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▼この記事を読んでほしい人
  • 積立NISAの引き出し方法を知りたい方
  • 途中で引き出す際のデメリットが気になる方
  • sbi証券・楽天証券・銀行別の引き出し方を知りたい方

内容をまとめると

  • 積立NISAはいつでも引き出しができる
  • しかし、途中で引き出すとNISAの強みである長期運用の複利効果をフル活用できない
  • 途中引き出しにより元本割れのリスクも発生するので注意
  • NISAは買付・売却時の手数料はなし
  • 引き出しのタイミングに迷ったら、相談満足度98.6%のマネーキャリアで! 
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積立NISAでは途中引き出し(売却)することが可能です。積立NISAの利益の引き出しに税金はかかりませんが、引き出し手数料が発生するのかや引き出し方法等疑問があるかと思います。本記事では、途中引き出し方法やデメリット、タイミングについて紹介します。

この記事の目次

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積立NISAは途中引き出し(売却)可能


積立NISAは将来の老後資金を構築する有力な手段ですが、その特長として途中での引き出し(売却)が可能です。これには一定のメリットがありますが、注意が必要なポイントも存在します。 


積立NISAでは、途中で資金を引き出す場合、実質的には投資商品を売却することになります。積立NISAは預金ではありませんので、引き出すというよりは現金が必要な分を売却するということになります。


途中引き出しのデメリットとしては、積立NISAを途中で引き出してしまうと、複利の効果が薄れる可能性がある点です。

長期間にわたり少額ずつ積み立てていくことで、元本が増え、それにより得られる利益も大きくなります。途中で引き出すことで、これらの恩恵を受ける機会を逃さないよう注意が必要です!

ポイント
引き出し=売却!

全額引き出しする必要なし

将来の老後資金を積立NISAで増やす際、全額引き出す必要はありません。投資信託であれば1円単位で購入、売却が可能な商品です。そのため、万が一急な現金が入用で積立NISAから支出する場合、必要な分だけ売却することができます。


積立NISAは長期的な資産形成です。長期運用のメリットは福利の効果を最大限に生かし、資産を拡大させることです。そのため、地道にコツコツ積み上げてきた資産を全額引き出してしまうとまた一から積み立てをしていくことになるのでおすすめできません。


結論として、全額引き出す必要はなく、必要な分だけを戦略的に売却することで、将来の資産形成をゼロにしてしまうことなく、非課税の運用益を受け取ることきます。

引き出しと解約の違いとは?

引き出しと解約は似たような言葉に聞こえますが、意味は異なります。


引き出しをしても積立NISAの口座は残りますが、解約をしてしまうと口座が廃止される可能性もあります。


なぜなら、投資信託を売却することを「解約」と言うケースもあれば、口座ごと失くす手続きを「解約」と表現する場合もあるからです。


商品を売却して口座を放置していても、手数料や維持費などは発生しないため残すことをおすすめします。


また、引き出しや解約以外に積立停止という選択肢もあるので覚えておくとよいでしょう。

積立NISAの引き出しにかかる手数料や税金とは

積立NISAを一部引き出し(売却)する際に、手数料や税金がかかるかという点について解説したいと思います。 


結論からいうと積立NISAの一部引き出し(売却)に手数料はかかりません。ただし、投資信託の商品によっては、「信託財産留保額」が必要になる場合があります。 


この「信託財産留保額」とは何かといいますと、売却する投資信託の基準価格に対して所定の割合が、解約時に控除される金額のことです。 商品によって異なりますが、一般的には0.3%程度と言われています。 


続いて税金についてですが、積立NISAのポイントである売却時の運用益は非課税です。通常の株取引(投資信託も含む)の売却益は2023年現在、20.315%の税金がかかります。(復興所得税含む)


ですが、積立NISAの場合は売却時の運用益に対しては非課税になりますので、儲け分がある場合はまるまるご自身のものとなります。 積立NISAの一部引き出しの際は、税金については特に気にする必要はなさそうです。

