立てられるか不安であれば積立NISAだけでもいいでしょう。


特に2024年から始まる新NISAであれば満額投資をするだけで十分な資産形成になります。

目的で選ぶ

20代や30代の方はidecoは60歳まで引き出せないので積立NISAを優先して資産形成をするという選択をとる人が多いです。

ですが、40代以降の方は老後資金のためにidecoを活用するのは20代や30代の方と比較すると恩恵が大きくあります。

またidecoは所得控除による節税メリットがあります。所得税は累進課税なため、このメリットは給料が増えている方や給料の多い方ほど恩恵が得られます。

したがって、積立NISAとidecoは特徴が違うため目的に合わせて併用したり優先したりするのが好ましいです。

限度額の上限で選ぶ

積立NISAかidecoの選択をするときの判断材料として限度額の上限で選ぶというのも1つの考えです。


公務員の方はidecoで毎月積み立てられる額は12,000円です。


積立NISAは2023年内までであれば年間投資上限額が40万円なので毎月33,333円になり、2024年からは年間投資上限額が120万円なので毎月10万円になります。


限度額で比較した際には特に新NISAの積立NISAとidecoに差があることがわかります。

新NISAで公務員の積立NISAは何か変わる?


公務員の方も公務員の以外の方も違いはありません。ただ根本のNISAの制度が変わるだけなので、全員が新NISAによって積立NISAとの付き合い方が変わります。


新NISAへの移行で何が変わるのか。

大きく変わることは、積立NISAに関しては非課税内で運用可能な年間金額が40万円から120万円に増加することです。


また非課税内で運用可能な年間の金額だけでなく、生涯の非課税内で運用可能な金額も800万円から1,800万円へと枠が拡張しました。


この改正によって、よりリターンが大きい銘柄運用に挑戦しやすくなるなど資産運用の自由度が高まります。今から計画をたて、新NISAへの準備をしていきましょう。

公務員には共済貯金という選択肢も


ここまで積立NISAについて紹介してきましたが、株式投資への抵抗が少なからずまだあるという公務員の方に知っておいていただきたいのが、共済貯金です。


共済貯金、共済組合の組合員貯金は預金保険機構に加入している銀行預金とは異なり、元本と利息の保障がありません。


しかし、一般の預金と比較すると高い利率なため公務員の方にとって非常に魅力的な制度になっています。


共済組合が破綻してしまうということは、日本の経済に大打撃を与え日本円の価値にも大きな影響を及ぼしていることを指します。


そのため破綻するということは考えにくいですが、預金保険制度のない代わりに利率が高くなっている、わずかではありますがリスクがあるため、その点は留意しておく必要があります。


また新NISAとの比較にはなりますが共済貯金は上限が3,000万円、新NISAの生涯非課税限度額が1,800万円となっています。

まとめ:公務員の積立NISAは禁止ではない!積立NISAで資産形成をしよう


今回は以下について紹介しました。
  • 積立NISAは自己資産形成の手段のため副業に分類されない 
  • 非課税内の運用で得た利益は職場に申告する必要がない 
  • 積立NISAは金融庁お墨付きであり、貯金より資産を増やすことが可能 
  • 積立NISAとidecoは併用できるが、若い方にとっては60歳までに引き出せないidecoは無理にやる必要はない 
  • 公務員の方には共済貯金という選択もある


貯金よりも投資で金融資産を増やすという選択も視野に入れ、投資に対して不安があるようでしたら公務員の方には共済貯金があるのでそこで小さなリスクを経験しておくというのもいいと思います。


本記事によって行動に移してみようと思ったけど、気になる点があるという方はその悩みを解決する手段としてマネーキャリアを利用することをオススメします。


マネーキャリアでは無料相談を実施しております。

気になる方はリンク先へ飛んでいただき、これが資産形成のきっかけになれば嬉しく思います。

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記事監修者「谷川 昌平」

この記事の監修者谷川 昌平
フィナンシャルプランナー

東京大学の経済学部で金融を学び、その知見を生かし世の中の情報の非対称性をなくすべく、学生時代に株式会社Wizleapを創業。保険*テックのインシュアテックの領域で様々な保険や金融サービスを世に生み出す一歩として、「マネーキャリア」「ほけんROOM」を運営。2019年にファイナンシャルプランナー取得。