法人生命保険の解約返戻金の使い道とは?出口戦略も解説!のサムネイル画像

「役員・従業員の退職金支払い」「事業承継・相続」「借入金の返済」「売上減少や取引先倒産時における事業継続資金」などの事業リスク対策として、解約返戻金がある法人生命保険に加入している企業が増えています。


しかし、加入している保険の解約返戻率ピークが予期せぬ時期に重なってしまい、追加課税が発生してしまうケースも増加しています。


そこで今回は「法人生命保険の解約返戻金の使い道と出口戦略」を中心に解説します。


・最高解約返戻率時に解約返戻金を受け取りつつ追加課税を発生させないようにしたい

・解約返戻金がある法人保険の種類と経理処理方法を把握したい


方は本記事を参考にすると、法人生命保険の解約返戻金の使い道と出口戦略がわかるほか、解約返戻金のある生命保険が自社に最適か確認する方法もわかります。

内容をまとめると

  • 解約返戻率は保険会社や保険商品によって異なり、解約返戻率が95%を超えるものもあれば、解約返戻金自体がない保険商品がある。
  • 加入している保険の解約返戻率ピークが予期せぬ時期に重なってしまったとき、決算や追加課税を避けるためにも、解約返戻金を有効活用する出口戦略が必要になる。
  • 出口戦略は多額の資金が動くうえに、再加入する保険も検討するため、丸紅グループが運営するマネーキャリアのような、法人保険に特化した専門家による無料相談サービスを使う企業も増えている。

この記事の監修者「谷川 昌平」

この記事の監修者 谷川 昌平 フィナンシャルプランナー

株式会社Wizleap 代表取締役。東京大学経済学部で金融を学び、金融分野における情報の非対称性を解消すべく、マネーキャリアの編集活動を行う。ファイナンシャルプランナー証券外務員を取得。
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この記事の目次

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法人生命保険の解約返戻金とは?


法人生命保険の解約返戻金とは、契約した保険を期間の途中で解約した際に、契約者に戻ってくるお金です。


生命保険に加入した被保険者(会社)は、いつでも保険契約を解約する権利があります。保険を解約すると、保険会社に運用されながら留保されている保険料のうち、契約者に帰属する分の資金が返還されます。


契約者が支払う保険料に対する解約返戻金の割合を返戻率といいます。返戻率は保険会社や保険商品によって異なり、解約返戻率が95%を超えるものもあれば、解約返戻金自体がない保険商品もあります。


解約返戻金の用途に制限はないため、契約者である法人は解約返戻金を退職金の支払いや借入金の返済に利用したりと、自由に使えます。


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解約返戻金の出口戦略とは?


解約返戻金の出口戦略とは、法人契約の生命保険の満期返戻金や解約返戻金をどのように使うのか、あらかじめ対策・戦略を決めることです。


特に法人契約の生命保険は、「保険料支払時」「解約返戻金受取時」「保険金受取時」の3回経理処理が必要です。


2019年の税制改正により、支払保険料を全額損金算入できるのは解約返戻率が50%未満の保険商品のみです。その他の法人保険商品は一部損金算入もしくは全額資産計上となります。


解約返戻金の受取時や保険金の受取時には税金がかかるため、受け取った後の使い道を確保した後に受け取ることが一般的です。


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【事例】具体的な生命保険の解約返戻金の出口戦略とは?


以下では、具体的な生命保険の解約返戻金の出口戦略の事例を紹介します。


具体的な事例から、自社がどのように解約返戻金の出口戦略を立てるのか、プロと相談して今後の計画を作成することが重要です。


解約返戻金のある法人生命保険の出口戦略

解約返戻金のある法人生命保険は、受取金を「役員・従業員の退職金支払い」「事業承継・相続」「借入金の返済」「売上減少や取引先倒産時における事業継続資金」などが出口戦略です。 

たとえば、A社は相場が1,000万円から4,000万円と言われる役員退職金を準備するために、解約返戻金のある長期平準定期保険に加入していました。しかし、取引先が倒産し売上利益が減ったため、事業継続が困難になりました。

そこで、A社は長期平準定期保険を解約して解約返戻金を受け取り、事業継続のための資金として転用しました。資金繰りがうまくいったために、事業は順調に進み、退職金の準備として解約返戻金が5~10年程度でピークを迎える逓増定期保険(ていぞうていきほけん)に再加入しました。

上記のように解約返戻金があれば、会社の資金繰り状況を踏まえつつ保険の乗り換えなどもできるのです。

解約返戻金のない法人生命保険の出口戦略

解約返戻金がない法人生命保険は基本的に「掛け捨て」が多いので、比較的安価な保険料で十分な保障が得られることからも、費用と保障の両立をしたい法人におすすめです。

一方、加入者が万が一死亡した場合は死亡保険金を遺族に支払えます。そのため、福利厚生の一環として従業員を守れるのです。

また、解約返戻金のない(掛け捨て)保険では、全額が損金算入となるので、出口戦略を検討せずともリスク対策ができる点がメリットです。

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出口戦略の作り方とは?