【証券会社別】積立NISAでの引き出し方法

積立NISAで引き出しする場合の手順を見ていきましょう。 
株式や投資信託の購入や売却は以前は証券会社に出向いて口座を開設して、手続きをして、購入をして・・と手順が複雑で時間もかかり一般の人が行うにはなかなかハードルが高いものでした。

ですが今はインターネットで積み立てや売却が簡単にできるようになり一般の人にも身近になりました。 

代表的な以下の証券会社での引き出し手順を解説します。 

  • SBI証券
  • 楽天証券
  • 銀行の証券口座

SBI証券、楽天証券はインターネットで手続きが可能です。 銀行については三菱UFJ銀行、三井住友銀行でもインターネットで手続き可能な手順をお伝えしたいと思います。

sbi証券で引き出しする場合

SBI証券で積立NISAを引き出す際の手順は以下のとおりです。 


手順1:SBI証券のマイページへログインする 

パソコン、またはスマートフォンでSBI証券のマイページへログインします。 


手順2:投資信託のページへ遷移 

ログインしたらメニューから投資信託のページへ移動します。 


手順3:保有している積立NISAから売却する銘柄を選択する 

積立NISAで保有している銘柄が複数ある場合は、どの銘柄を売却するかを決めます。 複数の銘柄を保有していなければ、手順4へ進みます。 


手順4:いくら売却するのか、または売却口数を指定する 

売却したい金額または、売却したい口数を指定します。 全額売却する場合は全額を指定することもできます。 


手順5:売却の内容に間違いがないかを確認して注文を確定する 

間違いないかを確認の上、取引パスワードを入力の上注文を確定します。 


その後、約定し受渡日が過ぎれば出金指示を行い、銀行口座で受け取ることができます。

楽天証券で引き出しする場面

楽天証券で積立NISAを引き出す際の手順は以下のとおりです。 


手順1:楽天証券のマイページへログインする 

パソコン、またはスマートフォンでSBI証券のマイページへログインします。 


手順2:積立NISAのページへ遷移 

ログインしたらメニューから積立NISAのページへ移動します。 


手順3:保有しているつみたてNISAから売却する銘柄を選択する 

積立NISAで保有している銘柄が複数ある場合は、どの銘柄を売却するかを決めます。 複数の銘柄を保有していなければ、手順4へ進みます。 


手順4:いくら売却するのか、または売却口数を指定する 

売却したい金額または、売却したい口数を指定します。 全額売却する場合は全額を指定することもできます。 


手順5:売却の内容に間違いがないかを確認して注文を確定する 

間違いないかを確認の上、取引パスワードを入力の上注文を確定します。 


その後、約定し受渡日が過ぎれば出金指示を行い、銀行口座で受け取ることができます。

銀行で引き出しする場合

積立NISA口座を銀行で所有している場合でもインターネットで手続きが可能な場合もあります。


三菱UFJ銀行、三井住友銀行については、SBI証券や楽天証券のように、インターネットで売却の手続きが可能です。


手順は以下のとおりです。


手順1:銀行のマイページへログインする

それぞれの銀行のオンライン手続きが可能なマイページへパソコンまたはスマートフォンからログインします。


手順2:保有している積立NISAから売却する銘柄を選択する

積立NISAで保有している銘柄が複数ある場合は、どの銘柄を売却するかを決めます。 複数の銘柄を保有していなければ、手順4へ進みます。


手順3:いくら売却するのか、または売却口数を指定する 

売却したい金額または、売却したい口数を指定します。 全額売却する場合は全額を指定することもできます。 


手順4:売却の内容に間違いがないかを確認して注文を確定する 

間違いないかを確認の上、取引パスワードを入力し注文を確定します。 

 

銀行でもオンラインで完結するので簡単に売却が可能です。

iDeCoは引き出しができないので注意

iDeCoは老後に備えて資金をつくるための制度なので、原則として60歳までは引き出しはできません。


途中の解約は不可能ではありませんが、さまざまな要件を満たす必要があるため、簡単には引き出せません。


iDeCoでの積み立てが厳しくなれば、一時停止や金額を減らすのが現実的な手段です。


その点、積立NISAはいつでも引き出しができるのは、魅力的だといえます。


まだ利用していない方は、ぜひ検討してみてはいかがでしょうか。

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積立NISAで途中引き出しのデメリットとは?

積立NISAは長期投資を目的とされているため、途中で引き出しをすると「デメリットがあるのではないか」と思うでしょう。


実際に、途中で引き出しをするときは以下のようなデメリットが発生します。

  • 非課税期間をフル活用できない
  • 複利効果を得られなくなる
  • 元本割れのリスクが高まる
  • 信託財産留保額が必要な投資信託がある
一つずつ解説します。

デメリット①非課税期間をフル活用できない

2023年までの積立NISAの制度では、年間の非課税枠は40万円が上限ですが、途中で引き出してしまうと残りの非課税枠は復活しません。


たとえば、すでに1年のあいだに30万円を積み立てており、途中で引き出したとします。


すると、売却したにもかかわらず、同一年内に非課税で積み立てできる金額は残りの10万円のみです。


非課税の期間をフル活用できないため、もったいないといえます。


ただし、新NISAでは途中で売却しても非課税となる枠が復活します。年間の上限額も120万円に変わったので、あわせて覚えておきましょう。

デメリット②複利効果を得られなくなる

複利効果とは、運用により発生した利益を元本に上乗せして、再投資できる仕組みです。


収益を含め金額が大きくなっていくため、うまくいけば資産が雪だるま式に増えていきます。


投資金額が多いほど利息も大きくなるため、積立NISAは長期的に投資するのが良いとされています。


しかし、途中で売却してしまうと、複利効果を最大限に発揮できません。


積み立て効果のメリットが薄れてしまうので、途中で引き出しをする場合は慎重に検討しましょう。

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積立NISAに複利効果はない?複利効果の仕組みや複利計算について解説

デメリット③元本割れのリスクが高まる

積立NISAは定期預金とは違い資産を運用する制度なので、ときには元本割れや大暴落する可能性があります。


しかし、積立NISAは一般的にドルコスト平均法で買い付けが行われているため、元本割れのリスクを軽減できます。


ドルコスト平均法とは、金額が高いときには少なめに、反対に低いときは多く買うことで、平均購入価格を安定しやすくする方法です。


長期運用していると購入金額を水準化できますが、短期間で売却してしまうと積み立て金額を下回る可能性もあります。


とくに積み立てを始めたばかりは元本割れするケースもあるので、焦って引き出すのは得策ではありません。

デメリット④信託財産留保額が必要な投資信託がある

「信託財産留保額」を簡単に説明すると、投資信託の解約時に引かれるお金を指します。


換金する際にはさまざまな費用が発生するため、そのお金を投資家が負担する仕組みです。


しかし、販売会社の収益ではないため手数料のように別途請求されるのではなく、換金した金額から差し引かれます。


金額は基準価格の数%である場合が一般的ですが、短期間しか運用していなくても請求されるため損だといえます。


積立NISAの商品のなかには信託財産留保額がかからない銘柄もあるので、確認するとよいでしょう。

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引き出しを行う時の注意点は?