以下では、出口戦略の作り方を解説します。


  • 役員退職金として準備していたが、まだ退職する予定はない
  • 今期は利益が出ているため、解約返戻金の雑収入が出ることを避けたい
  • 解約返戻率がピークになる契約が複数あるが使い道が決まっていない

など、加入している保険の解約返戻率ピークが予期せぬ時期に重なってしまったとき、決算や追加課税を避けるためにも、解約返戻金を有効活用する戦略が必要です。

加入している保険の最高解約返戻率と解約返戻金額を確認する

まずは、加入している保険の最高解約返戻率と解約返戻金額を確認します。


逓増定期保険(ていぞうていきほけん)は、保険加入から5~10年程度で最高解約返戻率がピークを迎えます。また、長期平準定期保険は、20~30年程度で最高解約返戻率がピークに達します。


自社が契約した保険の最高解約返戻率のピークと、それに伴い支払われる解約返戻金額を確認したのち、自社に多額の資金を使うイベントがないか確認します。


事前に予測できる多額の資金を使うイベントは、「役員・従業員の退職金支払い」や「借入金の返済」、「事業承継・相続」があげられます。予測が難しいものには「売上減少や取引先倒産時における事業継続資金の調達」があります。


解約返戻金の活かし方をプロに相談する

事前に予測できる多額の資金を使うイベントが、実際に自社のスケジュールでは起こり得ないと判断したら、解約返戻金の活かし方をプロに相談します。

会社に解約返戻金が必要ないにもかかわらず、多額の解約返戻金を受け取ったがゆえに、雑収入に追加課税が発生するケースを避けるためです。

法人契約の生命保険の出口戦略は、多額の資金が動く上に、今後の保険の再加入の検討など複数回に渡って慎重に決定する必要があるため、何度でも無料でプロのファイナンシャルプランナーへ相談できる相談先の利用が必須です。

マネーキャリアでは将来の事業リスクに対し、自社の状況を総合的にヒアリングをしたうえで、法人保険の提案を中心に、どのようにリスクに備えるべきかの提案を何度も無料で受けられます。

追加納税を押さえられる解約返戻金の使い道を選ぶ

プロとともに追加納税を押さえられる解約返戻金の使い道を選びます


「今期は利益が出ているため解約返戻金の雑収入が出ることを避けたい」の場合、「役員・従業員退職金の準備」と「損金性のある保険に再加入することで雑収入となる解約返戻金の受取り方を平準化」の方法を利用すると、利益の繰り延べができます。


また、「役員退職金として準備していたがまだ退職する予定はない」場合、「損金を発生させえ雑収入と相殺し、追加納税を抑える」と「財務対策を兼ねて解約返戻金を事業承継資金の一部として活用」の方法を利用すると、多額の雑収入の追加課税を回避できます。


このように、自社の状況に合わせてファイナンシャルプランナーが企業に最適な出口戦略を提案します。


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解約返戻金がある法人保険の種類と経理処理方法


以下では、解約返戻金がある法人保険の種類と経理処理方法を解説します。


解約返戻金がある法人保険は「逓増定期保険(ていぞうていきほけん)」「長期平準定期保険」「がん保険」「養老保険」の主に4つで、解約返戻金の経理処理は基本的にすべて同じです。


しかし、保険の内容によって「死亡保険金」や「満期保険金」などがあり、解約返戻金の経理処理方法とは異なるため注意が必要です。


逓増定期保険(ていぞうていきほけん)

逓増定期保険(ていぞうていきほけん)は、保険金額が当初の5倍まで逓増(徐々に増える)し、解約返戻金が5~10年程度でピークを迎える法人契約向けの定期生命保険です。

一般的に、会社は時間が経つにつれて成長していくため、経営者に万が一のことがあったときに必要な資金も、時間が経つにつれて増加すると考えられます。逓増定期保険(ていぞうていきほけん)は徐々に保険金を増やすことによって、企業の成長スピードとともに保障も手厚くなる保険です。 

<解約返戻金の経理処理>
①保険料支払時に支払った保険料すべてを損金算入した場合
受け取った解約返戻金は「雑収入」として処理します。

②保険料支払時に支払った保険料を資産計上した場合
受け取った解約返戻金等は「現金・預金」等で資産計上し、保険料支払時に資産計上した「前払保険料」を取り崩すことで差額を益金(損金)に算入します。
 

長期平準定期保険

長期平準定期保険は、95歳~100歳が満期となる長期の保険期間が設定される、法人契約向けの定期生命保険です。

満期まで加入を続けるのではなく、役員の死亡など保険事故がなければ、解約返戻金が加入から最高解約返戻率が20~30年程度でピークを迎える時点に保険を解約することで、事業資金を準備できます。