積立NISAを引き出す理由としては、急に手元にお金が必要になったからという人も多いでしょう。

しかし、引き出す際は以下の点を知っておくと慌てません。

  • リアルタイムで売却できるわけではない
  • 現金化には数日から1週間ほどかかる
それぞれ解説します。

注意点①リアルタイムで売却できるわけではない

積立NISAは、売却しようと決めた日の価格で手放せるわけではありません。


注文が決まった日の約定日の金額で、売却されます。


通常、解約時点で表示されているデータは前営業日の価格のため、その金額が振り込まれるとは限りません。


注文日から約定日まで1日かかるケースもあるので、1日の間に金額が大きく変動する可能性もあります。


よって、予想よりも高い価格で売却できる場合もあれば、低くなるときもあるでしょう。


決まった金額が必要なときはギリギリに引き出すのではなく、少々余裕を持って売却すると安心です。

注意点②現金化には数日から1週間ほどかかる

積立NISAは、売却注文してもすぐに口座に振り込まれません。


手続きをしてからおよそ1週間か、それ以上かかるのが一般的です。


なぜなら、売却の手続きをしてから口座に振り込まれるまでのあいだに、複数の工程が発生するからです。


売却注文自体はいつでも可能ですが、受け取れるまでに日数がかかる点を覚えておきましょう。


数日要する点を考慮して余裕を持って売却手続きを行うか、手元にある程度のお金を確保しておくと心強いですね。

いつがベスト?おすすめ引き出しタイミング

長期運用したほうが複利効果や非課税期間をフルに活かせるため、積立NISAのメリットは大きくなると紹介しました。

しかし、20年後まで引き出さないのが必ずしも良いというわけでもありません。

おすすめの引き出しタイミングは以下のとおりです。理由とともに解説するので、チェックしてください。
  • 投資目標を達成して利益が出た場合
  • 20年後まで待たずに積立15年目あたりからタイミングを見計ろう

投資目標を達成して利益が出た場合

たとえば「金額が〇〇万円になったら」、「運用の収益が元本の2倍になったら」など、目標を決めておくのもおすすめです。


結果が出ると投資の効果もわかるので、資産運用へのモチベーションも保てるでしょう。


また、年月を重ねることでライフイベントが発生し、お金が必要になるかもしれません。


そのときに、積み立てを優先させて引き出さずに、ローンを組んでは本末転倒です。


一般的に車や教育のローンは、金利が高い傾向にあるので損をする可能性があります。


積立NISAは必要な分だけ売却できるので、目標金額を達成してお金が必要になったタイミングで、売却を検討しても良いでしょう。

20年後まで待たずに積立15年目あたりからタイミングを見計ろう

積立NISAは最長20年間、非課税で運用できますが20年間運用し続けるのがいいとは限りません。


なぜなら、20年ギリギリで売却しようとしたときに、価格が暴落する可能性があるからです。


価格が下がってしまうと、当然得られる収益も減少してしまいます。


20年間放置するのではなく、利益が大きいと判断したときに手放すのがベストな選択です。


15年経過したあたりから適宜価格を確認しておき、売却のタイミングを見計らうとよいでしょう。

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できることなら、積立NISAを利用して少しでも金額を増やしたいですよね。


しかし、元本割れをする可能性もあるため、運用し続けるのは不安になるかもしれません。


もしも、引き出しのタイミングに迷ったらマネーキャリアに相談しましょう。


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まとめ:いつでも引き出し可能な積立NISAで資産形成を始めよう

積立NISAはいつでも好きなときに引き出しが可能なので安心です。


全額ではなく口数・金額を指定して売却することもできるので、柔軟に引き出しができます。


しかし、短期間しか運用しなければ、複利効果を最大限に得られないため注意してください。


月々の積み立てが厳しくなれば、一時的に停止するか金額を減らせるので、気軽に資産運用を始めてはいかがでしょうか。


以下がこの記事で紹介したことのまとめとなります。

  • 積立NISAはいつでも引き出しができる
  • しかし、途中で引き出すとNISAの強みである長期運用の複利効果をフル活用できない
  • 途中引き出しにより元本割れのリスクも発生するので注意
  • NISAは買付・売却時の手数料はなし

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ほかにも積立NISAに関する記事を多数掲載しているので、ぜひご覧ください。

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記事監修者「谷川 昌平」

この記事の監修者谷川 昌平
フィナンシャルプランナー

東京大学の経済学部で金融を学び、その知見を生かし世の中の情報の非対称性をなくすべく、学生時代に株式会社Wizleapを創業。保険*テックのインシュアテックの領域で様々な保険や金融サービスを世に生み出す一歩として、「マネーキャリア」「ほけんROOM」を運営。2019年にファイナンシャルプランナー取得。