<解約返戻金の経理処理>
①保険料支払時に支払った保険料すべてを損金算入した場合
受け取った解約返戻金は「雑収入」として処理します。

②保険料支払時に支払った保険料を資産計上した場合
受け取った解約返戻金等は「現金・預金」等で資産計上し、保険料支払時に資産計上した「前払保険料」を取り崩すことで差額を益金(損金)に算入します。

がん保険

がん保険は、がんになった場合の保障を備えることのできる医療保険です。その中でも法人向けがん保険は「入院給付金や死亡保険金などの様々な保障がついているセットタイプ」が一般的です。

法人向けがん保険では、がんに対するさまざまな保障とともに解約返戻金があるタイプが主に採用され、役員・従業員のがんに備えながら万が一の事業リスクに対する資金も準備できます。

がん保険の経理処理方法は、「解約返戻金の受取時」「給付金の受取時」の2つに分けられます。

<解約返戻金の経理処理>
①保険料支払時に支払った保険料すべてを損金算入した場合
受け取った解約返戻金は「雑収入」として処理します。

②保険料支払時に支払った保険料を資産計上した場合
受け取った解約返戻金等は「現金・預金」等で資産計上し、保険料支払時に資産計上した「前払保険料」を取り崩すことで差額を益金(損金)に算入します。

<入院給付金や手術給付金等など給付金受取時の経理処理>
受け取った給付金の額を雑収入として益金算入します。

養老保険

養老保険は、保険期間が定められており、保険期間中に役員・従業員が死亡した場合には「死亡保険金」、満期まで生存した場合には「満期保険金」が支払われる保険です。


従業員の死亡リスクに備えつつ、保険料の1/2は福利厚生費として計上でき、満期時には納めた保険料がほぼ100%戻ってくることから、貯蓄性が高い保険として扱われます。


養老保険の経理処理方法は、「解約返戻金の受取時」「死亡保険金の受取時」「満期保険金の受取時」の3つに分けられます。 


<解約返戻金の経理処理>

①保険料支払時に支払った保険料すべてを損金算入した場合

受け取った解約返戻金は「雑収入」として処理します。


②保険料支払時に支払った保険料を資産計上した場合

受け取った解約返戻金等は「現金・預金」等で資産計上し、保険料支払時に資産計上した「前払保険料」を取り崩すことで差額を益金(損金)に算入します。 


<死亡保険金受取時の経理処理>

死亡保険金を役員・従業員の遺族が受け取った場合、法人が積み立てていた保険料積立金は雑損失として損金算入します。


<満期保険金受取時の経理処理>

満期保険金を法人が受け取った場合、保険料積立金を取り崩し、保険料積立金と満期保険金の差額を雑収入として益金算入します。


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解約返戻金のある生命保険が自社に最適か確認する方法


以下では、解約返戻金のある生命保険が自社に最適か確認する方法をご紹介します。


法人保険の解約返戻金の出口戦略にはさまざまな方法がありましたが、出口戦略をプロと相談した後は、事業継続とそれに伴うリスク対策を踏まえて、生命保険の再加入を検討する必要があります。


現在加入している生命保険の使い道を決めた後に、さらに将来の自社に必要な保険を決定するのは、忙しい経営者にとって困難です。そこで、出口戦略から将来のプラン設計を逆算し、法人保険のプロに相談が必須です。


出口戦略と保険の再加入は多額の資金が動き、会社の将来を左右しかねないため、何度でも無料で法人保険のプロに相談できるマネーキャリアの利用が必須です。


丸紅グループが運営するマネーキャリアでは将来の事業リスクに対し、自社の状況を総合的にヒアリングをしたうえで、法人保険の提案を中心に、どのようにリスクに備えるべきかの提案が受けられます。

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営業活動を安心して継続するために法人保険の加入は必須となりますが、インターネット上で事例を調べても情報が非常に少ないのが現状です。


したがって、自社にどのような保険が必要か・リスク対策が必要かを「法人保険の事例」を参考に洗い出す必要があります。


そこで、マネーキャリアでは独自に「法人保険の活用事例集(全29ページ)」を作成し公開しています


抑えるべき6つのリスクや、実際の企業で保険がどのように使われているのかもわかりやすくまとめているので、「どのようなリスク対策が必要か」「自社に最適な保険がわからない」担当者の方は必見です。

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法人生命保険の解約返戻金の活用と経理処理まとめ

ここまで、法人生命保険の解約返戻金の活用と経理処理、解約返戻金のある生命保険が自社に最適か確認する方法までを紹介しました。


法人生命保険の解約返戻金の受取時や保険金の受取時には税金がかかるので、受け取った後の使い道を確保するために出口戦略を作る必要があります。


また、解約返戻金がある法人保険の解約返戻金の経理処理は基本的にすべて同じですが、保険の内容によって「死亡保険金」や「満期保険金」などがあり、解約返戻金の経理処理方法とは異なるため注意が必要です。


出口戦略にはさまざまなパターンがあり、事業規模や事業フェーズによっても対策が変わるので、マネーキャリアのような無料で何度でも相談できるサービスを活用し、リスク対策をする必要があります。


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